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8話
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「あーーけーーてぇーーー!!おーねーがーいーーー!!!!!」
俺は今日も今日とて、共生棟へ行くために門に齧り付いていた。
「あら、またやってるの?」
背後から聞こえた声に俺は勢いよく振り返る。
「ルカ!」
予想通り、そこには同じ寮生のルカが居た。
彼女は現寮内でミカドに次ぐ古参で、ミカドの古くからの友人らしい。
ミカドに校内案内をしてもらった時に出会って、彼が用事でいない日は食堂で一緒にごはんを食べる仲になった。
「ねね、もしかして共生棟に行くの?俺も連れてってくれない?」
「良いけど。本当に電気ショック好きね」
「今日は大丈夫かもしれないじゃん!」
俺は素早く門から手を離してルカと手を繋ぐ。
このブレスレットには3つの役割がある。
1つ目は寮と校内に入るための鍵。
2つ目は校舎を出たり入ったりする為の鍵。
3つ目は寮の敷地外に出る為ーー門の外へ出る為の鍵だ。
ちなみに共生棟に繋がるこの門も、外界へ繋がる正門も出ることはできなかった。
門を潜った時点で立っていられない程の衝撃に襲われるのだ。
ルカの推測では、寮の卒業条件を満たせば普通に通れるのではないかとのことだった。
なぜ推測かと言うと、このブレスレット制度は最近導入されたらしい。
この制度ができてからの入寮生は俺しかいないので確かめようがないとのことだった。
でもそれはあくまでルカの推測だ。
彼女の仮説が間違っていて、もしかしたら今日は通れるかもしれない。
「準備は良い?」
「うん!」
ルカは女性だけど身長が高い。
おまけに凄い美人さんで俺の学年でもとても人気があった。
ストロベリーゴールドの髪は腰くらいまであって、今日も真っ赤なルージュが色っぽい。
「うっ、うわぁぁぁぁああああっ!!!???」
せーのっ、とタイミングを合わせたにも関わらず、俺の体には静電気を何倍も強めたような衝撃が走る。
慌てて一歩後退し、その場に膝をついた。
「なっなんでぇ…?」
「じゃ。私授業があるから。またね」
面白いものを見た、みたいな顔をしているけど、投げかけられる言葉は冷たい。
彼女はクールでさっぱりとした性格だから、下手に慰めたりはしなかった。
去り行くルカに手を振りながら、ふと視線を感じて校舎を見上げる。
ーーー教室から、ミカドが見ている。
ミカドは基本的にどこでも着いてくる。
授業も買い出しも、談話室で他の寮生と会話をする時でさえずっとそばにいる。
お風呂の中までついて来ようとするから、それはさすがにやめてほしいと伝えると、渋々ながら了承していた。
俺がここに来たばかりだから気にかけてくれているのだろう。
でも、この門に行く時だけはついてきてくれない。
いつも同じ教室の窓からじぃっ…と覗いているだけ。
「ミコト様!ミカド様が呼んでますよ~!戻ってきてくださーい!」
少し遠くでロキの声がする。
ロキはここの学生が快適に生活が送れるよう、お手伝いをする用務員さんのような役割を担っているそうだ。
寮生以外は基本的に身分は平民だが、技術や才能を買われて王から『祝福』を受ける者がいるらしい。
俺たち貴族とは違い、寿命が延びることを説明された上で儀式を受け入れたのだ。
ロキもその1人で、王宮に仕えていた頃に王から声が掛かったらしい。
「………自分で来ればいいのに」
一瞬ロキに移した視線を再度教室に向ける。
何か言いたげな顔をしているのに、ミカドは何も言わない。
「ミコトさま~!」
「もう……今行くから~!!!」
ミカドに向けた視線を今度こそしっかりロキに向ける。
俺は声に急かされるまま、玄関に向かって走り出した。
「おかえり、ミコト」
教室に着くと、ミカドは何事もなかったように本を読んでいた。
