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第90話 [2つ目の石碑]
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「私はいったいどうしたのでしょうか?」
「逆上せたんだと思います。」
「逆上せたとは?」
「自分も先に言えば良かったんですが、お湯に長く入り過ぎると身体が温まりすぎて、意識が朦朧とし、人によっては危険な状態になる事が有るんです。しかも、過労や長旅での疲れで、お湯に浸かった時に寝てしまう方もいますので。」
「なるほど、確かに気持ち良くてウトウトした所までは覚えています。」
「次に入る時は気を付けて下さいね。」
「そう致します。それにしても木に囲まれて湯に浸かるというのはいいものですね。香りが良くて、温かい湯に浸かると何故か疲れが湯に溶け出して行く様に感じましたな。」
「そうですね。それがお風呂の醍醐味と言っていいかもしれませんがとりあえず、汗も引いた様ですので1度、お湯を浴びてスッキリした状態で、何か着て下さい。そのままだと体調を崩してしまいますので。」
「承知致しました。」
そう言うとセバスさんと共に風呂場へ向かい、浴衣を着て戻ってきた。
「シュウト様、先程は失礼しました。しかし、この浴衣というのも良い物ですなぁ。コレもリョウマ殿が?」
「そうだと思います。」
「なるほど、我々の商会には益々あの方が必要となりそうですな。」
「それは良かった。リョウマも喜ぶと思います。」
その後、俺が風呂から上がると漆器や離れ、風呂の事などハロルドさんと夜遅くまで、語り明かした。
翌朝、ハロルドさんは朝食を食べ終わると商談があるとの事で、帰って行ったので、俺はリーグさんの下へ行った。
「陛下、シュウト様が御目見になりました。」
「うむ。入ってもらえ。」
「失礼します。」
そう言って入るとリーグさんは書類に囲まれていた。
「シュウト殿、もう少しでキリの良い所まで終わらせられるゆえ、少し待っていてもらってよいか?」
リーグさんはそう言うと山のようにあった書類をあっという間に終わらせた。
「よし!シュウト殿、案内するゆえ、行こうか。」
そう言うリーグさんを唖然としながら見ていると不思議そうな顔で俺を見ていた。
「ん?どうされた?余の顔に何か付いておるか?」
「いや、凄いなぁと思って。」
「何がじゃ?」
「あんなに在った書類が瞬く間に終わったんで。」
「あぁそんな事か。慣れじゃよ慣れ。」
「そんなものですか。」
そう聞いて俺はそんな立場にはなりたくないなぁと思いながら案内されるまま着いていった。
「そういえば、ハロルドさんからリョウマの事を聞きましたか?」
「あぁ兵士を辞めて、ハロルド殿の下で働くという話じゃな。本人が余の条件を飲めば、認めると言っておいたぞ。」
「条件ってなんですか?」
「条件は3つじゃ。男爵として、王都に住む事。即応予備近衛兵になる事。そして、深緑の遺跡を半年に1度、踏破する事じゃ。」
「男爵ですか?」
「そうじゃ。此の度の踏破の報酬も兼ねて、丁度、スタンピードの時に取り潰しになった者が居ったでのぅ。その上、調査に入った際に抵抗された様で建物が崩壊してしまったでのぅ。ついでに好きな様に建てて良いとしたのじゃ。」
取り潰しは分かるけど、本当に建物まで崩壊したのか?
