276 / 418
第275話 [失われた技術。]
しおりを挟む
攻略組支部の最上階まで上がると枯山水の庭と御寺の様な建物があった。
何故、砦の最上階に御寺?
俺がそう思っているとドラウが声を掛けてきた。
「どうだ?シュウトがヤマト風の家が好きって聞いたからこんな感じにしてみたんだ。」
「好みではあるが、何で御寺なんだ?」
「オテラっていうのか、リョウマにヤマトで神聖な建物は何だって聞いたらこんな感じだったぞ。」
「まぁ確かに御寺とか、神社は神聖な場所・・・っていうかヤマトにも有るのか。」
「さぁな。リョウマに聞いて教えてくれたぐれぇだから有るんじゃねぇか?」
ドラウがそう言うとガシュウさんが声を掛けてきた。
「シュウト様、お話の途中で失礼致します。」
「ガシュウさん、何ですか?」
「私の記憶でもヤマトでは神様を祀る場所として、此方の様な建物が存在しております。」
神社とかじゃないのか。
俺がそう思っているとガシュウさんが話を続けた。
「ただ、地方によって形も形式も違う様で、神様を祀る建物と聖職者が修行や日々のお勤めを行う建物を分けている場所もございました。」
なるほど、神社と御寺の両方が有るのか。
「ただどうしてかは分かりませんが此方の様な建物の聖職者は皆、髪の毛を剃る事が必須の様でした。」
「なるほど。両方共、メモリーホルダーの権力者か、聖職者が広めたのかも知れませんね。」
「シュウト様がそう仰られるという事は前世では聖職者の方は皆様そうなのですか?」
「前世では、此方の世界の様に神様との距離が近くないというか、神様を見たという人は居たとしても詐欺師か妄想癖の強い人って感じなんですよ。」
「降臨されたりはしないのですか?」
「自分の記憶では一度もと言うか、ライヤ、いや。アストライアー様の話では自分が居た時にはもう既に神様は居なかったみたいなんで、色々な方が色々な宗教を信仰していたので、その宗教によって聖職者の衣装や姿は違ってましたね。」
「神が居ない!?それなのに神様を信仰されていたのですか!?」
「そうですね。」
「なんと信心深い方々なのだ・・・。」
「まぁ、困った時の神頼みって言葉もあるくらいには皆んな信じていたと思いますよ。」
「左様ですか・・・。」
ガシュウさんはそう言うとブツブツと何かを言いながら考え込んでいた。
「で、どうだ?気に入ったか?」
「あぁ。懐かしさも感じるし、いい感じじゃないか。」
「そうか。なら後は内装だな。部屋割りも決めねぇといけねぇな。」
「そんなに凝らなくても良いんじゃないか?」
「そうはいかねぇよ。なんせ中は神々の像が在る部屋以外は空洞だからな。」
「空洞?」
「あぁ、空間拡張はしてあるが、何にもねぇ。見るか?」
「あぁ。」
「シュウト殿、余達も同行して良いのか?」
「別に構いませんが・・・ドラウ、良いか?」
「良いが、本当に何もねぇぞ。」
「って事らしいですけど、どうされます?」
「何もないと言われると余計気になるのが世の常じゃ。」
「まぁ、リーグさん達がそれで良いなら自分は構いませんがガシュウさんはどうしますか?」
俺がそう言いながら未だに固まって考えに耽っているガシュウさんを見ているとそれに気付いたリリスさんが頭を叩いてガシュウさんを正気に戻してから俺達の会話を話していた。
「シュウト様、申し訳御座いません。聖職者として私はそこまでの高みに至る事が出来るのだろうかと考えておりました。」
「そこまでの事じゃないと思いますけど・・・それよりガシュウさんはどうされますか?」
「無論行かさせて頂きます。」
俺達はそう言うとドラウに案内されて中に入って行った。
「やっぱり靴は脱ぐのか?」
「中は一応、寝泊まり出来る環境にするつもりだからな。つっても戦時中なんかだとそうも言ってられねぇだろうから別の入り口からは靴のままで会議出来る部屋も造る予定だがな。」
