転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

文字の大きさ
288 / 418

第287話 [指南と試案。Part7]

しおりを挟む
「ねぇ、そろそろ拘束を解いてくれない?」

「あぁそうだな。ってか、どうやって解くんだ?」

「少々お待ち下さい。」

バトはそう言うと拘束魔道具の1部を叩き潰した。すると拘束していた紐状の物が緩んでバラバラになった。

「なるほどな、今壊した部分が核になって何かの繊維を繋ぎ合わせていたって事か。」

「はい。ドラウ様が仰るには聖魔導合金とキマイラの鬣を素材進化と仙気混合で10cm程の糸とそれを自動で絡み付く紐にする為の結合装置にしたとの事で、先程破壊した部分が結合装置となります。」

「なるほど、解くにはその装置を壊す必要が有るって事か。」

「はい。それ以外に解く方法はございません。」

「斬る事は出来ないのか?」

「斬ったところで他の部分を斬っている間に込めた魔力で修復される上、減った魔力は再び込める事も可能という事です。」

「なるほどなぁ、外部から無理矢理外そうとしてもあの装置を壊さない限り脱出不可って事か。」

「はい。その通りにございます。」

「だが、それならそこに散らばってる糸と結合装置を修理すれば使い捨てには、って直せる奴が居ないのか。」

「ドラウ様が言うには私共が使用する拘束魔道具に関しましては、全て回収する事は不可能ですし、破壊した結合装置の修復には仙気混合のスキルが無いと再使用可能な状態には出来ないそうです。」

「なるほどな。確かに部分部分、消滅してたところもあったみたいだしな。」

「そうなのですか?」

「見えなかったのか?」

「申し訳ございません、私には視認する事は出来ませんでした。サーシャはどうでした?」

「いえ、私も確認出来ませんでした。」

2人はそう言うと俺に頭を下げて謝ってきた。

「いや、謝る必要は無いが、そうかぁバトだけならまだしも種族的に目が良いって聞いた事のあるサーシャまで見えないって事は神の瞳を持つ俺か、素材鑑定(極)を持つドラウじゃないと認識出来ないのかもしれないからな。」