「余を疑っておるのか?まぁ気持ちは分からんでもないがな。ハハハ。」
「そういう訳じゃないんですけど・・・ところで半年に1回、踏破は分かるんですけど、即応予備近衛兵って何ですか?」
「有事の際に近衛兵として、地方ならば独自の判断で参戦。王都であれは近衛兵の別働隊として動いて貰う。因みにハロルド殿も貴族から離れて、世界を股に掛ける大商人ではあるが緊急時近衛軍務官でもあるぞ。」
「あれ?ハロルドさんは近衛兵じゃないんですか?」
「シュウト殿もご存知の様にハロルド殿は戦えなくなってしまったでのぅ。兵としては戦えぬが、ハロルド殿は軍関係者であれば、英雄として憧れている者が多いでのぅ。余が言うのもアレじゃが、余が指揮をするよりも上手く軍が動くでの。じゃから緊急時近衛軍務官とは将を任せれる引退した者の事じゃ。」
「なるほど、なら他にもそういう方が居るんですね。」
「まぁそうじゃのぅ。ただ近衛とつく者は殆ど居らんがの。」
そう話していると地下の一室に到着した。
「此処が余の趣味部屋じゃ。」
「余の?」
「そうじゃ。王家の者は凝り性な者が多くての、それぞれ自分の趣味部屋があるのじゃ。」
なるほどなぁと思いながら部屋に入るとそこには遺跡の模型?だったり石碑だったりとまるで、前世の博物館の様な部屋になっていた。
「凄いですねぇ。何故か観てるだけでワクワクしますね。」
「おっ!シュウト殿にも分かるか。コレなどは・・・」
リーグさんが遺跡の話をしようとすると何故か一緒に着いてきていたセドさんが恐い顔をしながら声を掛けた。
「ん゛ん゛。シュウト様は遺跡の説明を聞きにきたのではないぞ。」
「お、おぅ。そ、そうであったな。シュウト殿のお目当ての物はおそらくコレじゃ。」
リーグさんに示された方を見るとそこにはアーチ状の石碑があったので、俺は探知機を確認してみた。
「確かにそうみたいですね。探知機が反応してますから。リーグさん、触っても?」
「大丈夫じゃ。その為にきてもらったからの。」
「ありがとうございます。では。」
俺はそう言うと石碑に触るとダンジョンの時の様に光り、そして俺に吸い込まれていった。
「シ、シュウト殿、大丈夫かの?」
「問題ないですよ。それに上手くいったみたいなんで。」
ステータスを見ると転送の横の数字が2に変わっていた。
「それでどう変わったのかの?」
リーグさんにそう聞かれたので、抱いていた息子を降ろし、5m先に転送を使い、移動してみた。
「必要な魔力は半分になってるみたいですね。」
「ほう、それはそれは。ところでコレは余も通れるのかのぅ。」
リーグさんはそう言いながら転送で出したままの霧を指差していた。
「多分大丈夫だと思いますよ。」
俺がそう言うとリーグさんは霧に飛び込んで俺の方に来た。すると魔力が微妙に抜かれた様な感覚を覚えたので確認をした。
「ほう。コレが転送する感覚なんじゃな。」
「辛かったりしました?」
「いや、何も感じなかったから場所が変わって違和感を感じたぐらいじゃ。シュウト殿はどうじゃ?」
「俺が通った時と同じだけの魔力が必要みたいですけど、それ以外は大丈夫ですね。」
「そうか。それは・・・。」
リーグさんが話の途中で動きが止まり、ある方向を固まった状態で見ていたので、俺も其方に目を向けると鬼の形相でセドさんが歩いてきた。
「セ、セド・・・セドリックさん、ど、どうしたのじゃ?」
「どうしたのではない!例え、使徒様であるシュウト様が発現させたスキルとはいえ、己の立場を考えてから行動しろ!しかもシュウト様は多分と仰っていたのだ!転送に入るのであれば先ずは人に任せろ!王としての判断ではないわ!・・・」
リーグさんの行動にブチ切れたセドさんが懇々と説教をしていたが、言ってる事が正論過ぎて止めるに止めれない状態だったので、俺は転送の事を考えていた。
楕円の霧状態だと入り難いよなぁ・・・。
俺は念動力を使用しない状態で形が変わらないかを色々試していき、最終的に襖サイズの姿見の様な感じになった。
「ほう。その様な形にしたのか。」
「はい。転送ゲートとでも言った方が説明しやすく入りやすい形にしました。ところでリーグさん、いつの間に終わってたんですか?」
「ん?あ、あぁそれはそのぅ・・・。」
「まだ終わってはおりませんがシュウト様が、行われていた事に意識が持っていかれており、私の話を聞いていなかったので、後程続きを行います。」
セドさんがそう言うとリーグさんはマジで?って顔をして何かを言おうとしていたが、セドさんに睨まれて押し黙っていた。
「そ、そうなんですね・・・。」
俺はそれを聞いてこの後、移動の際のスキルの練習に付き合ってもらいたい事を言い出し難くしているとそれに気付いたのかセドさんが話し掛けてきた。
「シュウト様、どうされましたか?」
「いやぁ何ていうか・・・。」
「シュウト殿、この後はまだ暫く時間があるゆえ、気になる事なら付き合うぞ?」
「そうですか?なら、スキルでの移動の検証をしてみたいんですけど、少し時間をもらっても良いですか?」
