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第347話 [始動。]
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闘技場や迷宮、周囲のダンジョンでルーク達が自身の能力に慣れ、精度を上げることが出来たのとドラウの方も準備が出来たという事で、俺達はトヨタさんと共に最東端の島まで来ていた。
「何でオトンまで来たんや?」
「一応、フォスエスペランサ王国の眷属様が、海の守り手でいらっしゃる聖獣リヴィアタン様にお会いになる為という名目ではあるけど、最東端のこん島はワイらの軍事施設でもあるさかい、首相がエスコートせんと各方面に言い訳が立たんやろ?」
「ほなオトンは自分の飛空艇で来たら良かったんちゃうの?」
「これもワイらの国とフォスエスペランサ王国が友好関係やいうアピールの一環やで。」
「そんなんウチがアキトに嫁いだんやし、別にええんちゃうの?」
「それは家同士の話やぁ言う輩も居るさかい、こうして更なるアピールが必要なんや。」
「ホンマは?」
「こっちのがものごっつ乗り心地ええからに決まっとるやろ。っていうんが半分やな。」
「半分ってなんや?」
「まぁ、ホンマは家族にも教えたらアカン事やけど、こん船やと軍事施設が壊されてもアカンで言うけど、あん島にはワイがというか、首相が乗っとらへん他国の船には自動迎撃システムが作動する様になっとんねや。」
「なんそれ?ほんなん切ってもうたらええやん。」
「無理や。アーティファクトやさかい、このペンダント無しやと勝手に作動しおる。」
トヨタさんはそう言うと胸元から虹色の宝石が取り付けられたペンダントを取り出した。
「虹水晶?」
「シュウトはん、コレは虹水晶ちゃって、属性が入り乱れとるさかい、こんな色合いに見えるそうですわ。」
トヨタさんはそう言いながらペンダントを差し出してきたので、受け取りつつ、神の瞳で鑑定した。
「なるほど、歴代の首相が魔力を込めてきた事で魔力が入り交じって、この輝きを出してるんですね。」
「そうなんか?」
「はい。元々は無色透明だったみたいですよ。」
「なるほどなぁ。ところで、シュウトはんが虹水晶がまだまだ必要やろ?」
「そうですね。」
「ちゅうことで、こないだの御礼も兼ねて持ってきたさかい受け取ってぇな。」
トヨタさんはそう言うと俺にマジックバックを渡してきた。
「良いんですか?」
「当たり前や、カスミの事もそうやし、これからも世話になる事は多いやろし、分かりやすぅ言うたら賄賂やな。イタッ!」
トヨタさんがそう言うとカスミちゃんが即座に頭を叩いていた。
「何すんねん!」
「何すんねんちゃうわ!オトン、言い方や!言い方!」
「ワイも商人や本音と建前の重要性は分かっとる。」
「ほな、さっきのはなんやねん!」
「正直は時に損すんのは常識や。せやけどシュウトはんには嘘は吐けんやろ?」
「オトンの言いたい事は分からんでもない。けどな、言うてええ事とアカン事はあるやろ。いくら何でも賄賂はアカンやろ、そんなん受け取り難くなんのが、分からんオトンやないやろ?」
「ほなら御布施か?その方がシュウトはんは嫌やろ?」
「いや、そういう事言うてんちゃうやろ?」
「賄賂でええんや。実際、何かあった時に助けて欲しいとか、有るやろ?」
「まぁ、せやな。」
「ほんでもシュウトはんは無償でやりそうやろ?自分が出来るから言うて。」
「まぁせやな。シュウト兄ならそうやろうな。」
「せやから前払いや。」
「ほんなら最初から前・・・。」
「受け取りそうか?プレゼント言うてもアカン未来しか見えへんやろ?」
「・・・せやな。」
「せやから賄賂ちゅうことや。」
「・・・なるほど。ってか、シュウトはんの前で話す事ちゃうやろ。」
「カスミが聞くからやろ?」
「なっ!・・・オトンが変な事言うからやろ!」
「まあまあカスミちゃん、俺が受け取ったらそれで済むんだからさぁ。」
