転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

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第343話 [攻略組の人々。Part2]

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俺達カラーレスはCランクを踏破して戻ると直ぐにBランクには行かずにホールの誰も居ない隅の方へと移動した。

「アレでCランクって・・・。」

「ミント、気持ちは分かるぞ。あのスペースであの数は有り得ないだろ・・・。」

「それだけではないのじゃ、ヤツらお互いの弱点属性攻撃は当たらない位置に常に居ったじゃろ?」

「ライム爺さん、そこしか観てなかったか?」

「なんじゃブルー?」

「アイツら自分達の能力、攻撃力が上がる様に攻撃し、防御もしてたぞ。なぁムーン?」

「うん。私たちの攻撃を最小限に防いでた。」

「陛下は戦略を、しかも最上級の戦略性を与えてるんだろうな。」

「魔物に戦略なんて与えないよ普通。使えてもごく一部の魔物だよ。」

「ミント、そうは言うが、さっき戦った魔物達は1体1体考えて、数が増えれば、その内の1体が司令塔みたいな感じで群れを動かしてたぞ。」

「だよね。しかも絶対ソレって思って倒しても群れの動きが悪くなるのは一瞬だもん。」

「だな。」

「ここまでする必要があるのかなぁ?」

「・・・。」

ミントの疑問に言葉を失っているとライム爺さんが手を上げた。

「ん?どうしたんだ?」

「以前、スパーク・パイラー公爵領のダンジョンに行った時の事は覚えておるかのぅ?」

「あぁ。それがどうしたんだ?」

「もう顔も覚えておらんが、儂が呑んでおると不思議な雰囲気を持つ若者が隣りに座ってのぅ、その時にガタイの良い男に何日もダンジョンに潜る訳でも強敵と戦う訳でも無いのに何故そこまでの準備をするのか?と言うておったのじゃ。」

「・・・その若者は、何て言ってたんだ?」

「備えあれば憂いなしと言っておったな。」

「備えあれば憂いなし・・・か。そういえば攻略組で遠征する時も過剰戦力な上に回復薬や状態異常に効く丸薬、食料、水の物資をかなりの量を持たされるもんな。」

「そうだったね。初めての時は何日、いや、何ヶ月潜らされるのかと思ったもん。」

「だな。しかも攻略組のパーティー単位でトン単位で入るマジックバックも支給されるし、遠征先によっては百トン単位で入るマジックバックも支給だし、まぁ、マジックバックは転売なんて出来ないだろうが、中身は違うのにな。」

「ジン、そんな事したら国外追放だぞ。」

ブルーはそう言うと俺から少し離れて冷たい視線を送ってきた。

「何言ってんだよ。俺がする訳ないだろ?」

「いやぁ、マジックバックを渡されてる攻略組の人や商人の人で、いや、違うなぁ、使徒様の民で、転売なんて考える人なんて居ないのにソレが想像出来る時点で怪しいなぁ~。」

