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第130話 [暗殺者]
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ユグドラシルさんが去って行くと他の六上位精霊も去って行った。するとガシュウさんがスッと立って俺に話し掛けてきた。
「流石、シュウト様ですね。」
「何がですか?」
「ユグドラシル様の神聖な気がアレだけ出ていたのに平然とされていらっしゃいますから。」
「そうなんですか?けど、彼処でルークも平然としてますよ?」
「俺は散々シュウトに浴びせられてるからじゃねぇか?」
「なるほど、シュウト様の下で修行中でしたね。というか、見た目に反して同一人物とは思えない程、強くなりましたね。」
「そりゃあ、あんな修行してたら強くもなりますよ。っていうか、アレで強くなれなきゃ、逆に凄いと思いますよ。」
「いや、確かにレベル的にもかなり上がったんでしょうが、人としての存在感が桁違いに上がっている様に見えますよ。」
「う~ん、もしかしたら昨日の所為かもしれないですね。」
「ほう。それは興味深い。」
ガシュウさんにそう言われたルークは俺の方を見てきたので、俺が説明した。
「強制的に気の力を使える様に肉体改造を行ったんです。」
「気?・・・闘気ですか?」
「いえ、どちらかというと、えぇと確か仙気ですかね。」
「仙気というと俗世を離れて神になろうとしている方が使うモノでしょうか?」
「そう聞いています。」
「実際何が違うのですか?」
「自分の中にある気を使うか周りの気を使えるかの違いですね。」
「それをルーク王子が使える様になったと?」
「使いこなすには修行が必要ですが、使いこなす為の下地は出来てますね。」
「なるほど、それは1日で出来るものなのですか?」
「不可能です。ルークだからこそ出来た荒業です。普通の人なら死んでます。」
俺がそう言うとルークは嬉しそうにして、ガシュウさんは引いていた。
「さて、そろそろ予定通りの場所に着いたか確認したいんで、外に出ますね。」
俺はそう言ってアイテムボックス改の外に出てイーグルアイを使って確かめると兵士も解散しているようだった。
「スキア、頼む。」
俺がそう言うとスキアが影から出てきて、俺を連れて影の中に入った。
「じゃあ行くぞ。」
俺はスキアにそう言ってレイが軟禁されている場所に向かった。
予定では扉の前に兵士が立っているだけだったが、予定通り進んでない事も考えて部屋の近くで顔だけ影から出した。
一応、確認しとくか。
そう思った俺は、エコーロケーションを使用した。
ん?誰かがレイが居る部屋に向かってる?
部屋に向かうのに壁を抜けて人が居ない場所をレイがいる方向目掛けて一直線に向かっている人を発見した。
流石に怪しいなぁ。
俺はそう思い、スキアとフォースに声を掛けた。
「スキア、レイの真下まで行ってくれるか?」
「はい。」
「フォース、フォース居るか?」
「な~に~?」
「怪しい奴がレイに近づいてるんだが、そいつが入ったら出れない様に結界を張って毒や呪いを浄化出来るか?」
「う~ん。結界の強度はどの位~?」
「この前と一緒で。」
「じゃあ、今の私だと無理かなぁ~。あれだったらこの前のクリーンをしたら良いと思うよ~。」
「なるほど、じゃあそうするか。」
俺がレイの真下まで行くと怪しい人物も部屋のすぐ側まで来ていた。
ん?何かしてるのか?
直ぐに入って来ると思っていた奴は壁の前で立ち止まり何かをしていた。
「スキア、奴が何をしているか分かるか?」
「多分、壁を破壊しようとしているんだと思います。」
「ん?壁をすり抜けてたよなぁ・・・あぁそうか、スキア、爆破を阻止出来るか?」
「う~ん。難しいですねぇ。」
「そうか。フォース、爆破されない様に結界で守れるか?」
「大丈夫~。」
「よし、じゃあそれで頼む。」
「どうして爆破するんですか?」
「多分、そこからレイが逃げたっていうのを装いたいんだ。完全に始末してからな。」
「どうしてですか?」
「多分、そういう依頼か何かだと思うぞ。」
「依頼?」
「あぁ、実力が有るのに、こんな事してるのは、事情があるんだと思う。」
「人間とは面倒な生き物ですね。」
「まぁ、色々あるさ。それより来たぞ。」
何かの準備を終えた奴は壁をすり抜け中に入ってきた。
「ん?何者だ!」
レイが叫ぶと同時にその人物は凄いスピードでレイに迫った。
キン!
