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第239話 [グレードアップ。]
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「しかしアレだねぇ。」
「ん?」
「まさか一晩でここまで良い物が出来るとは思ってなかったよ。」
「そうだな。元々アキトが拘って完成させてたのも有るんじゃないか?」
「そうかなぁ。」
アキトはそう言うと少し照れ臭そうにしていた。
「まぁでもそれだけ前世でバイクが好きだったって事だろうな。」
「そうかもね。元々は彼女を乗せて走るのが夢だったのが始まりなんだけどね。」
「まぁその彼女にもこれから会いに行くんだ。頑張れよ。」
「うん。出来るだけはしてみるよ。」
「おう。」
俺達がそう言うとハロルドを乗せた馬車が戻ってきた。すると馬車を降りたハロルドが興奮した様子で走ってきた。
「シュウト様!コレは画期的で素晴らしい商品です!」
「お、おう、そうなのか?」
「はい。あのタイヤならばどの様な悪路、例えば豪雨の後の泥濘であろうと動力である魔物が進行出来るのであれば問題無いでしょう。」
「へぇ~凄いな。それでもう一種類の方はどうなんだ?」
「其方も急旋回、急発進、急停止をしようともタイヤに刻まれたグリップ力のお陰で問題無く走行する事が出来、例え傷付けられたとしても、矢が当たろうとも中の金属繊維で防がれ、走行に支障は御座いませんでした。」
「試したのか?」
「はい。ただ使われている繊維がかなり高額な材料でしたので、市井に販売するとなると安価な物で試してみない事には高額での販売のみになってしまうと思われます。」
「って事は売れないって事か。」
「いえ、高額であろうと馬車の車輪を変えるだけで日程の変更を殆どしなくても良いのであれば必ず売れます。しかもフォスエスペランサ国産であれば尚の事、誰しもが挙って買いに動くでしょう。」
「ん?マキシマム商会で販売するんじゃないのか?」
「はい?何故マキシマム商会なのですか?」
「え?」
ハロルドの返答に疑問で返すとハロルドは呆れた表情で話し始めた。
「シュウト様、タイヤのアイデアは何方の物でしょうか?」
「俺か?」
「はい、そう通りにございます。ではこのタイヤを制作して頂けたのは何方でしょうか?」
「ドラウだな。」
「その通りにございます。シュウト様は勿論の事、ドラウプニル様もフォスエスペランサ国の方。にも関わらずマキシマム商会が販売するのは道理に反しております。ただ販売経路をフォスエスペランサ国にしてしまうと非常に面倒ではありますので全世界に顧客を持つマキシマム商会には委託販売をと計画しております。」
「なるほどなぁ、まぁその辺は任せるよ。」
「承知致しました。」
「じゃあ次だな。アキトの魔導二輪専用のタイヤなんだが、色んな種類があって今からアキトに説明する予定なんだが、興味は有るか?」
「勿論に御座います。ですので御教授頂けると嬉しく思います。」
俺の予想通りの答えが返ってきたので、アキトを見るとアキトも頷いたので説明する事にした。
「じゃあ先ずこの赤いタイヤだが、これはどんな熱さにも耐えうる物で火山地帯をも走破出来る物だ。で次は・・・・・」
俺はそのままどんどん説明していき、最後に自分が興味をそそられた最後のタイヤの説明に入った。
「・・・・・で、コレが最後なんだが、多分、アキトは1番食いつくと思うぞ。」
「何だい?」
「さっきの白いタイヤは氷上だったが、この水色のタイヤはなんと水上用なんだよ。」
「え!?っていう事はバイク・・・いや、魔導二輪で水の上を走れるって事!?」
「そう!アキトが前世で言ってたバイクのまま走れれば面白いのにっていうのを現実に出来るタイヤなんだよ。」
「凄い!凄いよ!こっちでもそのまま行けたら良いのにって思ってたのが現実になるんだね♪」
「コレはな、水上を走れる様に色んな付与魔法が施させているが、その素材の1つに海龍のリヴィアタンの鱗が使われてるから陸上でも走行可能なんだ!」
「「え!?リヴィアタン!?リヴィアタンって海の聖獣様の!?」」
俺の説明に2人が同時に驚いた様子で答えてきた。
