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第154話 [ドワーフの里]
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翌朝、アイテムボックス改から外に出るとジュトーさんが居た。
「シュウト様、おはようございます。」
「あっ、おはようございますジュトーさん。どうされました?」
「バラン公爵閣下が御用意が出来たとの事でしたので、御迎えに上がりました。」
「分かりました。」
俺はそう言うとジュトーさんの後に着いてバランさんの下へ向かい、昨日とは違う部屋に案内された。
「閣下、シュウト様をお連れ致しました。」
「うむ。入ってもらえ。」
中に入ると執務室という感じの部屋にバランさんとリングスさんだけが居た。
「おぉ来たなシュウト殿、コレが紹介状だ。」
「ありがとうございます。」
「それと昨日は言って無かったが、リングスが案内というか、同行するでな。」
「え?仕事も有るでしょうし、別に1人でも良いですよ。」
「それは駄目なのだ。」
「どうしてですか?」
「シュウト殿が使徒様として出向くならば問題ないだろうが、そうでない場合は喩え他の国の王であろうと初めて行く者は門前払いされるのだ。」
「一見さんお断りみたいな事か。」
「シュウト殿の言葉が、どういう意味かは分からんが、理解して貰ったか?」
「リングスさんは何度も行った事があるからそういう人に同行して貰わないと入れないって事ですよね。」
「その通りだ。という事でリングスを連れて行ってくれ。」
バランさんにそう言われた俺はリングスさんの方を見た。
「分かりました。リングスさんお願いします。」
「ハッ!」
「なら、リングスさんもバトロスさんみたいに馬を一緒に連れて行った方が良いですか?」
俺がそう聞くとバランさんから質問された。
「その方がシュウト殿が良いのか?」
「いや、そうじゃなくて馬で行かないと違和感があるかなって。」
「あぁ、それなら問題ない。ドワーフの里に入るには急勾配の街道を進む必要があるでの。ドワーフの里に着く頃には徒歩で行く事が多いのだ。」
「あぁ、そうなんですね。直接、近くの森に出たんで気付きませんでした。なら、帰りは此処に転送で送ってきたら良いですか?」
「いや、行きも帰りも屋上でお願い出来るか?」
「良いんですか?」
「問題ない。彼処であれば、儂の許可無く入れぬし、この邸より高い場所は無いから覗き見る事も出来ぬからな。」
「なら、屋上に行く時も自分は姿を見せない方が良さそうですね。」
「そんな事も出来るのか?」
「はい。」
俺はそう言うとスキアを呼んで影に沈んで見せた。するとバランさんは呆れていた。
「シュウト殿は何でも有りだな。まぁそれならば問題あるまい。リングス、案内せよ。」
「ハッ!」
バランさんの命令にリングスさんが答え、俺の方を見てきたので、俺はバランさんに挨拶をして影に潜って、リングスさんに着いて行き、屋上に着いた。
「良い景色ですね。」
「そうですね。バラン閣下も良く此処で街を眺めていますね。」
「確かにこの景色なら気分転換になりそうですね。」
「はい。バラン閣下は領民の幸せそうな声が聞こえるとにこやかな顔をされます。」
「良い領主様ですね。」
「そうですね。」
「じゃあ行きましょうか。」
「承知致しました。」
「あっ、リングスさん普通に話してもらって良いですよ。」
「いえ、そういう訳にはいきません。」
俺がそう言うとリングスさんにはキッパリ断られた。
あぁ、この人は融通の効かないタイプの人かぁ。
俺はリングスさんの雰囲気からこれ以上頼むのを止めてドワーフの里の近くの森に転送した。
「シュウト様の事を信じて無い訳では無いですが、本当に里の近くまで一瞬で来れましたね。」
「まだ里は見えて無いのによく分かりますね。」
「はい。里に来る必要の有る方を案内するのも騎士団の任務の1つですので、この辺りの地形は把握しております。」