「あっ!シュウト兄、御布施言われて渡されるよりマシやと思てるやろ。」
「ま、まぁな。っていうより、皆んな何としてでも渡そうとするし、諦めた方が早いかなって思ってさ。」
「まぁ、シュウト兄がそれで納得すんねやったら、これ以上はもうええわ。」
俺達がそう話していると前方から強大な魔力を持つ者が接近してきた。
『止まれ!これより先は人の身で進む事は叶わん。』
そう言われた俺達、ドラグーンⅡもトヨタさんの護衛として随行していた艦隊もその場で停船した。すると海上が盛り上がり、聖獣リヴィアタンが出てきた。
『これより先は、使徒様の眷属の方だけ進む事を許そう。』
「おばあちゃん、変な言い方。クックック・・・。」
『・・・。』
「メグミ、静かにしなさい。」
「は~い。」
俺達は準備をすると甲板に出た。
「ハロルド、後のことは頼む。」
「承知致しました。では一旦、国に戻り政務を行ってまいります。」
「では行ってくる。」
俺達はそう言うと聖獣リヴィアタンの背中に乗せてもらい、そのまま東の海へと進んで行った。
「リヴィアタンさん、先程はメグミが申し訳ありませんでした。それに自分の事情に配慮して頂き、ありがとうございます。」
「いえいえ、シュウト様が使徒様とバレない様にするよう神託が御座いましたので。」
「そうなんですね。でもありがとうございました。それで自分達はこのままSSSランクのダンジョンへ直行するんですか?」
「いえ、一旦、我々の里へと向かいます。」
「里?ですか?」
「はい。ダンジョンには特殊な神聖結界が施されていますので、里からしか、入れない仕組みになっております。」
「なるほど。」
「それともう1つ。」
「何ですか?」
「皆さんは水中で呼吸可能でしょうか?」
「呼吸は出来ないと思いますよ。」
俺がそう言うと四聖獣や精霊だった者を除いた全員が首を横に振っていた。
「そうですか・・・。」
リヴィアタンはそう言うと目を閉じながら進んでいた。するとその様子を見たドラウが手を挙げた。
「どうしたんだ?」
「水中で自力呼吸は無理だが、水中で呼吸が出来る様にする魔道具なら造ったぞ。」
「有るのか?」
「以前から背負うタイプは有ったが、水中戦闘には不向きだったから改良して咥えるだけの物とペンダント型の2通り造ったんだ。」
ドラウはそう言うと2種類の魔道具を取り出した。
「1つは前世のコンパクトなダイビングボンベみたいだから使い方は分かるが、そっちのペンダント?首輪みたいなのは、どう使うんだ?」
「首に嵌めて魔力を込めると顔の周りに空気の泡の様な膜が出来るんだ。」
「じゃあそっちのが良くないか?」
「いや、高速移動で戦闘する場合は膜が間に合わねぇ。逆にコッチの方は高速移動しても本人がしっかり咥えてりゃあ問題ねぇが、詠唱は出来ねぇ。」
「あぁ・・・でも俺達は詠唱しないんだし、ボンベ一択じゃないか?」
「まぁな。ただ、咥える部分にはかなり強度を持たせてるが、お前らの噛む力に耐えれないだろうからそれが課題だな。」
「なるほどな。戦闘中の咬合力か、確かに普通なら拮抗してる時や硬い魔物と対峙してる時なんかは食いしばるか。」
「ん?シュウトはしないのか?」
「う~ん、あんまりしないかなぁ。力を入れると良くないからなぁ。」
「ん?そんなんで効くのか?・・・っていうか、ずっとそうって事だよなぁ。」
「そうだな。脱力を大切にしてるからな。」
「脱力?力を抜くのか?」
「完全に抜く訳じゃないぞ。・・・簡単に言うと緊張と緩和の中間でいる事だな。」
「?・・・余計に意味が分かんねぇ、俺が戦う事が出来ないからか?」
ドラウがそう言うとルークがドラウの肩を叩いた。
「何だ?」
「ドラウが言うように戦闘職じゃねぇってぇのも間違っちゃいねぇが、戦闘職でもこっちの世界じゃ、かなりスキルレベルが上がらねぇと分かんねぇ事実だぞ。」
「へぇ~じゃあ此処にいる皆んなはどうなんだ?」
「拙者は分かるでごさるよ。というより皆んな分かるでござるよなぁ?」
サスケがそう言うと全員が頷いて返した。
