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第346話 [信者。]
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闘技場開放式から数日後、ルークがジンやウォッカ達の稽古を終わらせてから戻ってきた。
「ルーク、納得いく感じには成ったのか?」
「おうよ。アレなら個人でも全員、Bランクは突破出来るはずだぞ。」
「へぇ~、慣れたら問題無い感じか。」
「まぁ、そうだな。ところで、鬼王ってぇのが気になったから調べたんだが、結構各地で暴れてたみてぇだな。」
「あぁ、スキルの所為だろうな。」
「そうなのか?」
「あぁ、修羅道ってスキルが原因なんだよ。」
「どんなスキルなんだ?」
「スキルレベルが上がれば上がる程、近接戦を大幅に強化する事が出来るんだが、その代わりに気性が荒くなり戦闘時には敵味方も分からなくなるんだ。」
「バーサーカーのスキルみたいだな。」
「バーサーカーって俺のイメージだと制御し難くなる程度だが、こっちだと違うのか?」
「スキルレベルが高いとな、凶暴さが増すんだ。」
「じゃあ逆だな。スキルレベルが高いと冷静に戦えるからな。」
「そうなのか。それでシュウトは何を貰ったんだ?」
「今回は身体能力強化と修羅道だな。」
「え!?修羅道!?」
「あぁ大丈夫。精神耐性のレベルが高ければ修羅道のマイナス部分は無くなるし、試しに最近貰ったスキルに神降ろしっていう巫女さんのスキルを合成したらユニークスキル阿修羅っていうのに成ったから暴走する事は確実に無いぞ。」
「阿修羅?阿修羅って神様じゃなかったか?」
「あぁ、ルークの言う通り、三面六臂の戦いの神様だな。」
「それなのにユニークスキルなのか?」
「こっちの神様って訳じゃないが、スキルを見る限り俺が亜神に成ったタイミングでスキルも変わるかもしれない様な内容だな。」
「そうなのか?」
「あぁ、個人的な能力上昇は変わらないが、俺が守ろうとしている人が危機に瀕している場合、自動的に出現し、魔力を与えていた分が無くなるまで、その戦闘力で保護し続ける何かが出て来るらしい。」
「与えるって何にだ?」
「さぁ?それはスキルが進化しないと分からないな。実際、今は出せないしな。」
「あぁ、まぁそうか、そうだよな。でも進化したらどんな感じか、教えてくれよな。」
「それは任せろ。まぁでもドラウの使う自動迎撃魔道具的な感じじゃないか?」
「あぁ、かもな。まぁでも前世通りならどうだ?確か、何かの神様に仕えてただろ?」
「あぁ、四天王か。言葉通りなら阿修羅が出現するだろうし、他にも似たスキルも有るかもな。」
「あぁ確かに他にも居たなぁ。」
「まぁそうだったら町なら町、都市なら都市を守護させておいて、俺達が殲滅するって感じに出来るんじゃないか?」
「おぉ、それならある程度安心して戦えそうだな。」
「だな。この先が楽しみになってきたな。」
「あぁ、シュウトなら見付けるっていうか、出逢えそうだな。」
「まぁ、転生のレベルも上がって転生出来る人数も増えたしな。」
「おぉ、それは更に期待が持てそうだな。」
「まぁそれはさておき、気になった事が1つ有るんだが、聞いて良いか?」
「何だ?ジンやウォッカの事か?」
「いや、上位陣にはもう1組居るって言ってなかったか?」
「あぁ居るぞ。」
「だよなぁ・・・。」
「あぁそうか。アイツら、またか。」
「また?」
「そうなんだなぁ。じっくりタイプというか、なんと言うか、何れは挑戦するだろうが、アイツらは“君主の剣“ってパーティーなんだが、まっっったく面白味のねぇまっっっじめなヤツらでよぅ。こういう行事ごとに参加しねぇんだよ。」