ブルーはそう言いながらニヤニヤしていた。

「あっ!ブルー・・・。」

俺がそう言いながらブルーを睨むとブルーは目を逸らした。

「そんな事よりBランクにはこのまま行くのか?」

「いや、Cランクは踏破したんだ。一旦、外に出てもBランクから始められるから外に出て色々準備してからだな。」

俺がそう言うと後ろから人の気配を感じ、振り向くとスピリッツのメンバーが近付いてきた。

「なんだジン、たかがBランク程度にビビってんのか?」

「ビビる訳がないだろ!」

「そうか?それにしては一旦外に出るって聞こえたけどなぁ?」

「Cランクの魔物で何も気づかなかったのか?」

「あぁ?高高魔物に知恵がついただけだろ?そんなんでビビってるのか?」

「後ろの2人もそんな認識なのか?」

俺がそう言うとテキーラとラムは俺から目を逸らした。

「あん?テキーラもラムもジンの野郎に賛成なのか?」

「いや、俺はウォッカに賛成だ。例え戦略的に来たとしてもBランクは所詮Bランクだ。俺達に適うわけが無い。」

「そ、そうよ。ウォッカが薙ぎ倒しちゃうわよ。」

「だよなぁ、俺が居ればBランク程度なんでもねぇよなあ!ジン、お前とは自力が違ぇんだよ!」

「それなら好きにすれば良い。ただ1つ言っておくが、Bランクには影を使う魔物も状態異常を多用してくる魔物いるぞ。」

「あ?そんなもん出てきたら潰せばすむだけだろ?そんなんにビビってたのか?状態異常もやらせなきゃ終わりだ。」

「そんな認識か・・・。」

「何かムカつく言い方だなぁ・・・まぁ見てろ!直ぐに踏破してやっからよぅ。」

「そうか・・・そこまで自信が有るなら見学させてもらおうか。」

「おうよ!テキーラもラムも良いよなぁ?」

「良いんじゃない?ウチらの方が強いって事の証明になるんじゃない?」

「そうだな。これまでは討伐した魔物の損傷具合いや遠目からの戦闘風景だけが基準だったが、此処ならハッキリするな。」

「良いってよ。皆んなはどうする?」

「良いんじゃない?自分から行ってくれるって言ってるんだし。」

「そうじゃのぅ、参考にさせてもらうかのぅ。」

「だな。スピリッツみたいな無鉄砲でも使徒様には評価されるか、俺達みたいに慎重でも確実に踏破するのが評価されるのか、どちらが好まれるのかが知れる機会かも。」

「どっちでもいい。ジンが見た方が良いと思うなら行く。」

「よし!決まりだな。って事で見せてもらおうか。」

「おう。着いてこい!俺の、俺達の本気の凄さを見せてやるよ!」

ウォッカがスピリッツの2人を連れて、意気揚々とBランクのゲートを潜って行ったので、俺達も後を着いて行った。

「じゃあ見とけ!」

「一応言っておくが危なくなったら停止ボタンを押すぞ?」

「好きにしろ!って言っても普通に踏破するから意味ねぇだろうがな!」

ウォッカはそう言うと2人と一緒に中に入っていった。

ウォッカは中に入るとアダマンタイト製の金棒を2本取り出し、テキーラはアダマンタイト製のグローブを着け、ラムは毒竜の尻尾から造られた鞭を取り出した。

始めのうちはウォッカが一撃で魔物の頭を潰して楽に倒していたが、数が多くなり始めるとテキーラも参加し、ラムが絶妙なタイミングでバフを掛けていた。

「流石、ウォッカだな。あのアホみたいな体力で味方の体力を温存してるな。」

「けど流石に金棒が重くて数に対して対処が出来なくなってきたね。」

「いや、そこはテキーラが上手くフォローしてるぞ。それにラムのバフはタイミングが凄いな。」

「分かるけどラムのバフは専門じゃないから時間が短いよ。」

「まぁ、そうじゃのぅ、あの子は火炎魔法で焼き払うのが得意じゃからのぅ。」

「それもライム爺さんが教えたのか?」

「儂がラムに懇願されて教えとるのは強化魔法と弱体化魔法じゃよ。ただ火魔法とは違い、適正が低いのか、成長が遅いがの。」

「弱体化も使えるのか?」

「範囲は広くないが範囲系統の弱体化も使える様になったのじゃぞ。」

「へぇ~そうなのか。」

「ほれ、弱体化を使う様じゃぞ。」

ライム爺さんに指摘されてラムを観ると鞭を振り回して鞭の先から魔法が放射されるとその放射された魔法の光りが当たった魔物から動きが遅くなり、遅くなった魔物をウォッカ達が次々と倒していった。

「やっぱり個人の能力だとウォッカの方が強いなぁ。」

「そんな事ないよジン。」

「そうか?ミントは俺がカラーレスのリーダーだからそう思うだけなんじゃないのか?」

「そんな事ないって、確かにこの国に来る前はウォッカの方が強かったよ。けど此処に来てからのジンは相当頑張ったよ。今ならそこまで大差無いって。」

「そうか?」

「そうだよ。戦闘スタイルが違うだし、ジンの慎重さは尊重するけど、その自己評価の低さは、なんとかならないのかなぁ?」

「低いって言われてもなぁ・・・。」

「まぁ、良かったじゃん。」

「何が?」

「使徒様が個人戦も作ってくれたお陰で自分の実力が分かるでしょって事だよ。」

「・・・確かに実力が把握出来るのは大事だよな。」

「ジンが言うと何か違うんだよねぇ・・・。」

「おい。2人とも状況が変わってきたぞ。」

ブルーに言われてスピリッツを見るとラムが鞭を振り回してウォッカとテキーラを振り回している鞭の内側に入れて外側に向かって炎の壁を作り、断続的に炎の壁を外に飛ばしていた。

「そろそろ2人ともキツくなってきたのかなぁ?」

「それも有るかもしれんが、魔物との距離を一旦とってから魔物の配置を把握してるんじゃないか?」

「確かにそう見えるけど、今の見た?」

「ん?何がだ?」

「影に潜る魔物が何体も潜ったよ。」

「あっ、ヤバいかもなぁ・・・同時に水属性の魔物も一緒に連れてったぞ。」

「ジン、それだけじゃないぞ。」

「あっ、ヤバいな。炎が効かない上にデカい魔物が他の魔物を炎から守ってる上に影に潜る魔物がウォッカ達から見えない様にしてるからウォッカ達のアレは愚策かもしれないな。」

俺がそう言った瞬間、影から魔物達が溢れ出てきて、ウォッカ達を完全に分断してしまい、その所為でラムが囲まれて炎の竜巻を連発していたが、ドンドン追い込まれて、このままだと拙いと判断した俺は緊急停止ボタンを押してスピリッツの挑戦を中断した。

突然停止した魔物に初めは驚いたウォッカだったが、外でボタンを押している俺を見付けると急いで外に出て来た。
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