「そうだな。メグミを育ててくれてたから御礼をしたら武具の素材にでもっていっぱい渡されたんだけど、俺は必要ないし、リーグさん達に御礼にって渡そうとしても受け取ってくれなかったからドラウに渡してあったんだ。」
「「・・・。」」
俺がそういうと2人共、唖然としていた。
「ん?どうしたんだ?」
「シュウト様、受け取らないのは当然で御座います。」
「そうなのか?」
「はい。砂浜に偶然辿り着いた、かなり古い鱗であってもオークションで小国の国家予算なみの価値になる物、それを聖獣様から直接渡されたとあってはその価値は途轍も無い額になり、国宝以上と言っても過言では御座いません。」
「へぇ~。」
「へぇ~、じゃないよ。渡すシュウトもシュウトだけど、タイヤの素材として使うドラウもドラウだよ。」
「って言っても武具の制作で出た削りカスなんかを粉にして原料に混ぜ込んでるだけみたいだぞ。」
「・・・なら、良いのか?」
「まぁ、良いじゃないか。とりあえず夢を現実にしてみろよ。鑑定だけじゃどんな感じか分からないしよ。」
「そ、そうだね。」
アキトはそう言うとソワソワ、ウキウキしながら交換して大きな池へ走らせていった。
「しかし、あの素材では販売は出来ないですね。」
「あぁ、水上用タイヤか。」
「はい。聖獣様の鱗が使われている時点で例え粉末状であっても国宝級と思われますので。」
「そうなのか?まぁでもドラウに聞いてみない事には分からないが鱗は使わなくても水上用ってだけなら付与魔法だけで問題無さそうだけどなぁ。」
「そうなのですか!?」
「内容を見た感じではそうだなぁ。でも態々水上用を作っても売れるのか?」
「確かに現時点ですとタイヤとしては、あまり意味は無いかと思われますが、水の抵抗が無く水上を走る船や盾などに使用する事で水属性のダンジョンでは優位に働くのではと思ったのです。」
「なるほどな。確かに抵抗が無ければその分、スピードの出る船は出来るだろうが、波の影響がかなり出るんじゃないか?」
「そこの辺りはドラウプニル様にお話をお聞きして此方の方でも作製可能かを確認しましてガルンとギールに造らせます。」
「なるほど、あの2人なら問題なく造れそうだな。」
「はい。ですが、ドラウプニル様はシュウト様の眷属に成られた事で能力がかなり上がった模様ですので、その辺の事も踏まえて相談致します。」
「そうか。まぁ船は無理でも盾の方は皆んなの安全の為にも何とか造れたら良いな。」
「承知致しました。」
俺達がその後も話を続けていると満足した顔でアキトが戻ってきた。
「シュウト、最高だよ♪これで波があったら山でバイクを走らせてるみたいに楽しめそうだよ♪」
「あぁ、アキトは前世でモトクロスとかエンデューロとかのレースをやってたもんなぁ。」
「そうなんだ。だから気持ちがウキウキするのか。」
「何だ覚えてないのか?」
「うん。だけど魂が覚えてるのかな。」
「そうかもな。」
そんな話をしているとハロルドから声を掛けられた。
「シュウト様、1つ宜しいでしょうか?」
「ん?何だ?」
「昨日、飛空艇ドラグーンの点検をしていたセバスからの報告が1つ御座いまして。」
「報告?」
「はい。アイテムボックス改に入る事で性能が上昇したとの事でして、ドラウプニル様に御相談したところ、精霊達が協力し、飛空艇の全ての素材を1ランク上げて下さった様なのです。」
「そうなのか?・・・スキア居るか?」
「はい。此処に。」
俺が呼ぶとスキアは俺の影からスっと出てきた。
「精霊達がこの飛空艇を強化してくれてたみたいなんだが、何か知ってるか?」
「はい。それならば精霊達に指示を出し、出来るだけの強化を行ないました。」
「それはありがとう。・・・だが、勝手にそんな指示を精霊に出して良いのか?」
「精霊王様には許可は頂いていますので問題ありません。」
「そうか。ユグドラシルの許可が有るなら良いが無理だけはさせるなよ。」
「はい。それは問題御座いません。精霊達もシュウト様に恩返し出来ると喜んでおりましたし。」
「恩返しなんて別に気にしなくても良いのになぁ。それに恩返しならアイテムボックス改の管理をしてくれてるので十分だし。」
「いえいえ、アレは修行でございます。ですので、今回の様な恩返しの機会は精霊達にとって千載一遇のチャンスでございますので。」