「そうか・・・なら心配する事は無かったのか。」
「そうでも無いぞ。」
「シュウト、何でだ?さっきと言ってる事が違うじゃねぇか?」
「いやいや、こっちが脱力してても攻撃を受けた衝撃で咬合力が増す場合も有るって事だよ。」
「あっ!そうか。そのパターンは忘れてたなぁ・・・。」
ドラウはそう言うと何かを考えながらブツブツ言い始めた。
「なぁドラウ、1つ良いか?」
「シュウト、何だ?」
「さっきから咬合力の話をしてるが、必ずしも噛む必要が有るのか?」
「そうしねぇと外れるじゃねぇか。」
「噛む行為はそれだけが理由か?」
「何が言い・・・そうか!必ずしも噛む必要はねぇよな!例えば顔面を保護する様なフェイスガード的な物でも良いよな!クソッ!何で思いつかねぇかなぁ・・・。」
ドラウはそう言うと何かの素材を取り出しパバッとボンベの付いた透明なフェイスガードを造り上げた。
「コレなら問題ねぇだろ視界の確保も出来る様にしたぞ。」
「あぁ・・・そうだな、まぁ慣れる必要が有りそうだがな。」
「何か納得してねぇって顔だな。防御力の方は試作品だが、問題ねぇはずだぞ。」
「それは心配してないぞ。どっちかって言うと俺達の問題だな。感覚的なものだ。」
「そうか、熟練の戦闘職のやつらは感覚を大事にしてるって話だったな。」
「その問題であれば、我々の里で修練すればシュウト様以外は問題無くなると思います。」
俺達が話しているとリヴィアタンが話し掛けてきた。
「どうして自分だけ難しいのですか?」
「他の方々は魔法の修練次第でスキルを手に入れる事が出来ますが、シュウト様はそのぅ・・・。」
「あぁ、それだと自分には無理ですね。」
「はい。ですが、今お持ちのスキルで何とか出来るように2人で考えましょう。」
「良いんですか?」
「問題ありません。ただ、これより里へ行く為に潜りますので魔道具をお着け下さい。」
リヴィアタンにそう言われた俺達はドラウから魔道具を受け取り、魔道具の説明を受けてから装着した。すると魔道具の装着を確認したリヴィアタンは俺達を乗せたまま直ぐに潜り、里への道を分かっている様な感じで迷いなく海底へと高速で潜って行った。
「何でオトンまで来たんや?」
「一応、フォスエスペランサ王国の眷属様が、海の守り手でいらっしゃる聖獣リヴィアタン様にお会いになる為という名目ではあるけど、最東端のこん島はワイらの軍事施設でもあるさかい、首相がエスコートせんと各方面に言い訳が立たんやろ?」
「ほなオトンは自分の飛空艇で来たら良かったんちゃうの?」
「これもワイらの国とフォスエスペランサ王国が友好関係やいうアピールの一環やで。」
「そんなんウチがアキトに嫁いだんやし、別にええんちゃうの?」
「それは家同士の話やぁ言う輩も居るさかい、こうして更なるアピールが必要なんや。」
「ホンマは?」
「こっちのがものごっつ乗り心地ええからに決まっとるやろ。っていうんが半分やな。」
「半分ってなんや?」
「まぁ、ホンマは家族にも教えたらアカン事やけど、こん船やと軍事施設が壊されてもアカンで言うけど、あん島にはワイがというか、首相が乗っとらへん他国の船には自動迎撃システムが作動する様になっとんねや。」
「なんそれ?ほんなん切ってもうたらええやん。」
「無理や。アーティファクトやさかい、このペンダント無しやと勝手に作動しおる。」
トヨタさんはそう言うと胸元から虹色の宝石が取り付けられたペンダントを取り出した。
「虹水晶?」
「シュウトはん、コレは虹水晶ちゃって、属性が入り乱れとるさかい、こんな色合いに見えるそうですわ。」
トヨタさんはそう言いながらペンダントを差し出してきたので、受け取りつつ、神の瞳で鑑定した。
「なるほど、歴代の首相が魔力を込めてきた事で魔力が入り交じって、この輝きを出してるんですね。」
「そうなんか?」
「はい。元々は無色透明だったみたいですよ。」
「なるほどなぁ。ところで、シュウトはんが虹水晶がまだまだ必要やろ?」
「そうですね。」