「なるほど、じゃあ行きましょうか。」
「承知致しました。では、シュウト様は私の後ろに着いて来て下さい。」
「分かりました。」
「では、此方へ。」
俺とリングスさんはそう言うと森を抜けてかなりの急斜面の街道を歩いて進んだ。
「確かにこれ程の斜面だと馬で来るのは難しそうですね。」
「はい。馬で登る事は出来ますが、操作をミスすれば馬に致命的な怪我をさせてしまう事も考えられますので、魔馬でもない限り徒歩で向かいます。」
「・・・もしかして、里に簡単には攻め込ませない様にしてるんですか?」
「はい、その通りです。その上、森を抜けようにももう少し先に街道を使わないと渡れぬ場所も在りますので、結局はこの街道を通る必要がございます。」
「あぁ、あの渓谷ですか。」
「はい。あの大橋を渡らねば行けませんので。」
そう話をしているとドワーフの里に繋がる橋が見えてきた。
「あぁ、コレなら此処を通るしかないですね。」
「はい。あの障壁は王都の城壁レベルの上、周りは断崖絶壁に囲まれていますので、軍でも進軍は困難かと。」
「それだけじゃなく、この大橋もこの大きさなのに跳ね橋だから進軍はほぼ無理でしょう。」
「跳ね橋とは?」
「え?だって模様に見せてますけど、所々に跳ね橋の機構がありますよ。」
俺はそう言いながら機構があるであろう場所を指さした。
「アレがそうなのですか?」
「おそらくは、そうですね。」
「そうですか・・・。」
「どうされましたか?」
「いえ、何でもありません。もう直ぐ着きますので、私の後ろを着いてきて下さい。」
リングスさんの様子を疑問に思って聞いてみたが、はぐらかされた上に到着してしまったので、それ以上は聞く事が出来なかった。
「公爵家騎士団団長リングスだ!門を開けてくれ!」
リングスさんがそう言うと門が自動で開いた。すると中からドワーフではなく、背中に翼を生やした龍人?が数人、現れた。
「リングス!久しぶりだな。今日はどうした?ん?後ろの者は誰だ?」
「王家縁の方でシュウト様だ。」
リングスさんがそう言うと龍人?であろう人達が跪き頭を垂れていた。
「ドゥーラ、シュウト様は畏まった態度はお嫌いだから普通にしてくれ。」
「そ、そうか、分かった。おい、皆んな立て。」
リングスさんがそう言うとドゥーラと呼ばれていた龍人?の人が立ち上がり、周りに言うと周りの人も立ち上がった。
「ドゥーラ、シュウト様が里長に用があるから案内してくれないか?」
「分かった。シュウト様、龍人族のドゥーラです。此方へどうぞ。」
「シュウトです。宜しくお願いします。」
そう言うとドゥーラさんが案内するのに先導してくれたので後を着いて行きながらリングスさんに声を掛けた。
「リングスさん、1つ良いですか?」
「もしかして、ドゥーラ達の事ですか?」
「はい。ドワーフの里なのに今のところドワーフの人達を見てないんで。」
俺がリングスさんにそう言うとドゥーラさんが答えてくれた。
「今、彼等は作業中なんでこの時間だと自分の工房にいます。」
「もしかして来た時間が悪かったですか?」
「いや、そういう訳では。彼等は素材集め以外は基本的に夜しか出て来ませんから。」
「そうなんですか?」
「はい。この里の決まりで夜しか酒が飲めないとしてからはそう成りました。」
何かイメージ通りというかなんというか・・・。
「申し訳ない。彼等は酒と物作りにしか興味がないので。」
「それは気にしていませんというか、イメージ通りなんで気にしないで下さい。」
「理解して貰えてありがとうございます。」
「ところでもう1つ気になったんですけど何故ドワーフの里なのに龍人族の人が居るんですか?」
「それは共存共栄というやつです。我等龍人族は戦闘は得意ですが物作りになると不器用でして、料理すらも殆ど出来ません。そして、彼等は逆に戦闘が不得意ですので、素材集めの際は魔物の討伐や護衛を我等龍人族が行う事で長年、成り立っております。」
「なるほど。長年って事はその関係はどの位に成るんですか?」
「正確には分かりませんが私が産まれる前からその関係は続いていると聞いております。」