「君主の剣ってなんか恥ずかしい気がするんだが、その君主って?」
「勿論、シュウトの事だな。」
「そういえば前も言ってたなぁ。で、何で参加しないんだ?」
「アイツらは目立とうとか、シュウトに使徒様に気付いてもらおうとか、観てもらおうとか、そういうのが、無いんだ。兎に角、強く、必要とされる時の為に強くをモットーに対魔物で修練を繰り返してるんだ。多分だが、今も何処かの迷宮で修練してるか、後輩を指導してるはずだぞ。」
「あぁ、陰で支えるというか、この国の縁の下の力持ち的なグループに成りたい的な事か。」
「まぁ、そうだな。土台が崩れない様にしたいとか、最後の砦に成りたいとか、そういう事だろうな。」
「う~ん。考え方は有難いんだが、それだと対応力に支障が出そうだなぁ。」
「あぁ、今回の闘技場は神敵が魔物の軍を率いてきた場合を想定してるのもあるって言ってたもんなぁ。」
「そうなんだよ。だから出来る人には出来るだけ早目に挑戦して対応力を上げて欲しいんだよ。」
「分かった。それなら特徴を言うから検索してみてくれねぇか?」
「検索?迷宮をか?」
「あぁ、さっきも話したがアイツらなら確実に迷宮内に居るはずだ。」
「分かった。」
ルークにヤマト出身だから分かりやすいはずと言われた俺は迷宮全域に神の瞳で検索すると初級に2人、中級に3人で、おそらく後輩と思われる団体を指導している人達を見付けた。
「なぁ、ルーク、この人達か?」
俺がそう言いながら画面を出すとルークは頷いて返してきた。
「迷宮内で戦い方の指導をしてるのか?」
「戦い方っていうより、こりゃ生き残り方だな。ほら他のダンジョンに行った時に使えそうな事を教えてるだろ?」
「あぁ、確かに。しかし堅実にをかなり重視してるんだなぁ。」
「そうだな。どのダンジョンに行っても生き残る事こそ、使徒様が求められてる自分達の使命だって言ってるな。」
「まぁ確かに攻略組にも国民にも生命を大切にして欲しいっていうのは間違いないし、彼等のしてくれてる事は非常に有難いんだけど・・・なぁ。」
「まぁ、その辺は上手く言っといてやるよ。」
「ありがとうルーク。」
「おう。」
ルークはそう言うと君主の剣のパーティーメンバーの下へ向かい、何かを話すとパーティーメンバーのみならず、君主の剣に随行しているであろう人達まで、涙し、大人しく迷宮から出て行った。
「よっ!問題なく話はつけてきたぜ。」
「話をつけたって、何言ったら大の大人があんなに泣くんだよ。」
「何って、シュウトがさっき言ってた事を伝えただけだぞ。まぁ、簡単に言っちまえば、シュウトが泣かせた感じだな。」
「はぁ?」
俺がそう言いながら訝しげにルークを見るとルークは再び話し始めた。
「単純な話だって、なんたってアイツらはシュウト、いや正確に言えば、国王である使徒様へ憧れ・・・心酔?違ぇな、信仰してるんだ。そんな使徒様から感謝の言葉を人づてだとしても嬉しくて泣けてくるって。」
「自分は間違ってなかった的な事か?」
「そうだって。まぁそれと目立った事をしていなくても我々を見て下さってるって泣いてたな。」
「じゃあ泣きながら帰ったのは?」
「俺が使徒様からの感謝と今後、起こる可能性のある災厄でも生き残って欲しいという願いを込めたダンジョン、ってか、闘技場だって伝えたんだよ。」
「でも可能性だぞ?」
「良いんだよ。あの闘技場はダンジョンではありえない戦いだが、アレを経験したらより他のダンジョンで苦戦し難くなるのは間違いないしな。」
「罠や複雑な地形とかは別として確かに戦闘中の視野が広くなればとも思ったからな。」
