転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

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第297話 [精霊鏡。]

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カスミちゃんの話を聞いた俺は気になる事が有ったのでユグドラシルに話し掛けた。

「もしかして全属性の精霊達を纏う必要が有ったのか?」

「そうですね。それが精霊纏を獲得する条件なので。」

「親和性がどうとか言ってなかったか?」

「この子達が全力で協力したいと思わなければ、成立しないですからね。」

「あぁそういう事か。」

「但しスキルを獲得しても努力しないと今回の様な力は出ませんけどね。」

「力を引き出す努力が必要って事か?」

「はい。今回は引き出せる様に私がフォローしましたが、今後は自分で引き出せる様に努力して下さいね。」

ユグドラシルがそう言いながらカスミちゃんを見るとカスミちゃんも「はい。」と言いながら応えていた。

「これで此処での用は終わりで良いのかな?」

「ええ。カスミさんに身に付けてもらう必要が有ったスキルは授けられたので、後は精霊が多く居るシュウトさんの世界でも問題無いですよ。」

俺がそう言うとカスミちゃんやリリスさんの代わりにユグドラシルが答えてくれた。

「俺の所で修行するのは良いとして、俺の所に居る精霊って下位にも成ってない精霊の子達だろ?後は幻精霊の皆んなだけど問題無いのか?」

「シュウトさんの眷属に成った子達は精霊とは別の種族に成ったのでシュウトさんの精霊術にしか応える事は出来なくなってしまいましたけど、生まれたてだとしても下位精霊には違いはありませんし、数多くいれば戦闘に支障はありませんよ。」

「そうなのか?」

「はい。それが精霊纏の本質、全ての精霊を同時に行使出来るスキルなので。」

「あぁ、そういう事か。」

「それに今し方、カスミさんに協力した子達もカスミさんに着いて行きたいと言っていますので。」

「良いのか?世界のバランスがどうのこうのって言ってなかったか?」

「この子達が抜けた穴はシュウトさんの世界で鍛えた子達が代わりに出来ますので問題ありませんよ。」

「そうか。カスミちゃんはどうだ?」

「ウチ?」

「そりゃそうだろ。精霊纏を持ってるのはカスミちゃんだけなんだし。」

「そうやねぇ、その子らがウチと来たい言うんならウチは問題あらはんよ。」

カスミちゃんがそう言うとユグドラシルの周りで飛び回っていた精霊達がカスミちゃんに嬉しそうに寄り添っていた。

「ウチと来るん?」

カスミちゃんがそう言うと寄り添っていた精霊達がカスミちゃんの前に来て頷いていた。

「ほなシュウト兄、ええかなぁ?」

「俺は良いけど、普段から一緒に居るつもりか?」

「ユグドラシル様?世界樹様?が意思疎通が大事や言うてたし、その方がええんかなぁって。」

「ユグドラシル、一緒に居ても大丈夫なのか?」

「そうですねぇ・・・その子達ならどの程度の力加減が適切かは分かっているはずなので大丈夫だと思いますよ。後カスミさん、ユグドラシルで結構ですよ。」

ユグドラシルは俺の問に答えるとカスミちゃんの言い方が気になった様でカスミちゃんに向かってそう言うとカスミちゃんも頷いて返していた。

「じゃあカスミちゃんに任せるよ。」

「ありがとうシュウト兄。」

「ちゃんと責任を持って精霊達と過ごすんだぞ。」

「うん。ユグドラシル様も認めてくれてありがとう。」

「良いのですよ。後、カスミさんには”様”は付けられたくないので、シュウトさん同様、ユグドラシルと呼んでくれませんか?」

「流石にそれは・・・。」

カスミちゃんがそう言うとユグドラシルは悲しそうな顔をしていた。

「カスミちゃん、多分だけどユグドラシルも他の精霊達と一緒で仲良くしたいんだよ。」

「シュウト兄、せやかて呼び捨てはアカンやろ?」

「なら渾名でも良いんじゃないか?」

「そうです!渾名が欲しいです!」

「ほんなら・・・ユグユグ?」

「はい!何ですかカスミさん♪」

「ほんまにええかなぁ?」

「本人がそれで喜んでるみたいだし、良いんじゃないか?」

「ほんならユグユグはウチの事はカスミかシュウト兄みたいに呼んでぇな。せやないと色んな人に怒られそうやし。」

「じゃあカスミちゃんって呼ぶね。」

「分かった。それでええよ。後、ウチらの関係を知っとる人だけの時以外はユグドラシル様か世界樹様って呼ぶけどそれでええ?」

「ええ、構いませんよ。」

「ほんならそうすんな。」

その後もカスミちゃんとユグドラシルは少し話をしてカスミちゃんの衣装チェックの事もあったので俺達はガシュウさんの邸に戻る事にした。

「じゃあまたねユグユグ。」

「あっ、一寸待って。コレ上げる。」

ユグドラシルはそう言うと小さな鏡が付いたネックレスをカスミちゃんに手渡していた。

「何コレ?」

「プレゼント♪」

「えっ?ええの?ウチは何も持ってないし・・・。」

「良いの、良いの♪エルフの子達のを真似て私の素材で作っただけだから。」

「真似て?」

「そうよ。それがあれば精霊達を呼び寄せれるのよ。」

「この鏡みたいなとこ?」

「ええ。そこは雫で出来てるんだけど、そこに魔力を送れば精霊界と繋がるから何処でも精霊を呼んで精霊纏を使える様になるわよ。」

「ダンジョンも?」

「そうよ。私の力が届く場所なら何処でもね。」

「へぇ~えらい凄いけどほんまにもうてええん?」

「良いわよ。カスミちゃんの為に作ったんだから当たり前じゃない。」

「やった♪あんがとさん♪せや!ならコレでユグユグも呼べるん?」

「う~ん、今のカスミちゃんには無理かなぁ・・・。」

ユグドラシルがカスミちゃんを見ながら困った表情でそう言うとカスミちゃんは「さよかぁ・・・。」と言いながら寂しそうにしていたので、俺はカスミちゃんの代わりにユグドラシルに質問する事にした。