「そうだと思ったぞ。確かにシュウト殿のそのスキルは余りにも常識とはかけ離れておるからのぅ。余とセドじゃないとのぅセド。」
「そうだな、リーグ。シュウト様も気にせず、気が済むまでやるといい。」
『ボクもてつだうよ。』
俺は息子を撫でつつ、リーグさん達に返答した。
「ありがとうございます。まぁそんなに時間を取らせる事にはならないと思います。では・・・」
俺はそう言うと同時に入った時に必要な魔力量、許可無く侵入する事が可能なのか等、色々検証した。
結果、同時に入れる人数は予想通り2名まで。必要な魔力量は前回の半分。許可の無い侵入は不可。一定間隔を開ければ、入り続ける事が可能。形状変化による魔力量は変わらなかった事から霧状だったのは俺のイメージが確立していなかった事だったのではないかという事で終了した。
「ありがとうございます。移動に関しては以上です。」
「移動に関してはという事は戦闘に使う予定かの?」
「ん~。確かに現時点で使える部分は有るんですけど、それはまだですね。もう少し転送ゲートを発現出来る数を増やせないと戦闘の幅を増やす事は難しそうですね。」
「そうなのか。それは残念じゃのぅ。」
「まぁそこは機会が有ればという事で。」
「して、今後の予定はどうするのじゃ?」
「そうですねぇ。とりあえずはリョウマが移動式家屋の改装を終わらせるまでは日帰りで行ける距離に転送の石碑がないかを確認してみる事にします。」
「そうか。おぉそうであった頼まれていた場所を地図に書き出しておいたでの。」
リーグさんはそう言うと地図を何枚も用意してくれた。
「シュナイダー王国は、ほぼ思い当たる場所は印しておいたが、他国の物は伝承等を下におおよその場所を示しておいたでの。」
「ありがとうございます。これなら日帰りで何ヶ所か行けそうなんで、地図と探知機を照らし合わせて、探してみます。」
俺はそう言うともう一度、礼を言って部屋から出ていった。
「逆上せたんだと思います。」
「逆上せたとは?」
「自分も先に言えば良かったんですが、お湯に長く入り過ぎると身体が温まりすぎて、意識が朦朧とし、人によっては危険な状態になる事が有るんです。しかも、過労や長旅での疲れで、お湯に浸かった時に寝てしまう方もいますので。」
「なるほど、確かに気持ち良くてウトウトした所までは覚えています。」
「次に入る時は気を付けて下さいね。」
「そう致します。それにしても木に囲まれて湯に浸かるというのはいいものですね。香りが良くて、温かい湯に浸かると何故か疲れが湯に溶け出して行く様に感じましたな。」
「そうですね。それがお風呂の醍醐味と言っていいかもしれませんがとりあえず、汗も引いた様ですので1度、お湯を浴びてスッキリした状態で、何か着て下さい。そのままだと体調を崩してしまいますので。」
「承知致しました。」
そう言うとセバスさんと共に風呂場へ向かい、浴衣を着て戻ってきた。
「シュウト様、先程は失礼しました。しかし、この浴衣というのも良い物ですなぁ。コレもリョウマ殿が?」
「そうだと思います。」
「なるほど、我々の商会には益々あの方が必要となりそうですな。」
「それは良かった。リョウマも喜ぶと思います。」
その後、俺が風呂から上がると漆器や離れ、風呂の事などハロルドさんと夜遅くまで、語り明かした。
翌朝、ハロルドさんは朝食を食べ終わると商談があるとの事で、帰って行ったので、俺はリーグさんの下へ行った。
「陛下、シュウト様が御目見になりました。」
「うむ。入ってもらえ。」
「失礼します。」
そう言って入るとリーグさんは書類に囲まれていた。
「シュウト殿、もう少しでキリの良い所まで終わらせられるゆえ、少し待っていてもらってよいか?」
リーグさんはそう言うと山のようにあった書類をあっという間に終わらせた。
「よし!シュウト殿、案内するゆえ、行こうか。」
そう言うリーグさんを唖然としながら見ていると不思議そうな顔で俺を見ていた。
「ん?どうされた?余の顔に何か付いておるか?」
「いや、凄いなぁと思って。」
「何がじゃ?」
「あんなに在った書類が瞬く間に終わったんで。」
「あぁそんな事か。慣れじゃよ慣れ。」
「そんなものですか。」
そう聞いて俺はそんな立場にはなりたくないなぁと思いながら案内されるまま着いていった。
「そういえば、ハロルドさんからリョウマの事を聞きましたか?」
「あぁ兵士を辞めて、ハロルド殿の下で働くという話じゃな。本人が余の条件を飲めば、認めると言っておいたぞ。」
「条件ってなんですか?」
「条件は3つじゃ。男爵として、王都に住む事。即応予備近衛兵になる事。そして、深緑の遺跡を半年に1度、踏破する事じゃ。」
「男爵ですか?」
「そうじゃ。此の度の踏破の報酬も兼ねて、丁度、スタンピードの時に取り潰しになった者が居ったでのぅ。その上、調査に入った際に抵抗された様で建物が崩壊してしまったでのぅ。ついでに好きな様に建てて良いとしたのじゃ。」
取り潰しは分かるけど、本当に建物まで崩壊したのか?
