転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

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第312話 [結婚式。]

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「この度は息子夫婦の為にシュウト様の御屋敷をお貸し頂き、誠にありがとうございます。」

ガシュウさんがそう言うと隣りに居たリリスさんと共に深々と頭を下げていた。

「お気になさらず、アキトもカスミちゃんも家族の様なものですし。」

「そう言うたかて、わいらの子が世話になんのに礼も無しはあかんやろ。ほんまありがとうございます。」

後から来たトヨタさんもそう言うと頭を下げた。

「あれ?トヨタさん、こっちに来て大丈夫なんですか?」

「わいの出番はもう少し後やし、カスミはまだ準備中やさかい部屋に居る訳にもいかんよって。」

「あぁ、そういう事ですか。」

「そういえばシュウト様、戦う事が嫌いなシェリーをあれ程までに強くして頂き、ありがとうございます。」

リリスさんはそう言うと再び頭を下げた。

「それは攻略組の神殿っていう場所で敵が来ても逃げれる様になってもらいたかったっていう自分のエゴみたいなものなんで、気にしないで下さい。」

「いえ、それでも短期間、いえ、たった1日であそこまで強くして頂いた事に驚き、感動致しました。」

「それこそガシュウさんに聞いて貰えば分かる事ですが、本人が頑張っただけで自分は何もしていませんよ。」

俺がそう言うとリリスさんは興奮冷めやらぬといった感じでガシュウさんが話したであろう内容を話しながら感謝の言葉を綴っていた。すると傍で聞いていたトヨタさんが話し掛けてきた。

「なんやシュウトはん、ガシュウはんとこの娘はんを鍛えたったんか?」

「鍛えたというか、自分の迷宮でレベリングをしただけですよ。」

「ほんでどんだけ上がったん?」

「元々が確か、12だったのを48までとりあえず上げた感じですね。」

「はぁ?・・・わいの聞き違ぇやったらアレやさかい、今、48や言うたんかいな?」

「そうですね。本人が頑張ったんで。」

「頑張って出来るようなもんちゃうと思うけど、さっき聞いた話しがほんまならスタンピードに単身乗り込む様なもんやもんなぁ・・・。」

トヨタさんがそう言いながら呆れているとガシュウさんが話に入ってきた。

「トヨタよ、シュウト様はシェリーだけではなく、全国民にも同様のレベリングをする予定だそうですよ。」

「はぁ?ほんまかいな?」

「いやいやシェリーさんみたいに一気に上げる訳ではないですよ。」

「そら全国民ちゅう・・・ん?一気に上げへん言うても最終的には上げるんか?」

「そうですね。安全の為にもCランク程度のステータスくらいにはなってもらえる様に国としてフォローするつもりです。」

「全国民を?」

「あっ、でも成人してない人達は別ですよ。」

「そらせやろ。成人前の子供に短期間で無理矢理レベルを急上昇させたら最初はえぇみたいに感じるかもしれへんけど、長期的にみたら短命になったり、精神が崩壊して周囲のもんを虐殺するケースが多かったいう話やさかいな。」

「なるほど、だからライヤ様、アストライアー様も止めたのかぁ。」

「アストライアー様も止めたいう事は、ほんまにしたらあかんねやな。」

「まぁ、そうじゃなくても子供は戦闘なんかしてないで笑顔で元気に遊んでて欲しいですからね。」

「ええ事言うとるけど、シュウトはんのやろうとしとる事は、あの軍事国家でもせぇへんで。」

「軍事国家?」

「他ん国に戦争フッかけとるゲオルギ帝國の事や。彼処は戦えんもんや軍事力として何か造れん様な人間は奴隷の様に扱ういうくらい軍事に力入れとるからなぁ。」

「人には向き不向きが有るのに、そんなの酷いじゃないですか。」

「せやろ。まぁ言うても成人してないもん以外の全国民をCランクにする方が恐ろしいけどな。」

「いや、それは皆んなの安全の為に・・・。」

「分かっとりますがな、安全性もなんもかんも確保した上でやるんやし、国民も感激し、感謝して国家プロジェクトに参加するやろしな。」

「そうで有れば嬉しいですね。」

「心配せんでもなるのは確実や、なんせ一銭も出さんと怪我や病気になり難く、その辺の魔物にも怯えんでもえぇ身体を作れるんや。しかも自分の時間も少し減るだけ、殺到して困らんか心配せなあかん様な事や。」

