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第196話 [巫女。]
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サスケ達と子供達をそれぞれAランクダンジョンに置いてきた俺はオブシアン公爵領に居る魂達を転生させると先ずは子供達の居るダンジョンへ戻って来た。
「150の魂を転生させたけど誰も視認系のスキルは持って無かったなぁ。後は此処か、サスケ達の居るダンジョンだけか。」
俺はそう言うとダンジョンに入り、直ぐにマップを開いた。
「殆ど倒したみたいだな。リポップした魔物が居るくらいか。」
俺はそう言うと子供達が居る場所へ道すがら出てくる魔物を討伐しながら子供達の戦闘の痕跡を確認しつつ、追い掛けた。
これは・・・子供ら、殆ど、戦闘に参加してない感じか?
俺は戦闘の痕跡から一定範囲外にしか子供達の攻撃した跡がない事に一瞬、寄ってくる魔物をボタンちゃんに近づけない様にしたのかと思ったが、中心にも痕跡があったので考えを改めながら実状を見る為に気配を完全に消して追い掛けていった。
ドーン!
ザシュッ!
ドシーン!・・・
「だいぶかんたんにたおせるようになったね。」
「うん。玄武様もそうだけど皆んなのおかげだよ。」
子供達の居る階層に着いた俺は暫く遠くから千里眼で確認していたが、俺はボタンちゃんの戦い方に唖然としていた。
「とんでもない戦い方をするなぁ。」
俺がポロッと口走るとかなり離れてるはずなのに子供達が一斉に俺の方を見た。
「あっ、気付かれたか・・・まぁいいか。」
俺はそう言うと転送で子供達の居る場所に移動した。すると子供達は直ぐに俺に飛び付いてきた。
「とうちゃん!いつからいたの?」
「ほんと、全然気づかなかった。」
「ボタンちゃん、ちゃんと戦えてるでしょ?」
「おぉ、一斉に話すな。一寸前から見てたけど、あの戦い方でボタンちゃんは怪我とかしてないのか?」
「あの戦い方?あぁ、自分の近くを爆発させて敵に近づいて斬り込むやつ?」
そう、カナエが説明してくれた通り、ボタンちゃんは自分の行きたい方向とは逆側を魔法で爆発させて自身の体を砲弾の様にして魔物に突っ込んでいき、急所を吹き飛ばして倒していたのだった。
「あぁ、あんな事して身体は大丈夫なのか?」
「大丈夫みたい。トルバさんとコクさんからの祝福で防御力が大幅に上がっただけじゃなくて、四聖獣の祝福を受けて身体に膜の様なバリアを張れるみたいなの。」
「あぁ、あの結界みたいな事か。」
「そんな感じだよ。それでね。ボタンちゃんが魔物に急接近された時に間違って自分のすぐ側に爆発魔法を放っちゃって、魔物はそれで吹っ飛ばせたんだけど、自分自身も吹っ飛んじゃって私達も拙いって思ったんだけど無傷だったんだぁ。」
「ほう。それであの戦法になったと?」
「違うよ。その後にボタンちゃんには対応出来ないくらいの素早い魔物が現れて対処出来てないなぁと思ったらボタンちゃんが急にやり始めたんだぁ。」
「結界というかバリアも魔力で維持してそうだけど保有魔力的に大丈夫なのか?」
俺がそう言うとボタンちゃんが反応した。
「大丈夫です。四聖獣の保護膜はそこまで魔力消費は無いし、減るのは爆発させる時だけなんで、今はレベルも上がって少し休めば魔力は回復します。」
「なるほどなぁ、魔力使用量が回復量に多少下回ってるって感じか。」
俺はそう言うと少し考えてから子供達に話し掛けた。
「戦法はその都度調整・・・いや、爆発の力で戦うだけじゃなくて、相手によって変えれる様にしなくちゃいけないよ。」
「じゃあどうすれば・・・。」
