転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

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第201話 [邪神復活阻止へ。]

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「アレは何なんですか!!!」

ダンジョンの最下層よりも下にある空間の一室で1人の男が腕を失い血だらけになりながら叫んでいた。

男は近くの棚から1本の瓶の蓋を開けて中身を飲み干した。

「ふぅ~、流石に無理に移動したのは拙かったですねぇ。片腕を失いましたか、まぁ一月も有れば戻るでしょう。玄武の攻撃程度ならば逃げる必要はなかったですが、アレは何者でしょうか?総帥閣下でもあれ程の魔力量は無いはずです。まぁ、閣下は本当の力を見せてないでしょうが、アレもまた同じでしょう・・・最近、現れたという使徒でしょうか?いや、使徒であればスタンピードを起こした配下の者の様にあの恐ろしい攻撃を受けて私は生きてなかったでしょう。それに雰囲気も違いましたしね。ならば、使徒が創った組織・・・攻略組でしたか、あの組織の隠し玉といったところでしょうか。」

男はそう言いながら考えを巡らせていると瓶の中身の効果が現れたのか腕以外の傷は癒えて、部屋から出た。すると慌てた様子で数人の男女が近付いてきた。

「魔物工場様!大変で・・・ど、どうされたのですか!?」

「心配ありません。一月も有れば治ります。それよりも慌ててどうしましたか?」

「そ、それが例の街が!例の街が!」

「何ですか少し落ち着きなさい、例の街というと、もしかして我等が神であるソワレイカ様復活の為に邪魔だったのもあってソワレイカ様復活の糧にする為に滅ぼした街で間違いないですか?」

「申し訳ございません。その街でございます。」

「最近、街の魔物が消失したと聞いたばかりですが、また何かあったのですか?」

「は、はい。何故かは分かりませんが我等が神の復活の為に放出していた怨嗟の魔力が滞りぎみになったと報告を受け、昨日、地上を調査したところ、例の街が突然聖域化しておりました。」

「聖域化!?・・・。」

魔物工場はそう言うと上をじっと見て何かを感知したのか、目を見開き、配下の者に指示を出した。

「これは拙いですねぇ、急いで結界装置を最大値で起動、捕らえた者を幾つ潰しても構いません!」

「ハッ!」

配下の1人はそう言うと急いで走っていった。すると残った人達の中で年配の男が前に出た。

「魔物工場様、それでは復活に必要な贄が足りなくなってしまいます。」

「黙りなさい!それどころでは無いのが分からないのですか!」

異議を唱える年配の男に魔物工場が一喝するとその男はヒィッと怯えながら引き下がった。すると魔物工場は他の人を見ながらため息をついて話し始めた。

「まだこの緊急性が分かっていない者がいますねぇ・・・恐らく地上の街を聖域化したのは、あの使徒です。」

「我々の同志をスタンピードと共に消滅させた使徒でしょうか?」

「まぁ、他に使徒が新たに現れたのなら別ですが、その使徒で間違いないでしょう。あの場所も聖域化されてるそうなので。」

「ならば地上から怨嗟の魔力を放出する事が出来なくなっただけでは?」

「はぁ。やはり分かって無い様ですね。普通の聖域では無いのですよ。」

「と言いますと?」

「恐らく使徒はこのダンジョンの入り口は分かってない様ですが、怨嗟の魔力には反応したのだと思われます。ですので怨嗟の魔力の元を断つ為に地下に浸透していく聖域化を行ったのだと思われます。」

