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第160話 [2人の武具。]
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俺達は火竜を出す為に荒野/渓谷フィールドに入った。
「ほう。この様な場所も・・・。」
「はい。此処じゃないと出せないんで。」
俺はそう言うと25体の火竜の死骸を並べた。
「ほう。どう倒したかは分からんがいったい何処に行ったのじゃ?」
「ドワーフの里から南に真っ直ぐ行った所のダンジョンです。」
「ダンジョン?ダンジョンの魔物は持って帰れないはずじゃが。」
「とどめを刺すのに傷付けずに倒すと残るみたいです。」
「ほう。そんな方法があったのか。」
「後、コレも有りますけど使えますか?」
俺はそう言うと炎竜の死骸も隣りに並べた。
「こ、これは炎竜か。」
「流石、トールキンさんは見ただけで分かるんですね。」
「そりゃこれでも長く生きておるからのぅ。というか里の南でコレが居るという事はSSランクダンジョンのマントルか?」
「そんな名前だったんですか。」
「そうじゃな。踏破したのじゃろ?」
「そうですね。」
「じゃあマントルじゃな。しかしシュウト殿は凄いのぅ彼処を単独踏破など聞いた事もない。」
「そうなんですか?」
「そりゃあそうじゃ。彼処は竜種のスタンピードが起こらない様に数年に一度、軍が来てある程度間引いていくぐらいじゃ。」
「そうなんですね。それでどれくらい必要ですか?」
「おぉそうじゃったな。それならば炎竜の肝を使っても良いかのぅ?」
「それだけで良いんですか?」
「それならば鱗も2枚貰えるかの?」
「好きなだけ持ってって下さい。」
「いやいや、その提案は確かに魅力的じゃが、その様な素材が儂の所にあると知られれば災難が降りかかりそうじゃから必要な分だけにしておくわい。」
トールキンさんはそう言うと一部解体して戻ってきた。
「お待たせしたのじゃ、それではお願い出来るかの?早くせんと明日朝までに間に合わんでの。」
「分かりました。」
俺はそう言うとトールキンさんを外に送り届け、再びアイテムボックス改の中に戻ろうとするとトールキンさんに呼び止められた。
「そうじゃシュウト殿。」
「何ですか?」
「竜種の素材は普通の、いや、解体スキルを持った者でも高レベルの者でないと解体は出来んし、炎竜などは儂ら以外じゃと完璧な解体は出来んからドラウプニルにやらせるとええ。」
「そうなんですか?」
「炎竜の素材は部位によっては手順が分からねば失ってしまうからの精霊の力を借りられる儂らでないと無理じゃ。それにドラウプニルが必要という事は武具や魔道具を造らせるのが目的じゃろ?」
「そうですね。少しでも攻略組の生還率を上げたいんで。」
「ホッホッホ、どれだけ高価な物でも人の為か。流石アストライアー様の使徒様じゃのぅ。」
「まぁ食べれるだけのお金があれば良いんで。」
俺が照れながらそう言うとトールキンさんは微笑みながら話を続けた。
「それにじゃ。それだけの素材を扱えるのじゃ、ドラウプニルは嬉嬉としてやるじゃろうて、儂も里長じゃなかったらついて行きたいくらいじゃて。」
「そんなものですか。」
「当たり前じゃ、儂らエルダードワーフはそれしか頭にないでの。」
トールキンさんはそう言うとサスケ達の武具を完成させる為に炎竜の素材を持って奥へと消えていった。
俺はそれを見届けるとアイテムボックス改に戻ってドラウ達のところへ行った。
「ん?どうしたんだ?まだ足りねぇのか?」
ドラウは家を造る為の作業をしながら俺の方を振り向いてそう言ってきたので荒野/渓谷フィールドに出しっぱなしの素材の事を話した。するとドラウは作業を放って、俺に詰め寄ってきた。
「何してんだ!早く連れてけ!」
「え?家は?」
「そんなの後で良いんだよ!」
「いやいや、2人の家だろ?」
俺がそう言うとニップルさんが声を掛けてきた。
「私の事なら気にしないで下さい。元々外で生活してるので。それに彼がそうなったら気が済むまで他の事が手につかなくなるんで。」