「なぁユグドラシル。」

「何ですか?」

「今のカスミちゃんっていうのはどういう意味だ?」

「アレは精霊を召喚する為の道具で、精霊を召喚する為には魔力が必要な事は話しましたよね。」

「あぁそう言っていたな。」

「それで召喚する精霊の数や精霊の位によって必要な魔力量が変わるのです。」

「って事はカスミちゃんの魔力量ではユグドラシルを召喚する程の魔力量は無いって事か。」

「その通りです。」

ユグドラシルがそう言うとカスミちゃんは「ウチが弱いからアカンのかぁ・・・。」と言いながら考え事をする様に黙ってしまったので俺は続けて質問する事にした。

「それなら今のカスミちゃんが召喚するとしたらどの程度呼び出せるんだ?」

「今のカスミちゃんなら魔力だけなら1人・・・魔力と気の両方を使えば2人の中位精霊が召喚出来ますよ。」

「気も使えるのか?」

「単体での運用は無理ですが、魔力との混合ならば問題無いでしょう。」

「なら俺の眷属に成ったらどうだ?」

「・・・一概には言えませんが、上位精霊も召喚する事が出来るでしょう。」

「ユグドラシルを召喚するには足りない・・・か。」

「眷属に成った上でかなり頑張れば出来るとは思いますが大変な道程になりますね。」

ユグドラシルがそう言うとカスミちゃんは嬉しそうに俺達の方を向いた。

「ほな問題あらへんやん♪」

「そうだけどカスミちゃん、相当大変だよ。」

「ユグユグはシュウト兄の修行がどんなんか知らんから。」

「え?」

「ユグユグの大変って何度も死にそうになる?」

「ん?何言ってんの?そんな事してたら目的を果たす前に人生終わっちゃうよ?」

「やっぱそう思うよなぁ。」

「ん?違うの?」

「シュウト兄の修行って死ななきゃ何しても良いと思てる様な事すんねんで。」

「え?・・・。」

ユグドラシルはそう言うとサディストを見るかの如く瞳で俺を見てきた。

「何してもって事は流石に無いぞ。」

「ほんなら聞くけど前世よりも修行のレベル下げとる?それとも上げとる?」

「どうだろうなぁ・・・。」

「聞き方間違えたわ。この世界やと手ぇとか足とか、ちぎれても普通にくっつくやん。」

「そうだな。俺のスキルがあれば死ななければ完全復活出来るな。」

「やろ。それを利用した修行とかする?」

「当たり前だろ。どの程度効くのかも実際に把握しやすいし、その方が強くなれるからなぁ。」

それを聞いた周りの人達がドン引きしているのが何となく分かった。

「アレ?あっ、そういえば過酷って言われてたの忘れてた。」

「過酷って過酷に失礼やわ。」

「何だそれ。」

カスミちゃんの言葉に俺が笑いながらそう言うと周りから「確かに。」という言葉が聞こえ、俺は少し狼狽えてしまった。

その後も少し雑談をしつつ、ユグドラシルと別れて一先ずガシュウさんの邸へと転送した。

「そういえばガシュウさんはカスミちゃんが貰った鏡みたいなネックレスの事はご存知だったんですか?」

「世界樹様からカスミさんに譲渡される事でございますか?」

「いえ、そうではなくあの道具の事です。」

「その事でしたか、私共の先祖が造ったとされている物が元になっているとの事でしたので、おそらく戦略級精霊魔法を行使する際に使用するアーティファクト、精霊魔鏡と思われます。しかしシュウト様の鑑定でも分からない物なのですか?」

「あっ・・・カスミちゃん、鑑定しても良いか?」

「ええよ。別に減るもんちゃうし。」

「なら・・・精霊鏡っていうのか・・・ん?なら違う物なのか?」

「シュウト様、内容的にはどうなっていますでしょうか?」

「ユグドラシルが自らの一部を用いて・・・これはさっき直接聞いたから・・・えぇと、魔力を込めて精霊界と繋ぐ鏡、精霊を呼び出し魔法を行使したり、特定の精霊を呼び寄せる事が出来る。後は鏡部分が世界樹の雫で出来ている為、使用頻度に応じて補充する必要が有るってなってますね。」

「ならば、当たり前の事ですが、カスミさんの持っている精霊鏡の方が性能が良いだけで、殆ど同じ物の様です。」

「殆どとは?」

「先程申し上げた通り、私共の所有している精霊魔鏡は簡単に申し上げますと兵器なのです。ですが、カスミさんのお持ちになっている精霊鏡は平時でも使用出来、カスミさんの実力次第では私共の精霊魔鏡よりも強力な精霊魔法を放つ事も可能なのだと思われます。」

それを聞いたカスミちゃんは自分の精霊鏡を嬉しそうに眺めていた。
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