「ただいまぁ」
別に走る必要はないのだが、なんとなく待たせているのは悪いと思い階段を駆け上がって来た。
パタパタと手で風を送りながら俺はミカドの反対の席に腰を下ろす。
ミカドからは相変わらず良い香りがしたので、逆に俺は汗臭くないか不安になった。
「午後はなんだっけ。政治学?それともマナー講座?」
「廊下を走って来るミコトにはマナー講座が必要かもしれないけど…今日は王家の歴史をやろうか」
「うへぇ…まじか」
分厚い本を手渡されて思わず机に突っ伏す。
俺は本当に頭が良くなくて、勉強が苦手だ。
特に暗記科目は全然覚えられなくて、1つの範囲で何回も同じ小テストを受ける有り様である。
「今日は覚えることは少ないよ。説明みたいな感じだし」
俺が唇を尖らすとミカドが苦笑する。
ちなみにこの授業、受講者は俺しかいない。
そして他の授業も俺しかいない。
なぜなら今この寮内にいる俺以外の人間は、みんな卒業条件である座学を修得してからである。
「じゃあ、215ページを開いて」
そして先生はミカド。
この授業だけではなく、全ての授業がミカド。
ミカドはこの寮にずっと昔から居て、全部の授業内容を暗記しているから勉強を教える許可を先生からもらったとのことだった。
ミカドの授業は分かりやすいし楽しいけれど、友達と話しながら授業を受けたり、一緒に勉強して放課後を過ごすなんてことはできなかった。
「はーい……ん?これ、家系図?」
仕方なくミカドから本を受け取り、指定されたページを開く。
机に肘をつきながらペラペラとページを開くとある系図が目に留まる。
「うん。僕が生まれるまでの王家の家系図」
「へぇ~」
ミカドは俺の肘を人差し指でつんつんしながら言う。
気にせず家系図を眺めているとあることに気がつく。
「なんか思ったより少ないかも」
「王家は1人1人の寿命が長いからか数が少ないんだよ」
へぇ、と再度呟いて家系図を辿る。
ミカドの両親、その両親、さらにまたその両親…から家系図は始まっていた。
「これ、省略されてるの?」
「されてないよ。この国は僕の曽祖父が作ったんだ」
「えっそうなの!?」
驚いて本から顔を上げる。
この国では王家の歴史はタブーとされている。
歴史の授業では何年にどこで戦争が起きたかなどは習うが、その時の王の名前は併記されていない。
今の王が何年在位しているかも勿論知らない。
そしてこの国がいつ建国されたかも、知らない。
「さっきも言ったけど、王家の者は寿命が長い。それ故に繁殖能力が弱くて子どもが生まれにくいんだ」
ミカドの指が家系図を指差す。
どの夫妻にも子どもは1人しかおらず、いずれも王位を継いでる。
「そしてその体質は血を摂取した貴族にも受け継がれている。最盛期と比べて今では家号が半分以下になってしまった」
そう言ったミカドは少し寂しげな目をした。
あまり俺には見せない表情だ。
「だから貴族と王族には義務付けられているんだよ。この薔薇を咲かせてくれる人を、この学園で見つけることを」
あの日の記憶が蘇る。
俺も結婚する人を探さないといけないけど、ミカドも立場は同じだった。
しかもミカドは王族だからそのプレッシャーや理不尽さは俺なんかの比でないのだろう。
少ししゅん…としていると、ミカドは苦笑しながらあるものを取り出した。
それは例の薔薇が入れられているガラスケースだった。
しかし、俺が前見たのと何かが違う。
「花びらが黒い…?」
「これは僕の薔薇だよ」
「ミカドの!?」
黒い花弁はぎゅっと閉じられていて花を咲かす気配がない。
黒い薔薇は見たことがなくてそれをまじまじと見つめてしまう。
ちなみに俺の薔薇は何故かミカドの部屋の、ベッド近くのサイドテーブルに飾られている。
「ミコトに持っていてほしい」
「えっ?俺、こんな大切なもの受け取れないよ!」
「おねがい。どうしてミコトに持っていてほしいんだ」