「クソッ!さっきまで誰も居なかったのに!」
そう言うと黒ずくめの侵入者は逃げる事無く、俺に向かってきた。
その後、何度か交戦後、何となく悪い奴じゃ無さそうな感じがしたので、声を掛けてみた。
「おい、お前何でこんな事してんだ?」
「あんたさえ居なきゃ妹は助かるのに!退いてよ!」
妹?
俺がそう思っているとスキアが話し掛けてきた。
「シュウト様、嘘はついてはいない様です。」
「そんな事が分かるのか?」
「はい。闇の精霊は人間の嘘が分かりますので。」
って事は自分の意思って訳じゃないのか、参ったなぁ。
「シュウト様、私の精霊魔法ならばこの者の記憶を読む事が出来ますがどうされますか?」
「どうすればいい?」
「一先ずは気絶させて頂きたいです。」
「分かった。」
俺はそう言うと一瞬で侵入者の後ろに行って意識を刈り取った。
「これでいいか?」
「はい。」
スキアはそう言うと黒ずくめの侵入者に近づいた。
「シュウト様、奴隷契約されていますが解除致しますか?」
「ん?奴隷?そんな簡単に解除出来ないだろ?」
「いえ、神との契約ではなく、闇魔法での契約ですので可能です。」
「そうなのか。どうすれば良いんだ?」
「身体の何処かに契約紋がありますので、それを見つければ解除可能です。」
「そうか。」
俺はそう言うととりあえず頭巾を外した。
「ん?獣人?こんな形で会いたくは無かったなぁ・・・おっ、これか?」
頭巾外して直ぐに首の後ろの方に模様が見えたのでスキアに聞いてみた。
「そうです。では・・・」
「一寸待ってくれ。」
スキアが奴隷契約を解除しようとするとレイが待ったを掛けた。
「どうしたんだ?」
「その模様・・・闇ギルドだった様な・・・。」
「闇ギルド?」
「あぁ、犯罪者ギルドの総称だ。しかもそれって確か、このブリステンを根城にしている組織のはず。」
「犯罪者なのに捕まえないのか?」
「拠点が何処に在るのか、分からないんだよ。しかも奴隷を使い、捕まったら死ぬ様に契約してるから尻尾も掴めないんだ。」
「死人に口なしか、じゃあ早く解除してやらないとな。」
「だから一寸待ってくれ。」
「何だよ。早くしないと死んでしまうんだろ?」
「此処なら大丈夫なはずだ。」
「ん?何を根拠に?」
「シュウトがクリーンか何かしたろ?その所為というか、そのお陰で契約の呪いの部分は解呪されてるはずなんだ。」
「どうして分かるんだ?ってアレか、あの時と同じだったのか?」
「そう。」
「スキア、この奴隷契約に死に至らしめる様な力はあるか?」
「・・・いえ、御座いません。」
「そうか。だけどなんで、解除しないんだ?」
「この奴隷契約を辿れば、拠点が分かるかもしれないんだ。」
「辿る?どうやって?」
「デニムさんを呼んできてくれないか?」
「分かった。」
俺はそう言うとスキアの手を握り影に入ろうとした。
「ちょ、一寸、シュウト!」
「何だよ。」
「この人はこのままにしておかないよな?」
「あぁ、そうだな。スキア、拘束出来るか?」
「普通の影渡りなら出来ますけど、影遁を発動してる状態だと難しいです。」
「じゃあ、フォースは?」
「う~ん。無理かな~。」
「じゃあ・・・あっスキア、一寸見張っててくれ。」
俺はそう言うとアイテムボックス改の中からルークを連れてきた。
「何だよ。」
「この人見張っててくれ。」
「ん?・・・!?、ツバキ?おい!シュウト、何でツバキがこんな所に!?」
「知り合いか?」
「あぁ、同じAランク冒険者のツバキだ。」
「そうか・・・残念だが、レイを殺そうとしたから取り押さえた。」
「は?何でツバキが?」
「妹がどうのって言ってたな。」
「ボタンちゃんがどうしたんだ?」
「それは知らないけど、とりあえず奴隷契約もされてるし、何するか分からないから何かしそうなら取り押さえてくれ。」
「奴隷契約・・・か、分かった。」
「じゃあ呼んで来るな。」
俺はそう言うとエコーロケーションを使ってデニムさんを探すとアノスさんと一緒に居たので2人とも連れてきた。
「そやつか?レイを殺そうとした者は?」
「そうですね。ただ闇魔法の奴隷契約を受けていますね。」
「儂の街で奴隷じゃと?」
