転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

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第285話 [指南と試案。Part5]

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その後、サスケ達はお互いに決定打になる様な攻撃は一切当たらずに戦い続け、最終的には体力が尽きて3人とも座り込んで終了となっていた。

「さてと、ルーク、アキト、サスケの3人は何が悪かったか分かるな。」

「おう。情けねぇが、同じ眷属で仲間なのに戦闘に関しては圧倒的に俺らの方が上だと過信して、油断しちまったぜ。」

ルークがそう言うとサスケもアキトも頷いていた。

「それだけか?」

「・・・俺達の弱点か?」

「そうだな。ルークは変則的な動きと奇襲。アキトは隠密、そして幾つもの罠を仕掛けてくる様な相手。サスケは自分よりも速度が速い敵やマジシャンの様に騙すのが得意な相手。そして、それぞれの苦手な相手が連携で戦って来る場合だな。」

俺がそう言うと3人は先程までの戦闘を思い出しているのか、暫く考え込んでいた。

「なるほどな。魔物相手ならいざ知らず、人相手だと王国軍にはそんな奴居なかったし、冒険者の時も盗賊なんかを殺る時も国同士の小競り合いの時も直接奇襲攻撃は受けてねぇし、レイ程変則的な奴は居なかったからなぁ。」

「僕も戦闘中に罠を仕掛けたりする様な器用な相手や暗殺の類いは受けてないし、まぁその頃は全ての攻撃が広範囲攻撃だったから気付いてなかっただけかも。」

「拙者もそうでござるなぁ、ナビコの様にあそこまで見事な偽物を用意する様な相手には会った事は無いでござるし、拙者より速い相手と対決する時は待ち構えて対処してたでござる。」