「しかし言葉通り何も無いなぁ。」
俺がそう言ってしまうくらい上がり框の向こう側は遠くに部屋の襖が見えるだけで、壁も柱も何も無かった。
「そりゃそうだろ。これから造るんだからな。各部屋の配置とかを決めねぇと風呂やトイレの場所も決めれねぇだろ。」
「トイレもか。って事は下の階もか?」
「そんな訳ねぇだろ。用意してなかったら来てくれた奴らが困るだろ。」
「それもそうか。」
「一応、本部と両方行き来する奴らも困らねぇ様に同じ配置にして造ったからな。」
「それなら攻略組の皆んなもこれから仲間になる人達も困らなくて済みそうだな。」
「まぁな。構造が同じなら遠征でこっちに来ても煩わしくないだろうからな。」
俺達がそう話しているとリーグさんが周りをキョロキョロ見ていた。
「リーグさん、どうされましたか?」
「いや、余も建物に詳しい訳ではないが、これ程の建造物であるのにも関わらず柱1つ無いのにどうなっておるかと思うてな。」
「あぁ、確かにそうですね。ドラウ、大丈夫なのか?」
「何の問題もねぇぞ。下の砦と同様の工法で建てたからな。」
「けど、下の階は柱や壁が在ったぞ。」
「まぁ、向こうと合わせる為に在るだけだ。建物だけを支えるだけなら外側の精霊樹の抜け殻だけで十分な強度が有るぞ。」
「へぇ~凄いんだな。」
「まぁな。けど精霊どもの話じゃハイエルフの家は同じだって言ってたぞ。」
「そうなんですか?ガシュウさん。」
「・・・グフッ!・・・何をするんですか?リリス・・・。」
奥の部屋を凝視していたガシュウさんに話を突然振るとガシュウさんは話を全く聞いて無かった様でリリスさんに横腹を殴られて苦悶の表情をしながら蹲っていた。
「リリスさん、そこまでしなくても・・・。」
「いいえ、ガシュウはこうでもしないと直ぐに此方の話を聞く態勢にはなりませんの。」
「そうなんですかぁ・・・。」
悪い事したなぁ。と思いながらガシュウさんの方を見るとガシュウさんは自身に回復魔法を掛けてスっと立ち上がった。
「シュウト様、私が失礼な事をした様で申し訳御座いません。」
「いえいえ、自分の方こそ突然話し掛けてしまって申し訳ありません。」
「いえいえ、それでお話とは何でしょうか?」
ガシュウさんにそう言われた俺はドラウとの話をもう一度ガシュウさんに話した。
「今回ドラウ様が行った様な工法が私共の国でもされていたと・・・。」
ガシュウさんがそう言いながら考えているとリリスさんがガシュウさんの袖を引っ張っていた。
「リリス、どうしました?」
「私達の家ってもしかして。」
「あぁ、確かにあの家は代々受け継がれたにしてはどんな災害にもビクともしてませんでしたね。」
「そんなに丈夫なんですか?」
「はい。何かあった時には一時避難する場所としても提供しております。」
「なるほど、それだけ丈夫なら此処も安心だな。」
「いえ、この支部は更に頑丈だと思われます。」
「そうなんですか?」
「はい。私共の家ですが、大樹と同化した様な家ですので、大樹を破壊する様な攻撃、特に火属性の強力な攻撃を受けますと崩壊してしまいますが、この支部では弱点となるモノが存在しないように思われますので。」
「ドラウ、そうなのか?」
「あぁ、精霊から聞いた工法に俺独自の改良を加えたからな。まぁ、その所為で崩壊しても再生まではしないから多少のメンテナンスも必要だ。」
「そうなのか?」
「あぁ、凡百の属性の耐性を持たせる為に敢えて成長限界まで精霊に魔力を与えて精霊界に送ったからな。」
「なるほどな。それでメンテナンスはドラウだけでするのか?」
「そんな訳ねぇだろ。ある程度の知識と経験がありゃあ誰でも出来る程度だ。」
ドラウのある程度って事は出来る者は少ないんじゃないか?