「だろ?彼処じゃ、自分自身の戦闘精度もパーティーでの精度、地形を活かす戦闘法の精度、魔物や自分達の攻撃で出来た環境を如何に活かすかを考えないと戦えないからな。全てにおいて精度を極限まで上げれれば、他のダンジョンは楽になるぜ?」
「まぁ、皆んながそう理解してくれたら嬉しいけどな。」
俺がそう言うとルークは、えっ?っていう顔をしながら首を横に振っていた。
「何だよ。」
「いやいや、彼処って無理矢理、精度を上げさせる迷宮だろ?」
「はぁ?無理矢理な訳ないだろ!そこまで鬼畜生な設定にしたつもりは、断じてない!」
「・・・。」
「なんだよぅ、ちゃんと止めれる様にしたし、ルークだけじゃなくて皆んなの意見を聞いて創っただろ?」
「魔物の最大数はシュウト、意見を引かなかったよなぁ?」
「簡単に突破出来たら意味無いし、無茶だっていうから減らしただろ?」
「いや、俺達の提示した数の3倍は多いし、そもそもシュウトが最初に提示した10,000体なんて、馬鹿げてるし、1時間って制限時間内に倒せる数じゃねぇからな。」
「たがら4,989体にしたろ?」
「シュウトのソレはオヤジギャグだよなぁってか、昔からいや、前世の時からそういうの好きだよなぁ?」
「・・・。」
「否定しないのな。どうせ四苦八苦だろ?だりぃんだって、こっちの常識だと意味分かんねぇだろうから皆んなの前じゃ言わなかったが、言葉通り、闘技場をクリアするのは四苦八苦しねぇと実力の2段下くれぇしか、単独だと無理だろうな。」
「だ、だから単独は1,080体にしたろ?」
「それも否定したよな?」
「ま、まぁ・・・。」
「単純に煩悩の数の10倍って事だろ?」
「あ・・・うん。」
「だよなぁー、あの後、分かってないメンバーに1,080の意味を聞かれたんだぞ。」
「そうなのか?それでルークは何て答えたんだ?」
「シュウトの家では稽古で、杖を振るだったり何か回数を決めてさせる基本の動きの時に使ってた数だったぞって言っておいた。」
「それで皆んなの反応は?」
「シン坊達はそこまで覚えてなかったのか、あ~そんなのもあった気がするって言ってたし、皆んなはそんなシン坊達を見て、納得してたな。」
「そ、そうか。」
俺がそう言いながらホッとしているとルークが溜め息を吐きながら話し掛けてきた。
「なぁ、そんなに恥ずかしいなら今後は気を付ければ良いんじゃないか?」
「まぁ、そうなんだが、癖みたいな感じだしなぁ。それよりやっぱり厳しいのか?」
「まぁな。単独だと1つ下までだろうな。」
「じゃあランキングにも?」
「今は単独の方は半数が行けたら良い方じゃねぇか?パーティー数は結構増やしたろ?」
「まぁ、ルークが冒険者で言う所の3パーティーぐらいにはしろって言うから少し増やして最大20人にしたけど、彼処まで増やす必要があったのか?」
「まぁその位は必要だって。」
「逆に団体戦の100の基準は何なんだ?」
「最初は小隊規模にしようかとも思ったが、それだと倍に近いし、団体での戦闘訓練なら中隊規模の方が良いかなって思ってな。」
「なるほどな。関係ないんだが、もう1つ良いか?」
「何だ?」
「君主の剣のメンバーを鑑定した時に出てた信者ってもしかして・・・。」
「シュウトだろうな。」
「やっぱりそうかぁ・・・。」
「詳しくは見れなかったのか?」
「いや、見ようと思えば見れるんだが、怖くてさぁ。」
「まぁ、間違いなくそうだろうな。」
「だよなぁ。話の流れ的にそうかもとは思ったから見れなかったんだよ。」
「まぁ、他の神様も信仰してるだろうが、あのメンバーなら確実にシュウトも含まれてんぞ。気になるなら俺も居てやるから見てみろよ。」
「・・・いや、気にしない。本当にそうだとしたら恥ずかしくて使徒仕様でも皆んなの前に出れなくなりそうだし。」