「シュウト様の言う通りかもしれませんなぁ、サーシャの目は同種族の者の中でも飛び抜けて優れていますので。」

「やはりそうか。それならばドラウ以外は認識も出来ない以上、どこが欠けてるのか分からないから修理出来ずに使い捨てなるのも仕方がないな。」

「しかし凄い効果だったよ。流石に2度目は拙いと思って当たった瞬間離れたんだけど、くっついて離れないし、紐がまるで生きてるかのように絡み付いて動けなくなったし。」

「ん?・・・何回当てられたんだ?」

「あっ・・・3回・・・。」

アキトはそう言うと恥ずかしそうに俯いていた。

「そんなにか、それなら当たる前に斬ればよかったんじゃないのか?アキトなら出来るだろ?」

「やったよ。」

「それでも当てられたのか?」

「1回目は罠みたいに使われて、2回目は不意をつかれてね。」

「3回目はどうだったんだ?」

「3回目かぁ・・・それが1番、虚をつかれたよ。」

「アキトが驚かされるなんて何されたんだ?」

「シュウトの言う通り、槍で叩き落とそうとしたんだよ。けど、当たった瞬間、穂先にくっついて驚いてたら、そのまま絡み付いてさっき見てたみたいに拘束されたんだよ。」

「斬れなかったのか?」

「多分、さっきバトが壊した結合装置じゃない場所を斬ったんだと思うんだけど、斬った瞬間にペトって。そしたら僕に向かってブァーって。」

「凄いなぁ・・・バト、1つ良いか?」

「如何なさいましたでしょうか?」

「まだ拘束魔道具は残ってるのか?」

「はい。ドラウ様からは納得出来る物として10個程頂いており、アキト様には9個使いましたので、後1つ残っております。」

「なら、その1つを俺に使ってみてくれないか?」

「シュウト様にですか?」

「あぁ、どんな感じなのか、俺自ら体験しないとアドバイスも出来ないし、敵がもしも使えた時に対処も出来ないって事にならない様にな。」

「承知致しました。」

バトはそう言うとサーシャから拘束魔道具を受け取って魔力を込めると俺に投げてきた。

俺はその拘束魔道具が発動から絡み付くまでを見易くする様に腕を伸ばして掴んでみた。すると拘束魔道具から紐が触手の様に伸びて俺を拘束してしまった。

「確かにこれだけ発動から絡み付いて拘束するまでが早かったら分かってない状態なら対処出来ないな。」

「でしょ。しかもバト達は虚実を入り交えながら攻撃してくるから分かってても当てられるんだよ。」

「その辺はプロフェッショナルって言ったろ。しかし本当に取れないなぁ。」

俺はアキトと話してる間も魔力や気を使ってみたが、拘束魔道具の力に抵抗されて解けないでいた。

「ならこれならどうだ!・・・んん、流石にアキトでも解けない様に造ってあるだけに無理か。」

俺は魔力と気を混ぜて無理矢理解こうとするも解けないでいた。

「どうなってるんだ?」

俺はそう言うと神の瞳で拘束魔道具をよく観察してみた。

「なるほどなぁ、言ってた通り捕縛されたら解くのは無理みたいだな。」

「だろ。魔力も気も使い果たして疲れるだけなんだよ。」

「そうみたいだな・・・一寸試したい事があるから全員離れてバトは離れた位置から結界を張ってくれないか?」

俺の言葉に何かを察知したのか、3人とも離れてバトは結界を張ってくれた。

俺はそれを確認すると今度は神気を込めて無理矢理解こうとした。すると拘束魔道具は俺の神気に耐えられなかった様でバン!と弾ける音を出しながら吹っ飛んでいった。

「凄いね。神気を使ったのかい?」

「おう。まぁこれで俺は拘束されないのは分かったが、皆んなには無理そうだな。」

「それでドラウ様はシュウト様は拘束出来ないと仰っていたのですね。」

「多分、神々以外ならシュウトを拘束するんだったら神の力を宿した素材か、神様がお造りになられた物でないと無理なんじゃないかなぁ。」

「そうかもしれないなぁ、ところでアキトは魔法で防ごうとはしなかったのか?」

「あっ、してないね。」

「やれよ。後はその辺にある石とかで試したりは?」

「・・・やってないね。」

「1回目に拘束された後に試せよ。アキトの槍なら出来るだろ。」

「出来たね。」

「今からでもって今ので使い切ったんだな。」

俺はそう言いながら周囲を確認した。

「おっ、まだ起動してないのが落ちてるじゃないか。魔力も抜け切ってるみたいだし使えないのか?」

俺がそう言って拘束魔道具の落ちてる位置を指さすとバトが拾いに行った。

「本当でございますね。シュウト様の仰られた様に魔力が抜け切っておりますなぁ。ドラウ様のお話では魔力を込めると発動までは魔力が漏れる事は無く、自身が拘束される可能性があるとの事でしたのですが、これはどうしたのでしょうか?」

バトがそう言いながら拾い上げると俺に見せてくれた。

「ドラウが納得して渡してきた物にそんな不具合があるとは思えないし、アキトの範囲攻撃に当たって故障してるんじゃないか?」

「いえ、ドラウ様が御説明では少し壊れたとしても発動するまでは自動修復されるとの事ですので、それは考え難いかと。」

「一寸見せてくれるか?」

俺がそう言うとバトが渡してくれたので、神の瞳で鑑定してみた。

「あっ、これ俺の所為だわ。」

「もしや神気でございますか?」

「あぁ、俺の神気で破壊した破片が当たって少し罅が入ってそこから漏れたみたいだな。」

「では使用は出来ないという事でございますか?」

「いや、そこまで早く漏れるわけじゃないから使えそうだな。」

「でしたらお試しになられますか?」

「アキト、魔法は使えそうか?」

「1発くらいなら大丈夫だよ。」

「それならバト、魔力を込めて軽く投げてやってくれ。」

「承知致しました。」

バトはそう言うと魔力を込めてアキトに軽く投げ、アキトは魔法で弾き返し、返されたバトは結界で受け止めていた。

「おぉ、返せたね。っていうよりバトも結界で受け止められるじゃん。」

「はい。咄嗟の事でしたので、結界を張りましたが上手くいった様で、ようございました。」

「まだ使える状態みたいだから今度は石か何かで防げるかやってみてくれ。」

俺がそう言うとアキトは地面から拳程の大きさの石を拾い上げた。

「何時でも良いよ。」

「では参ります。」

バトはそう言うと結界を上手く使ってアキトの方に飛ばすとアキトは石を投げ付け、拘束魔道具に当てた。すると今度は拘束魔道具が発動し、当たった石だけを拘束すると思いきや、4~5m離れていたアキトに向かって紐を伸ばし、アキトはそれを見て焦った様子で飛び退いていた。

