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第249話 [万色の糸。]
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「オトン!大変や!」
「なんやなんや突然。」
カスミちゃんの勢いにトヨタさんが驚いて聞くとカスミちゃんはさっきの話をトヨタさんにした。
「なんやそんな事かいな。」
「そんな事やあらへん!初対面で武装とかありえへんやろ!」
「あぁ、そういえばドレスなんかの服はいらん言うて全部人にやってしもたんやったな。」
「そうなんや・・・1個くらい残しとけば良かったわ・・・。」
「それにしても急やな。せめて1週間くらい時間さえありゃあ何とかなったやろうけど明日やとなぁ。」
「せやねん。けどそんなに待ちとうないしやなぁ。」
「なら、中古・・・ちゅう訳にもいかんわなぁ。」
「そりゃそうやろ・・・まぁ、最終手段やな。」
「それならハロルド、何か見繕う事は出来ないのか?」
「そうですねぇシュウト様、商会でも用意となると直ぐには・・・。」
「そうか、まぁそうだよなぁ。」
「あっ、そうですリーグ殿に聞いてみるのはどうでしょうか?」
「リーグさん?そうか!リーグさんなら着てないドレスも有りそうだし、お抱えの裁縫師が居るよな。」
「シュウト様さえよろしければ、これから連絡致しますので明日、ダンジョン踏破後までには聞いておきます。」
「今からは流石に迷惑じゃないか?」
「いえ、連絡するくらいでしたら問題ありません。」
「そうか、まぁそれなら頼む。」
「承知致しました。」
俺達がそう話しているとトヨタさんが恐る恐る話に割ってきた。
「な、なぁ、さっきから言うとるリーグっちゅうのは、もしかして・・・。」
「もしかしても何も隣国のシュナイダー王国の国王じゃ。」
「な!」
トヨタさんの問にハロルドが答えるとトヨタさんは驚いて口をパクパクさせていた。
「せ、せやかて、わいらの事で国王陛下に頼むのは幾らなんでも・・・。」
「少し頼むだけですし、気にしなくても良いですよ。ダメ元ですし。」
「そう言うてもなぁ。」
「それにカスミちゃんがアキトに嫁ぐって事は自分の国に来てくれる事になりますし、アキトは家族同然なんでカスミちゃんもその家族になる訳ですし、カスミちゃんが困ってたら協力するのは当たり前ですよ。」
「シュウトはん。」
トヨタさんはそう言うと涙を浮かべ皆んなに背を向けた。
「という事で話も纏まったし、ハロルド頼むな。」
「承知致しました。」
その後はトヨタさんの涙を堪えている様子を見て、和やかな雰囲気のまま夜が更けていった。
翌朝、朝食を済ませた俺達は早速ダンジョンに潜った。
「神の瞳で見て分かってはいたけど、本当に一面、麻で覆われてるなぁ。」
「せやろ、これが邪魔で毎回下に行くのも人海戦術で進むしかあらへんねん。」
「ん?下への階段の位置は一緒じゃないのか?」
「登ってく階段は一緒やねんけど降ってく階段の位置は毎回ちがうねん。それに草刈ったところで半日もしたら元に戻ってまうから早めに見つけんとめっちゃ時間食うねん。」
「だから昨日刈ったはずなのにこんな状態なんだな。」
「せや、そんでシュウト兄はどうするつもりなん?今から傭兵団を呼んで来よか?」
「あぁ、それなら大丈夫だ。」
俺の返答にカスミちゃんが首を傾げていると横に居るアキトが声を掛けていた。
「シュウトにならどれだけ踏破困難なダンジョンでも問題ないよ。」
「なんでや?」
「俺はスキルのお陰で入る前からダンジョンの全体図が分かるから最短ルートも魔物の位置も分かるんだよ。」
「なんやそれ!無茶苦茶やん!」
「カスミ、それで驚いてたら疲れるよ。」
「なっ!・・・シュウト兄ならって思わなアカンやつ?」
「そ。」
「はぁ~。シュウト兄はダンジョン楽しめとる?」
「楽しむかぁ~。最近は無いかなぁ。」
「おもんないの?」
「そうでも無いな。自分だけだとあまり面白くは無いけど皆んなといると成長が見られて面白いかな。」
「それってダンジョンの楽しみ方とちゃうやん。まぁ、何の楽しみもないよりかはマシやと思うけど。」
「まぁ、1人なら一気に踏破しちゃうからね。」