「まぁ、それなら仕方ないか。・・・ただ千載一遇とか思って無理し過ぎる様な事だけは無いように伝えておいてくれ。」
「承知しました。」
スキアとの話を終えるとハロルドが再び声を掛けてきた。
「シュウト様、それでなのですが、運行した事で分かったメリットとデメリットがございますが、どちらからお話致しましょうか?」
「・・・とりあえず、デメリットは何だ?」
「魔石からの魔力消費が大幅に上昇しました。」
「どの位だ?」
「恐らくですが、これまでの5倍です。」
「5倍!?・・・大丈夫なのか?」
「正確なところは調べてみないと分かりませんが現状から考えますと明日の夜には空になるかと。」
「対処方法は有るのか?」
「根本的な対処方法に関しては今晩、アイテムボックス改に戻り次第、ドラウプニル様に御相談致します。」
「分かった。なら他にデメリットは?」
「御座いません。」
「じゃあメリットは?」
「はい。能力向上により、速度がかなり速くなりましたので、明日の朝には到着可能で御座います。」
「え!?後4日の行程を1日で?」
「いえ、正確には半日で御座います。」
「あぁ、夜は休むからか。」
「はい。」
「確かにそれなら魔力消費が激しいのも納得だな。」
「いえ、速度に関していえばそこまでの消費ではありません。」
「ん?なら何で?」
「外部からの様々な被害を防ぐ為の結界に多く消費する様です。」
「なら、結界を弱めたら抑えられるんじゃ無いのか?」
「それは危険に御座います。」
「危険?・・・あぁ、何かが当たったら飛空艇が壊れるかもって事か。」
「その通りに御座います。」
「で、他には・・・って速く着き過ぎたら問題ってあるのか?」
「はい。予定では最速で2日後の予定を伝えてありますので、入国に際して支障が出る可能性が御座います。」
「そうか。なら、1度アイテムボックス改に戻るか。」
「はい。そう仰られると思い、2日後に停泊予定のポイントで停止しております。」
「え?揺れは感じなかったぞ?」
「はい。それも向上しております。」
「へぇ~。」
俺はそう言うと飛空艇ごとアイテムボックス改の中に入った。
「ん?」
「まさか一晩でここまで良い物が出来るとは思ってなかったよ。」
「そうだな。元々アキトが拘って完成させてたのも有るんじゃないか?」
「そうかなぁ。」
アキトはそう言うと少し照れ臭そうにしていた。
「まぁでもそれだけ前世でバイクが好きだったって事だろうな。」
「そうかもね。元々は彼女を乗せて走るのが夢だったのが始まりなんだけどね。」
「まぁその彼女にもこれから会いに行くんだ。頑張れよ。」
「うん。出来るだけはしてみるよ。」
「おう。」
俺達がそう言うとハロルドを乗せた馬車が戻ってきた。すると馬車を降りたハロルドが興奮した様子で走ってきた。
「シュウト様!コレは画期的で素晴らしい商品です!」
「お、おう、そうなのか?」
「はい。あのタイヤならばどの様な悪路、例えば豪雨の後の泥濘であろうと動力である魔物が進行出来るのであれば問題無いでしょう。」
「へぇ~凄いな。それでもう一種類の方はどうなんだ?」
「其方も急旋回、急発進、急停止をしようともタイヤに刻まれたグリップ力のお陰で問題無く走行する事が出来、例え傷付けられたとしても、矢が当たろうとも中の金属繊維で防がれ、走行に支障は御座いませんでした。」
「試したのか?」
「はい。ただ使われている繊維がかなり高額な材料でしたので、市井に販売するとなると安価な物で試してみない事には高額での販売のみになってしまうと思われます。」
「って事は売れないって事か。」
「いえ、高額であろうと馬車の車輪を変えるだけで日程の変更を殆どしなくても良いのであれば必ず売れます。しかもフォスエスペランサ国産であれば尚の事、誰しもが挙って買いに動くでしょう。」
「ん?マキシマム商会で販売するんじゃないのか?」
「はい?何故マキシマム商会なのですか?」
「え?」
ハロルドの返答に疑問で返すとハロルドは呆れた表情で話し始めた。
「シュウト様、タイヤのアイデアは何方の物でしょうか?」
「俺か?」
「はい、そう通りにございます。ではこのタイヤを制作して頂けたのは何方でしょうか?」