俺がそう思っているとレイが中に入ってきた。
「ドラウのある程度ね・・・一応専属で雇う必要が有りそうだね。」
「なんだレイ、簡単なメンテナンスに専属なんて要らねぇだろ。」
「じゃあどう簡単なのか軽くで良いから教えてくれるかい?」
「基本的にはメンテナンスなんて要らねぇが50~100年単位で触診と音で調べて必要箇所を魔力で補修するだけだぞ。まぁ破壊される様な事があったらエルダードワーフじゃねぇと難しいかもしねぇけどな。」
「50年かぁ・・・それなら専属じゃなくて、その都度、ドラウの村の人に頼んだ方が良さそうだね。それに簡単って言ったけど、専門家でもないと触診と音で判断なんて出来ないと思うよ。」
「そうなのか?音を聞きゃあ分かるもんだがなぁ。」
「それはドワーフやエルダードワーフの常識でしょ。」
「そんなもんか。まぁいいや、なら日々の点検も出来ねぇって事だな。」
「音で判断って言うなら獣人族なら可能かもしれないけどドワーフやエルダードワーフの種族特有能力だとしたら無理だろうね。」
「なるほどなぁ、なら何か造るか。」
「そうだね。それなら点検くらいなら出来るかもしれないね。」
「そうか、まぁ補修が必要なら里の連中に言やぁやるだろうから点検する為の魔道具は考えてみるわ。」
「そうしてもらえると新たに雇う必要が無いから助かるかな。」
「分かった。」
「ドラウ、必要な素材が有ったら言ってくれ。」
「おう、シュウト。そんときゃ頼むわ。」
「それでレイはそれを言いに来ただけじゃないんだろ?」
「そうだね。一応、回復部隊の人達は直ぐにでも助けてあげたいって事だったから収容所の解体と新たな建物の外側だけでもやっておきたくて、シュウトとガシュウさんに聞きに来たんだよ。」
「外側だけって事は此処みたいに中は後から造るのか?」
「そうだな。解放される人達の事を考えると早い方が良いけど、無理はして欲しくないしなぁ。」
俺がそう言いながらガシュウさんの方を見ると横に居たリリスさんが前に出てきた。
「シュウト様、回復部隊の者はそれ程、やわな鍛え方はしていませんので何の問題も御座いません。」
突然の発言を不思議に思っているとガシュウさんが話し始めた。
「回復部隊を鍛えるのもリリスの担当ですので。」
「えっ?」
ガシュウさんの言葉に驚いてリリスさんの方を見ると自信満々に微笑んでいた。
何故、砦の最上階に御寺?
俺がそう思っているとドラウが声を掛けてきた。
「どうだ?シュウトがヤマト風の家が好きって聞いたからこんな感じにしてみたんだ。」
「好みではあるが、何で御寺なんだ?」
「オテラっていうのか、リョウマにヤマトで神聖な建物は何だって聞いたらこんな感じだったぞ。」
「まぁ確かに御寺とか、神社は神聖な場所・・・っていうかヤマトにも有るのか。」
「さぁな。リョウマに聞いて教えてくれたぐれぇだから有るんじゃねぇか?」
ドラウがそう言うとガシュウさんが声を掛けてきた。
「シュウト様、お話の途中で失礼致します。」
「ガシュウさん、何ですか?」
「私の記憶でもヤマトでは神様を祀る場所として、此方の様な建物が存在しております。」
神社とかじゃないのか。
俺がそう思っているとガシュウさんが話を続けた。
「ただ、地方によって形も形式も違う様で、神様を祀る建物と聖職者が修行や日々のお勤めを行う建物を分けている場所もございました。」
なるほど、神社と御寺の両方が有るのか。
「ただどうしてかは分かりませんが此方の様な建物の聖職者は皆、髪の毛を剃る事が必須の様でした。」
「なるほど。両方共、メモリーホルダーの権力者か、聖職者が広めたのかも知れませんね。」
「シュウト様がそう仰られるという事は前世では聖職者の方は皆様そうなのですか?」
「前世では、此方の世界の様に神様との距離が近くないというか、神様を見たという人は居たとしても詐欺師か妄想癖の強い人って感じなんですよ。」
「降臨されたりはしないのですか?」
「自分の記憶では一度もと言うか、ライヤ、いや。アストライアー様の話では自分が居た時にはもう既に神様は居なかったみたいなんで、色々な方が色々な宗教を信仰していたので、その宗教によって聖職者の衣装や姿は違ってましたね。」
「神が居ない!?それなのに神様を信仰されていたのですか!?」
「そうですね。」
「なんと信心深い方々なのだ・・・。」
