転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

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第364話 [テリオス・カモフラージュ。]

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「しかし女性だと陰陽師に成れないんですか?」

「いえ、そのような事はございません。」

タケノミヤさんはそう言いながらノブツナさんの方を見た。

「その事については儂から話そう。」

ノブツナさんにそう言われたので俺はノブツナさんの方を見るとノブツナさんは咳払いをしてから真剣な表情へと変わった。

「タケノミヤ様、タケノミヤ・ナオツグ親王様はヤマトの国の皇位継承権第三位の男子として生誕なされたとされておるのじゃ。」

「男子として?権力争いとかそういう事ですか?」

「そうじゃシュウト殿は話が早いのぅ。」

「女性だともしかして継承権が無いとか?」

「いや、勿論皇位継承権はあるが、基本的には女皇族は嫁ぐのが通例、タケノミヤ家にとっては皇女では都合が悪かったという事じゃ。」

「なるほど、権力争いは面倒ですね。っていうより、何で女性だと駄目なんですか?」

「それは皇家だけではなく何処の家でも同じじゃが子を産むのは命懸け、しかも1人が複数産む必要が出てくる故、危険性も膨れ上がるのじゃ。」

「それなら親族に頼るという事は出来ないのですか?」

「それじゃと覇権争いが酷くなり、内戦・・・その先は考えんでも分かるじゃろ?」

「そうですね。失言でした。」

「まぁ、シュウト殿の言いたい事は分かるが、皇族の全ての人間が仲が良いという事と皇族が絶対的な力を持っていれば、シュウト殿のいう方法で良いじゃろうなぁ。」

「そうじゃないんですね。」

「残念ながらのぅ。まぁそれはよい、話の続きじゃが、それ故、継承権は男子が優先されるのじゃがタケノミヤ様の母方の祖父、ダンジュウロウ様は摂政から関白をされておる方でのぅ。」

「権力を維持する為に子供の性別も偽ると・・・けどそれって大罪って事にはならないんですか?」

「バレれば問題にはなるじゃろうな。じゃがダンジュウロウ様の事じゃ、タケノミヤ様ごと揉み消すじゃろう。」

「えっ!?実の孫を!?」

「そういう方なのじゃよ。じゃからタケノミヤ様はシュウト殿の秘匿すべき話を命懸けで守るという事じゃ。」

「・・・。」

俺がその言葉に驚いて固まっているとタケノミヤさんが心配そうな表情で話し掛けてきた。

「シュウト殿、今の話は真実です。ただ信じて貰えなくても使徒様は私共、いえ、この世界の頂点に居られ、シュウト殿はいずれ神族に加わる御方、神を裏切る気持ちは1つも御座いません。この事は信じて頂けませんか?」

「・・・あっ、あぁ、疑ってるとかじゃなくてそこまでして貰えるのかと驚いてただけです。」

「左様でしたか。これは失礼致しました。」

俺がそう言うとタケノミヤさんはホッとしたようで表情を緩めていた。

「いえいえ、タケノミヤさんは何も悪くないですし、自分の方が恐縮です。それでは話しますが、かなり驚かれる事になると思いますが気をしかっり保って下さいね。」

俺がそう言うと3人は真剣な表情に変わった。

「自分の1番の使命は亡くなられた方を転生させる事なんです。」

「転生・・・ですか?」

「タケノミヤさんが不思議に思われるのも分かりますが、陰陽師をやられていて不思議に思う事は無かったですか?」

「・・・確かに鎮魂の術で集めた魂を転生してもらうべく行った儀式が上手く出来なくなってきたとの報告は上がってきてましたが、まさか・・・!?」

「理由は話せませんが、そういう周期が起る頻度が高まってきているとそして、範囲も拡がってきているという事で自分が代わりに転生させるスキルで転生してもらってます。」

「「なんと!!?」」

俺の話に驚いている3人を見ながら俺はそうなるよなと思いつつも話を続ける事にした。

「まぁ、今はそうなってるってだけで、世界の転生が正常に戻るまでなんで。それにまだそこまで拡がってないんで大丈夫ですよ。」

「そ、そうなのですね。・・・もしかして今は街の方でもそうなっているという事でしょうか?」

「近くの街ですよね?」

「はい。」

「今はそうなりますね。」

「では街の人々が・・・。」

「それは一気にお亡くなりになられる事がない限りですけど、まぁ、大丈夫なはずです。」

「それは周期から外れるタイミングで転生出来ると?」

「周期というか・・・そうですねぇ、これはあくまでも比喩ですが、雲が光りを遮るように転生不能範囲も移動してますので。ただその魂が多いとどうなるか予想が出来ないという事もあって街で解き放つのは、危険かなと思ったんですよ。」