「サスケの場合は油断が大きいだろうが、3人に言えるのは経験の無さだな。」

俺がそう言うと2人は納得した様な顔をして、サスケは悔しそうにしていた。

「まぁ、当初の目的だった発散も出来たことだし、何事も油断大敵って事だな。とりあえず昼も近いし、昼食後は魔宝玉を使った上での稽古だな。」

俺はそう言うと離れた場所で、金槌を振っているドラウの下へ行った。

「ドラウはどうする?」

「・・・。」

「ドラウ。」

「ん?なんだ終わったのか?」

「一旦な。ドラウは発散出来たか?」

「おう。」

「じゃあ昼にするけど、どうする?」

「そうだな。俺もそうする。お互い戦ってみて必要な物も有るかもしれねぇからな。」

「どうしてそう思うんだ?」

「戦闘スタイルの違いがあるだろ。俺の見立てじゃ、シュウトが決めた組み合わせだとどっちかが油断してねぇ限り、決め手に欠けると思ってな。」

「そんな事も分かるのか?」

「戦う事は出来ねぇが、そいつに見合った武具は造ってきたからな。力量ぐれぇは分かるさ。」

「そういうものか。」

「あぁ。」

そう言うと俺達は昼食後は再び荒野/渓谷フィールドへ戻ってきた。

「で、どうすんだ?」

「とりあえず、さっきと同じ組になって、今度は魔宝玉吸収しながら模擬戦だな。但し今度は油断するなよ。」

「わぁーてるって。じゃあレイ、ツバキ行くか。」

「OK。ただ油断されなくても結果は同じかもしれないよ。」

「1度勝ったからってなめるなよ。」

「ルーク相手にそんな事はしないさ。」

ルーク達はそう言うと離れていき、サスケ達やアキト達も離れて行った。

「ドラウはどうする?」

「俺も魔宝玉を吸収しながらだと上手く出来るか分かんねぇし、さっきと同じ場所で試して、いい感じなら鍛冶場に戻って一先ず暗器を造るかな。」

「あぁ、食事の時にサーシャに頼まれてたやつか。」

「おう。シュウトが言ってた物が面白そうだったからな。」

「的に当たった瞬間に絡み付くやつな。ってか、こっちの世界には無いんだな。」

「俺が知る限りは聞いた事もねぇな。捕縛するのだって普通はぶっ倒してからだろ。それか、無傷なら魔法だろ。」

「そうみたいだな。俺が前世での捕縛術を教えた時もあんまり良い反応じゃなかったしな。」

「だから面白そうなんだよ。」

「捕縛用の暗器に何かするのか?」

「あぁ。って言っても上手くいく保証はねぇが、挑戦するのは面白れぇからな。」

「そうか。なら頑張ってな。」

「おう。」

ドラウはそう言うと昼前に金槌を振っていた場所へと歩いて行った。

その後、模擬戦をしている皆んなは、ドラウの見立て通り、決定打に欠ける様で一進一退の攻防を繰り返しながら夕方まで戦っていた。

「フゥー、流石に疲れたぜぇ。」

「それは僕達もだよ。」

ルーク達はそう言いながら俺の下へ来ると座り込んでいた。

「どうだった?」

「魔宝玉有りの模擬戦は良いな。魔力や気の枯渇を感じる事無く、ずっと全力でやれるからなぁ。確かにコレならシン坊達が言う様に鍛えられるな。」

「そうだね。回復丸も併用してたから体力も尽きる事も無いしね。ただ・・・。」

「どうしたんだレイ?」

「・・・終わった後にどっと疲れる感じが凄いなぁって。ほら皆んなもその場に座り込んでるし。」

レイがそう言いながら皆んなの方を指さすと全員疲れ果てた様子だった。

「回復丸を使ってるのにか?」

「なんつったらいいか分かんねぇが、身体がもう無理はするなって感じがするんだよ。」

「そうだね。僕もそう思うよ。」

「ツバキもか?」

俺がそう聞くとツバキは頷いて返した。

「なるほどなぁ・・・明日からは限界までしない方が良いかもしれないなぁ。」

「シュウト、どうしてそう思うんだ?」

「もしかしたらだが、体力も魔力や気も減らないんだったら、このやり方は限界までやったら魂がすり減るのかもしれないと思ってな。」

「シュウトがこの前、戦った時みたいにって事か?」

「まぁな。あの時は俺も正直に言って限界超えてた感じだったからな。」

「シュウトがそう言うなら皆んなと相談して時間を決めてやる方が良いかもしれねぇな。」

「そうだな。で、立てそうか?」

「もう少ししたら問題ねぇ。ってか、ドラウは何処行ったんだ?」

「鍛冶場の方に・・・一寸見てくる。」

俺はそう言うとドラウの下へ急いで行った。

鍛冶場の前まで行くと夥しい数の試作品っぽい物の中でぐったりしたドラウを見付けた。

「ドラウ、大丈夫か!」

「・・・ん?シュウトか、大丈夫、なんか分かんねぇが集中し続けた時みてぇに疲れたから休んでただけだ。」

「あぁ、ドラウもか。」

「俺もって事は彼奴らもか?」

「そうだ。ルーク達も・・・・・」

ドラウに聞かれた俺はルークと話してた事も含めて話をした。

「なるほどなぁ、なら俺もそうした方が良さそうだな。」

「それで、上手くいったのか?」

「試作品は出来た。計算上はスピードも耐久性も問題無いはずだから後はバトとサーシャに使ってもらって詰めるだけだな。」

「流石、ドラウだなぁ。」

「そんな事ねぇさ。一から考えて造ってるわけじゃねぇし、構想はシュウトだしな。」

「俺はサーシャの話を聞いて、この世界にはこういうのは無いのかって聞いただけだしな。それを実際には造れないしな。」

「そんな事ねぇさ。危害を加えずに拘束するなんて誰も想像すらつかないさ。」

「そんなものか?」

「そんなもんだ。」

「立てるか?」

「十分休んだからな、問題ねぇ。」

ドラウはそう言うと少しふらつきながらも立ち上がり、俺の方へ来たので、俺は転送で全員を俺達の家へと連れていき、全員疲れていたので、軽く食事を取って温泉に連れていった。

「はぁ~、疲れが取れるなぁ~。」

「本当にね。僕はシュウトの趣味って思って許可は出したけど、温泉ってこんなに良かったんだねぇ。」

「レイ、確かに温泉は良いものでござるが、他のは此処までの効果は無いでござるよ。」

「そうなの?」

「拙者が入った事のある温泉は確かに微量な治療効果や美容効果があるとは聞いたでござるが、此処の温泉は異常でござるからな。」

「そうなのか?」

俺がそう言うとサスケは呆れた顔をしながら答えてきた。

「当然でござるよ。ハッキリ言って回復薬以上の物を風呂にして入っている様なものでござる。」

「へぇ~そんなに効果が有るのかぁ。」

「他人事でござるな。」

「ん?」

「シュウトの力で出来た温泉でござるよ。」

「俺のって精霊の皆んなのお陰で俺のって事は無いだろ。」

俺がそう言うとサスケを含めた全員が冷たい目で俺の方を見てきた。

「え?違うのか?」

「違わねぇ事もねぇが、精霊達はシュウトへの恩返しのつもりでやってると思うぞ。」

「恩返し?」

俺がそう言うと一陣の風と共にアモネスが現れた。

「シュウト様の魔力を頂いて作ってますので、恩返しというのは烏滸がましいですが、その気持ちで温泉を作っておりますよ。」

「そうなのか?別に恩返しなんて要らないんだがなぁ。」

「彼らは弱い精霊ですので、大した事は出来ませんので、あくまで気持ちでございます。」

「そうか。なら、ありがとうと伝えておいてくれ。」

「承知致しました。」

アモネスはそう言うと姿を消した。

「まぁ、精霊達に感謝だな。」

「そうだな。」

「ってかフローガ、アモネスは温泉に入らないのか?」

「一応、誰か一人は温度調節の為に精霊達に指揮する必要があるからな。」

「そうなのか?」

「あぁ、気分で動くのが精霊だからなら気持ちが強過ぎてほっといたら大変な事になるだけだからな。それに今回はアモネスってだけで、当番は持ち回りだしな。」

「そうなんだな。ありがとう。」

「気にすんな。皆んなやりたくてやってるだけだしな。」

「それなら良かった。」

その後も雑談をしながらゆっくり温泉に入っていると疲れていた皆んなの顔から疲れが無くなっていった。

「なぁルーク、コレって使えないか?」

「コレって温泉の事か?」

「あぁ、今回で自分の限界は何となく分かったと思うんだけど、どうだ?」

「そうだな。何となくならって言っても俺は、だけどな。」

「あぁそうか。まぁそれでギリギリまでやってか、もしくは魔宝玉を使い切ってかで、一旦休憩代わりに温泉に入るっていうのはどうだと思ってな。」

「そりゃ良い案だとは思うが精霊の負担にならねぇか?」

「あっ、そうか。どうなんだフローガ?」

「それなら温泉の近くに魔宝玉を置いといてくれたら彼奴らの修行にもなるし、問題ねぇぞ。」

「じゃあ休憩のタイミングは全員の話を聞いてからって事で、温泉に関してはフローガ達に頼むって事で良いか?」

「問題ねぇ。彼奴らも喜ぶぜ。」

俺達はそう言うと温泉を出て、話は明日の朝って事で就寝する事にした。




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