「あぁビックリしたぁ。離れてても伸びるんだね。」

「そうみたいだな。って事は近くで石か何かで防ごうとしても意味は殆ど無いな。」

「そうだね。近くなら魔法一択って感じだね。」

「やはりドラウ様のお造りされた物は素晴らしいとしか言い様がございません。」

「そうだな。」

「お~い。神気を放ってたみたいだが、何か有ったのか?おっ!なんだコレ!!?」

俺の神気が気になったのかルークが俺達に声を掛けながら歩いてきて、偶然にも拘束魔道具を踏んでしまい、捕縛されてしまった。

「何がどうなってんだ!?・・・クソッ!解けねぇ・・・なんだコレ!ってか、コレってあれか、バトがドラウから受け取ってた魔道具か?」

「本当だなぁ、勝手に起動してしまうんだなぁ。」

「そうでございますね。」

「って事は使いどころが難しくなったな。」

「そうでございますね。これでは乱戦状態の時に使用を控えるか、確実に当てられる時に限定する必要がありそうでございますな。」

「そこはドラウに相談する必要があるな。戦闘時に味方を誤爆してしまったらシャレじゃ済まないしな。」

「おい!喋ってねぇで外してくれ!」

「おぉ、悪い忘れてた。バト外してやってくれ。」

「承知致しました。」

バトがルークに謝罪しながら拘束魔道具を解くとルークは身体を解しながら立ち上がった。

「凄ぇなコレ。何も出来なかったぞ。ってか、シュウトが神気を使ったのってコレを解く為か?」

「魔法や気だと無理だったからな。」

「シュウトでも無理なら他の奴らならまず無理だな。それで神気なら解けたのか?」

「あぁ。」

「って事はこの前戦った邪神相手だとあまり使えねぇって事か。」

「一度だけなら一瞬動きを止めるくらいは出来ると思うぞ。」

「なるほどなぁ。」

ルークはそう言いながら近くで落ちていた別の拘束魔道具に手を伸ばしていた。
しおりを挟む
感想 23

あなたにおすすめの小説

最強超人は異世界にてスマホを使う

萩場ぬし
ファンタジー
主人公、柏木 和(かしわぎ かず)は「武人」と呼ばれる武術を極めんとする者であり、ある日祖父から自分が世界で最強であることを知らされたのだった。 そして次の瞬間、自宅のコタツにいたはずの和は見知らぬ土地で寝転がっていた―― 「……いや草」

私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~

Ss侍
ファンタジー
 "私"はある時目覚めたら身体が小石になっていた。  動けない、何もできない、そもそも身体がない。  自分の運命に嘆きつつ小石として過ごしていたある日、小さな人形のような可愛らしいゴーレムがやってきた。 ひょんなことからそのゴーレムの身体をのっとってしまった"私"。  それが、全ての出会いと冒険の始まりだとは知らずに_____!!

武装法人二階堂商会 ―― 企業買収(M&A)で異世界を支配する!

Innocentblue
ファンタジー
日本で企業買収の最前線を駆け抜けてきた敏腕社長・二階堂漣司。 裏切りにより命を落としたはずの彼が目を覚ましたのは、 剣と魔法が支配する異世界の戦場だった。 与えられたスキルは《企業買収(M&A)》。 兵士も村も土地も国家さえも、株式として評価・買収・支配できる異能の力。 「ならば、この世界そのものを買い叩く」 漣司は《武装法人二階堂商会》を設立。 冷徹な参謀にして最強の魔導士リュシア、獣人傭兵団、裏社会の戦力―― すべてを子会社として編成し、経済と武力を融合した前代未聞の経営戦争へと踏み出す。 弱小の村を救済し、都市と契約を結び、裏切り者を切り捨て、敵対勢力を力で買収する。 交渉は戦争、戦争は経営。 数字が命運を決め、契約が国境を塗り替える。 やがて商会は、都市国家・ギルド・貴族・宗教勢力すら巻き込み、 世界の価値そのものを再定義する巨大企業へと変貌していく。 これは、剣ではなく契約で世界を制圧する男の物語。 奪うのではない。支配するのでもない。 価値を見抜き、価値を操り、世界に値札を付ける―― 救済か、支配か。正義か、合理か。 その境界線を踏み越えながら、蓮司は異世界そのものを経営していく。 異世界×経済×武力が激突する、知略と覇道の武装経営ファンタジー。 「この世界には、村があり、町があり、国家がある。 ――全部まとめて、俺が買い叩く」

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

没落貴族は最果ての港で夢を見る〜政敵の公爵令嬢と手を組み、忘れられた航路を拓いて帝国の海を制覇する〜

namisan
ファンタジー
日本の海運会社に勤めていた男は、事故死し、異世界の没落貴族の三男ミナト・アークライトとして転生した。 かつては王国の海運業を牛耳ったアークライト家も、今や政争に敗れた見る影もない存在。ミナト自身も、厄介払い同然に、寂れた港町「アルトマール」へ名ばかりの代官として追いやられていた。 無気力な日々を過ごしていたある日、前世の海運知識と経験が完全に覚醒する。ミナトは気づいた。魔物が蔓延り、誰もが見捨てたこの港こそ、アークライト家再興の礎となる「宝の山」であると。 前世の知識と、この世界で得た風を読む魔法「風詠み」を武器に、家の再興を決意したミナト。しかし、その矢先、彼の前に最大の障害が現れる。 アークライト家を没落させた政敵、ルクスブルク公爵家の令嬢セラフィーナ。彼女は王命を受け、価値の失われた港を閉鎖するため、監察官としてアルトマールに乗り込んできたのだ。 「このような非効率な施設は、速やかに閉鎖すべきですわ」 家の再興を賭けて港を再生させたい没落貴族と、王国の未来のために港を閉鎖したいエリート令嬢。 立場も思想も水と油の二人が、互いの野望のために手を組むとき、帝国の経済、そして世界の物流は、歴史的な転換点を迎えることになる。 これは、一人の男が知識と魔法で巨大な船団を組織し、帝国の海を制覇するまでの物語。

神様の忘れ物

mizuno sei
ファンタジー
 仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。  わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。

処理中です...