転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

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第227話 [エンポリアー国へ出立準備。]

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翌朝、朝食を済ませると俺はハロルドさんの居場所を神の瞳とマップを屈指して確認するとリーグさんと共に城に居たので城の転送出来る場所に移動した。

「これはお久しぶりにございますシュウト様、陛下はただ今ハロルド様と評議されていますがどうされますか?」

「あっ、お久しぶりです。やっぱり、そうなんですね。お2人にお話が有ったんで丁度良いかなって思ったんですけど、それなら出直してきますね。」

俺がそう言うとバルさんは慌てた様子で反応してきた。

「シュウト様!少々お待ちして頂いても宜しいでしょうか?」

「あ、それは良いですけど・・・。」

「失礼します!」

バルさんはそう言うと凄い勢いで走っていった。

何か悪い事したなぁ。

俺がそう思っていると直ぐにリーグさんとハロルドさんが此方に近付いて来るのを感じた。

「これはこれはシュウト様、お久しぶりにございます。」

「ハロルドさんお久しぶりです。リーグさんも急に失礼しました。」

「余の事は良い。それでシュウト殿は何用で参ったのだ?もしやガシュウの所へもう行くのか?」

「いや、逆です。使命が降ったのと諸事情が有って行くのが当分先になりそうなので、申し訳ないのですが・・・。」

「うむ。ガシュウは哀しむかもしれんが行かない訳ではないのであろう?」

「はい。準備が出来て使命が無ければ。」

「そうか。伝えておこう。」

「宜しくお願いします。」

「それで他には無いのかのぅ?」

「他ですか・・・あっ、それでなんですけど、使命で準備が出来次第、エンポリアー国に行くんでその挨拶を。」

「エンポリアー国、あの商人で成り立っておる国か。使徒様じゃし、何れは旅立つとは思っておったが、しかしエンポリアー国に行ったとしても帰ってくるのじゃろ?」

「そうですね。あの土地に家もありますし、基本的には帰れる時は家に戻るつもりです。」

「ならば少し寂しくはあるが何時でも会えるというものじゃのぅ。」

「そうですね。それに虹水晶も必要ですし、偶に寄らせてもらうつもりです。」

「ならばせめて城に来た時は食事でもどうじゃ?」

「そうですね。その時はルークも連れてきますね。」

俺がそう言うとリーグさんは微笑みながら頷いていた。

俺とリーグさんの話が終わったタイミングでハロルドさんが声を掛けてきた。

「それで私に話とはトヨタの話でございますか?」

「ルークやレイからはハロルドさんみたいな方と聞いたのですが、ハロルドさんはお友達と聞いたのですが、どの様な方なのですか?」

「そうじゃのぅ、言われてみればハロルド殿と似ているかもしれんのぅ。」

リーグさんがそう言うとハロルドさんは頭を掻きながら答えてくれた。

「私と似ているかは別として彼奴が勝手に友と言ってるだけでございますよ。」

「なら友達ではないと?」

「友かどうかは別として腐れ縁でございますね。」

「腐れ縁ですか?」

「はい。トヨタが追い込まれたタイミングで偶然助けたり、私を暗殺しようとした者を裏で操っていた者の財政をトヨタが破綻させたりと何故かお互いの窮地に偶然、助け合ったのが重なったぐらいでございます。」

「重なるって、もうそれは運命ですよね。」

「そうでしょうか・・・?」

ハロルドさんはそう言いながら苦虫を噛み潰した様な顔をしていた。

これは・・・同族嫌悪ってやつかな?

俺がそう思ってハロルドさんを見ているとハロルドさんは咳払いをしてから真面目な顔付きに戻った。

「それでトヨタの事でしたな。彼奴は商人では珍しく損得勘定は後回しにする様な性格でお金よりも人を第一に考えており、その為に敵を作る事も多いですが一旦彼奴の味方になれば、その求心力から裏切り者が出る事は皆無でしょう。」