ミカドが祈るように言う。
断ったらミカドを悲しませてしまうと思って、俺は渋々それを受け取った。
俺は今日も今日とて、共生棟へ行くために門に齧り付いていた。
「あら、またやってるの?」
背後から聞こえた声に俺は勢いよく振り返る。
「ルカ!」
予想通り、そこには同じ寮生のルカが居た。
彼女は現寮内でミカドに次ぐ古参で、ミカドの古くからの友人らしい。
ミカドに校内案内をしてもらった時に出会って、彼が用事でいない日は食堂で一緒にごはんを食べる仲になった。
「ねね、もしかして共生棟に行くの?俺も連れてってくれない?」
「良いけど。本当に電気ショック好きね」
「今日は大丈夫かもしれないじゃん!」
俺は素早く門から手を離してルカと手を繋ぐ。
このブレスレットには3つの役割がある。
1つ目は寮と校内に入るための鍵。
2つ目は校舎を出たり入ったりする為の鍵。
3つ目は寮の敷地外に出る為ーー門の外へ出る為の鍵だ。
ちなみに共生棟に繋がるこの門も、外界へ繋がる正門も出ることはできなかった。
門を潜った時点で立っていられない程の衝撃に襲われるのだ。
ルカの推測では、寮の卒業条件を満たせば普通に通れるのではないかとのことだった。
なぜ推測かと言うと、このブレスレット制度は最近導入されたらしい。
この制度ができてからの入寮生は俺しかいないので確かめようがないとのことだった。
でもそれはあくまでルカの推測だ。
彼女の仮説が間違っていて、もしかしたら今日は通れるかもしれない。
「準備は良い?」
「うん!」
ルカは女性だけど身長が高い。
おまけに凄い美人さんで俺の学年でもとても人気があった。
ストロベリーゴールドの髪は腰くらいまであって、今日も真っ赤なルージュが色っぽい。
「うっ、うわぁぁぁぁああああっ!!!???」
せーのっ、とタイミングを合わせたにも関わらず、俺の体には静電気を何倍も強めたような衝撃が走る。
慌てて一歩後退し、その場に膝をついた。
「なっなんでぇ…?」
「じゃ。私授業があるから。またね」
面白いものを見た、みたいな顔をしているけど、投げかけられる言葉は冷たい。
彼女はクールでさっぱりとした性格だから、下手に慰めたりはしなかった。
去り行くルカに手を振りながら、ふと視線を感じて校舎を見上げる。
ーーー教室から、ミカドが見ている。
ミカドは基本的にどこでも着いてくる。
授業も買い出しも、談話室で他の寮生と会話をする時でさえずっとそばにいる。
お風呂の中までついて来ようとするから、それはさすがにやめてほしいと伝えると、渋々ながら了承していた。
俺がここに来たばかりだから気にかけてくれているのだろう。
でも、この門に行く時だけはついてきてくれない。
いつも同じ教室の窓からじぃっ…と覗いているだけ。
「ミコト様!ミカド様が呼んでますよ~!戻ってきてくださーい!」
少し遠くでロキの声がする。
ロキはここの学生が快適に生活が送れるよう、お手伝いをする用務員さんのような役割を担っているそうだ。
寮生以外は基本的に身分は平民だが、技術や才能を買われて王から『祝福』を受ける者がいるらしい。
俺たち貴族とは違い、寿命が延びることを説明された上で儀式を受け入れたのだ。
ロキもその1人で、王宮に仕えていた頃に王から声が掛かったらしい。
「………自分で来ればいいのに」
一瞬ロキに移した視線を再度教室に向ける。
何か言いたげな顔をしているのに、ミカドは何も言わない。
「ミコトさま~!」
「もう……今行くから~!!!」
ミカドに向けた視線を今度こそしっかりロキに向ける。
俺は声に急かされるまま、玄関に向かって走り出した。
「おかえり、ミコト」
教室に着くと、ミカドは何事もなかったように本を読んでいた。
「ただいまぁ」
別に走る必要はないのだが、なんとなく待たせているのは悪いと思い階段を駆け上がって来た。
パタパタと手で風を送りながら俺はミカドの反対の席に腰を下ろす。