「あぁ。・・・なら、ドラウ頼めるか?」
「おう。早く行くぞ!」
そういうと俺達3人はフィールドを移動した。
「おぉぉぉ!こりゃ凄ぇな!」
ドラウはそう言うと炎竜の死骸へと走っていった。
「あっそうだニップルさん。」
「何ですか?」
「このままだとドラウはある程度終わるまであのままだと思うんで俺は先に寝ますね。」
「はい。私ももう暫くしたら休ませてもらいます。」
「それなら戻りますか?」
「いえ大丈夫です。」
「分かりました。ではコレを。」
俺はそう言ってマジックバッグを渡した。
「コレは?」
「トールキンさんの行きつけの食堂の料理が色々入ってるんで、2人で食べて下さい。」
「それはありがとうございます。今日は食事を済ませましたので、明日にでもいただきます。」
「後、フィールドを移動したい時は精霊に声を掛けて下さい。多分ドラウの精霊なら俺の精霊を呼びに行けると思うんで。」
「分かりました、伝えておきます。」
俺はそう言うと移動式家屋に戻って就寝した。
翌朝、起きてリビングに向かうとサスケが辛そうに起きて来たので、俺はヒールを掛けてやった。
「すまないでござる。」
「気にするなと言いたいところだが、次に二日酔いになっても助けないから飲み過ぎるなよ。」
「わ、分かったでござる。」
俺達はその後、朝食を済ませるとトールキンさんの所へ向かった。
「おぉ、待っておったぞ。」
「お待たせしました。それで、武具は?」
「完成しておるよ。先ずはサスケ殿じゃな。」
トールキンさんはそう言うとサスケに手招きをし、サスケは前に進んだ。するとトールキンさんは袋から白く赤いラインのはいった鎧を出した。
「見た目はゴツいが、基本的にミスリルで出来ておるから動きを邪魔する事は無いじゃろう。とりあえず、着てみて感想を聞かせてもらえるか?」
そう言われたサスケは新しい武具を装着し、動きを確認していた。
「凄いでござる。ミスリル製でござるから軽いのは分かっていたでござるが、肩周り足周りを動かすのに支障は全くござらんよ。」
「そうか、ならば武具の説明をするが良いか?」
「はい。」
「では、基本的にミスリル鉱石と炎竜の鱗と肝を粉末にして混ぜたもので出来ておる。」
「炎竜の鱗でござるか!?」
「そうじゃ。じゃが、素材は全てシュウト殿が用意した物じゃ。」
そう言われたサスケは俺の方を見た。
「娘を迎えに行く次いでに取ってきた。」
「はぁ!!?・・・師匠、炎竜は次いでで討伐出来る様な魔物ではござらんよ。」
「そう言ってもなぁ。娘と会えたのが69階層で次が最下層なら踏破した方が早いし、火山のダンジョンも踏破する必要が有ったしなぁ。」
「そうやって単独踏破するのは師匠ぐらいでござるよ。」
サスケはそう言いながら呆れた表情をしていた。
「まぁ、儂も永く生きておるがその様な理由で踏破した者はおらんが、とりあえずそういう事じゃて、装備の説明をするぞ。」
「はい。お願いするでござる。」
「うむ。先ずは性能じゃが、火竜の鱗では無く炎竜の鱗と肝を使用した事により、火炎耐性がかなり高く、火竜の咆哮ぐらいでは殆ど効かん。その上、極寒地帯だと武具自体が高温を発生させる事により低温での行動も可能になり氷魔法の様な攻撃もある程度は防ぐ効果がある。因みにじゃが、防具に守られておらん箇所も同様の効果があるでの。但し、お主らぐらいの火への耐性がないと装備しておるだけでダメージを受けるがの。」
そう言われたサスケは少し引きながらも聞き続けていた。
「そしてサスケ殿の方は手甲や胸当、臑当の部分は厚みを持たせておるから安心出来るじゃろうが他の部分も同様の素材を繊維状にして柔軟性を保ちつつ防御力を上げてあるゆえ、厚みがある部分よりは低いがその辺の防具よりも防御力があるから安心せい。」
「その他、サスケ殿の手甲には仕掛けがあっての、指を伸ばして手刀の形にする事によって手の周りに火炎の刃が発生する様になっておるから魔法しか効かぬ魔物やアンデッドに効果があるゆえ、練習すると良い。」
「感謝するでござる。」
サスケがそう言うとトールキンさんはツバキの方を見た。