「ちゅうことで、こないだの御礼も兼ねて持ってきたさかい受け取ってぇな。」
トヨタさんはそう言うと俺にマジックバックを渡してきた。
「良いんですか?」
「当たり前や、カスミの事もそうやし、これからも世話になる事は多いやろし、分かりやすぅ言うたら賄賂やな。イタッ!」
トヨタさんがそう言うとカスミちゃんが即座に頭を叩いていた。
「何すんねん!」
「何すんねんちゃうわ!オトン、言い方や!言い方!」
「ワイも商人や本音と建前の重要性は分かっとる。」
「ほな、さっきのはなんやねん!」
「正直は時に損すんのは常識や。せやけどシュウトはんには嘘は吐けんやろ?」
「オトンの言いたい事は分からんでもない。けどな、言うてええ事とアカン事はあるやろ。いくら何でも賄賂はアカンやろ、そんなん受け取り難くなんのが、分からんオトンやないやろ?」
「ほなら御布施か?その方がシュウトはんは嫌やろ?」
「いや、そういう事言うてんちゃうやろ?」
「賄賂でええんや。実際、何かあった時に助けて欲しいとか、有るやろ?」
「まぁ、せやな。」
「ほんでもシュウトはんは無償でやりそうやろ?自分が出来るから言うて。」
「まぁせやな。シュウト兄ならそうやろうな。」
「せやから前払いや。」
「ほんなら最初から前・・・。」
「受け取りそうか?プレゼント言うてもアカン未来しか見えへんやろ?」
「・・・せやな。」
「せやから賄賂ちゅうことや。」
「・・・なるほど。ってか、シュウトはんの前で話す事ちゃうやろ。」
「カスミが聞くからやろ?」
「なっ!・・・オトンが変な事言うからやろ!」
「まあまあカスミちゃん、俺が受け取ったらそれで済むんだからさぁ。」
「あっ!シュウト兄、御布施言われて渡されるよりマシやと思てるやろ。」
「ま、まぁな。っていうより、皆んな何としてでも渡そうとするし、諦めた方が早いかなって思ってさ。」
「まぁ、シュウト兄がそれで納得すんねやったら、これ以上はもうええわ。」
俺達がそう話していると前方から強大な魔力を持つ者が接近してきた。
『止まれ!これより先は人の身で進む事は叶わん。』
そう言われた俺達、ドラグーンⅡもトヨタさんの護衛として随行していた艦隊もその場で停船した。すると海上が盛り上がり、聖獣リヴィアタンが出てきた。
『これより先は、使徒様の眷属の方だけ進む事を許そう。』
「おばあちゃん、変な言い方。クックック・・・。」
『・・・。』
「メグミ、静かにしなさい。」
「は~い。」
俺達は準備をすると甲板に出た。
「ハロルド、後のことは頼む。」
「承知致しました。では一旦、国に戻り政務を行ってまいります。」
「では行ってくる。」
俺達はそう言うと聖獣リヴィアタンの背中に乗せてもらい、そのまま東の海へと進んで行った。
「リヴィアタンさん、先程はメグミが申し訳ありませんでした。それに自分の事情に配慮して頂き、ありがとうございます。」
「いえいえ、シュウト様が使徒様とバレない様にするよう神託が御座いましたので。」
「そうなんですね。でもありがとうございました。それで自分達はこのままSSSランクのダンジョンへ直行するんですか?」
「いえ、一旦、我々の里へと向かいます。」
「里?ですか?」
「はい。ダンジョンには特殊な神聖結界が施されていますので、里からしか、入れない仕組みになっております。」
「なるほど。」
「それともう1つ。」
「何ですか?」
「皆さんは水中で呼吸可能でしょうか?」
「呼吸は出来ないと思いますよ。」
俺がそう言うと四聖獣や精霊だった者を除いた全員が首を横に振っていた。
「そうですか・・・。」
リヴィアタンはそう言うと目を閉じながら進んでいた。するとその様子を見たドラウが手を挙げた。
「どうしたんだ?」
「水中で自力呼吸は無理だが、水中で呼吸が出来る様にする魔道具なら造ったぞ。」
「有るのか?」
「以前から背負うタイプは有ったが、水中戦闘には不向きだったから改良して咥えるだけの物とペンダント型の2通り造ったんだ。」