「余を疑っておるのか?まぁ気持ちは分からんでもないがな。ハハハ。」
「そういう訳じゃないんですけど・・・ところで半年に1回、踏破は分かるんですけど、即応予備近衛兵って何ですか?」
「有事の際に近衛兵として、地方ならば独自の判断で参戦。王都であれは近衛兵の別働隊として動いて貰う。因みにハロルド殿も貴族から離れて、世界を股に掛ける大商人ではあるが緊急時近衛軍務官でもあるぞ。」
「あれ?ハロルドさんは近衛兵じゃないんですか?」
「シュウト殿もご存知の様にハロルド殿は戦えなくなってしまったでのぅ。兵としては戦えぬが、ハロルド殿は軍関係者であれば、英雄として憧れている者が多いでのぅ。余が言うのもアレじゃが、余が指揮をするよりも上手く軍が動くでの。じゃから緊急時近衛軍務官とは将を任せれる引退した者の事じゃ。」
「なるほど、なら他にもそういう方が居るんですね。」
「まぁそうじゃのぅ。ただ近衛とつく者は殆ど居らんがの。」
そう話していると地下の一室に到着した。
「此処が余の趣味部屋じゃ。」
「余の?」
「そうじゃ。王家の者は凝り性な者が多くての、それぞれ自分の趣味部屋があるのじゃ。」
なるほどなぁと思いながら部屋に入るとそこには遺跡の模型?だったり石碑だったりとまるで、前世の博物館の様な部屋になっていた。
「凄いですねぇ。何故か観てるだけでワクワクしますね。」
「おっ!シュウト殿にも分かるか。コレなどは・・・」
リーグさんが遺跡の話をしようとすると何故か一緒に着いてきていたセドさんが恐い顔をしながら声を掛けた。
「ん゛ん゛。シュウト様は遺跡の説明を聞きにきたのではないぞ。」
「お、おぅ。そ、そうであったな。シュウト殿のお目当ての物はおそらくコレじゃ。」
リーグさんに示された方を見るとそこにはアーチ状の石碑があったので、俺は探知機を確認してみた。
「確かにそうみたいですね。探知機が反応してますから。リーグさん、触っても?」
「大丈夫じゃ。その為にきてもらったからの。」
「ありがとうございます。では。」
俺はそう言うと石碑に触るとダンジョンの時の様に光り、そして俺に吸い込まれていった。
「シ、シュウト殿、大丈夫かの?」
「問題ないですよ。それに上手くいったみたいなんで。」
ステータスを見ると転送の横の数字が2に変わっていた。
「それでどう変わったのかの?」
リーグさんにそう聞かれたので、抱いていた息子を降ろし、5m先に転送を使い、移動してみた。
「必要な魔力は半分になってるみたいですね。」
「ほう、それはそれは。ところでコレは余も通れるのかのぅ。」
リーグさんはそう言いながら転送で出したままの霧を指差していた。
「多分大丈夫だと思いますよ。」
俺がそう言うとリーグさんは霧に飛び込んで俺の方に来た。すると魔力が微妙に抜かれた様な感覚を覚えたので確認をした。
「ほう。コレが転送する感覚なんじゃな。」
「辛かったりしました?」
「いや、何も感じなかったから場所が変わって違和感を感じたぐらいじゃ。シュウト殿はどうじゃ?」
「俺が通った時と同じだけの魔力が必要みたいですけど、それ以外は大丈夫ですね。」
「そうか。それは・・・。」
リーグさんが話の途中で動きが止まり、ある方向を固まった状態で見ていたので、俺も其方に目を向けると鬼の形相でセドさんが歩いてきた。
「セ、セド・・・セドリックさん、ど、どうしたのじゃ?」
「どうしたのではない!例え、使徒様であるシュウト様が発現させたスキルとはいえ、己の立場を考えてから行動しろ!しかもシュウト様は多分と仰っていたのだ!転送に入るのであれば先ずは人に任せろ!王としての判断ではないわ!・・・」