「なるほど、だから首相をしているんですね。」

「本人は早く役目を譲って、自由に商売をしたいそうですが。」

その辺も似てるんだろうなぁ。

「それと彼奴はエンポリアー国の首相もしていますが、商業ギルドのグランドマスターも兼任しております。」

「え?一国の王というか、トップが成って良いんですか?」

「その辺は公平なので問題ありません。ですが、その所為でエンポリアー国の対抗派閥には相当恨まれている様です。」

「大丈夫なんですか?」

俺がそう質問するとリーグさんが話に入ってきた。

「そこは問題無いじゃろう。」

「どうしてですか?」

「商業ギルドの正式にはNo.2では無いが、現時点のNo.2よりも商業ギルドに影響を持つのが隣りにいるハロルド殿だからじゃ。」

「え!?そうなんですか!?」

俺が驚いてハロルドさんを見るとハロルドさんは微笑んで何も言わなかった。

「それはそうじゃろう。今は退いた様じゃが、世界一の商会の会長じゃぞ。」

「あぁ、そうでしたね。」

「それで話は変わりますがシュウト様は使徒様としてエンポリアー国に行かれるのでしょうか?それともシュウト様として行かれるのでしょうか?」

「一応、使徒じゃない方向で行くつもりです。」

「やはりそうですか。」

「何か問題でも有るんですか?」

「彼処は外交以外は商売以外ですと護衛としてでないと入るのは難しいのです。」

「え?観光とかは?」

「ないこともないですが、それは王侯貴族が行くぐらいで平民や冒険者が行く事はまずありません。」

「上位の冒険者でもですか?」

「はい。」

「それは困りましたねぇ。使命があるのですが・・・。」

「そうじゃのぅ・・・余の様な王家であろうと自由に何処でもという環境ではないからのぅ。」

「けど冒険者も行かないってダンジョンの攻略とかは大丈夫なんですか?それとも現地には現地の冒険者がって事ですか?」

「いえ、現地には冒険者ギルドはあるものの機能はしておりません。」

「え?じゃあダンジョンは・・・もしかして国軍が?」

「いえ、代わりに傭兵ギルドが在り、商人が直接雇って、商人が購入した個人のダンジョンに潜らせております。」

「え?個人所有なんですか?」

「はい。人気が無く放置されているダンジョン以外はほぼ全て個人所有しており、そこから得られる物で利益を得ています。」

「なら、ハロルドさんも持っているんですか?」

「いえ、ダンジョンの個人所有者になるにはエンポリアー国の国民になる必要があるので、私は持っておりません。」

「え!?そうなんですか!?ダンジョン無しで世界一なんですか!!?」

俺がそう言うとハロルドさんは俺が考えてる事が分かった様に苦笑し、話を続けた。

「シュウト様、御自身を目安にされてはエンポリアー国の商人が可哀想でございます。」

「え?」

「では分かり易く説明致しましょう。シュウト様のダンジョンはどの様に様々な物を生み出していますか?」

「それは、えぇと自分の魔力ですけど、それなら他のダンジョンでも自然に魔力が溜まりますし、更に魔石を使えば・・・ん?無理なのか?」

俺がそう言うとハロルドさんは微笑みながら話を続けた。

「お気付きになられましたな。その通りです。自然回復では産出量は限られており、シュウト様の様にダンジョンマスターに成られた場合、回復量が激減するそうです。中にはそうならないダンジョンも在るそうですが殆ど無いそうです。逆にダンジョンマスターに成らず通常のダンジョンに産出量を上げる為、魔石を大量投入してしまったが為にスタンピードを起こし、多大な被害を与えた者もいる様で、管理するのも大変な事だそうです。」

宝くじとか株式投資みたいなものか。

俺がそう思いながら納得しているとリーグさんから声が掛かった。

「じゃが、ハロルド殿以外の豪商は殆どエンポリアー国の人間じゃし、世界一に成れたのもハロルド殿が初めてなのじゃよ。」

リーグさんの話を聞いて尊敬の眼差しで見ているとハロルドさんは恥ずかしそうに「運と人に恵まれていただけです。」と謙遜していた。

「ハロルドさんが凄いのは分かりましたけど、それだと入国するのも大変だなぁ・・・。」

俺がそう言いながら悩んでいるとハロルドさんから声を掛けられた。

「先程も聞きましたがシュウト様は使徒様として入国されるつもりは無いのですよね?」

「使徒なら入れるんですか?」

「使徒様の行く手を遮る勇気の有る者はエンポリアー国には居りませんから。」

「そうなんですか?」

「はい。その様な事をすれば神々から反感買う様なものですし、商運を捨てる様なものですので。」

「あぁ。でもなぁ・・・。」

「それでしたら私の護衛という事で赴かれては如何でしょうか?」

「え?迷惑じゃないですか?」

「その様な事があるはずがございません。何の為に攻略組に参入したと思われますか。」

ハロルドさんから物静かに何とも言えない圧力を感じ、俺は何も言えなかった。

「ではその様に進めておきます。」

「あっ、はい。」

俺がそう答えるとリーグさんがハロルドさんに話し掛けた。

「ハロルド殿が共に行くのであれば安心じゃがマキシマム商会の会長として行くのかのぅ?」

「いえ、商会の方はもう譲りましたので、攻略組の外交として出向く方針でございますよ。」

「ほう。攻略組のという事はシュウト殿のダンジョン産という事かのぅ。」

「それだけでは御座いませんよ。他のダンジョンからもかなりの量が有りますよ。」

「ほう。それは此方にも有用な物が多そうじゃのぅ。」

「そうですね。その辺も精査する必要が有りそうなのですが、シュウト様、お急ぎでしたらトヨタ宛に一筆書かせて頂きますがどうされますか?」

「う~ん・・・ライヤ様は急ぎとは言ってなかったんで・・・。」

「では、2週間・・・いえ、1週間頂けませんでしょうか?」

「それくらいなら・・・ルーク達の事もありますし。」

俺がそう言うとリーグさんが反応した。

「ルークに何かあったのか!?」

「あっ、えぇと・・・。」

俺が話すのを渋っているとハロルドさんが一緒に居たセバスさんに指示を出して結界を張った。

「シュウト様、これで問題ありません。」

ハロルドさんにそう言われ、俺は覚悟を決めるとルーク達が自分の眷属になった事、眷属に成った事で存在進化した事を説明した。
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