「次にツバキ殿じゃが、シュウト殿からニンジャじゃったか、その武具の説明も受けとるゆえ、額当、手甲、臑当の部分のみに厚みを持たせて、その他の部分はサスケ殿と同じじゃが、そこにダイアフェインレックの鱗を粉末にして染色してあるゆえ、普段は赤いが口元を隠せば、周りと同化する様にしておいた。」
そう言いながらトールキンさんに武具を渡されたツバキは奥で着替えて戻ってくるとツバキはマスク部分で口元を隠した。すると少しずつ色が変化していき、姿が見えなくなった。
「凄いですね。そこに居るのに全然分かりませんね。」
「そうじゃろ。ただまだまだ欠点が有ってのぅ。」
俺が驚いて声を掛けるとトールキンさんが悔しそうにそう言った。
「欠点ですか?」
「そうじゃ、素早く動くと背景透過に追い付けないんじゃよ。それに魔力も隠せないゆえ、魔力に反応する様な奴にはバレるのじゃ。」
「なるほど、けど魔力の方は本人の努力でカバー出来ますよね。」
「そうなんじゃが・・・色彩竜の鱗が有れば殆ど分からないんじゃがなぁ。」
「色彩竜ですか?」
「そうじゃ。儂も見た事はないんじゃが、話を聞いた限りじゃとその竜は死んだ後も周りにある岩の様にしか見えんらしくて千年前に一度、見つけたぐらい珍しい物なんじゃ。」
「千年前ですか・・・それは難しそうですね。」
「まぁの、じゃから今の技術では此処が限界なのが悔しいのじゃ。まぁドラウプニルならその壁を何れは超える事が出来るじゃろうがの・・・。さてと、後は武器の説明じゃがニンジャ刀の方も同じ素材が使われておるが、炎竜の素材の割合を多くしておるから斬る際に高熱を発して岩であろうと溶かし斬る事が出来る。それからクナイの方じゃが、魔鉄鋼を鍛えれるだけ鍛えといたで、ドワーフが造った物でもない限り、殆ど貫通させられるレベルには仕上げておいたわい。」
「ありがとうございました。」
トールキンさんの説明が終わるとツバキは頭を下げて礼を言った。
「気にするな。主らのお陰で使徒様であるシュウト殿の手伝いが少しでも出来た。感謝するのはこっちの方じゃ。それにアレ程のミスリルも手に入ったしの。」
トールキンさんの最後の言葉に皆んなで笑い、一旦パイラーへ戻る事を伝え、別れの挨拶をしてから戻った。
「ほう。この様な場所も・・・。」
「はい。此処じゃないと出せないんで。」
俺はそう言うと25体の火竜の死骸を並べた。
「ほう。どう倒したかは分からんがいったい何処に行ったのじゃ?」
「ドワーフの里から南に真っ直ぐ行った所のダンジョンです。」
「ダンジョン?ダンジョンの魔物は持って帰れないはずじゃが。」
「とどめを刺すのに傷付けずに倒すと残るみたいです。」
「ほう。そんな方法があったのか。」
「後、コレも有りますけど使えますか?」
俺はそう言うと炎竜の死骸も隣りに並べた。
「こ、これは炎竜か。」
「流石、トールキンさんは見ただけで分かるんですね。」
「そりゃこれでも長く生きておるからのぅ。というか里の南でコレが居るという事はSSランクダンジョンのマントルか?」
「そんな名前だったんですか。」
「そうじゃな。踏破したのじゃろ?」
「そうですね。」
「じゃあマントルじゃな。しかしシュウト殿は凄いのぅ彼処を単独踏破など聞いた事もない。」
「そうなんですか?」
「そりゃあそうじゃ。彼処は竜種のスタンピードが起こらない様に数年に一度、軍が来てある程度間引いていくぐらいじゃ。」
「そうなんですね。それでどれくらい必要ですか?」
「おぉそうじゃったな。それならば炎竜の肝を使っても良いかのぅ?」
「それだけで良いんですか?」
「それならば鱗も2枚貰えるかの?」
「好きなだけ持ってって下さい。」
「いやいや、その提案は確かに魅力的じゃが、その様な素材が儂の所にあると知られれば災難が降りかかりそうじゃから必要な分だけにしておくわい。」
トールキンさんはそう言うと一部解体して戻ってきた。
「お待たせしたのじゃ、それではお願い出来るかの?早くせんと明日朝までに間に合わんでの。」
「分かりました。」
俺はそう言うとトールキンさんを外に送り届け、再びアイテムボックス改の中に戻ろうとするとトールキンさんに呼び止められた。
「そうじゃシュウト殿。」