「最短ルートが分かればそうやわな。」
カスミちゃんがそう言うとアキトがカスミちゃんの肩をトントンと叩いていた。
「なんや?」
「カスミは勘違いしてると思うよ。」
「勘違いってなんや?」
「シュウトの場合は最短ルートを進みながら殲滅も同時にしてるって事だよ。」
「はぁ?何言うてんの?最短ルート行っとたら遭遇せぇへん魔物も居るやろ?」
「それが凄い所なんだよ。」
「どうやるっていうん?」
「それなら次に魔物と遭遇する階層に出たら3階層ぐらい一気にやってみようか?」
「ほんま!シュウト兄の戦いぶりを見んのも楽しみやってん!」
「シュウトの戦いぶりかぁ~。」
「なんやねん。」
「見たら分かるよ。」
俺達はそう言うと草しかない階層を一気に進んだ。
「ほんまに分かるんやなぁ。」
「マップがあるからな。じゃあ今から討伐しながら一気に行くから頑張って着いてきて。」
俺がそう言うとアキトはカスミちゃんを抱き上げた。
「なんや!自分で行けるさかい下ろしてぇな!恥ずいやろ!」
「う~ん。シュウトが一気にって言ってる時は無理だよ。」
「はぁ、ウチかてそれなりのスピードは出せんで?」
「カスミの今のレベルだと全力疾走しても置いてかれるかな。」
「そない速いん?」
「うん。多分見せる為にスピードはある程度落とすと思うけど、見てる余裕なんて無いくらいだよ。」
「そうか・・・なら、しゃあないからこのままでええわ。」
「アキト、俺の事を何だと思ってるんだ。・・・まぁいいや、じゃあカスミちゃん行くよ。」
「待ってましたぁ!」
カスミちゃんのテンションに呆れながらも魔力を込めた着火で夥しい数の炎を出した。
「な!なんや!」
「今回は魔法で片付けるのかい?」
「この階層はそれでいってみようかなって思ってな。」
「っていうと1階層毎に変えるのかい?」
「とりあえず、その方が楽しいかなって。」
「なるほどね。良かったね、カスミ。」
「良かったね。じゃないわ!何この数?」
「だから驚くのは早いって。」
「まだ何かあんの?」
「さっ!喋ってたら終わらないから進むぞ。」
俺はそう言うと全方位に炎を飛ばし、一気に下の階層へと走っていき、3階層を次々と踏破していった。
「無茶苦茶や・・・4階層は焼け野原になっとったし、次の5階層は手品みたいにカード飛ばしてるだけやのに魔物はどんどん倒されてくし、最後の6階層はおかしいやろ!シュウト兄がビームみたいなもん出したらダンジョン抉れてもうてたやん!」
「だから驚くのは早いって言ったでしょ。」
「言うたけど!言うたけどあんなん戦闘ちゃうやん!」
「だから戦いぶりかぁって言ったよね。」
「言うたけど・・・何かちゃうねん!」
「うん。言いたい事は分かるよ。僕もそう思うし。」
「せやろ。戦いちゅうんはズババババとかバシッーとかやん。せやのにどの階層も一瞬やん。しかもドロップアイテムも放置やし、勿体無いやん!」
「あ、それなら全部回収してるから大丈夫。」
「はぁ!!?・・・もうええわ、何からツッコミ入れてええか分からんようなったから先進も。」
俺はカスミちゃんの言い様に少し納得出来なかったが、この後の事を相談する事にした。
「とりあえず45階層のボス部屋に俺を待ってる霊が居るからそこまでは一気に行くつもりだけど、カスミちゃんの戦いぶりを見ておきたいから最短ルート上に居る魔物は任せて良いかな?」
「ええで、ウチもそろそろ戦いたかったしな。」
「なら僕も一緒に戦うよ。」
「おっ、オモロいなぁ。何か懐かしい感じやわ。」
「そうだね。」
「なら俺はルート以外を殲滅しながら着いて行く事にするな。」
「その辺はシュウト兄に任せるわ。」
「OK。じゃあ行こうか。」
そう言うと俺達はカスミちゃんに進む方向だけを指示して進んで行った。
カスミちゃんは何度も来た事が有るのもあってか、道行く全ての魔物を一撃で仕留めていった。
「カスミちゃん、流石に何度も来てるだけあるな。」
「そんな事あらへんよ。アキトとのレベリングとシュウト兄から貰った回復丸と魔力回復丸のお陰で全力出し続けれるだけやって。」
「そうなのかい?」
「せや、昨日だけで20も上がったしな。」
「そんなに上がったのかぁ。」