「ならそうしろ。」
最後はルークに冷たくあしらわれた俺は話を終わらせて解散する事にした。
「ルーク、納得いく感じには成ったのか?」
「おうよ。アレなら個人でも全員、Bランクは突破出来るはずだぞ。」
「へぇ~、慣れたら問題無い感じか。」
「まぁ、そうだな。ところで、鬼王ってぇのが気になったから調べたんだが、結構各地で暴れてたみてぇだな。」
「あぁ、スキルの所為だろうな。」
「そうなのか?」
「あぁ、修羅道ってスキルが原因なんだよ。」
「どんなスキルなんだ?」
「スキルレベルが上がれば上がる程、近接戦を大幅に強化する事が出来るんだが、その代わりに気性が荒くなり戦闘時には敵味方も分からなくなるんだ。」
「バーサーカーのスキルみたいだな。」
「バーサーカーって俺のイメージだと制御し難くなる程度だが、こっちだと違うのか?」
「スキルレベルが高いとな、凶暴さが増すんだ。」
「じゃあ逆だな。スキルレベルが高いと冷静に戦えるからな。」
「そうなのか。それでシュウトは何を貰ったんだ?」
「今回は身体能力強化と修羅道だな。」
「え!?修羅道!?」
「あぁ大丈夫。精神耐性のレベルが高ければ修羅道のマイナス部分は無くなるし、試しに最近貰ったスキルに神降ろしっていう巫女さんのスキルを合成したらユニークスキル阿修羅っていうのに成ったから暴走する事は確実に無いぞ。」
「阿修羅?阿修羅って神様じゃなかったか?」
「あぁ、ルークの言う通り、三面六臂の戦いの神様だな。」
「それなのにユニークスキルなのか?」
「こっちの神様って訳じゃないが、スキルを見る限り俺が亜神に成ったタイミングでスキルも変わるかもしれない様な内容だな。」
「そうなのか?」
「あぁ、個人的な能力上昇は変わらないが、俺が守ろうとしている人が危機に瀕している場合、自動的に出現し、魔力を与えていた分が無くなるまで、その戦闘力で保護し続ける何かが出て来るらしい。」
「与えるって何にだ?」
「さぁ?それはスキルが進化しないと分からないな。実際、今は出せないしな。」
「あぁ、まぁそうか、そうだよな。でも進化したらどんな感じか、教えてくれよな。」
「それは任せろ。まぁでもドラウの使う自動迎撃魔道具的な感じじゃないか?」
「あぁ、かもな。まぁでも前世通りならどうだ?確か、何かの神様に仕えてただろ?」
「あぁ、四天王か。言葉通りなら阿修羅が出現するだろうし、他にも似たスキルも有るかもな。」
「あぁ確かに他にも居たなぁ。」
「まぁそうだったら町なら町、都市なら都市を守護させておいて、俺達が殲滅するって感じに出来るんじゃないか?」
「おぉ、それならある程度安心して戦えそうだな。」
「だな。この先が楽しみになってきたな。」
「あぁ、シュウトなら見付けるっていうか、出逢えそうだな。」
「まぁ、転生のレベルも上がって転生出来る人数も増えたしな。」
「おぉ、それは更に期待が持てそうだな。」
「まぁそれはさておき、気になった事が1つ有るんだが、聞いて良いか?」
「何だ?ジンやウォッカの事か?」
「いや、上位陣にはもう1組居るって言ってなかったか?」
「あぁ居るぞ。」
「だよなぁ・・・。」
「あぁそうか。アイツら、またか。」
「また?」
「そうなんだなぁ。じっくりタイプというか、なんと言うか、何れは挑戦するだろうが、アイツらは“君主の剣“ってパーティーなんだが、まっっったく面白味のねぇまっっっじめなヤツらでよぅ。こういう行事ごとに参加しねぇんだよ。」
「君主の剣ってなんか恥ずかしい気がするんだが、その君主って?」
「勿論、シュウトの事だな。」
「そういえば前も言ってたなぁ。で、何で参加しないんだ?」