「産まれる前からですか。」
「はい。私が今千歳を超えてますので、それ以上という事ですね。」
「せ、千歳ですか。」
「はい。」
「なら、その間にドワーフと龍人で夫婦になる方は居らっしゃらなかったんですか?」
「はい。居ないはずです。」
「それはドワーフと龍人では子が出来ないとかですか?」
「いえ、それは問題ないと思われますが、種族的に好みが違いすぎるのが、原因です。」
「好みですか?」
「はい。我等龍人族は基本的に肌に毛があるとモテませんし、逆にドワーフの方は髭が無ければモテません。」
「あぁ、なるほど。」
俺はそう言いながらドゥーラさんのツルッとした肌を見ていた。
「それに結婚しても子供が産まれるまでの生活スタイルもかなり違うので難しいでしょうから。」
「そうなんですか?」
「はい。彼等ドワーフは産む時以外はずっと物作りをしていますが、我等は卵を産み暖めなくてはいけないので、交代で行う必要が有りますので。」
「なるほど、確かにそれだと難しいですね。」
「さっ、此方です。」
ドゥーラさんはそう言うと倉庫の前に止まった。
「倉庫?」
「はい。この里ではドワーフの方は工房の隣にある倉庫の2階部分が居住スペースとなりますので。」
「あぁ、だから普通の家が無かったんですね。あれ?でもそれだとドゥーラさん達の家は何処にあるんですか?」
「在りませんよ。我等龍人族は子育て以外では決まった住処は持ちませんし、子育てする際はこの近くにある洞窟の中ですし。」
「そうなんですか?」
「はい。種族的に空が見えない場所は落ち着かないので。」
「なるほど。」
「では入りますが宜しいですか?」
「はい。」
「では。里長!族長!入ります!」
「「入ってもらえ!」」
あれ?2人いる?
俺はそう疑問に思いながらも倉庫の中に入り、ドゥーラさんに案内されるがまま2階へ向かった。
2階に上がり、部屋に入るとドワーフにしては人族と差程変わらない位大柄な老人とドゥーラさんとは違い、全身を龍鱗で覆われた方が並んで立っており、俺達が中に入るとすぐさま跪き頭を垂れていた。
「シュウト様、おはようございます。」
「あっ、おはようございますジュトーさん。どうされました?」
「バラン公爵閣下が御用意が出来たとの事でしたので、御迎えに上がりました。」
「分かりました。」
俺はそう言うとジュトーさんの後に着いてバランさんの下へ向かい、昨日とは違う部屋に案内された。
「閣下、シュウト様をお連れ致しました。」
「うむ。入ってもらえ。」
中に入ると執務室という感じの部屋にバランさんとリングスさんだけが居た。
「おぉ来たなシュウト殿、コレが紹介状だ。」
「ありがとうございます。」
「それと昨日は言って無かったが、リングスが案内というか、同行するでな。」
「え?仕事も有るでしょうし、別に1人でも良いですよ。」
「それは駄目なのだ。」
「どうしてですか?」
「シュウト殿が使徒様として出向くならば問題ないだろうが、そうでない場合は喩え他の国の王であろうと初めて行く者は門前払いされるのだ。」
「一見さんお断りみたいな事か。」
「シュウト殿の言葉が、どういう意味かは分からんが、理解して貰ったか?」
「リングスさんは何度も行った事があるからそういう人に同行して貰わないと入れないって事ですよね。」
「その通りだ。という事でリングスを連れて行ってくれ。」
バランさんにそう言われた俺はリングスさんの方を見た。
「分かりました。リングスさんお願いします。」
「ハッ!」
「なら、リングスさんもバトロスさんみたいに馬を一緒に連れて行った方が良いですか?」
俺がそう聞くとバランさんから質問された。
「その方がシュウト殿が良いのか?」
「いや、そうじゃなくて馬で行かないと違和感があるかなって。」
「あぁ、それなら問題ない。ドワーフの里に入るには急勾配の街道を進む必要があるでの。ドワーフの里に着く頃には徒歩で行く事が多いのだ。」
