転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

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第270話 [受け入れ準備とアーティファクト。]

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少し時を遡ってルークからアーティファクトを受け取ったシュウトは自身のアイテムボックス改に戻ってきた。



「さてとルークが持ってたコレはドラウに見てもらうか。」

俺はそう言うと一度、ガシュウさん達の様子を確認し、時間は有りそうだったのでワルダーの領地に向かった。

「あれ?此処・・・間違った?」

眼下に広がる街並みを見ながらそう言うと肩を叩かれた。

「間違いないよ、シュウト。」

「あぁ、レイか。でも此処って俺が破壊したよなぁ?」

「そうだね。あの後、トヨタさんが来て奴隷以外の民衆を捕縛して帰ったから一度更地に変えたんだよ。」

「へぇ~。」

「それで区画整理も序でにした方が良いかなって思ってね。」

「おう、それで?」

「丁度、ドラウも作業が終わったみたいだったし、幻精霊の皆んなの力も貸してもらって建て替えたんだ。」

「建て替えってレベルじゃないだろコレ。」

「まぁ普通なら有り得ないよね。僕も近くで見てたけど、シュウトの眷属になるってここまで凄いんだって改めて思ったよ。」

「俺の眷属になったからってコレはまた別の話じゃないのか?」

俺がそう言うと土が盛り上がり人の形になるとエダが出てきた。

「シュウト様の眷属に成る前ではここまでの力は無かったのじゃ。」

「おぉエダか。そこまでなのか?」

「そうじゃよ。儂が基礎と家を造る土壌を作って、道や基礎をフローガが焼き固め、アモネスが家の素となる種を運び、ネロが街に必要な水を引き入れつつ、アモネスが運んできた種を儂とアモネス、ネロで協力して成長させ、フォースとスキアで成長させる方向を調整し、ある程度形になったらドラウが大規模錬金魔法で完成させたのじゃよ。」

「へぇ~凄いなぁ。」

俺はそう言いながら街の全体を上空から確認した。すると木の暖かみのある家屋が規律正しく並んだ素晴らしい住宅地が出来ていた。

「本当に凄いけど、1人1軒なのか?」

「いや、手前は家族向けで、奥の方に有る少し大きい家が個人向けの集合住宅になってるよ。」

「え?それだと家が多過ぎないか?」

「どうせシュウトの事だから心配ないよ。本当はもっと必要かなって思ったけど、まだまだ空き地は有るから必要になったらって事にしたんだ。」

「どうせって。」

「無理矢理奴隷にされた人は見捨てられないでしょ。」

「まぁ。けど此処だと他の街に行こうと思っても船じゃないと移動出来ないから不便じゃないか?」

「そうでもないよ。普通、農民や市民なんかは街から街への移動なんて殆ど考えもしないからね。」

「そうなのか?」

「そりゃそうだよ。移動するにも冒険者なんかの護衛付きの乗合馬車は有るけど、危険は伴うから用が無ければ出ないのが当たり前なんだよ。」

「それでも出たい人は居るだろ?」

「それなら船で出るさ。トヨタさんとは物資や人員の運搬の為の定期船の約束も取り付けたしね。」

「そうなのか、まぁそれなら良いのか?」

「良いさ。それに攫われて奴隷になった人達は残念だけど基本的に街を離れたいとは思わないだろうしね。」

「攫われた事に対しての恐怖・・・か。」

「それも有るけど、人の目の方が、かな。」

「人の目?・・・蔑む様な目って事か?」

「そうだね。ガシュウさんの話では奴隷として扱われた人達は一律、人の目に対しての恐怖が強い傾向があるそうだよ。」

「そうか・・・。」

俺がレイの話を聞いて下を向くとレイは慌てた様に話を続けた。

「大丈夫だよ。全員が全員って訳じゃないけど、大半の人は時間や治療で改善されるみたいだし、その為の治療院も造るし、教国から来てくれる人の中には、その治療を専門にしてる頼れる人達も居るみたいだから。」

「そうか。それは良かった。それで建てる場所は何処にするんだ?」

「住宅地に近くて空いてる場所って事で彼処を潰して、そこに造る予定だよ。」

レイはそう言いながら奴隷だった人達がまだ居る建物を指さした。

「え?それは・・・どうなんだ?」

俺はそう言いながら懐疑的な目でレイの事を見た。

「それはガシュウさんに連絡を取って相談した結果、忌まわしき物を目の前で潰して、そこに自分達は助かったという象徴を建てる事で前を向ける人が大勢居るって事だったからその場所にしたんだよ。」

「なるほどな。」

「それでそこに建てる時にシュウトにお願いがあるんだけど良いかな?」

「何だ?俺に出来る事ならするぞ。」

「助かるよ、シュウトならそう言うと思ったよ。」

「それで?」

「あぁ、その前にシュウトは此処も聖域にするんだよね。」

「近い環境にな。それがどうした?」

「そこで、潰す予定の建物の場所なんだけど、他よりもより神聖な感じに出来るかい?」

「まぁ、在る場所を考えれば島を覆う結界を張る為の道具を設置すれば出来ると思うぞ。」

「それは考えてるよ。そうじゃなくて建て替えた瞬間にって事だよ。」

「それなら問題ないぞ。」

「良かった。じゃあガシュウさん達が到着した後にするつもりだからお願いするよ。」

「分かった。それでドラウはまだ忙しいのか?」

「ドラウ?ドラウならもう直ぐ帰ってくると思うけど、何か有ったのかい?」

「あぁ、ルークから人を魔物にしてしまうアーティファクトだと思う魔道具を預かってきたんだけど、俺の鑑定でもよく分からなくて、後、壊そうと思えば出来ない事もないけど、今後も見付かったらその都度俺が壊すっていうのも現実的じゃないから止め方だけでも調べてもらおうかなって。」

「シュウトの神の瞳でも分からない物なのかい?」

「名前や効果、誰が造ったとか、どうしたら止まるかっていうのは分かってるんだ。」

「ん?止め方は分からないって言ってたよね?」

「あぁ。中の邪悪な魔力が無くなったら止まるだけで止め方は分からないんだよ。」

「なるほど、だからドラウに聞くのか。」

「どうした?」

俺とレイが話していると声を掛けられたので振り向くとスッキリした表情のドラウがそこにいた。

「ドラウ、おかえり。凄くスッキリした顔をしてるなぁ。」

「まぁな。此処に建っていた前の家屋はひでぇもんばっかだったからな。」

「そんなに酷かったのか?」

「ひでぇってもんじゃねぇぞ。土地柄か、よっぽど安くしようとしてたみてぇで、結界を張ってなかったら振動だけで全ての家屋が潰れてただろうな。更に酷いとこだとどうやって雨風を防いでたのか不思議なのまで有ったからな。」

「へぇ~それは酷いな・・・まるでスラム街みたいだな。」

「いやいや、スラム街のがマシだ。」

「そんなにか。」

「あんなとこにこれまで酷い扱いを受けてたもんを住まわせる訳にはいかねぇからな。ぶっ壊して建て替えたんだ。ある程度納得いく家屋にな。」

「それでスッキリしてるのか。」

「おうよ。それで何してたんだ?」

「いや、ドラウが来るまで話していただけだ。」

「俺か?何の用だ?」

「これなんだけど・・・。」

俺はそう言うとルークから預かったアーティファクトを取り出した。

「アーティファクト・・・だけじゃねぇな。邪悪な改造までしてあるな。一寸貸してみろ。」

ドラウに言われてアーティファクトを渡すとドラウは色々な角度から見て「コレがこうなって・・・アレが・・・」と言いながら自分のアイテムボックスから道具を取り出すと暫くカチャカチャ弄ってから俺に戻した。

「これで問題ねぇはずだ。」

「完全に止めたのか?」

「邪悪な魔力が出てたからな。人に影響がねぇように一旦止めただけだ。そんで敵が持ってたやつか?」

「そうだな。」

「人を魔物にするなんて闇ギルドは何でもありだな。」

「見て分かったのか?」

「こんなもん構造を見れば分かるだろ?」

「普通は分からないよ。」

ドラウは何を当たり前なことをって感じで言っているとレイが透かさず答えた。

「そうなのか?まぁいいや。それで俺のところに持ってきたって事は止める装置か、良い方向にベクトルを換えて、魔道具として使える様にしたいのか?」

「両方出来るのか?」

「止める装置というか、魔道具は一寸時間をくれ。今思い付いた方法だと小せぇ馬車ぐらいのサイズになっちまうからな、容量の有るマジックバッグじゃねぇと運べねぇから小型化して簡単に運べるもんにしたいからな。」

「直ぐに出来るなら1台だけは造っておいてくれ。」

「任せろ。」

「後、ベクトルを換えるのも時間は掛かるのか?」

「いや、シュウトの世界なら直ぐに出来るぞ。」

「どうすれば良いんだ?」

「今停止させているアーティファクトの邪悪な魔力をシュウトの世界で浄化して神聖な魔力を込めてくれ。」

「それだけで良いのか?」

「問題ない。コレは元々は汚染を浄化する為のアーティファクトだったのを改造して邪悪な魔力を一点に集約させ、魔物にしようとした出来損ないだ。」

「出来損ないか。だが、実際には魔物になってるみたいだぞ。」

「いや、改造の仕方から考えて意図的にターゲットを魔物化させるのが目的だったみたいだな。」

「そこまで分かるのか?」

「見たら・・・分かんねぇだったな。」

「それで起動してる時は駄目なのか?」

「起動してる時は駄目だな。繊細な魔力操作が必要になってくる上、一寸でも間違えれば壊れちまうが、繊細な魔力操作なんて出来ねぇだろ?」

「・・・よし、中に入るぞ。」

俺はそう言うとアイテムボックス改の中に入ってドラウに言われた通りに魔力を込めて、確かめてもらう為にドラウに渡した。

ドラウは俺からアーティファクトを受け取ると最初に渡した時と同様に色んな角度からアーティファクトを観察しブツブツ言いながら道具を取り出して弄り始めた。

暫くして納得出来たのか道具を片付け始めた。

「ドラウ、俺、何か壊したのか?」

「そうじゃねぇよ。シュウトにやってもらった事は完璧、いや想定以上だ。」

「じゃあ何してたんだ?」

「想定以上だった所為で、このまま起動したら出力がデカすぎて壊れそうだったから調整してただけだ。」

「えぇと・・・悪い。」

「気にする事はねぇよ。それよりコレどうするつもりだ?」

「とりあえずルークに見せた後は仕舞っておくだけだな。」

「そうなのか?ならルークに見せた後で良いから俺に使わせてくれないか?」

「良いけど、どうするんだ?」

「それは後のお楽しみって事で。」

「何だよ、まぁいいや。そろそろ時間だろうし行くわ。」

俺はそう言うと飛空艇ドラグーンⅡへ転送した。
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