「アイツらは目立とうとか、シュウトに使徒様に気付いてもらおうとか、観てもらおうとか、そういうのが、無いんだ。兎に角、強く、必要とされる時の為に強くをモットーに対魔物で修練を繰り返してるんだ。多分だが、今も何処かの迷宮で修練してるか、後輩を指導してるはずだぞ。」
「あぁ、陰で支えるというか、この国の縁の下の力持ち的なグループに成りたい的な事か。」
「まぁ、そうだな。土台が崩れない様にしたいとか、最後の砦に成りたいとか、そういう事だろうな。」
「う~ん。考え方は有難いんだが、それだと対応力に支障が出そうだなぁ。」
「あぁ、今回の闘技場は神敵が魔物の軍を率いてきた場合を想定してるのもあるって言ってたもんなぁ。」
「そうなんだよ。だから出来る人には出来るだけ早目に挑戦して対応力を上げて欲しいんだよ。」
「分かった。それなら特徴を言うから検索してみてくれねぇか?」
「検索?迷宮をか?」
「あぁ、さっきも話したがアイツらなら確実に迷宮内に居るはずだ。」
「分かった。」
ルークにヤマト出身だから分かりやすいはずと言われた俺は迷宮全域に神の瞳で検索すると初級に2人、中級に3人で、おそらく後輩と思われる団体を指導している人達を見付けた。
「なぁ、ルーク、この人達か?」
俺がそう言いながら画面を出すとルークは頷いて返してきた。
「迷宮内で戦い方の指導をしてるのか?」
「戦い方っていうより、こりゃ生き残り方だな。ほら他のダンジョンに行った時に使えそうな事を教えてるだろ?」
「あぁ、確かに。しかし堅実にをかなり重視してるんだなぁ。」
「そうだな。どのダンジョンに行っても生き残る事こそ、使徒様が求められてる自分達の使命だって言ってるな。」
「まぁ確かに攻略組にも国民にも生命を大切にして欲しいっていうのは間違いないし、彼等のしてくれてる事は非常に有難いんだけど・・・なぁ。」
「まぁ、その辺は上手く言っといてやるよ。」
「ありがとうルーク。」
「おう。」
ルークはそう言うと君主の剣のパーティーメンバーの下へ向かい、何かを話すとパーティーメンバーのみならず、君主の剣に随行しているであろう人達まで、涙し、大人しく迷宮から出て行った。
「よっ!問題なく話はつけてきたぜ。」
「話をつけたって、何言ったら大の大人があんなに泣くんだよ。」
「何って、シュウトがさっき言ってた事を伝えただけだぞ。まぁ、簡単に言っちまえば、シュウトが泣かせた感じだな。」
「はぁ?」
俺がそう言いながら訝しげにルークを見るとルークは再び話し始めた。
「単純な話だって、なんたってアイツらはシュウト、いや正確に言えば、国王である使徒様へ憧れ・・・心酔?違ぇな、信仰してるんだ。そんな使徒様から感謝の言葉を人づてだとしても嬉しくて泣けてくるって。」
「自分は間違ってなかった的な事か?」
「そうだって。まぁそれと目立った事をしていなくても我々を見て下さってるって泣いてたな。」
「じゃあ泣きながら帰ったのは?」
「俺が使徒様からの感謝と今後、起こる可能性のある災厄でも生き残って欲しいという願いを込めたダンジョン、ってか、闘技場だって伝えたんだよ。」
「でも可能性だぞ?」
「良いんだよ。あの闘技場はダンジョンではありえない戦いだが、アレを経験したらより他のダンジョンで苦戦し難くなるのは間違いないしな。」
「罠や複雑な地形とかは別として確かに戦闘中の視野が広くなればとも思ったからな。」
「だろ?彼処じゃ、自分自身の戦闘精度もパーティーでの精度、地形を活かす戦闘法の精度、魔物や自分達の攻撃で出来た環境を如何に活かすかを考えないと戦えないからな。全てにおいて精度を極限まで上げれれば、他のダンジョンは楽になるぜ?」
「まぁ、皆んながそう理解してくれたら嬉しいけどな。」