「あぁ、そうなんですね。直接、近くの森に出たんで気付きませんでした。なら、帰りは此処に転送で送ってきたら良いですか?」
「いや、行きも帰りも屋上でお願い出来るか?」
「良いんですか?」
「問題ない。彼処であれば、儂の許可無く入れぬし、この邸より高い場所は無いから覗き見る事も出来ぬからな。」
「なら、屋上に行く時も自分は姿を見せない方が良さそうですね。」
「そんな事も出来るのか?」
「はい。」
俺はそう言うとスキアを呼んで影に沈んで見せた。するとバランさんは呆れていた。
「シュウト殿は何でも有りだな。まぁそれならば問題あるまい。リングス、案内せよ。」
「ハッ!」
バランさんの命令にリングスさんが答え、俺の方を見てきたので、俺はバランさんに挨拶をして影に潜って、リングスさんに着いて行き、屋上に着いた。
「良い景色ですね。」
「そうですね。バラン閣下も良く此処で街を眺めていますね。」
「確かにこの景色なら気分転換になりそうですね。」
「はい。バラン閣下は領民の幸せそうな声が聞こえるとにこやかな顔をされます。」
「良い領主様ですね。」
「そうですね。」
「じゃあ行きましょうか。」
「承知致しました。」
「あっ、リングスさん普通に話してもらって良いですよ。」
「いえ、そういう訳にはいきません。」
俺がそう言うとリングスさんにはキッパリ断られた。
あぁ、この人は融通の効かないタイプの人かぁ。
俺はリングスさんの雰囲気からこれ以上頼むのを止めてドワーフの里の近くの森に転送した。
「シュウト様の事を信じて無い訳では無いですが、本当に里の近くまで一瞬で来れましたね。」
「まだ里は見えて無いのによく分かりますね。」
「はい。里に来る必要の有る方を案内するのも騎士団の任務の1つですので、この辺りの地形は把握しております。」
「なるほど、じゃあ行きましょうか。」
「承知致しました。では、シュウト様は私の後ろに着いて来て下さい。」
「分かりました。」
「では、此方へ。」
俺とリングスさんはそう言うと森を抜けてかなりの急斜面の街道を歩いて進んだ。
「確かにこれ程の斜面だと馬で来るのは難しそうですね。」
「はい。馬で登る事は出来ますが、操作をミスすれば馬に致命的な怪我をさせてしまう事も考えられますので、魔馬でもない限り徒歩で向かいます。」
「・・・もしかして、里に簡単には攻め込ませない様にしてるんですか?」
「はい、その通りです。その上、森を抜けようにももう少し先に街道を使わないと渡れぬ場所も在りますので、結局はこの街道を通る必要がございます。」
「あぁ、あの渓谷ですか。」
「はい。あの大橋を渡らねば行けませんので。」
そう話をしているとドワーフの里に繋がる橋が見えてきた。
「あぁ、コレなら此処を通るしかないですね。」
「はい。あの障壁は王都の城壁レベルの上、周りは断崖絶壁に囲まれていますので、軍でも進軍は困難かと。」
「それだけじゃなく、この大橋もこの大きさなのに跳ね橋だから進軍はほぼ無理でしょう。」
「跳ね橋とは?」
「え?だって模様に見せてますけど、所々に跳ね橋の機構がありますよ。」
俺はそう言いながら機構があるであろう場所を指さした。
「アレがそうなのですか?」
「おそらくは、そうですね。」
「そうですか・・・。」
「どうされましたか?」
「いえ、何でもありません。もう直ぐ着きますので、私の後ろを着いてきて下さい。」
リングスさんの様子を疑問に思って聞いてみたが、はぐらかされた上に到着してしまったので、それ以上は聞く事が出来なかった。
「公爵家騎士団団長リングスだ!門を開けてくれ!」
リングスさんがそう言うと門が自動で開いた。すると中からドワーフではなく、背中に翼を生やした龍人?が数人、現れた。
「リングス!久しぶりだな。今日はどうした?ん?後ろの者は誰だ?」
「王家縁の方でシュウト様だ。」
リングスさんがそう言うと龍人?であろう人達が跪き頭を垂れていた。
「ドゥーラ、シュウト様は畏まった態度はお嫌いだから普通にしてくれ。」
「そ、そうか、分かった。おい、皆んな立て。」
