ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの

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初めての学園

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食堂には貴族や平民関係なく来るけど人間主義?で差別が激しい生徒はあまり来ないらしい。

食堂に来る生徒に次々と食事を出していきながらも今はアイランくんに何も言う人が居ないから安心する。



まあ、クロスが居るからかもしれないけど。

クロスってこの学園で上位に入るほど強いらしいし、人気もあるらしいからね。

全部ラインベルトさんやセオルさんに聞いた話だけど。





その時、ガシャンッと食器の落ちる音が聞こえてきた。

そして、クロスの怒った声とアイランくんのため息、数人の慌ててるような声も聞こえる。







「クロス、どうかした?」







あまり人前には出たくなかったけど商マスターの推薦もあって食堂を任されたんだから、問題起きたら私が何とかしなきゃいけないからね。

騒ぎの所に向かえばクロスはアイランくんに羽交い締めにされていた。

そして、クロスの前には怯えてる二人の男の子と割れた食器に落ちてるカレー二つ。







「アイランくん、どうしたんですか?」







この状況を見て何となくは理解出来るかもしれないけど当たってるかわからないのでアイランくんに聞く。

アイランくんは必死にクロスを抑えながらも苦笑いしていた。







「ファレスさんが作った料理をわざと落とされたからクロスさんが怒ってしまって……」





「もしかして、渡したのはアイランくん?」





「……はい」







何となくだけどわかった。

多分、倒れてる子達は貴族でアイランくん達のような亜種が嫌いなんだ。

だから、アイランくんに意地悪する為にご飯をわざと落としたんだろう。



アイランくんの表情を見るだけで今までもあったみたいだからね。

ただ、今日から私が食堂をやってて、ついでに私に好意を持っちゃったりしたクロスが居たから……。









「クロス、止めて」







何だか恥ずかしいし、被害者であるはずのアイランくんがクロスの行動にビックリしてるし。

私が声をかければクロスは抵抗するのを止め大人しくなった。



……注目されてて恥ずかしい、私は村人Fぐらいな役割がいいの。







「アヤミ……だが」





「並んでいる人が居るし、アイランくんが困ってるでしょ。 早く片付けて仕事しよ?」







クロスはまだ不満げだがクロスが手を上げれば落ちていたカレーが消えた。



あれ……?







「今のって闇属性ですよね? 流石リトリスさん、完全無詠唱が出来るなんて!」



 


完全無詠唱って頭の中のイメージと詠唱した時の二倍以上の魔力が確か必要なんだよね?

イメージがはっきりしてないと魔法は失敗して出来ないし、魔力が足りなくても出来ない。

だから、学校では完全無詠唱を教えないって本に書いてた。



クロスは最強主人公だから出来るんだね。







「行こう」







落ちた料理はクロスが片付けてくれたのでクロスに声をかけて厨房に戻ろうとした。







「そんな豚のような平民の女に尻尾を振ってるなんて落ちぶれたものだなっ」







後ろから声が聞こえてきたが無視。

クロスがまた怒った顔をして戻ろうとしているけど、私が腕を掴んで厨房に押し込んだ。

私がデブなのは事実なんだし、気にすることはない。



……ちょっと気にしてるけど……。








「クロス、私の為に怒ってくれるのはありがたいけど食堂で暴れたら駄目」





「だが、アヤミの料理を落とし尚且つアヤミに暴言を……」





「私が太ってるのは本当なんだからいいの。 こっちは細い人が多いんだから」







ほとんどの人が戦っているからなのか地球に比べたら細い人ばかり。

私もダイエットしようかな……。







「せ、先生を呼んだので今食堂は落ち着きました。 大丈夫ですか?」





「ごめんなさい、面倒を起こしてしまって」





「ファレスさんは悪くないです!」







十中八九悪いのは差別することを教えた親なんだろうけどね。

確かに地球でも差別する人は居たけど多分ここまで酷くないはず。

……虐め自殺問題は多かったけど。







「すまない……」





「クロスが悪い訳じゃないよ。 それより、まだ生徒さんが居るから仕事しよう」







私が配役ミスったせいかもしれないけど今は落ち込んでる場合じゃない。

アイランくんとセオルさんはまだ働いてるんだからね。

ちゃんと仕事しないと。



私が持ち場に戻ればクロスも納得してなさそうだが配膳に戻る。





その後は何事もなく配膳の仕事は終わった。









「後は皿洗いだけですが、アイランくん達はお昼食べますか?」





「す、少しだけいただきます」





「私も少しで大丈夫です」





「俺、めっちゃ食います!」







作ってる最中の時はあまり話せなかったので今から仲良くなれたらいいな。

これからまだ1ヶ月もあるんだし、仲良くなれた方が嬉しいし。







「俺も食べる」







調理室は広いので一つの机に椅子を持ってきて座らせ、一人一人の注文を聞いた。

私はまだ食べなくても片付け終わって帰ってから食べても大丈夫だしね。

みんなはまだ授業があるだろうから食べなきゃ。



注文通りにご飯をみんなに渡してから私は溜まってる洗い物を片付け始めた。







 
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