ミカドからは相変わらず良い香りがしたので、逆に俺は汗臭くないか不安になった。
「午後はなんだっけ。政治学?それともマナー講座?」
「廊下を走って来るミコトにはマナー講座が必要かもしれないけど…今日は王家の歴史をやろうか」
「うへぇ…まじか」
分厚い本を手渡されて思わず机に突っ伏す。
俺は本当に頭が良くなくて、勉強が苦手だ。
特に暗記科目は全然覚えられなくて、1つの範囲で何回も同じ小テストを受ける有り様である。
「今日は覚えることは少ないよ。説明みたいな感じだし」
俺が唇を尖らすとミカドが苦笑する。
ちなみにこの授業、受講者は俺しかいない。
そして他の授業も俺しかいない。
なぜなら今この寮内にいる俺以外の人間は、みんな卒業条件である座学を修得してからである。
「じゃあ、215ページを開いて」
そして先生はミカド。
この授業だけではなく、全ての授業がミカド。
ミカドはこの寮にずっと昔から居て、全部の授業内容を暗記しているから勉強を教える許可を先生からもらったとのことだった。
ミカドの授業は分かりやすいし楽しいけれど、友達と話しながら授業を受けたり、一緒に勉強して放課後を過ごすなんてことはできなかった。
「はーい……ん?これ、家系図?」
仕方なくミカドから本を受け取り、指定されたページを開く。
机に肘をつきながらペラペラとページを開くとある系図が目に留まる。
「うん。僕が生まれるまでの王家の家系図」
「へぇ~」
ミカドは俺の肘を人差し指でつんつんしながら言う。
気にせず家系図を眺めているとあることに気がつく。
「なんか思ったより少ないかも」
「王家は1人1人の寿命が長いからか数が少ないんだよ」
へぇ、と再度呟いて家系図を辿る。
ミカドの両親、その両親、さらにまたその両親…から家系図は始まっていた。
「これ、省略されてるの?」
「されてないよ。この国は僕の曽祖父が作ったんだ」
「えっそうなの!?」
驚いて本から顔を上げる。
この国では王家の歴史はタブーとされている。
歴史の授業では何年にどこで戦争が起きたかなどは習うが、その時の王の名前は併記されていない。
今の王が何年在位しているかも勿論知らない。
そしてこの国がいつ建国されたかも、知らない。
「さっきも言ったけど、王家の者は寿命が長い。それ故に繁殖能力が弱くて子どもが生まれにくいんだ」
ミカドの指が家系図を指差す。
どの夫妻にも子どもは1人しかおらず、いずれも王位を継いでる。
「そしてその体質は血を摂取した貴族にも受け継がれている。最盛期と比べて今では家号が半分以下になってしまった」
そう言ったミカドは少し寂しげな目をした。
あまり俺には見せない表情だ。
「だから貴族と王族には義務付けられているんだよ。この薔薇を咲かせてくれる人を、この学園で見つけることを」
あの日の記憶が蘇る。
俺も結婚する人を探さないといけないけど、ミカドも立場は同じだった。
しかもミカドは王族だからそのプレッシャーや理不尽さは俺なんかの比でないのだろう。
少ししゅん…としていると、ミカドは苦笑しながらあるものを取り出した。
それは例の薔薇が入れられているガラスケースだった。
しかし、俺が前見たのと何かが違う。
「花びらが黒い…?」
「これは僕の薔薇だよ」
「ミカドの!?」
黒い花弁はぎゅっと閉じられていて花を咲かす気配がない。
黒い薔薇は見たことがなくてそれをまじまじと見つめてしまう。
ちなみに俺の薔薇は何故かミカドの部屋の、ベッド近くのサイドテーブルに飾られている。
「ミコトに持っていてほしい」
「えっ?俺、こんな大切なもの受け取れないよ!」
「おねがい。どうしてミコトに持っていてほしいんだ」
ミカドが祈るように言う。
断ったらミカドを悲しませてしまうと思って、俺は渋々それを受け取った。
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