「何ですか?」
「竜種の素材は普通の、いや、解体スキルを持った者でも高レベルの者でないと解体は出来んし、炎竜などは儂ら以外じゃと完璧な解体は出来んからドラウプニルにやらせるとええ。」
「そうなんですか?」
「炎竜の素材は部位によっては手順が分からねば失ってしまうからの精霊の力を借りられる儂らでないと無理じゃ。それにドラウプニルが必要という事は武具や魔道具を造らせるのが目的じゃろ?」
「そうですね。少しでも攻略組の生還率を上げたいんで。」
「ホッホッホ、どれだけ高価な物でも人の為か。流石アストライアー様の使徒様じゃのぅ。」
「まぁ食べれるだけのお金があれば良いんで。」
俺が照れながらそう言うとトールキンさんは微笑みながら話を続けた。
「それにじゃ。それだけの素材を扱えるのじゃ、ドラウプニルは嬉嬉としてやるじゃろうて、儂も里長じゃなかったらついて行きたいくらいじゃて。」
「そんなものですか。」
「当たり前じゃ、儂らエルダードワーフはそれしか頭にないでの。」
トールキンさんはそう言うとサスケ達の武具を完成させる為に炎竜の素材を持って奥へと消えていった。
俺はそれを見届けるとアイテムボックス改に戻ってドラウ達のところへ行った。
「ん?どうしたんだ?まだ足りねぇのか?」
ドラウは家を造る為の作業をしながら俺の方を振り向いてそう言ってきたので荒野/渓谷フィールドに出しっぱなしの素材の事を話した。するとドラウは作業を放って、俺に詰め寄ってきた。
「何してんだ!早く連れてけ!」
「え?家は?」
「そんなの後で良いんだよ!」
「いやいや、2人の家だろ?」
俺がそう言うとニップルさんが声を掛けてきた。
「私の事なら気にしないで下さい。元々外で生活してるので。それに彼がそうなったら気が済むまで他の事が手につかなくなるんで。」
「あぁ。・・・なら、ドラウ頼めるか?」
「おう。早く行くぞ!」
そういうと俺達3人はフィールドを移動した。
「おぉぉぉ!こりゃ凄ぇな!」
ドラウはそう言うと炎竜の死骸へと走っていった。
「あっそうだニップルさん。」
「何ですか?」
「このままだとドラウはある程度終わるまであのままだと思うんで俺は先に寝ますね。」
「はい。私ももう暫くしたら休ませてもらいます。」
「それなら戻りますか?」
「いえ大丈夫です。」
「分かりました。ではコレを。」
俺はそう言ってマジックバッグを渡した。
「コレは?」
「トールキンさんの行きつけの食堂の料理が色々入ってるんで、2人で食べて下さい。」
「それはありがとうございます。今日は食事を済ませましたので、明日にでもいただきます。」
「後、フィールドを移動したい時は精霊に声を掛けて下さい。多分ドラウの精霊なら俺の精霊を呼びに行けると思うんで。」
「分かりました、伝えておきます。」
俺はそう言うと移動式家屋に戻って就寝した。
翌朝、起きてリビングに向かうとサスケが辛そうに起きて来たので、俺はヒールを掛けてやった。
「すまないでござる。」
「気にするなと言いたいところだが、次に二日酔いになっても助けないから飲み過ぎるなよ。」
「わ、分かったでござる。」
俺達はその後、朝食を済ませるとトールキンさんの所へ向かった。
「おぉ、待っておったぞ。」
「お待たせしました。それで、武具は?」
「完成しておるよ。先ずはサスケ殿じゃな。」
トールキンさんはそう言うとサスケに手招きをし、サスケは前に進んだ。するとトールキンさんは袋から白く赤いラインのはいった鎧を出した。
「見た目はゴツいが、基本的にミスリルで出来ておるから動きを邪魔する事は無いじゃろう。とりあえず、着てみて感想を聞かせてもらえるか?」
そう言われたサスケは新しい武具を装着し、動きを確認していた。
「凄いでござる。ミスリル製でござるから軽いのは分かっていたでござるが、肩周り足周りを動かすのに支障は全くござらんよ。」
「そうか、ならば武具の説明をするが良いか?」
「はい。」
「では、基本的にミスリル鉱石と炎竜の鱗と肝を粉末にして混ぜたもので出来ておる。」
「炎竜の鱗でござるか!?」
「そうじゃ。じゃが、素材は全てシュウト殿が用意した物じゃ。」