「そ、それは大変ではないですか!」

「だから今までの努力が無駄にならない様に結界を張るのです。あの結界ならば食い止める事は可能なはずですからね。」

まぁ、万が一ダンジョンが特定される様な事があればこの者達も贄になっていただきますけど。

魔物工場がソワレイカを信奉している者をも犠牲にしようと考えてるなど露ほども疑っていない人達は復活計画が少し延びるだけと口々に言い、安心していた。


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


リーグさん達に事情を説明した俺は時間も遅かったがリーグさん達の好意でセドさんに連れられてギールさん達の所へ向かった。

「失礼します。ギール殿、進捗具合はどうでしょうか?」

「いい感じよ。今、量産に掛かってるところよ。」

「ほう。それはそれは。」

「そうねぇ。大型探知魔道具は5台分、小型探知魔道具は100台造る予定で、攻略組にはどの位渡したら良いかしら?」

ギールさんはそう言いながら俺の方を見てきた。

「とりあえず、ルークと相談して決めて良いですか?」

「そうね。シュウトちゃんには要らないもんね。それで、また何か頼みに来たんでしょ?」

「あっ、そうなんです。実は・・・・・」

俺はそう言いながら事情を説明した。

「そうねぇ・・・それも急ぎっぽいけど・・・う~ん、あの子がいればアーティファクトを解析して何とかなりそうなんだけど・・・。」

それを聞いたセドさんが声を掛けた。

「あの子とは、何方でしょうか?王都にいらっしゃるのであれば直ぐにでも要請を掛けますが?」

「王都には居ないのよ。実家に帰ってるはずだから。」

「実家ですか?それは何方に?」

「ドゥネス・オブシアン公爵領の領都に居るはずよ。」

「それは遠い・・・シュウト様、お願い出来ますでしょうか?」

「何方ですか?」

「シュウトちゃんも知ってると思うけどアーティファクト研究バカのニックスよ。」

「えっ!ニックスさん・・・あぁ、確かに詳しそうですね。」

「そう。あの子は王国随一のアーティファクト研究者だから何か知ってると思うの。」

「なるほど、じゃあ呼んで来ますね。」

俺がそう言いながら転送ゲートを開くとセドさんから声が掛かった。

「シュウト様、それでしたら少しお待ちを。」

「どうしたんですか?此処から行くのが拙かったですか?」

「いえ、そういう事ではなく、王国からの依頼とした方が何かと動き易いので、少々お待ち下さい。」

「なるほど、分かりました。」

俺がそう返事をするとセドさんは急いでリーグさんの下へ戻って行った。

「こんな事を言うのはアレですけど、ニックスさん来てくれますかねぇ?」

「どうしたのシュウトちゃん?」

ギールさんにそう聞かれた俺はニックスさんとの最後のやり取りを説明した。

「なるほどねぇ。確かに普通なら来ないわね。でもその心配は多分無用よ。」

「何故ですか?」

「コレがあるから急いで来るはずよ。」

ギールさんはそう言いながら魔動線を見せてきた。

「魔動線ですか?それが何故急ぐ理由になるんですか?」

「それはアーティファクトの殆どは魔動線を利用してるからなのよ。」

「そうなんですか!?」

「そう。だからアーティファクト研究が進まない理由でもあるの。」

「・・・あぁ、魔石の魔力が無いから起動出来ないって事ですか?」

「そう。それもあるけど、1番は新しい魔動線が無いから起動しようにも魔動線が悪くなってたら使えないし、他のアーティファクトから外そうにも風化しちゃって必要量には足りないのよ。」

「なるほど、それなら来ますね。」

「そ♪来なかったら貴方の所には卸さないって言えば一瞬よ。」

そんな話をしているとセドさんが戻ってきたのか、声を掛けてきた。

「それは良いですね。私も実際、噂程度ですが、癖が強いとは聞いていたので、シュウト様と一緒に行って強制連行する必要があるかと思っていたので。」

おぉぉ、怖!

俺がそう思っているとセドさんから同行のお願いをされたので快く引き受け、先ずはヘラシオンさんの下へ向かい、セドさんがリーグさんから受け取った勅命を見せた後はギールさんの予想通り話が進み、最後はニックスさんが急かす様に俺に言ってきた所為で、ヘラシオンさんにニックスさんが怒られ、少し時間を取られたが概ねスムーズに戻って来る事が出来た。

「おぉー!これは素晴らしい!コレがあれば10年いや、20年はアーティファクト研究が進みます!いやぁ~有難い!では、コレを頂いて研究に・・・」

ニックスさんがそう言うとギールさんが肩を掴んで声を掛けた。

「ニックス!待ちなさい。話は聞いてるわよねぇ~。シュウトちゃんのお願いを聞かなきゃ貴方の所には魔動線は届かないのよ。」

「あぁ、ギールさんに言われなくても分かってるよ。ほら、コレだろ。コレを解析出来れば、小型通信魔道具が出来るはずだよ。」

ニックスさんはそう言うとトランシーバーと片方の耳に着けるイヤホンマイクの様な物をバッグから取り出した。

「コレがそうなの?」

「そう。文献によると、こっちの大きい方から魔力を供給してこっちの小さい方で会話が出来るはずなんだよ。」

「へぇ~。」

「ただ問題が一つ有るんだよ。」

「何?魔動線なら有るし、コレに入りそうな魔石も有るわよ?」

「いや、そうじゃないんだよ。文献によるとコレだけだと300~500m位の範囲でしか、会話が出来ないんだ。」

ギールさんはそう言われて考え、再度ニックスさんに聞いてみた。

「なら、間にもう1つの魔道具を置いたらどうなの?」

「う~ん・・・行けるとは思うけど、あまり意味はないんじゃないのかなぁ。」

「大丈夫じゃない。」

「何でそう言い切れるんだよ?」

「私と貴方で解析して完璧に同じ物が作れる様になれば、その技術でコレ自体を大きくすれば何とかなるんじゃないかしら。」

「なるほど、大きくかぁ・・・出来るかも・・・。」

「じゃあ早速・・・って今の魔道具を造り上げなきゃだから一寸待ってて。」

ギールさんがそう言うと奥で作業をしていたガルンさんが声を掛けてきた。

「おい、ギール!造り方は把握したからそっちに専念しろ!」

「良いの?効率落ちちゃうわよ?」

「問題ねぇ。シュウト頼みがある。」

「何ですか?」

「ドラウは今何してる?」

「多分、武具を造ってると思いますよ。あぁ、なるほど聞いてきます。」

「頼む。」

俺はそう言うとドラウの所へ行って事情を説明した。

「ある程度造ったから問題ねぇはずだ。それに兄貴の頼みは断れねぇからな!」

ドラウがそう言ったので、ガルンさんの下へ2人で戻るとガルンさんはドラウに説明して直ぐに造り始めた。俺は全員に無理はしないで欲しいと声を掛けてから神殿に戻り、食事を待っていてくれた皆んなに礼を言って食事をしながら状況を説明していった。
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