リーグさんの行動にブチ切れたセドさんが懇々と説教をしていたが、言ってる事が正論過ぎて止めるに止めれない状態だったので、俺は転送の事を考えていた。
楕円の霧状態だと入り難いよなぁ・・・。
俺は念動力を使用しない状態で形が変わらないかを色々試していき、最終的に襖サイズの姿見の様な感じになった。
「ほう。その様な形にしたのか。」
「はい。転送ゲートとでも言った方が説明しやすく入りやすい形にしました。ところでリーグさん、いつの間に終わってたんですか?」
「ん?あ、あぁそれはそのぅ・・・。」
「まだ終わってはおりませんがシュウト様が、行われていた事に意識が持っていかれており、私の話を聞いていなかったので、後程続きを行います。」
セドさんがそう言うとリーグさんはマジで?って顔をして何かを言おうとしていたが、セドさんに睨まれて押し黙っていた。
「そ、そうなんですね・・・。」
俺はそれを聞いてこの後、移動の際のスキルの練習に付き合ってもらいたい事を言い出し難くしているとそれに気付いたのかセドさんが話し掛けてきた。
「シュウト様、どうされましたか?」
「いやぁ何ていうか・・・。」
「シュウト殿、この後はまだ暫く時間があるゆえ、気になる事なら付き合うぞ?」
「そうですか?なら、スキルでの移動の検証をしてみたいんですけど、少し時間をもらっても良いですか?」
「そうだと思ったぞ。確かにシュウト殿のそのスキルは余りにも常識とはかけ離れておるからのぅ。余とセドじゃないとのぅセド。」
「そうだな、リーグ。シュウト様も気にせず、気が済むまでやるといい。」
『ボクもてつだうよ。』
俺は息子を撫でつつ、リーグさん達に返答した。
「ありがとうございます。まぁそんなに時間を取らせる事にはならないと思います。では・・・」
俺はそう言うと同時に入った時に必要な魔力量、許可無く侵入する事が可能なのか等、色々検証した。
結果、同時に入れる人数は予想通り2名まで。必要な魔力量は前回の半分。許可の無い侵入は不可。一定間隔を開ければ、入り続ける事が可能。形状変化による魔力量は変わらなかった事から霧状だったのは俺のイメージが確立していなかった事だったのではないかという事で終了した。
「ありがとうございます。移動に関しては以上です。」
「移動に関してはという事は戦闘に使う予定かの?」
「ん~。確かに現時点で使える部分は有るんですけど、それはまだですね。もう少し転送ゲートを発現出来る数を増やせないと戦闘の幅を増やす事は難しそうですね。」
「そうなのか。それは残念じゃのぅ。」
「まぁそこは機会が有ればという事で。」
「して、今後の予定はどうするのじゃ?」
「そうですねぇ。とりあえずはリョウマが移動式家屋の改装を終わらせるまでは日帰りで行ける距離に転送の石碑がないかを確認してみる事にします。」
「そうか。おぉそうであった頼まれていた場所を地図に書き出しておいたでの。」
リーグさんはそう言うと地図を何枚も用意してくれた。
「シュナイダー王国は、ほぼ思い当たる場所は印しておいたが、他国の物は伝承等を下におおよその場所を示しておいたでの。」
「ありがとうございます。これなら日帰りで何ヶ所か行けそうなんで、地図と探知機を照らし合わせて、探してみます。」
俺はそう言うともう一度、礼を言って部屋から出ていった。
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