リングスさんがそう言うとドゥーラと呼ばれていた龍人?の人が立ち上がり、周りに言うと周りの人も立ち上がった。
「ドゥーラ、シュウト様が里長に用があるから案内してくれないか?」
「分かった。シュウト様、龍人族のドゥーラです。此方へどうぞ。」
「シュウトです。宜しくお願いします。」
そう言うとドゥーラさんが案内するのに先導してくれたので後を着いて行きながらリングスさんに声を掛けた。
「リングスさん、1つ良いですか?」
「もしかして、ドゥーラ達の事ですか?」
「はい。ドワーフの里なのに今のところドワーフの人達を見てないんで。」
俺がリングスさんにそう言うとドゥーラさんが答えてくれた。
「今、彼等は作業中なんでこの時間だと自分の工房にいます。」
「もしかして来た時間が悪かったですか?」
「いや、そういう訳では。彼等は素材集め以外は基本的に夜しか出て来ませんから。」
「そうなんですか?」
「はい。この里の決まりで夜しか酒が飲めないとしてからはそう成りました。」
何かイメージ通りというかなんというか・・・。
「申し訳ない。彼等は酒と物作りにしか興味がないので。」
「それは気にしていませんというか、イメージ通りなんで気にしないで下さい。」
「理解して貰えてありがとうございます。」
「ところでもう1つ気になったんですけど何故ドワーフの里なのに龍人族の人が居るんですか?」
「それは共存共栄というやつです。我等龍人族は戦闘は得意ですが物作りになると不器用でして、料理すらも殆ど出来ません。そして、彼等は逆に戦闘が不得意ですので、素材集めの際は魔物の討伐や護衛を我等龍人族が行う事で長年、成り立っております。」
「なるほど。長年って事はその関係はどの位に成るんですか?」
「正確には分かりませんが私が産まれる前からその関係は続いていると聞いております。」
「産まれる前からですか。」
「はい。私が今千歳を超えてますので、それ以上という事ですね。」
「せ、千歳ですか。」
「はい。」
「なら、その間にドワーフと龍人で夫婦になる方は居らっしゃらなかったんですか?」
「はい。居ないはずです。」
「それはドワーフと龍人では子が出来ないとかですか?」
「いえ、それは問題ないと思われますが、種族的に好みが違いすぎるのが、原因です。」
「好みですか?」
「はい。我等龍人族は基本的に肌に毛があるとモテませんし、逆にドワーフの方は髭が無ければモテません。」
「あぁ、なるほど。」
俺はそう言いながらドゥーラさんのツルッとした肌を見ていた。
「それに結婚しても子供が産まれるまでの生活スタイルもかなり違うので難しいでしょうから。」
「そうなんですか?」
「はい。彼等ドワーフは産む時以外はずっと物作りをしていますが、我等は卵を産み暖めなくてはいけないので、交代で行う必要が有りますので。」
「なるほど、確かにそれだと難しいですね。」
「さっ、此方です。」
ドゥーラさんはそう言うと倉庫の前に止まった。
「倉庫?」
「はい。この里ではドワーフの方は工房の隣にある倉庫の2階部分が居住スペースとなりますので。」
「あぁ、だから普通の家が無かったんですね。あれ?でもそれだとドゥーラさん達の家は何処にあるんですか?」
「在りませんよ。我等龍人族は子育て以外では決まった住処は持ちませんし、子育てする際はこの近くにある洞窟の中ですし。」
「そうなんですか?」
「はい。種族的に空が見えない場所は落ち着かないので。」
「なるほど。」
「では入りますが宜しいですか?」
「はい。」
「では。里長!族長!入ります!」
「「入ってもらえ!」」
あれ?2人いる?
俺はそう疑問に思いながらも倉庫の中に入り、ドゥーラさんに案内されるがまま2階へ向かった。
2階に上がり、部屋に入るとドワーフにしては人族と差程変わらない位大柄な老人とドゥーラさんとは違い、全身を龍鱗で覆われた方が並んで立っており、俺達が中に入るとすぐさま跪き頭を垂れていた。
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