俺がそう言うとルークは、えっ?っていう顔をしながら首を横に振っていた。
「何だよ。」
「いやいや、彼処って無理矢理、精度を上げさせる迷宮だろ?」
「はぁ?無理矢理な訳ないだろ!そこまで鬼畜生な設定にしたつもりは、断じてない!」
「・・・。」
「なんだよぅ、ちゃんと止めれる様にしたし、ルークだけじゃなくて皆んなの意見を聞いて創っただろ?」
「魔物の最大数はシュウト、意見を引かなかったよなぁ?」
「簡単に突破出来たら意味無いし、無茶だっていうから減らしただろ?」
「いや、俺達の提示した数の3倍は多いし、そもそもシュウトが最初に提示した10,000体なんて、馬鹿げてるし、1時間って制限時間内に倒せる数じゃねぇからな。」
「たがら4,989体にしたろ?」
「シュウトのソレはオヤジギャグだよなぁってか、昔からいや、前世の時からそういうの好きだよなぁ?」
「・・・。」
「否定しないのな。どうせ四苦八苦だろ?だりぃんだって、こっちの常識だと意味分かんねぇだろうから皆んなの前じゃ言わなかったが、言葉通り、闘技場をクリアするのは四苦八苦しねぇと実力の2段下くれぇしか、単独だと無理だろうな。」
「だ、だから単独は1,080体にしたろ?」
「それも否定したよな?」
「ま、まぁ・・・。」
「単純に煩悩の数の10倍って事だろ?」
「あ・・・うん。」
「だよなぁー、あの後、分かってないメンバーに1,080の意味を聞かれたんだぞ。」
「そうなのか?それでルークは何て答えたんだ?」
「シュウトの家では稽古で、杖を振るだったり何か回数を決めてさせる基本の動きの時に使ってた数だったぞって言っておいた。」
「それで皆んなの反応は?」
「シン坊達はそこまで覚えてなかったのか、あ~そんなのもあった気がするって言ってたし、皆んなはそんなシン坊達を見て、納得してたな。」
「そ、そうか。」
俺がそう言いながらホッとしているとルークが溜め息を吐きながら話し掛けてきた。
「なぁ、そんなに恥ずかしいなら今後は気を付ければ良いんじゃないか?」
「まぁ、そうなんだが、癖みたいな感じだしなぁ。それよりやっぱり厳しいのか?」
「まぁな。単独だと1つ下までだろうな。」
「じゃあランキングにも?」
「今は単独の方は半数が行けたら良い方じゃねぇか?パーティー数は結構増やしたろ?」
「まぁ、ルークが冒険者で言う所の3パーティーぐらいにはしろって言うから少し増やして最大20人にしたけど、彼処まで増やす必要があったのか?」
「まぁその位は必要だって。」
「逆に団体戦の100の基準は何なんだ?」
「最初は小隊規模にしようかとも思ったが、それだと倍に近いし、団体での戦闘訓練なら中隊規模の方が良いかなって思ってな。」
「なるほどな。関係ないんだが、もう1つ良いか?」
「何だ?」
「君主の剣のメンバーを鑑定した時に出てた信者ってもしかして・・・。」
「シュウトだろうな。」
「やっぱりそうかぁ・・・。」
「詳しくは見れなかったのか?」
「いや、見ようと思えば見れるんだが、怖くてさぁ。」
「まぁ、間違いなくそうだろうな。」
「だよなぁ。話の流れ的にそうかもとは思ったから見れなかったんだよ。」
「まぁ、他の神様も信仰してるだろうが、あのメンバーなら確実にシュウトも含まれてんぞ。気になるなら俺も居てやるから見てみろよ。」
「・・・いや、気にしない。本当にそうだとしたら恥ずかしくて使徒仕様でも皆んなの前に出れなくなりそうだし。」
「ならそうしろ。」
最後はルークに冷たくあしらわれた俺は話を終わらせて解散する事にした。
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