ドラウはそう言うと2種類の魔道具を取り出した。
「1つは前世のコンパクトなダイビングボンベみたいだから使い方は分かるが、そっちのペンダント?首輪みたいなのは、どう使うんだ?」
「首に嵌めて魔力を込めると顔の周りに空気の泡の様な膜が出来るんだ。」
「じゃあそっちのが良くないか?」
「いや、高速移動で戦闘する場合は膜が間に合わねぇ。逆にコッチの方は高速移動しても本人がしっかり咥えてりゃあ問題ねぇが、詠唱は出来ねぇ。」
「あぁ・・・でも俺達は詠唱しないんだし、ボンベ一択じゃないか?」
「まぁな。ただ、咥える部分にはかなり強度を持たせてるが、お前らの噛む力に耐えれないだろうからそれが課題だな。」
「なるほどな。戦闘中の咬合力か、確かに普通なら拮抗してる時や硬い魔物と対峙してる時なんかは食いしばるか。」
「ん?シュウトはしないのか?」
「う~ん、あんまりしないかなぁ。力を入れると良くないからなぁ。」
「ん?そんなんで効くのか?・・・っていうか、ずっとそうって事だよなぁ。」
「そうだな。脱力を大切にしてるからな。」
「脱力?力を抜くのか?」
「完全に抜く訳じゃないぞ。・・・簡単に言うと緊張と緩和の中間でいる事だな。」
「?・・・余計に意味が分かんねぇ、俺が戦う事が出来ないからか?」
ドラウがそう言うとルークがドラウの肩を叩いた。
「何だ?」
「ドラウが言うように戦闘職じゃねぇってぇのも間違っちゃいねぇが、戦闘職でもこっちの世界じゃ、かなりスキルレベルが上がらねぇと分かんねぇ事実だぞ。」
「へぇ~じゃあ此処にいる皆んなはどうなんだ?」
「拙者は分かるでごさるよ。というより皆んな分かるでござるよなぁ?」
サスケがそう言うと全員が頷いて返した。
「そうか・・・なら心配する事は無かったのか。」
「そうでも無いぞ。」
「シュウト、何でだ?さっきと言ってる事が違うじゃねぇか?」
「いやいや、こっちが脱力してても攻撃を受けた衝撃で咬合力が増す場合も有るって事だよ。」
「あっ!そうか。そのパターンは忘れてたなぁ・・・。」
ドラウはそう言うと何かを考えながらブツブツ言い始めた。
「なぁドラウ、1つ良いか?」
「シュウト、何だ?」
「さっきから咬合力の話をしてるが、必ずしも噛む必要が有るのか?」
「そうしねぇと外れるじゃねぇか。」
「噛む行為はそれだけが理由か?」
「何が言い・・・そうか!必ずしも噛む必要はねぇよな!例えば顔面を保護する様なフェイスガード的な物でも良いよな!クソッ!何で思いつかねぇかなぁ・・・。」
ドラウはそう言うと何かの素材を取り出しパバッとボンベの付いた透明なフェイスガードを造り上げた。
「コレなら問題ねぇだろ視界の確保も出来る様にしたぞ。」
「あぁ・・・そうだな、まぁ慣れる必要が有りそうだがな。」
「何か納得してねぇって顔だな。防御力の方は試作品だが、問題ねぇはずだぞ。」
「それは心配してないぞ。どっちかって言うと俺達の問題だな。感覚的なものだ。」
「そうか、熟練の戦闘職のやつらは感覚を大事にしてるって話だったな。」
「その問題であれば、我々の里で修練すればシュウト様以外は問題無くなると思います。」
俺達が話しているとリヴィアタンが話し掛けてきた。
「どうして自分だけ難しいのですか?」
「他の方々は魔法の修練次第でスキルを手に入れる事が出来ますが、シュウト様はそのぅ・・・。」
「あぁ、それだと自分には無理ですね。」
「はい。ですが、今お持ちのスキルで何とか出来るように2人で考えましょう。」
「良いんですか?」
「問題ありません。ただ、これより里へ行く為に潜りますので魔道具をお着け下さい。」
リヴィアタンにそう言われた俺達はドラウから魔道具を受け取り、魔道具の説明を受けてから装着した。すると魔道具の装着を確認したリヴィアタンは俺達を乗せたまま直ぐに潜り、里への道を分かっている様な感じで迷いなく海底へと高速で潜って行った。
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