「そうですお爺様。しかもお爺様が捕まえたがっていた、闇ギルドだと思われます。」
「また彼奴等か。それでデニムを呼んだという事は・・・。」
「はい。シュウトのクリーンで奴隷紋の呪いが解呪されたので、今回はいけるかと思いまして。」
「なるほど!でかしたレイよ!デニム直ぐに追跡せよ。」
「御意!」
デニムさんはそう言うと奴隷紋に触れて呪文を唱えだした。
「完了しました。」
「では、行くか。」
「一寸待って下さい。」
アノスさんが出ていこうとしたので、俺は制止した。
「シュウト殿、どうしたのじゃ?」
「気絶した状態ならこの人の記憶をスキアが読み取れるそうなんで一寸待ってもらっても良いですか?」
「どの様に読み取るんじゃ?」
「スキア、どうなんだ?」
「弱い魔法なら断片的にシュウト様にお見せする事が出来ます。」
「弱いという事は強くも出来るのか?」
「はい。その場合ですと此処にいる人、全員に本人の傍で見ている様な感じで見せる事も可能です。」
「対象者への影響は無いのか?」
「疲れていつもより長く寝るぐらいだと思います。」
「どの位だ?」
「長くて1日といったところでしょうか?」
「そうか、どうしますか?」
俺の問にアノスさんは少し考えてから答えた。
「その程度なら問題なかろう。シュウト殿、頼む。」
「ルークも良いか?」
「あぁ、ツバキもAランク冒険者だ。問題ねぇ。」
「ツバキ?・・・おぉあのツバキか。」
「アノスさんも知ってるんですか?」
「何度か護衛で雇った事がある。良い奴じゃ、どうやら孫が襲われそうになってしまった所為で冷静さを欠いてた様じゃ。」
「じゃあやりますね。スキア、頼む。」
俺がそう言うとスキアはツバキさんの頭を両手で挟んで、目を閉じた。
「では、皆さんも目を閉じて下さい。」
そう言われた俺達は目を閉じ、俺から魔力が吸い取られた。次の瞬間、頭の中に映像が浮かんできた。
「流石、シュウト様ですね。」
「何がですか?」
「ユグドラシル様の神聖な気がアレだけ出ていたのに平然とされていらっしゃいますから。」
「そうなんですか?けど、彼処でルークも平然としてますよ?」
「俺は散々シュウトに浴びせられてるからじゃねぇか?」
「なるほど、シュウト様の下で修行中でしたね。というか、見た目に反して同一人物とは思えない程、強くなりましたね。」
「そりゃあ、あんな修行してたら強くもなりますよ。っていうか、アレで強くなれなきゃ、逆に凄いと思いますよ。」
「いや、確かにレベル的にもかなり上がったんでしょうが、人としての存在感が桁違いに上がっている様に見えますよ。」
「う~ん、もしかしたら昨日の所為かもしれないですね。」
「ほう。それは興味深い。」
ガシュウさんにそう言われたルークは俺の方を見てきたので、俺が説明した。
「強制的に気の力を使える様に肉体改造を行ったんです。」
「気?・・・闘気ですか?」
「いえ、どちらかというと、えぇと確か仙気ですかね。」
「仙気というと俗世を離れて神になろうとしている方が使うモノでしょうか?」
「そう聞いています。」
「実際何が違うのですか?」
「自分の中にある気を使うか周りの気を使えるかの違いですね。」
「それをルーク王子が使える様になったと?」
「使いこなすには修行が必要ですが、使いこなす為の下地は出来てますね。」
「なるほど、それは1日で出来るものなのですか?」
「不可能です。ルークだからこそ出来た荒業です。普通の人なら死んでます。」
俺がそう言うとルークは嬉しそうにして、ガシュウさんは引いていた。
「さて、そろそろ予定通りの場所に着いたか確認したいんで、外に出ますね。」
俺はそう言ってアイテムボックス改の外に出てイーグルアイを使って確かめると兵士も解散しているようだった。
「スキア、頼む。」
俺がそう言うとスキアが影から出てきて、俺を連れて影の中に入った。
「じゃあ行くぞ。」
俺はスキアにそう言ってレイが軟禁されている場所に向かった。
予定では扉の前に兵士が立っているだけだったが、予定通り進んでない事も考えて部屋の近くで顔だけ影から出した。
一応、確認しとくか。
そう思った俺は、エコーロケーションを使用した。
ん?誰かがレイが居る部屋に向かってる?