そう言われたサスケは俺の方を見た。
「娘を迎えに行く次いでに取ってきた。」
「はぁ!!?・・・師匠、炎竜は次いでで討伐出来る様な魔物ではござらんよ。」
「そう言ってもなぁ。娘と会えたのが69階層で次が最下層なら踏破した方が早いし、火山のダンジョンも踏破する必要が有ったしなぁ。」
「そうやって単独踏破するのは師匠ぐらいでござるよ。」
サスケはそう言いながら呆れた表情をしていた。
「まぁ、儂も永く生きておるがその様な理由で踏破した者はおらんが、とりあえずそういう事じゃて、装備の説明をするぞ。」
「はい。お願いするでござる。」
「うむ。先ずは性能じゃが、火竜の鱗では無く炎竜の鱗と肝を使用した事により、火炎耐性がかなり高く、火竜の咆哮ぐらいでは殆ど効かん。その上、極寒地帯だと武具自体が高温を発生させる事により低温での行動も可能になり氷魔法の様な攻撃もある程度は防ぐ効果がある。因みにじゃが、防具に守られておらん箇所も同様の効果があるでの。但し、お主らぐらいの火への耐性がないと装備しておるだけでダメージを受けるがの。」
そう言われたサスケは少し引きながらも聞き続けていた。
「そしてサスケ殿の方は手甲や胸当、臑当の部分は厚みを持たせておるから安心出来るじゃろうが他の部分も同様の素材を繊維状にして柔軟性を保ちつつ防御力を上げてあるゆえ、厚みがある部分よりは低いがその辺の防具よりも防御力があるから安心せい。」
「その他、サスケ殿の手甲には仕掛けがあっての、指を伸ばして手刀の形にする事によって手の周りに火炎の刃が発生する様になっておるから魔法しか効かぬ魔物やアンデッドに効果があるゆえ、練習すると良い。」
「感謝するでござる。」
サスケがそう言うとトールキンさんはツバキの方を見た。
「次にツバキ殿じゃが、シュウト殿からニンジャじゃったか、その武具の説明も受けとるゆえ、額当、手甲、臑当の部分のみに厚みを持たせて、その他の部分はサスケ殿と同じじゃが、そこにダイアフェインレックの鱗を粉末にして染色してあるゆえ、普段は赤いが口元を隠せば、周りと同化する様にしておいた。」
そう言いながらトールキンさんに武具を渡されたツバキは奥で着替えて戻ってくるとツバキはマスク部分で口元を隠した。すると少しずつ色が変化していき、姿が見えなくなった。
「凄いですね。そこに居るのに全然分かりませんね。」
「そうじゃろ。ただまだまだ欠点が有ってのぅ。」
俺が驚いて声を掛けるとトールキンさんが悔しそうにそう言った。
「欠点ですか?」
「そうじゃ、素早く動くと背景透過に追い付けないんじゃよ。それに魔力も隠せないゆえ、魔力に反応する様な奴にはバレるのじゃ。」
「なるほど、けど魔力の方は本人の努力でカバー出来ますよね。」
「そうなんじゃが・・・色彩竜の鱗が有れば殆ど分からないんじゃがなぁ。」
「色彩竜ですか?」
「そうじゃ。儂も見た事はないんじゃが、話を聞いた限りじゃとその竜は死んだ後も周りにある岩の様にしか見えんらしくて千年前に一度、見つけたぐらい珍しい物なんじゃ。」
「千年前ですか・・・それは難しそうですね。」
「まぁの、じゃから今の技術では此処が限界なのが悔しいのじゃ。まぁドラウプニルならその壁を何れは超える事が出来るじゃろうがの・・・。さてと、後は武器の説明じゃがニンジャ刀の方も同じ素材が使われておるが、炎竜の素材の割合を多くしておるから斬る際に高熱を発して岩であろうと溶かし斬る事が出来る。それからクナイの方じゃが、魔鉄鋼を鍛えれるだけ鍛えといたで、ドワーフが造った物でもない限り、殆ど貫通させられるレベルには仕上げておいたわい。」
「ありがとうございました。」
トールキンさんの説明が終わるとツバキは頭を下げて礼を言った。
「気にするな。主らのお陰で使徒様であるシュウト殿の手伝いが少しでも出来た。感謝するのはこっちの方じゃ。それにアレ程のミスリルも手に入ったしの。」
トールキンさんの最後の言葉に皆んなで笑い、一旦パイラーへ戻る事を伝え、別れの挨拶をしてから戻った。
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