「まぁ、困った時の神頼みって言葉もあるくらいには皆んな信じていたと思いますよ。」
「左様ですか・・・。」
ガシュウさんはそう言うとブツブツと何かを言いながら考え込んでいた。
「で、どうだ?気に入ったか?」
「あぁ。懐かしさも感じるし、いい感じじゃないか。」
「そうか。なら後は内装だな。部屋割りも決めねぇといけねぇな。」
「そんなに凝らなくても良いんじゃないか?」
「そうはいかねぇよ。なんせ中は神々の像が在る部屋以外は空洞だからな。」
「空洞?」
「あぁ、空間拡張はしてあるが、何にもねぇ。見るか?」
「あぁ。」
「シュウト殿、余達も同行して良いのか?」
「別に構いませんが・・・ドラウ、良いか?」
「良いが、本当に何もねぇぞ。」
「って事らしいですけど、どうされます?」
「何もないと言われると余計気になるのが世の常じゃ。」
「まぁ、リーグさん達がそれで良いなら自分は構いませんがガシュウさんはどうしますか?」
俺がそう言いながら未だに固まって考えに耽っているガシュウさんを見ているとそれに気付いたリリスさんが頭を叩いてガシュウさんを正気に戻してから俺達の会話を話していた。
「シュウト様、申し訳御座いません。聖職者として私はそこまでの高みに至る事が出来るのだろうかと考えておりました。」
「そこまでの事じゃないと思いますけど・・・それよりガシュウさんはどうされますか?」
「無論行かさせて頂きます。」
俺達はそう言うとドラウに案内されて中に入って行った。
「やっぱり靴は脱ぐのか?」
「中は一応、寝泊まり出来る環境にするつもりだからな。つっても戦時中なんかだとそうも言ってられねぇだろうから別の入り口からは靴のままで会議出来る部屋も造る予定だがな。」
「しかし言葉通り何も無いなぁ。」
俺がそう言ってしまうくらい上がり框の向こう側は遠くに部屋の襖が見えるだけで、壁も柱も何も無かった。
「そりゃそうだろ。これから造るんだからな。各部屋の配置とかを決めねぇと風呂やトイレの場所も決めれねぇだろ。」
「トイレもか。って事は下の階もか?」
「そんな訳ねぇだろ。用意してなかったら来てくれた奴らが困るだろ。」
「それもそうか。」
「一応、本部と両方行き来する奴らも困らねぇ様に同じ配置にして造ったからな。」
「それなら攻略組の皆んなもこれから仲間になる人達も困らなくて済みそうだな。」
「まぁな。構造が同じなら遠征でこっちに来ても煩わしくないだろうからな。」
俺達がそう話しているとリーグさんが周りをキョロキョロ見ていた。
「リーグさん、どうされましたか?」
「いや、余も建物に詳しい訳ではないが、これ程の建造物であるのにも関わらず柱1つ無いのにどうなっておるかと思うてな。」
「あぁ、確かにそうですね。ドラウ、大丈夫なのか?」
「何の問題もねぇぞ。下の砦と同様の工法で建てたからな。」
「けど、下の階は柱や壁が在ったぞ。」
「まぁ、向こうと合わせる為に在るだけだ。建物だけを支えるだけなら外側の精霊樹の抜け殻だけで十分な強度が有るぞ。」
「へぇ~凄いんだな。」
「まぁな。けど精霊どもの話じゃハイエルフの家は同じだって言ってたぞ。」
「そうなんですか?ガシュウさん。」
「・・・グフッ!・・・何をするんですか?リリス・・・。」
奥の部屋を凝視していたガシュウさんに話を突然振るとガシュウさんは話を全く聞いて無かった様でリリスさんに横腹を殴られて苦悶の表情をしながら蹲っていた。
「リリスさん、そこまでしなくても・・・。」
「いいえ、ガシュウはこうでもしないと直ぐに此方の話を聞く態勢にはなりませんの。」
「そうなんですかぁ・・・。」
悪い事したなぁ。と思いながらガシュウさんの方を見るとガシュウさんは自身に回復魔法を掛けてスっと立ち上がった。
「シュウト様、私が失礼な事をした様で申し訳御座いません。」
「いえいえ、自分の方こそ突然話し掛けてしまって申し訳ありません。」
「いえいえ、それでお話とは何でしょうか?」
ガシュウさんにそう言われた俺はドラウとの話をもう一度ガシュウさんに話した。
「今回ドラウ様が行った様な工法が私共の国でもされていたと・・・。」
ガシュウさんがそう言いながら考えているとリリスさんがガシュウさんの袖を引っ張っていた。
「リリス、どうしました?」
「私達の家ってもしかして。」
「あぁ、確かにあの家は代々受け継がれたにしてはどんな災害にもビクともしてませんでしたね。」