「それは迷宮の使用日時をルークと相談するから迷宮で違う戦法を見つけて行きなさい。」
「じゃ、じゃあ、着いていって良いの?」
「お父さん達の許可を得たらね。」
「やったぁー!シンジ君これからもよろしくね。」
「うん♪」
2人はそう言うと手を繋いでジャンプして喜びあっていた。
俺はそんな2人に水を差す様な事はしたくはなかったので、2人が落ち着くまで様子を見る事にし、落ち着いた頃合いを見て再度、ボタンちゃんに話し掛けた。
「但し、ボタンちゃん良いかい?」
俺がそう言うとボタンちゃんは再び真剣な顔つきになって頷いた。
「これからもおじさんとシンジ達はライヤ様の使命の為に動かなくてはいけないんだ。それは分かるかい。」
「うん。」
「その為にこのダンジョンの様に戦いの中に飛び込む必要があるんだ。それももしかしたら今以上のダンジョンかもしれない。その時に着いて来れないと思ったらお父さん達の所に帰ってもらう事になるから、そう成りたくないなら、これからも頑張って行くんだよ。約束出来るかい?」
「うん。頑張ります!」
「よし!頑張りなさい。シンジ達も良いな、父さんに着いて来れないと思ったら待っててもらう事になるからな。」
「「「は~い。」」」
俺は子供達に確認し終わると先に進む事にした。
そうして暫く階層を降りていくと俺の目的地に到着した。
「少し良いか?・・・父さんはこの階層に用があるからお前達はこのまま進んで行って、後3階降りたら最下層のボス部屋に着くからそこの前で待っててくれ。」
「「「「は~い。」」」」
そう言って子供達と離れ、魔物を討伐しながら暫く進むと壁の前に到着した。
ん?壁?
俺はそう思ってマップを開くとマップ上では通路になっていたので、壁に触れてみようとすると手は壁をすり抜け、壁の中に入ってしまった。
びっくりしたぁ・・・壁は見せかけか。
俺は驚きはしたが、そのまま中に入ると通路の先に扉が有ったので、中に入ると和風の鎧を着た女性の霊が正座をしていた。
あの人か・・・それにしても何故正座?。
俺がそう思っているとその女性の霊はスっと立ち上がり此方へ来た。
『早く!早く、出て行きなさい!』
女性の霊がそう言った瞬間、突然扉が閉じてしまった。
『また、魂が救われないのですね・・・。』
「魂が救われない?」
『!!?・・・まさか・・・聞こえるのですか?』
「はい。それで魂が救われないとは?」
『はっ!そうです!早く逃げ・・・扉が・・・いや、一先ずは何処かに隠れて!』
「?いや、それよりも魂が・・・ん?何だ?」
『あぁぁ・・・。』
女性の霊が悪魔の様な魔物が出てきた瞬間、嘆く様に地面に手を着いた。
「アレは?」
『下位ですがカラミータデビルズです。』
「魔物ですよね。」
『はい。ですが、下位とはいえ、人が与えられる様な物理攻撃は効きませんし、魔法は聖属性しか効かないのです。』
「なるほど、でも魂が救われないとは?」
『あの魔物は自身が殺した者の魂を食べてしまうのです。』
「食べられた魂は救えないのですか?」
『カラミータデビルズを倒せば救えます。』
「それなら良かった。でもそれだと貴方は何故食べられなかったのですか?」
『私は生命を糧に魔法を放ち、抵抗していましたので、その所為で死んでしまった故に魂は食べられなかったのかと。』
「・・・確かにそうみたいですね。付き添っていた方々は無理だったのですね。」
『何故それを!』
「話は後で、一寸待ってて下さい。」
俺はそう言うとクリーンを実体化で双杖にして、次々と倒していった。
流石、デビル“ズ”だな、どんどん湧いてくる。
俺はそう思いながらも休むこと無く倒していき、1万体を倒しきってやっと出てこなくなり、カラミータデビルズの中に居た魂が天に昇って行った。