部屋に向かうのに壁を抜けて人が居ない場所をレイがいる方向目掛けて一直線に向かっている人を発見した。
流石に怪しいなぁ。
俺はそう思い、スキアとフォースに声を掛けた。
「スキア、レイの真下まで行ってくれるか?」
「はい。」
「フォース、フォース居るか?」
「な~に~?」
「怪しい奴がレイに近づいてるんだが、そいつが入ったら出れない様に結界を張って毒や呪いを浄化出来るか?」
「う~ん。結界の強度はどの位~?」
「この前と一緒で。」
「じゃあ、今の私だと無理かなぁ~。あれだったらこの前のクリーンをしたら良いと思うよ~。」
「なるほど、じゃあそうするか。」
俺がレイの真下まで行くと怪しい人物も部屋のすぐ側まで来ていた。
ん?何かしてるのか?
直ぐに入って来ると思っていた奴は壁の前で立ち止まり何かをしていた。
「スキア、奴が何をしているか分かるか?」
「多分、壁を破壊しようとしているんだと思います。」
「ん?壁をすり抜けてたよなぁ・・・あぁそうか、スキア、爆破を阻止出来るか?」
「う~ん。難しいですねぇ。」
「そうか。フォース、爆破されない様に結界で守れるか?」
「大丈夫~。」
「よし、じゃあそれで頼む。」
「どうして爆破するんですか?」
「多分、そこからレイが逃げたっていうのを装いたいんだ。完全に始末してからな。」
「どうしてですか?」
「多分、そういう依頼か何かだと思うぞ。」
「依頼?」
「あぁ、実力が有るのに、こんな事してるのは、事情があるんだと思う。」
「人間とは面倒な生き物ですね。」
「まぁ、色々あるさ。それより来たぞ。」
何かの準備を終えた奴は壁をすり抜け中に入ってきた。
「ん?何者だ!」
レイが叫ぶと同時にその人物は凄いスピードでレイに迫った。
キン!
「クソッ!さっきまで誰も居なかったのに!」
そう言うと黒ずくめの侵入者は逃げる事無く、俺に向かってきた。
その後、何度か交戦後、何となく悪い奴じゃ無さそうな感じがしたので、声を掛けてみた。
「おい、お前何でこんな事してんだ?」
「あんたさえ居なきゃ妹は助かるのに!退いてよ!」
妹?
俺がそう思っているとスキアが話し掛けてきた。
「シュウト様、嘘はついてはいない様です。」
「そんな事が分かるのか?」
「はい。闇の精霊は人間の嘘が分かりますので。」
って事は自分の意思って訳じゃないのか、参ったなぁ。
「シュウト様、私の精霊魔法ならばこの者の記憶を読む事が出来ますがどうされますか?」
「どうすればいい?」
「一先ずは気絶させて頂きたいです。」
「分かった。」
俺はそう言うと一瞬で侵入者の後ろに行って意識を刈り取った。
「これでいいか?」
「はい。」
スキアはそう言うと黒ずくめの侵入者に近づいた。
「シュウト様、奴隷契約されていますが解除致しますか?」
「ん?奴隷?そんな簡単に解除出来ないだろ?」
「いえ、神との契約ではなく、闇魔法での契約ですので可能です。」
「そうなのか。どうすれば良いんだ?」
「身体の何処かに契約紋がありますので、それを見つければ解除可能です。」
「そうか。」
俺はそう言うととりあえず頭巾を外した。
「ん?獣人?こんな形で会いたくは無かったなぁ・・・おっ、これか?」
頭巾外して直ぐに首の後ろの方に模様が見えたのでスキアに聞いてみた。
「そうです。では・・・」
「一寸待ってくれ。」
スキアが奴隷契約を解除しようとするとレイが待ったを掛けた。
「どうしたんだ?」
「その模様・・・闇ギルドだった様な・・・。」
「闇ギルド?」
「あぁ、犯罪者ギルドの総称だ。しかもそれって確か、このブリステンを根城にしている組織のはず。」
「犯罪者なのに捕まえないのか?」
「拠点が何処に在るのか、分からないんだよ。しかも奴隷を使い、捕まったら死ぬ様に契約してるから尻尾も掴めないんだ。」
「死人に口なしか、じゃあ早く解除してやらないとな。」
「だから一寸待ってくれ。」
「何だよ。早くしないと死んでしまうんだろ?」
「此処なら大丈夫なはずだ。」