「当たり前やん、Sランクの魔物を数えきれんくらい倒したら誰でもそうなるって。」
「そんなに上がったのによく普通に過ごせてたな。」
「あぁ、レベリングしたんは最初の2時間くらいやったで、その後は身体慣らしに専念しとった。」
「なるほど。」
「シュウト、攻略組でもレベルが20上がる毎に一旦止めてるんだよ。知らなかった?」
「そうなのか?」
「当たり前だよ。そうしないと色んな物を壊しちゃうだろうし、自分の大切な人に危害を与えるかも。」
「あぁ、そういう事か。ところでカスミちゃん。」
「なんや?ちょっと待ってぇな・・・うりゃ!・・・シュウト兄、何?」
カスミちゃんに声を掛けたと同時に魔物が襲いかかってきたがカスミちゃんはその魔物の攻撃をいなして一撃で仕留めていた。
「何で、ずっと魔法を込めた技で倒してるんだ?」
「何でって、いっちゃん強い攻撃やし。」
「気は使わないのか?」
「気ぃか、使う時もあるけど最後の止めはその弱点属性に合わせた今みたいな攻撃やな。」
「なるほどなぁ・・・。」
「何?どうしたん?アカンの?」
「いや、商人の娘に転生したにしては勿体無い事してるなぁと思ってな。」
「勿体無い?」
カスミちゃんがそう言った瞬間、丁度近くに魔物が居たので、カスミちゃんが分かりやすい様に鎧通しで倒した。
「えっ!?何で?死んでるよなぁ?何で?シュウト兄!何したん!?」
「俺からしたら特別な事じゃないけど気だけで傷付けずに倒したら何故かダンジョンでもそのまま残るみたいなんだよ。」
「内傷だけって事か・・・。」
「そういう技もあるよね。」
「有るなぁ・・・知らんかったとはいえ、勿体無い事したぁ。知っとったら欲しい素材も一発で手に入ってたやろうに。」
「ん?何が欲しいんだ?」
「あぁ、もうええねん、手に入れたし。ただ時間が掛かってもうたなぁって思て。ウチの阿呆!」
「まぁこれからは出来る時はそうしたら良いんじゃない?」
「せやな。」
「それで1つ思ったんだけど此処のダンジョンって何で万色の糸って言うの?」
「今更!?」
「今、ふと思ってね。」
「全ての繊維が揃う言われてるからやん。」
「そうなの?それにしては・・・あぁ40階層から下に有るのか。」
「何がや?」
「なんやなんや突然。」
カスミちゃんの勢いにトヨタさんが驚いて聞くとカスミちゃんはさっきの話をトヨタさんにした。
「なんやそんな事かいな。」
「そんな事やあらへん!初対面で武装とかありえへんやろ!」
「あぁ、そういえばドレスなんかの服はいらん言うて全部人にやってしもたんやったな。」
「そうなんや・・・1個くらい残しとけば良かったわ・・・。」
「それにしても急やな。せめて1週間くらい時間さえありゃあ何とかなったやろうけど明日やとなぁ。」
「せやねん。けどそんなに待ちとうないしやなぁ。」
「なら、中古・・・ちゅう訳にもいかんわなぁ。」
「そりゃそうやろ・・・まぁ、最終手段やな。」
「それならハロルド、何か見繕う事は出来ないのか?」
「そうですねぇシュウト様、商会でも用意となると直ぐには・・・。」
「そうか、まぁそうだよなぁ。」
「あっ、そうですリーグ殿に聞いてみるのはどうでしょうか?」
「リーグさん?そうか!リーグさんなら着てないドレスも有りそうだし、お抱えの裁縫師が居るよな。」
「シュウト様さえよろしければ、これから連絡致しますので明日、ダンジョン踏破後までには聞いておきます。」
「今からは流石に迷惑じゃないか?」
「いえ、連絡するくらいでしたら問題ありません。」
「そうか、まぁそれなら頼む。」
「承知致しました。」
俺達がそう話しているとトヨタさんが恐る恐る話に割ってきた。
「な、なぁ、さっきから言うとるリーグっちゅうのは、もしかして・・・。」
「もしかしても何も隣国のシュナイダー王国の国王じゃ。」
「な!」
トヨタさんの問にハロルドが答えるとトヨタさんは驚いて口をパクパクさせていた。
「せ、せやかて、わいらの事で国王陛下に頼むのは幾らなんでも・・・。」
「少し頼むだけですし、気にしなくても良いですよ。ダメ元ですし。」
「そう言うてもなぁ。」
「それにカスミちゃんがアキトに嫁ぐって事は自分の国に来てくれる事になりますし、アキトは家族同然なんでカスミちゃんもその家族になる訳ですし、カスミちゃんが困ってたら協力するのは当たり前ですよ。」