「ふぅ~、何気に面倒な魔物だったな。ってか、あれだけ倒して魔石が1個って・・・もしかしてあの数で1体なのか?」
俺はそう言いながら女性の霊を見ると女性の霊は口を大きく開けて固まっていた。
「あれ?もしも~し・・・。」
そう言っても元に戻らなかったので生前の名前を呼んでみた。
「トモエさん?トモエゴゼンさん?」
『はっ!何故私の名を!?というか何なのですか貴方は!?』
「あぁ忘れてました。自分は・・・・・。」
俺が自己紹介をすると案の定、平伏してトモエさんは只管謝罪してきた。
「気にしなくても大丈夫ですよ。それよりもトモエさん、いやトモエゴゼンさんの方が良いのかな?」
『トモエで結構です!』
「じゃあトモエさん、何故亡くなったのかは分かるんですけど何でヤマトの方がこんな所で、トモエさんは冒険者じゃないですよね?」
『はい。私は冒険者ではありません。私は父上や民を守る力を欲して、このダンジョンに少数の兵と共に参りました。』
「このダンジョンにそんな力が有るんですか?」
『いえ、そうではなく、このダンジョンには四聖獣様が居らっしゃる正確な場所を示す魔道具が在るという情報がありましたので。』
「四聖獣?なら四聖獣を連れて戻るつもりだったと?」
『いえ、その様な畏れ多い事など考えておりませぬ。ただ、願わくば巫女である私に祝福を授けて頂けないかと。』
「巫女?祝福?」
『はい。ヤマトの国では、たった1人しか存在する事が出来ない四聖獣の巫女というユニークスキルが存在致します。』
「ほう。四聖獣の巫女ですか。」
『はい。そのスキルを持つ者は四聖獣様からの祝福を受ける資格を持てるのです。』
「その資格が無い者が祝福を授かったら拙いんですか?」
『御一方ならば問題ないでしょうが、四聖獣様全てとなると危険です。』
「危険とは?」
『四聖獣様の御力に耐える事が出来ずにその場で四散する事になるでしょう。』
「四散せずに力を引き出せたらスキル持ちという事ですか?」
『はい。その通りです。』
その言葉を聞いて俺は内心ホッとしながらも話を続けた。
「それで態々、この国に来たんですね。」
『はい。そうせねばタイラの者共に・・・とはいえ、私は死せる身、もう何も出来ませんが・・・。』
「何も出来なくてすいません。」
『いえいえ!使徒様が詫びる事など1つもございません!・・・も、もしお願いを聞いて頂けるならば、1つお願いがございます。』
「自分に出来る事なら。」
『そこに有る懐刀を次世代の巫女に渡してもらえないでしょうか?』
「え?加勢して欲しいとかじゃなく、渡せば良いんですか?」
『はい。私が死んだにも関わらず、誰1人として捜索に来ていない事を考えると滅んだのでしょう。それならば、皆を幸せに導くとされている巫女に、私は成し遂げられませんでしたが次世代の巫女が困らぬ様に引き継いでもらいたいのです。』
俺はトモエさんの話を聞いて再度質問してみた。
「150の魂を転生させたけど誰も視認系のスキルは持って無かったなぁ。後は此処か、サスケ達の居るダンジョンだけか。」
俺はそう言うとダンジョンに入り、直ぐにマップを開いた。
「殆ど倒したみたいだな。リポップした魔物が居るくらいか。」
俺はそう言うと子供達が居る場所へ道すがら出てくる魔物を討伐しながら子供達の戦闘の痕跡を確認しつつ、追い掛けた。
これは・・・子供ら、殆ど、戦闘に参加してない感じか?
俺は戦闘の痕跡から一定範囲外にしか子供達の攻撃した跡がない事に一瞬、寄ってくる魔物をボタンちゃんに近づけない様にしたのかと思ったが、中心にも痕跡があったので考えを改めながら実状を見る為に気配を完全に消して追い掛けていった。
ドーン!
ザシュッ!