「そんなに丈夫なんですか?」
「はい。何かあった時には一時避難する場所としても提供しております。」
「なるほど、それだけ丈夫なら此処も安心だな。」
「いえ、この支部は更に頑丈だと思われます。」
「そうなんですか?」
「はい。私共の家ですが、大樹と同化した様な家ですので、大樹を破壊する様な攻撃、特に火属性の強力な攻撃を受けますと崩壊してしまいますが、この支部では弱点となるモノが存在しないように思われますので。」
「ドラウ、そうなのか?」
「あぁ、精霊から聞いた工法に俺独自の改良を加えたからな。まぁ、その所為で崩壊しても再生まではしないから多少のメンテナンスも必要だ。」
「そうなのか?」
「あぁ、凡百の属性の耐性を持たせる為に敢えて成長限界まで精霊に魔力を与えて精霊界に送ったからな。」
「なるほどな。それでメンテナンスはドラウだけでするのか?」
「そんな訳ねぇだろ。ある程度の知識と経験がありゃあ誰でも出来る程度だ。」
ドラウのある程度って事は出来る者は少ないんじゃないか?
俺がそう思っているとレイが中に入ってきた。
「ドラウのある程度ね・・・一応専属で雇う必要が有りそうだね。」
「なんだレイ、簡単なメンテナンスに専属なんて要らねぇだろ。」
「じゃあどう簡単なのか軽くで良いから教えてくれるかい?」
「基本的にはメンテナンスなんて要らねぇが50~100年単位で触診と音で調べて必要箇所を魔力で補修するだけだぞ。まぁ破壊される様な事があったらエルダードワーフじゃねぇと難しいかもしねぇけどな。」
「50年かぁ・・・それなら専属じゃなくて、その都度、ドラウの村の人に頼んだ方が良さそうだね。それに簡単って言ったけど、専門家でもないと触診と音で判断なんて出来ないと思うよ。」
「そうなのか?音を聞きゃあ分かるもんだがなぁ。」
「それはドワーフやエルダードワーフの常識でしょ。」
「そんなもんか。まぁいいや、なら日々の点検も出来ねぇって事だな。」
「音で判断って言うなら獣人族なら可能かもしれないけどドワーフやエルダードワーフの種族特有能力だとしたら無理だろうね。」
「なるほどなぁ、なら何か造るか。」
「そうだね。それなら点検くらいなら出来るかもしれないね。」
「そうか、まぁ補修が必要なら里の連中に言やぁやるだろうから点検する為の魔道具は考えてみるわ。」
「そうしてもらえると新たに雇う必要が無いから助かるかな。」
「分かった。」
「ドラウ、必要な素材が有ったら言ってくれ。」
「おう、シュウト。そんときゃ頼むわ。」
「それでレイはそれを言いに来ただけじゃないんだろ?」
「そうだね。一応、回復部隊の人達は直ぐにでも助けてあげたいって事だったから収容所の解体と新たな建物の外側だけでもやっておきたくて、シュウトとガシュウさんに聞きに来たんだよ。」
「外側だけって事は此処みたいに中は後から造るのか?」
「そうだな。解放される人達の事を考えると早い方が良いけど、無理はして欲しくないしなぁ。」
俺がそう言いながらガシュウさんの方を見ると横に居たリリスさんが前に出てきた。
「シュウト様、回復部隊の者はそれ程、やわな鍛え方はしていませんので何の問題も御座いません。」
突然の発言を不思議に思っているとガシュウさんが話し始めた。
「回復部隊を鍛えるのもリリスの担当ですので。」
「えっ?」
ガシュウさんの言葉に驚いてリリスさんの方を見ると自信満々に微笑んでいた。
61
あなたにおすすめの小説
最強超人は異世界にてスマホを使う
萩場ぬし
ファンタジー
主人公、柏木 和(かしわぎ かず)は「武人」と呼ばれる武術を極めんとする者であり、ある日祖父から自分が世界で最強であることを知らされたのだった。
そして次の瞬間、自宅のコタツにいたはずの和は見知らぬ土地で寝転がっていた――
「……いや草」
私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~
Ss侍
ファンタジー
"私"はある時目覚めたら身体が小石になっていた。
動けない、何もできない、そもそも身体がない。
自分の運命に嘆きつつ小石として過ごしていたある日、小さな人形のような可愛らしいゴーレムがやってきた。
ひょんなことからそのゴーレムの身体をのっとってしまった"私"。
それが、全ての出会いと冒険の始まりだとは知らずに_____!!