「シュウトはん。」
トヨタさんはそう言うと涙を浮かべ皆んなに背を向けた。
「という事で話も纏まったし、ハロルド頼むな。」
「承知致しました。」
その後はトヨタさんの涙を堪えている様子を見て、和やかな雰囲気のまま夜が更けていった。
翌朝、朝食を済ませた俺達は早速ダンジョンに潜った。
「神の瞳で見て分かってはいたけど、本当に一面、麻で覆われてるなぁ。」
「せやろ、これが邪魔で毎回下に行くのも人海戦術で進むしかあらへんねん。」
「ん?下への階段の位置は一緒じゃないのか?」
「登ってく階段は一緒やねんけど降ってく階段の位置は毎回ちがうねん。それに草刈ったところで半日もしたら元に戻ってまうから早めに見つけんとめっちゃ時間食うねん。」
「だから昨日刈ったはずなのにこんな状態なんだな。」
「せや、そんでシュウト兄はどうするつもりなん?今から傭兵団を呼んで来よか?」
「あぁ、それなら大丈夫だ。」
俺の返答にカスミちゃんが首を傾げていると横に居るアキトが声を掛けていた。
「シュウトにならどれだけ踏破困難なダンジョンでも問題ないよ。」
「なんでや?」
「俺はスキルのお陰で入る前からダンジョンの全体図が分かるから最短ルートも魔物の位置も分かるんだよ。」
「なんやそれ!無茶苦茶やん!」
「カスミ、それで驚いてたら疲れるよ。」
「なっ!・・・シュウト兄ならって思わなアカンやつ?」
「そ。」
「はぁ~。シュウト兄はダンジョン楽しめとる?」
「楽しむかぁ~。最近は無いかなぁ。」
「おもんないの?」
「そうでも無いな。自分だけだとあまり面白くは無いけど皆んなといると成長が見られて面白いかな。」
「それってダンジョンの楽しみ方とちゃうやん。まぁ、何の楽しみもないよりかはマシやと思うけど。」
「まぁ、1人なら一気に踏破しちゃうからね。」
「最短ルートが分かればそうやわな。」
カスミちゃんがそう言うとアキトがカスミちゃんの肩をトントンと叩いていた。
「なんや?」
「カスミは勘違いしてると思うよ。」
「勘違いってなんや?」
「シュウトの場合は最短ルートを進みながら殲滅も同時にしてるって事だよ。」
「はぁ?何言うてんの?最短ルート行っとたら遭遇せぇへん魔物も居るやろ?」
「それが凄い所なんだよ。」
「どうやるっていうん?」
「それなら次に魔物と遭遇する階層に出たら3階層ぐらい一気にやってみようか?」
「ほんま!シュウト兄の戦いぶりを見んのも楽しみやってん!」
「シュウトの戦いぶりかぁ~。」
「なんやねん。」
「見たら分かるよ。」
俺達はそう言うと草しかない階層を一気に進んだ。
「ほんまに分かるんやなぁ。」
「マップがあるからな。じゃあ今から討伐しながら一気に行くから頑張って着いてきて。」
俺がそう言うとアキトはカスミちゃんを抱き上げた。
「なんや!自分で行けるさかい下ろしてぇな!恥ずいやろ!」
「う~ん。シュウトが一気にって言ってる時は無理だよ。」
「はぁ、ウチかてそれなりのスピードは出せんで?」
「カスミの今のレベルだと全力疾走しても置いてかれるかな。」
「そない速いん?」
「うん。多分見せる為にスピードはある程度落とすと思うけど、見てる余裕なんて無いくらいだよ。」
「そうか・・・なら、しゃあないからこのままでええわ。」
「アキト、俺の事を何だと思ってるんだ。・・・まぁいいや、じゃあカスミちゃん行くよ。」
「待ってましたぁ!」
カスミちゃんのテンションに呆れながらも魔力を込めた着火で夥しい数の炎を出した。
「な!なんや!」
「今回は魔法で片付けるのかい?」
「この階層はそれでいってみようかなって思ってな。」
「っていうと1階層毎に変えるのかい?」
「とりあえず、その方が楽しいかなって。」
「なるほどね。良かったね、カスミ。」
「良かったね。じゃないわ!何この数?」
「だから驚くのは早いって。」
「まだ何かあんの?」
「さっ!喋ってたら終わらないから進むぞ。」
俺はそう言うと全方位に炎を飛ばし、一気に下の階層へと走っていき、3階層を次々と踏破していった。
「無茶苦茶や・・・4階層は焼け野原になっとったし、次の5階層は手品みたいにカード飛ばしてるだけやのに魔物はどんどん倒されてくし、最後の6階層はおかしいやろ!シュウト兄がビームみたいなもん出したらダンジョン抉れてもうてたやん!」
「だから驚くのは早いって言ったでしょ。」
「言うたけど!言うたけどあんなん戦闘ちゃうやん!」
「だから戦いぶりかぁって言ったよね。」
「言うたけど・・・何かちゃうねん!」
「うん。言いたい事は分かるよ。僕もそう思うし。」
「せやろ。戦いちゅうんはズババババとかバシッーとかやん。せやのにどの階層も一瞬やん。しかもドロップアイテムも放置やし、勿体無いやん!」
「あ、それなら全部回収してるから大丈夫。」
「はぁ!!?・・・もうええわ、何からツッコミ入れてええか分からんようなったから先進も。」
俺はカスミちゃんの言い様に少し納得出来なかったが、この後の事を相談する事にした。
「とりあえず45階層のボス部屋に俺を待ってる霊が居るからそこまでは一気に行くつもりだけど、カスミちゃんの戦いぶりを見ておきたいから最短ルート上に居る魔物は任せて良いかな?」
「ええで、ウチもそろそろ戦いたかったしな。」
「なら僕も一緒に戦うよ。」
「おっ、オモロいなぁ。何か懐かしい感じやわ。」
「そうだね。」
「なら俺はルート以外を殲滅しながら着いて行く事にするな。」
「その辺はシュウト兄に任せるわ。」
「OK。じゃあ行こうか。」
そう言うと俺達はカスミちゃんに進む方向だけを指示して進んで行った。
カスミちゃんは何度も来た事が有るのもあってか、道行く全ての魔物を一撃で仕留めていった。
「カスミちゃん、流石に何度も来てるだけあるな。」
「そんな事あらへんよ。アキトとのレベリングとシュウト兄から貰った回復丸と魔力回復丸のお陰で全力出し続けれるだけやって。」
「そうなのかい?」
「せや、昨日だけで20も上がったしな。」
「そんなに上がったのかぁ。」
「当たり前やん、Sランクの魔物を数えきれんくらい倒したら誰でもそうなるって。」
「そんなに上がったのによく普通に過ごせてたな。」
「あぁ、レベリングしたんは最初の2時間くらいやったで、その後は身体慣らしに専念しとった。」
「なるほど。」
「シュウト、攻略組でもレベルが20上がる毎に一旦止めてるんだよ。知らなかった?」
「そうなのか?」
「当たり前だよ。そうしないと色んな物を壊しちゃうだろうし、自分の大切な人に危害を与えるかも。」
「あぁ、そういう事か。ところでカスミちゃん。」
「なんや?ちょっと待ってぇな・・・うりゃ!・・・シュウト兄、何?」
カスミちゃんに声を掛けたと同時に魔物が襲いかかってきたがカスミちゃんはその魔物の攻撃をいなして一撃で仕留めていた。
「何で、ずっと魔法を込めた技で倒してるんだ?」
「何でって、いっちゃん強い攻撃やし。」
「気は使わないのか?」
「気ぃか、使う時もあるけど最後の止めはその弱点属性に合わせた今みたいな攻撃やな。」
「なるほどなぁ・・・。」
「何?どうしたん?アカンの?」
「いや、商人の娘に転生したにしては勿体無い事してるなぁと思ってな。」
「勿体無い?」
カスミちゃんがそう言った瞬間、丁度近くに魔物が居たので、カスミちゃんが分かりやすい様に鎧通しで倒した。
「えっ!?何で?死んでるよなぁ?何で?シュウト兄!何したん!?」
「俺からしたら特別な事じゃないけど気だけで傷付けずに倒したら何故かダンジョンでもそのまま残るみたいなんだよ。」
「内傷だけって事か・・・。」
「そういう技もあるよね。」
「有るなぁ・・・知らんかったとはいえ、勿体無い事したぁ。知っとったら欲しい素材も一発で手に入ってたやろうに。」
「ん?何が欲しいんだ?」
「あぁ、もうええねん、手に入れたし。ただ時間が掛かってもうたなぁって思て。ウチの阿呆!」
「まぁこれからは出来る時はそうしたら良いんじゃない?」
「せやな。」
「それで1つ思ったんだけど此処のダンジョンって何で万色の糸って言うの?」
「今更!?」
「今、ふと思ってね。」
「全ての繊維が揃う言われてるからやん。」
「そうなの?それにしては・・・あぁ40階層から下に有るのか。」
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