「ドラウだな。」
「その通りにございます。シュウト様は勿論の事、ドラウプニル様もフォスエスペランサ国の方。にも関わらずマキシマム商会が販売するのは道理に反しております。ただ販売経路をフォスエスペランサ国にしてしまうと非常に面倒ではありますので全世界に顧客を持つマキシマム商会には委託販売をと計画しております。」
「なるほどなぁ、まぁその辺は任せるよ。」
「承知致しました。」
「じゃあ次だな。アキトの魔導二輪専用のタイヤなんだが、色んな種類があって今からアキトに説明する予定なんだが、興味は有るか?」
「勿論に御座います。ですので御教授頂けると嬉しく思います。」
俺の予想通りの答えが返ってきたので、アキトを見るとアキトも頷いたので説明する事にした。
「じゃあ先ずこの赤いタイヤだが、これはどんな熱さにも耐えうる物で火山地帯をも走破出来る物だ。で次は・・・・・」
俺はそのままどんどん説明していき、最後に自分が興味をそそられた最後のタイヤの説明に入った。
「・・・・・で、コレが最後なんだが、多分、アキトは1番食いつくと思うぞ。」
「何だい?」
「さっきの白いタイヤは氷上だったが、この水色のタイヤはなんと水上用なんだよ。」
「え!?っていう事はバイク・・・いや、魔導二輪で水の上を走れるって事!?」
「そう!アキトが前世で言ってたバイクのまま走れれば面白いのにっていうのを現実に出来るタイヤなんだよ。」
「凄い!凄いよ!こっちでもそのまま行けたら良いのにって思ってたのが現実になるんだね♪」
「コレはな、水上を走れる様に色んな付与魔法が施させているが、その素材の1つに海龍のリヴィアタンの鱗が使われてるから陸上でも走行可能なんだ!」
「「え!?リヴィアタン!?リヴィアタンって海の聖獣様の!?」」
俺の説明に2人が同時に驚いた様子で答えてきた。
「そうだな。メグミを育ててくれてたから御礼をしたら武具の素材にでもっていっぱい渡されたんだけど、俺は必要ないし、リーグさん達に御礼にって渡そうとしても受け取ってくれなかったからドラウに渡してあったんだ。」
「「・・・。」」
俺がそういうと2人共、唖然としていた。
「ん?どうしたんだ?」
「シュウト様、受け取らないのは当然で御座います。」
「そうなのか?」
「はい。砂浜に偶然辿り着いた、かなり古い鱗であってもオークションで小国の国家予算なみの価値になる物、それを聖獣様から直接渡されたとあってはその価値は途轍も無い額になり、国宝以上と言っても過言では御座いません。」
「へぇ~。」
「へぇ~、じゃないよ。渡すシュウトもシュウトだけど、タイヤの素材として使うドラウもドラウだよ。」
「って言っても武具の制作で出た削りカスなんかを粉にして原料に混ぜ込んでるだけみたいだぞ。」
「・・・なら、良いのか?」
「まぁ、良いじゃないか。とりあえず夢を現実にしてみろよ。鑑定だけじゃどんな感じか分からないしよ。」
「そ、そうだね。」
アキトはそう言うとソワソワ、ウキウキしながら交換して大きな池へ走らせていった。
「しかし、あの素材では販売は出来ないですね。」
「あぁ、水上用タイヤか。」
「はい。聖獣様の鱗が使われている時点で例え粉末状であっても国宝級と思われますので。」
「そうなのか?まぁでもドラウに聞いてみない事には分からないが鱗は使わなくても水上用ってだけなら付与魔法だけで問題無さそうだけどなぁ。」
「そうなのですか!?」
「内容を見た感じではそうだなぁ。でも態々水上用を作っても売れるのか?」
「確かに現時点ですとタイヤとしては、あまり意味は無いかと思われますが、水の抵抗が無く水上を走る船や盾などに使用する事で水属性のダンジョンでは優位に働くのではと思ったのです。」
「なるほどな。確かに抵抗が無ければその分、スピードの出る船は出来るだろうが、波の影響がかなり出るんじゃないか?」
「そこの辺りはドラウプニル様にお話をお聞きして此方の方でも作製可能かを確認しましてガルンとギールに造らせます。」
「なるほど、あの2人なら問題なく造れそうだな。」
「はい。ですが、ドラウプニル様はシュウト様の眷属に成られた事で能力がかなり上がった模様ですので、その辺の事も踏まえて相談致します。」