武装法人二階堂商会 ―― 企業買収(M&A)で異世界を支配する!
Innocentblue
ファンタジー
日本で企業買収の最前線を駆け抜けてきた敏腕社長・二階堂漣司。
裏切りにより命を落としたはずの彼が目を覚ましたのは、
剣と魔法が支配する異世界の戦場だった。
与えられたスキルは《企業買収(M&A)》。
兵士も村も土地も国家さえも、株式として評価・買収・支配できる異能の力。
「ならば、この世界そのものを買い叩く」
漣司は《武装法人二階堂商会》を設立。
冷徹な参謀にして最強の魔導士リュシア、獣人傭兵団、裏社会の戦力――
すべてを子会社として編成し、経済と武力を融合した前代未聞の経営戦争へと踏み出す。
弱小の村を救済し、都市と契約を結び、裏切り者を切り捨て、敵対勢力を力で買収する。
交渉は戦争、戦争は経営。
数字が命運を決め、契約が国境を塗り替える。
やがて商会は、都市国家・ギルド・貴族・宗教勢力すら巻き込み、
世界の価値そのものを再定義する巨大企業へと変貌していく。
これは、剣ではなく契約で世界を制圧する男の物語。
奪うのではない。支配するのでもない。
価値を見抜き、価値を操り、世界に値札を付ける――
救済か、支配か。正義か、合理か。
その境界線を踏み越えながら、蓮司は異世界そのものを経営していく。
異世界×経済×武力が激突する、知略と覇道の武装経営ファンタジー。
「この世界には、村があり、町があり、国家がある。
――全部まとめて、俺が買い叩く」
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
異世界でリサイクルショップ!俺の高価買取り!
理太郎
ファンタジー
坂木 新はリサイクルショップの店員だ。
ある日、買い取りで査定に不満を持った客に恨みを持たれてしまう。
仕事帰りに襲われて、気が付くと見知らぬ世界のベッドの上だった。
没落貴族は最果ての港で夢を見る〜政敵の公爵令嬢と手を組み、忘れられた航路を拓いて帝国の海を制覇する〜
namisan
ファンタジー
日本の海運会社に勤めていた男は、事故死し、異世界の没落貴族の三男ミナト・アークライトとして転生した。
かつては王国の海運業を牛耳ったアークライト家も、今や政争に敗れた見る影もない存在。ミナト自身も、厄介払い同然に、寂れた港町「アルトマール」へ名ばかりの代官として追いやられていた。
無気力な日々を過ごしていたある日、前世の海運知識と経験が完全に覚醒する。ミナトは気づいた。魔物が蔓延り、誰もが見捨てたこの港こそ、アークライト家再興の礎となる「宝の山」であると。
前世の知識と、この世界で得た風を読む魔法「風詠み」を武器に、家の再興を決意したミナト。しかし、その矢先、彼の前に最大の障害が現れる。
アークライト家を没落させた政敵、ルクスブルク公爵家の令嬢セラフィーナ。彼女は王命を受け、価値の失われた港を閉鎖するため、監察官としてアルトマールに乗り込んできたのだ。
「このような非効率な施設は、速やかに閉鎖すべきですわ」
家の再興を賭けて港を再生させたい没落貴族と、王国の未来のために港を閉鎖したいエリート令嬢。
立場も思想も水と油の二人が、互いの野望のために手を組むとき、帝国の経済、そして世界の物流は、歴史的な転換点を迎えることになる。
これは、一人の男が知識と魔法で巨大な船団を組織し、帝国の海を制覇するまでの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる