ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの

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喫茶店始めました

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ウィルさんが帰ってからちらほらとお客さんが来たり、冷やかしみたいな感じの人が来たりしたけど初日はこんなものでしょ。

1日に何十時間も働けないし、キリがよくなったら閉めよう。







「アルフ、もう少しで終わるからそうしたら一緒に魔法の勉強しようね」



「うんっ、勉強するー!」







アルフはいい子だ。



カランカランとまた入り口の鈴が鳴る。

さて、今回はお客さんか冷やかしかどっちだろうと思いながらドアの方を見ればまさかの昨日の主人公。







「卑怯だぞ!」



「はい?」





えっ、何が?

お客さんでも冷やかしでもなくて営業妨害ですか?







「城に帰ってルナに話を聞いたけどルナは何もしていないのに君がルナに罪を被せたらしいじゃないか!」







どっからそんな妄想話が出てきた。

てか、あの状況だったのによくその話信じたね。

主人公って馬鹿なの?







「1人の話しか聞かずに営業妨害ですか?」



「ルナが嘘をつく必要ない!」





いや、君に嫌われたくないから嘘をつくってのはあるだろ。

これが恋は盲目ってやつか。







「で、それだけを言いにわざわざ?」





若干……いや、思いっきり呆れながらも主人公に問う。

……本当にそれだけなら営業妨害で訴えてやる。





「ああ、それとルナに謝れ。 ルナは罪を被せられて泣いてたんだぞ!」





罪って何だ、罪って。

私がアルフに水を掛けたって言いたいのか。



あ り え な い っ !







「ふざけないで下さい。 大体罪って何ですか? 何故初めて会った人に罪を被せなきゃならないんですか? お姫様は嘘をつかないって誰が決めたんですか?」



「どうせルナが可愛いから嫉妬したんだろ。 ルナの事を罵倒してわざわざその子に水をかけたらしいなっ。 虐待は犯罪だ!」





話にならない。

お姫様を罵倒なんてする訳ない(村人D的な存在で居たいのに)

それに、私が可愛いアルフを虐待する?



ないない。







「私がアルフを虐待した証拠でもあるんですか?」



「ルナが証人だっ!」







いや、あのお姫様では証人にならないだろう。

主人公って馬鹿なの?(2回目)



てか、アルフがのんびりケーキを食べてるのが見えないのだろうか。

虐待されてるならこんなにのんびりケーキ食べてないだろ。







「もう何でもいいですから出て行って下さい。 営業妨害で訴えますよ?」





相手してる暇ないんだって。

残ったケーキの処理もしないといけないし(捨てるのは勿体無いからおばちゃん達にお裾分け)







「逃げるのかっ」





もう主人公嫌いになりそう。

あまり主人公組に関わらないようにしよ。






「逃げる? ここは私の店ですけど? それに商売の邪魔をしているのは貴方ですよね? 店で大声上げられると邪魔なんです」





まだ納得していないのか私を睨みながらも黙っている。

本当に邪魔なんだけど……。







「くっ……覚えていろ。 証拠を掴んでその子を助け出すからなっ!」





しばらくの睨み合いが続けば主人公が折れたのか捨て台詞を吐いて店から出て行ってくれた。

まだ虐待してると思っているのか。
大体何を言われても私はアルフを離す気はないよ。







「アヤ姉?」





ケーキを食べ終わったのか頬に生クリームをつけたまま見上げてくるアルフ。






「何でもないよ」





ハンカチを取り出せばアルフの頬についた生クリームを拭き取る。



魔法の修行はどうやってやろうか…。

知識はあるけどイマイチよく出来ないんだよな。

誰かに習うとか?

でも、こっちに知り合いは居ないし……。





売れ残ったケーキを箱に詰めれば小さな溜め息をつきながらこれからする修行の事を考える。

ギルドに依頼してみような。





きちんとガラスケースも拭き、アルフの食べた後も片付ければ早速行ってみようと笑みを浮かべる。



初めての魔法、お姫様は杖は使ってなかったし他に必要な物はないだろうか。

まあ、よくわかんないからこのままでいいや。



アルフの手を握り店に鍵を掛ければアルフの手を引いてまたギルドにと向かう。

……修行って事は戦闘ギルドだよね、ちょっと憂鬱かも。





  
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