ドシーン!・・・
「だいぶかんたんにたおせるようになったね。」
「うん。玄武様もそうだけど皆んなのおかげだよ。」
子供達の居る階層に着いた俺は暫く遠くから千里眼で確認していたが、俺はボタンちゃんの戦い方に唖然としていた。
「とんでもない戦い方をするなぁ。」
俺がポロッと口走るとかなり離れてるはずなのに子供達が一斉に俺の方を見た。
「あっ、気付かれたか・・・まぁいいか。」
俺はそう言うと転送で子供達の居る場所に移動した。すると子供達は直ぐに俺に飛び付いてきた。
「とうちゃん!いつからいたの?」
「ほんと、全然気づかなかった。」
「ボタンちゃん、ちゃんと戦えてるでしょ?」
「おぉ、一斉に話すな。一寸前から見てたけど、あの戦い方でボタンちゃんは怪我とかしてないのか?」
「あの戦い方?あぁ、自分の近くを爆発させて敵に近づいて斬り込むやつ?」
そう、カナエが説明してくれた通り、ボタンちゃんは自分の行きたい方向とは逆側を魔法で爆発させて自身の体を砲弾の様にして魔物に突っ込んでいき、急所を吹き飛ばして倒していたのだった。
「あぁ、あんな事して身体は大丈夫なのか?」
「大丈夫みたい。トルバさんとコクさんからの祝福で防御力が大幅に上がっただけじゃなくて、四聖獣の祝福を受けて身体に膜の様なバリアを張れるみたいなの。」
「あぁ、あの結界みたいな事か。」
「そんな感じだよ。それでね。ボタンちゃんが魔物に急接近された時に間違って自分のすぐ側に爆発魔法を放っちゃって、魔物はそれで吹っ飛ばせたんだけど、自分自身も吹っ飛んじゃって私達も拙いって思ったんだけど無傷だったんだぁ。」
「ほう。それであの戦法になったと?」
「違うよ。その後にボタンちゃんには対応出来ないくらいの素早い魔物が現れて対処出来てないなぁと思ったらボタンちゃんが急にやり始めたんだぁ。」
「結界というかバリアも魔力で維持してそうだけど保有魔力的に大丈夫なのか?」
俺がそう言うとボタンちゃんが反応した。
「大丈夫です。四聖獣の保護膜はそこまで魔力消費は無いし、減るのは爆発させる時だけなんで、今はレベルも上がって少し休めば魔力は回復します。」
「なるほどなぁ、魔力使用量が回復量に多少下回ってるって感じか。」
俺はそう言うと少し考えてから子供達に話し掛けた。
「戦法はその都度調整・・・いや、爆発の力で戦うだけじゃなくて、相手によって変えれる様にしなくちゃいけないよ。」
「じゃあどうすれば・・・。」
「それは迷宮の使用日時をルークと相談するから迷宮で違う戦法を見つけて行きなさい。」
「じゃ、じゃあ、着いていって良いの?」
「お父さん達の許可を得たらね。」
「やったぁー!シンジ君これからもよろしくね。」
「うん♪」
2人はそう言うと手を繋いでジャンプして喜びあっていた。
俺はそんな2人に水を差す様な事はしたくはなかったので、2人が落ち着くまで様子を見る事にし、落ち着いた頃合いを見て再度、ボタンちゃんに話し掛けた。
「但し、ボタンちゃん良いかい?」
俺がそう言うとボタンちゃんは再び真剣な顔つきになって頷いた。
「これからもおじさんとシンジ達はライヤ様の使命の為に動かなくてはいけないんだ。それは分かるかい。」
「うん。」
「その為にこのダンジョンの様に戦いの中に飛び込む必要があるんだ。それももしかしたら今以上のダンジョンかもしれない。その時に着いて来れないと思ったらお父さん達の所に帰ってもらう事になるから、そう成りたくないなら、これからも頑張って行くんだよ。約束出来るかい?」
「うん。頑張ります!」
「よし!頑張りなさい。シンジ達も良いな、父さんに着いて来れないと思ったら待っててもらう事になるからな。」
「「「は~い。」」」
俺は子供達に確認し終わると先に進む事にした。
そうして暫く階層を降りていくと俺の目的地に到着した。
「少し良いか?・・・父さんはこの階層に用があるからお前達はこのまま進んで行って、後3階降りたら最下層のボス部屋に着くからそこの前で待っててくれ。」
「「「「は~い。」」」」
そう言って子供達と離れ、魔物を討伐しながら暫く進むと壁の前に到着した。
ん?壁?