「左様でしたか・・・確かに危険性はあるかもしれません・・・でしたらこの陰陽玉に居られる方々は・・・。」

「それでしたら街に転生させるというか、解き放つ専用の区画?が在るんですよね。」

「はい。私が管理しております陰陽寮にございます。」

「それなら自分がそこに行って、あぁでもスキルを使うところはあまり多くの人には見せられないんですけど、なんとかなりますか?」

「それは問題ないのですが、そのぅ・・・。」

「どうしました?他に問題が?」

「はい。シュウト殿は使徒様として来られる事は出来ない・・・と思っても?」

「あぁ、それはそうですけど、1度行けば転送で誰にも見られずに行くのは可能ですよ。」

「転送?」

「コレです。」

俺はそう言いながら転送でタケノミヤさんの背後に出た。

「なんと!?す、凄い・・・そのスキルは何処でも行けるのでしょうか?」

「そうですね。神の瞳で認識出来る場所なら何処でも。ただ今回の様に行った事の無い場所で、尚且つ限定的な場所となると1度直接行かないと正確に行けないんですよ。」

「左様ですか・・・しかし・・・。」

「問題が?」

「はい。部外者の立ち入りを禁止している区画に在るものでして。使徒様ならば国境を越える事に問題は無いですが、眷属様だとすると使徒様が連れて国境を越えない限り、多少問題を起こす輩が出ないとも限りません。」

「厳しいんですね。けどそれなら此処は良かったんですか?」

「此処は例外、地獄山付近ということもあり、里は治外法権が認められている地域なのです。」

「・・・強力な魔物の所為ですか?」

「それもございます。ですが、国境を越え、強力な魔物を屠って来る者を捕らえる労力よりも取り込んだ方が良いと考えて、皆が治外法権となる様にしたのです。」

「確かに無駄に死傷者を増やすよりも良いですね。」

「ですが、陰陽寮は国の根幹となる施設ですので、兵の数も監視魔道具の数もかなり多いのです。」

「なるほど・・・スキア、良いか?」

俺がそう言うと影の中からスキアがスっと現れた。

「如何なさいましたでしょうか?」

「話は聞いてたよな?」

「・・・シュウト様の御姿を誰にも察知させずに其方の方に着いて行けるかという事で宜しかったでしょうか?」

「聞いてたな。」

「其方の方が女性なのが問題だ。みたいな事ですよね。」

「やっぱり、全部聞いてたな。」

「聞いてはいましたが、聞いていないふりをした方が良いのかと。それに私共は元精霊ですし、知ろうと思えば余程の事がない限りは知る事は可能です。」

「あぁそうか。」

「ただ世の中の情勢というものだとは思いますが、性別の違いで困るという事も人族の様に覇権争いとは無縁ですので、興味も無いです。」

「確かに精霊は明確に上下関係もあるだろうし、興味は無いわな。それで、さっき言った姿を消すのは可能か?」

「私共、幻精霊全員で行えば、精霊王様でも感知は難しいと思われます。」

「ユグドラシルでもか。それなら人や魔道具で探知は無理だよなぁ。」

「実際、精霊の時では出来なかった事もありますので、可能かと思われます。」

「そうか・・・タケノミヤさん、1度彼等に隠蔽魔法?を掛けてもらいますので、それで判断してもらっても宜しいですか?」

「えっ?あ、あぁ、そ、そうですね。わ、分かります・・・分かりました。」

タケノミヤさんは明らかに動揺しながらも形代を取り出し、印を構えた。

「ど、どうぞ。」

「・・・タケノミヤさん、大丈夫ですか?」

「は、はい。す、すいません。私共、陰陽師で、精霊の上位的存在と言いますか、進化が有るのでは?という議論は昔からありまして、その存在が!と思ってしまい、多少緊張してしまいました。申し訳ありません。じゅ、術の方は問題ありません。私の出来る最高の探知術を行使致しますので、この術で感知不可であれば、御案内致します。」

「分かりました。じゃあスキア、皆んなに頼んでやってくれ。」

「承知致しました。」

スキアはそう言うと目を閉じて魔力を集め始めた。すると直ぐ、スキアの目の前に七色の魔力の塊が出現した。

「では参ります。」

スキアはそう言うと魔力の塊から俺の方に七色の光りを放射した。

「「「!!?」」」

「ス、スキア様!シュウト殿は何処へ?」

「先程まで立っておられた場所にそのままいらっしゃいます。」

「ノブテル、感じるか?」

タケノミヤさんの言葉にノブテルさんは首を横に振った。

「ノブツナ殿は?」

「何も感じん、先程までの存在感が嘘のように何も感じんのじゃよ。」

「で、では失礼ながら私共では感知出来ない程のスピードというわけでもないのですよね?」

「はい。」

「で、では、術を行使致します。」

タケノミヤさんはそう言うと形代を散開させて印を組み換えた。すると形代は縦横無尽に動き周り、暫くはその状態を維持した。

「ふぅ~、スキア様、参りました。」

タケノミヤさんはそう言うと印を崩し、形代を自分の手元に戻して、懐へと仕舞った。

「スキア、もう良いぞ。」

「ハッ!」

スキアがそう言うと俺の周りに纏わり着いていた魔力を霧散させた。

「「「!!?」」」

「確かに居ったのじゃなぁ・・・。」

「ノブツナ殿、失礼ですよ。」

「これは申し訳ごさいません。」

「いえいえ、ですけどコレなら問題無いですか?」

「なんの問題も御座いません。」

「スキア、そういえば、コレの名前って何て言うんだ?」

「精霊界では精霊魔法カモウフラズと。ですが、あの頃とは威力といいますか、その全てがバージョンアップされております。」

「カモウフラズ?・・・カモフラージュか。全然違うんだよな?」

「はい。」

「それならテリオス・カモフラージュって名前はどうだ?」

「良い名です。これからはそういう名に致します。」

スキアはそう言うと直ぐに影へと潜っていった。
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