ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの

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悪女は婚約破棄をする?

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「アヤミ、俺とダンスして欲しい」


「はい?」



そう、クロスに言われたのは朝食の時だった。
クロスが急に何かを言い出すのはいつものことだけど、もう少し分かりやすく説明して欲しいよ。



「私たちが学園に通っていることはアヤミさんも知っていると思います。 その学園で今度パーティーがあるのですがダンスもしなくてはならないのでパートナーが必要なんです」



あー、なるほどね。
そのダンスありのパーティーにクロスは私を誘っているのは分かった。

でも、私はダンスなんて出来ないし、ドレスも持ってないんだけど?



「いや、部外者を学園に入れていいの?」


「パートナーなら問題ありません。 婚約者が学園を卒業してる場合もありますから」



……十代の時から婚約者が居るなんて流石は貴族が多い学園って感じだね。
私は彼氏なんて一回も出来たことないから分からないけど。



「ダンスなんて踊れないし、ドレスなんて持ってないよ」


「パートナーとして参加してくれるだけでいい。 ドレスは俺が買ってやる」


「ダンスパーティーと言っても踊る人は少ないんですよ。 私もアヤミさんが来て下さると嬉しいです」



にっこりとコーネリアちゃんは微笑んでるけど、流石にクロスにドレスを買ってもらうことなんて出来ない。
この世界の服って日本と違って量産品じゃなくて一つ一つ手作りだから良い値段するからね。

ブランド物を買ってもらうみたいな感じだからそんなこと出来ないから。



「クロスには色々お世話になってるからパーティーには行くよ。 でも、ドレスは自分で用意するから大丈夫」



正直に言うとパーティーになんて行きたくはないけど、クロスには今まで迷惑もかけたし、色々やってもらってるんだからそろそろ恩返ししないと。
これぐらいで全部恩返し出来たなんて思えないけどちょっとだけでもね。

……でも、もしダンスを踊ることになったらどうしようか。



「じゃあ、俺とアルフは留守番してますね!」


「あの……アルフくんには申し訳ないのですが、私もレイファさんにパートナーをお願いしたいのです」


「へ? 俺は構わないけどアルフ一人になるっすよ?」



どこか申し訳なさそうにしてるコーネリアちゃん。
そう言えば虐められてるって言ってたものね……全員パートナーが必須なのに居ないとなると更に虐められる可能性あるし。



「僕は一人でお留守番出来るよ!」


「終わったらすぐに帰って来るよ。 お昼も用意しとくね」


「うん、アヤ姉のご飯は美味しいから大好き!」



にこにこと笑顔のアルフの頭を優しく撫でてあげる。
クロスも何も言わないけど、アルフも何も言わないからね……今度の休みにはたくさん甘やかしてあげよう。


 
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