俺はそう思ってマップを開くとマップ上では通路になっていたので、壁に触れてみようとすると手は壁をすり抜け、壁の中に入ってしまった。
びっくりしたぁ・・・壁は見せかけか。
俺は驚きはしたが、そのまま中に入ると通路の先に扉が有ったので、中に入ると和風の鎧を着た女性の霊が正座をしていた。
あの人か・・・それにしても何故正座?。
俺がそう思っているとその女性の霊はスっと立ち上がり此方へ来た。
『早く!早く、出て行きなさい!』
女性の霊がそう言った瞬間、突然扉が閉じてしまった。
『また、魂が救われないのですね・・・。』
「魂が救われない?」
『!!?・・・まさか・・・聞こえるのですか?』
「はい。それで魂が救われないとは?」
『はっ!そうです!早く逃げ・・・扉が・・・いや、一先ずは何処かに隠れて!』
「?いや、それよりも魂が・・・ん?何だ?」
『あぁぁ・・・。』
女性の霊が悪魔の様な魔物が出てきた瞬間、嘆く様に地面に手を着いた。
「アレは?」
『下位ですがカラミータデビルズです。』
「魔物ですよね。」
『はい。ですが、下位とはいえ、人が与えられる様な物理攻撃は効きませんし、魔法は聖属性しか効かないのです。』
「なるほど、でも魂が救われないとは?」
『あの魔物は自身が殺した者の魂を食べてしまうのです。』
「食べられた魂は救えないのですか?」
『カラミータデビルズを倒せば救えます。』
「それなら良かった。でもそれだと貴方は何故食べられなかったのですか?」
『私は生命を糧に魔法を放ち、抵抗していましたので、その所為で死んでしまった故に魂は食べられなかったのかと。』
「・・・確かにそうみたいですね。付き添っていた方々は無理だったのですね。」
『何故それを!』
「話は後で、一寸待ってて下さい。」
俺はそう言うとクリーンを実体化で双杖にして、次々と倒していった。
流石、デビル“ズ”だな、どんどん湧いてくる。
俺はそう思いながらも休むこと無く倒していき、1万体を倒しきってやっと出てこなくなり、カラミータデビルズの中に居た魂が天に昇って行った。
「ふぅ~、何気に面倒な魔物だったな。ってか、あれだけ倒して魔石が1個って・・・もしかしてあの数で1体なのか?」
俺はそう言いながら女性の霊を見ると女性の霊は口を大きく開けて固まっていた。
「あれ?もしも~し・・・。」
そう言っても元に戻らなかったので生前の名前を呼んでみた。
「トモエさん?トモエゴゼンさん?」
『はっ!何故私の名を!?というか何なのですか貴方は!?』
「あぁ忘れてました。自分は・・・・・。」
俺が自己紹介をすると案の定、平伏してトモエさんは只管謝罪してきた。
「気にしなくても大丈夫ですよ。それよりもトモエさん、いやトモエゴゼンさんの方が良いのかな?」
『トモエで結構です!』
「じゃあトモエさん、何故亡くなったのかは分かるんですけど何でヤマトの方がこんな所で、トモエさんは冒険者じゃないですよね?」
『はい。私は冒険者ではありません。私は父上や民を守る力を欲して、このダンジョンに少数の兵と共に参りました。』
「このダンジョンにそんな力が有るんですか?」
『いえ、そうではなく、このダンジョンには四聖獣様が居らっしゃる正確な場所を示す魔道具が在るという情報がありましたので。』
「四聖獣?なら四聖獣を連れて戻るつもりだったと?」
『いえ、その様な畏れ多い事など考えておりませぬ。ただ、願わくば巫女である私に祝福を授けて頂けないかと。』
「巫女?祝福?」
『はい。ヤマトの国では、たった1人しか存在する事が出来ない四聖獣の巫女というユニークスキルが存在致します。』
「ほう。四聖獣の巫女ですか。」
『はい。そのスキルを持つ者は四聖獣様からの祝福を受ける資格を持てるのです。』
「その資格が無い者が祝福を授かったら拙いんですか?」
『御一方ならば問題ないでしょうが、四聖獣様全てとなると危険です。』
「危険とは?」
『四聖獣様の御力に耐える事が出来ずにその場で四散する事になるでしょう。』
「四散せずに力を引き出せたらスキル持ちという事ですか?」
『はい。その通りです。』
その言葉を聞いて俺は内心ホッとしながらも話を続けた。
「それで態々、この国に来たんですね。」
『はい。そうせねばタイラの者共に・・・とはいえ、私は死せる身、もう何も出来ませんが・・・。』
「何も出来なくてすいません。」
『いえいえ!使徒様が詫びる事など1つもございません!・・・も、もしお願いを聞いて頂けるならば、1つお願いがございます。』
「自分に出来る事なら。」
『そこに有る懐刀を次世代の巫女に渡してもらえないでしょうか?』
「え?加勢して欲しいとかじゃなく、渡せば良いんですか?」
『はい。私が死んだにも関わらず、誰1人として捜索に来ていない事を考えると滅んだのでしょう。それならば、皆を幸せに導くとされている巫女に、私は成し遂げられませんでしたが次世代の巫女が困らぬ様に引き継いでもらいたいのです。』
俺はトモエさんの話を聞いて再度質問してみた。
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