「ん?何を根拠に?」
「シュウトがクリーンか何かしたろ?その所為というか、そのお陰で契約の呪いの部分は解呪されてるはずなんだ。」
「どうして分かるんだ?ってアレか、あの時と同じだったのか?」
「そう。」
「スキア、この奴隷契約に死に至らしめる様な力はあるか?」
「・・・いえ、御座いません。」
「そうか。だけどなんで、解除しないんだ?」
「この奴隷契約を辿れば、拠点が分かるかもしれないんだ。」
「辿る?どうやって?」
「デニムさんを呼んできてくれないか?」
「分かった。」
俺はそう言うとスキアの手を握り影に入ろうとした。
「ちょ、一寸、シュウト!」
「何だよ。」
「この人はこのままにしておかないよな?」
「あぁ、そうだな。スキア、拘束出来るか?」
「普通の影渡りなら出来ますけど、影遁を発動してる状態だと難しいです。」
「じゃあ、フォースは?」
「う~ん。無理かな~。」
「じゃあ・・・あっスキア、一寸見張っててくれ。」
俺はそう言うとアイテムボックス改の中からルークを連れてきた。
「何だよ。」
「この人見張っててくれ。」
「ん?・・・!?、ツバキ?おい!シュウト、何でツバキがこんな所に!?」
「知り合いか?」
「あぁ、同じAランク冒険者のツバキだ。」
「そうか・・・残念だが、レイを殺そうとしたから取り押さえた。」
「は?何でツバキが?」
「妹がどうのって言ってたな。」
「ボタンちゃんがどうしたんだ?」
「それは知らないけど、とりあえず奴隷契約もされてるし、何するか分からないから何かしそうなら取り押さえてくれ。」
「奴隷契約・・・か、分かった。」
「じゃあ呼んで来るな。」
俺はそう言うとエコーロケーションを使ってデニムさんを探すとアノスさんと一緒に居たので2人とも連れてきた。
「そやつか?レイを殺そうとした者は?」
「そうですね。ただ闇魔法の奴隷契約を受けていますね。」
「儂の街で奴隷じゃと?」
「そうですお爺様。しかもお爺様が捕まえたがっていた、闇ギルドだと思われます。」
「また彼奴等か。それでデニムを呼んだという事は・・・。」
「はい。シュウトのクリーンで奴隷紋の呪いが解呪されたので、今回はいけるかと思いまして。」
「なるほど!でかしたレイよ!デニム直ぐに追跡せよ。」
「御意!」
デニムさんはそう言うと奴隷紋に触れて呪文を唱えだした。
「完了しました。」
「では、行くか。」
「一寸待って下さい。」
アノスさんが出ていこうとしたので、俺は制止した。
「シュウト殿、どうしたのじゃ?」
「気絶した状態ならこの人の記憶をスキアが読み取れるそうなんで一寸待ってもらっても良いですか?」
「どの様に読み取るんじゃ?」
「スキア、どうなんだ?」
「弱い魔法なら断片的にシュウト様にお見せする事が出来ます。」
「弱いという事は強くも出来るのか?」
「はい。その場合ですと此処にいる人、全員に本人の傍で見ている様な感じで見せる事も可能です。」
「対象者への影響は無いのか?」
「疲れていつもより長く寝るぐらいだと思います。」
「どの位だ?」
「長くて1日といったところでしょうか?」
「そうか、どうしますか?」
俺の問にアノスさんは少し考えてから答えた。
「その程度なら問題なかろう。シュウト殿、頼む。」
「ルークも良いか?」
「あぁ、ツバキもAランク冒険者だ。問題ねぇ。」
「ツバキ?・・・おぉあのツバキか。」
「アノスさんも知ってるんですか?」
「何度か護衛で雇った事がある。良い奴じゃ、どうやら孫が襲われそうになってしまった所為で冷静さを欠いてた様じゃ。」
「じゃあやりますね。スキア、頼む。」
俺がそう言うとスキアはツバキさんの頭を両手で挟んで、目を閉じた。
「では、皆さんも目を閉じて下さい。」
そう言われた俺達は目を閉じ、俺から魔力が吸い取られた。次の瞬間、頭の中に映像が浮かんできた。
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