「そうか。まぁ船は無理でも盾の方は皆んなの安全の為にも何とか造れたら良いな。」
「承知致しました。」
俺達がその後も話を続けていると満足した顔でアキトが戻ってきた。
「シュウト、最高だよ♪これで波があったら山でバイクを走らせてるみたいに楽しめそうだよ♪」
「あぁ、アキトは前世でモトクロスとかエンデューロとかのレースをやってたもんなぁ。」
「そうなんだ。だから気持ちがウキウキするのか。」
「何だ覚えてないのか?」
「うん。だけど魂が覚えてるのかな。」
「そうかもな。」
そんな話をしているとハロルドから声を掛けられた。
「シュウト様、1つ宜しいでしょうか?」
「ん?何だ?」
「昨日、飛空艇ドラグーンの点検をしていたセバスからの報告が1つ御座いまして。」
「報告?」
「はい。アイテムボックス改に入る事で性能が上昇したとの事でして、ドラウプニル様に御相談したところ、精霊達が協力し、飛空艇の全ての素材を1ランク上げて下さった様なのです。」
「そうなのか?・・・スキア居るか?」
「はい。此処に。」
俺が呼ぶとスキアは俺の影からスっと出てきた。
「精霊達がこの飛空艇を強化してくれてたみたいなんだが、何か知ってるか?」
「はい。それならば精霊達に指示を出し、出来るだけの強化を行ないました。」
「それはありがとう。・・・だが、勝手にそんな指示を精霊に出して良いのか?」
「精霊王様には許可は頂いていますので問題ありません。」
「そうか。ユグドラシルの許可が有るなら良いが無理だけはさせるなよ。」
「はい。それは問題御座いません。精霊達もシュウト様に恩返し出来ると喜んでおりましたし。」
「恩返しなんて別に気にしなくても良いのになぁ。それに恩返しならアイテムボックス改の管理をしてくれてるので十分だし。」
「いえいえ、アレは修行でございます。ですので、今回の様な恩返しの機会は精霊達にとって千載一遇のチャンスでございますので。」
「まぁ、それなら仕方ないか。・・・ただ千載一遇とか思って無理し過ぎる様な事だけは無いように伝えておいてくれ。」
「承知しました。」
スキアとの話を終えるとハロルドが再び声を掛けてきた。
「シュウト様、それでなのですが、運行した事で分かったメリットとデメリットがございますが、どちらからお話致しましょうか?」
「・・・とりあえず、デメリットは何だ?」
「魔石からの魔力消費が大幅に上昇しました。」
「どの位だ?」
「恐らくですが、これまでの5倍です。」
「5倍!?・・・大丈夫なのか?」
「正確なところは調べてみないと分かりませんが現状から考えますと明日の夜には空になるかと。」
「対処方法は有るのか?」
「根本的な対処方法に関しては今晩、アイテムボックス改に戻り次第、ドラウプニル様に御相談致します。」
「分かった。なら他にデメリットは?」
「御座いません。」
「じゃあメリットは?」
「はい。能力向上により、速度がかなり速くなりましたので、明日の朝には到着可能で御座います。」
「え!?後4日の行程を1日で?」
「いえ、正確には半日で御座います。」
「あぁ、夜は休むからか。」
「はい。」
「確かにそれなら魔力消費が激しいのも納得だな。」
「いえ、速度に関していえばそこまでの消費ではありません。」
「ん?なら何で?」
「外部からの様々な被害を防ぐ為の結界に多く消費する様です。」
「なら、結界を弱めたら抑えられるんじゃ無いのか?」
「それは危険に御座います。」
「危険?・・・あぁ、何かが当たったら飛空艇が壊れるかもって事か。」
「その通りに御座います。」
「で、他には・・・って速く着き過ぎたら問題ってあるのか?」
「はい。予定では最速で2日後の予定を伝えてありますので、入国に際して支障が出る可能性が御座います。」
「そうか。なら、1度アイテムボックス改に戻るか。」
「はい。そう仰られると思い、2日後に停泊予定のポイントで停止しております。」
「え?揺れは感じなかったぞ?」
「はい。それも向上しております。」
「へぇ~。」
俺はそう言うと飛空艇ごとアイテムボックス改の中に入った。
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