「そうなんですか?」

「せやで。わいの国でも実施したいくらいや。っていうてもそんなんやろう思たら国が転覆する覚悟が要るくらいの金が要るやろうけどな。なぁガシュウはん?」

「そうですね。安全性を確保するだけでもAランク以上の冒険者にお願いするか、軍を動かす必要がありますから専属の部署を新たに創るほかありません。」

「協力したいのは山々なんですが流石に・・・。」

「いえいえ、シュウト様はお気になさらずに。私共は私共で国民の安全は別の形で出来るだけの事をしていますので。」

「せやで、シュウトはんが気にする事ちゃうよって。せや、話は変わるけど、なんや子供らから式が台無しにならん様に式をやる教会に行ってこい言われとったんやった。」

「それは私共もです。」

「そうやったんか、ほな一緒に行きまっか?」

「参列するリーグ達ももう少ししたら来ると思うので来たら行きますか。」

「リーグはんも来んのか、ほなそうしょうか。せやけど全員が来なあかんって何があるんやろなぁ。」

もしかしてライヤ様のアレの所為か?そういえばルーク達も長い時間祈ってたもんなぁ。

俺がそう思っていると昨日から宿泊していたリーグさん達が到着したので、泉の畔に建設した教会へと移動した。

「ほう・・・この美しい教会を見られただけでも2人の式に参列出来る事を感謝したいのぅ。」

「そう言って頂けただけでもドラウと協力して建設したかいがあります。では、皆さん中の方へ。」

俺がそう言って中に入るとステンドグラスから差し込む光によって、より美しく神聖な空間になっていた為、全員がキョロキョロ見ながら奥へと進んで行った。

そして少し見て回っている中、ライヤ様の神像に目が止まった人から順に跪き、祈りを捧げていった。

1時間程、全員が祈りを捧げていると出入口の扉が開いた。

「やはり皆様、此方にいらっしゃいましたか。」

「バトか、どうしたんだ?」

「カスミ様の御準備が整ったとサーシャから連絡が来ましたのでトヨタ様を御迎えに参りました。」

バトがそう言うと祈りを捧げていたトヨタさんがスっと立って俺達の方へと歩いて来た。

「せやった、余りの神々しさに忘れるところやったわ。ほな皆さん、わいも準備が有るさかい少々席を外しますわ。」

トヨタさんはそう言うとサーシャの後に着いて行き、残された皆さんはバトの案内のもと指定の席に着いた。すると外で待っていたかの様にルーク達も入ってきて、自分達の席に着いた。

その後、本日の主役を待っている間、全員がそれぞれ雑談をしていると突然、扉が開き、アキトだけが先に入ってきて、壇上へと上がった。そして壇上に上がったアキトが扉の方に振り向くと結婚式には欠かせない音楽と共に扉が開き、トヨタさんと共にウエディングドレスを着たカスミちゃんが入ってきて、ゆっくりと壇上の方へと向かい、トヨタさんが壇上の一歩手前で立ち止まり、カスミちゃんをアキトに差し出す様に促し、2人が共に壇上へと上がるのを確認するとトヨタさんも自分の席に着いた。

その後、ガシュウさんの進行で式は滞りなく進み、誓のキスを交わした2人が壇上から降りようとしたが、お願いしていた通りにガシュウさんが2人を止めてくれた。

「父さん、僕達何か間違ってたかな?」

「シュウト様より祝いの品と祝辞があるそうなので、待ってもらったのですよ。」

「此処で?」

アキト達が自分達の記憶とは違う進行に疑問の表情て俺の方を見てきた。

「ガシュウさん、ありがとうごさいました。」

俺はそう言うと2人が居る壇上へと上がって行った。

「俺の祝いの品は此処じゃないと渡せないから。」

俺はそう言うと不思議そうにしている2人を置いて、ライヤ様の神像へと歩いていき、空になるまで神像に神気を込めた。すると神像が光輝くと共にライヤ様が顕現された。

「皆さん、顔を上げなさい。」

ライヤ様がそう言うと跪き、祈りを捧げる様に頭を垂れていた全員が頭を上げた。

「此度は使徒であるシュウトの願いを受けて2人に祝福としてスキルを与える為に来ました。2人は前へ。」

ライヤ様がそう言うとアキト達は立ち上がり、ライヤ様へと近付いて、再び跪いた。

「では先ずアキトさんへ。」

ライヤ様がそう言いながらアキトに向かって手を翳すとアキトが光りに包まれ、アキトに浸透していく様に光が消えていった。

ライヤ様はアキトに与えた光りが完全に吸収されたのを確認すると続けてカスミちゃんに手を翳し、アキトと同様に光りが吸収されるのを確認すると笑顔で2人に話し掛けた。

「スキルはあくまでスキルでしかありません。お互いを尊重し、愛を育くみなさい。」

ライヤ様はそう言うと俺にウィンクをして神界に戻って行った。

ライヤ様が去った後も暫くの間、皆んなは祈りを捧げていたが、この先の予定も有ったので声を掛ける事にした。

「えぇと皆さん、アストライアー様も帰られましたので、式を再開しませんか?」

俺がそう言った瞬間、皆んなが我に返ったのか、わっ!っと会場が湧き立ち総立ちで2人を祝った。

2人もかなり驚いていたが、俺が「良かったな。」と言うと涙を流しながら俺に感謝してきた。

「まぁそれぐらいにして皆さんが待ってるし、カスミちゃんもそれ以上泣くと折角アキトの為に綺麗にしたのに台無しになるよ。」

俺がそう言うとカスミちゃんは慌てて身なりを整え、その様子をアキトが微笑みながら見守っていた。

「落ち着いたみたいだな。・・・バト、進行を進めてくれ。」

「承知致しました。」

バトはそう言うと前世とは違い、お互いの両親への挨拶をし、お互いの両親が挨拶し、壇上に上がるとライヤ様の神像に向かい跪き、神像に向かって2人の事を陰ながら支える誓いの様な事を言っていた。

陰ながら支えるっていうのを本人目の前で宣言してるけど、それって何か違う様な・・・というか、この辺も魔物が蔓延る危険な世界だからこそなのかなぁ・・・。

俺がそう思っていると式は順調に進み、皆んなは教会から出ていく2人を見送っていた。
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