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第4章
会議③アドルファスside
しおりを挟む静かになった会議室では全員の意見を踏まえて、どう対処をしていくかが話し合われた。
「確かにアーバスノイヤー公爵の言う通り、敵が闇属性適合者団体だけとは限らんな。戦力を分散させる必要があるか。」
「西と北はこちらはこちらで警戒し、助力が必要であればこちらへ連絡を入れるという言伝を預かっている。南に関しては伝手があるのでその者に頼むつもりです。ですので、我等は中央と東を中心に警戒し、連絡が入ればすぐに西や北に動けるよう対策すればよいかと。」
ヒル侯爵の言葉に父上が言葉を重ねる。
伝手というのはもしかしてバグ殿辺りのことだろうか?
彼等は南の地に住まう悪魔族とは違い、異空間の魔界に住まう悪魔だと聞いているが…進んで助けてくれるとは思えない。
父上には何か彼らと取引できる材料があるのだろうか…。
「うむ。警戒範囲を狭められるのならそれに越したことはないが…しかしルグノス。お主の伝手という者に関してはきっちりと説明をしてもらうぞ。」
「もちろんです。しかし伝手の御仁も悪魔族ですので対価が必要になります。その対価について国王陛下からも協力していただけますでしょうか?」
「ほう、我に悪魔の対価を払えと?いい度胸だルグノス・アーバスノイヤー。命を対価に指定された時には喜んでお前の心臓を差し出してやろう。」
「良いでしょう。しかし差し出せられるものならね。」
国王様は当然伝手というものについて言及した。
それに対して父上は臣下としてはギリギリ駄目だ発言をし、それに対して国王様がニヒルに笑い嫌味を言うが父上もそれに嫌味を返す。
見てるこちらは冷や冷やとするが、こういうやり取りはよくあることなのかヒル侯爵や周りの貴族達は呆れた様子で傍観している。
東側の貴族とヒル侯爵率いる王国騎士団が主となって問題解決に動くことが決まり、他貴族は自身の領地の警備を強化する方向で決まった。
アーバスノイヤー家は近衛騎士団として王族の警護を強化も行った。
しかしルナイスが関わっている以上、アーバスノイヤー家が東の地へ無干渉とはいかない為私兵(暗躍部隊)がルナイスの元へ密かに送られた。
そこに俺も混じりたかったのだが、父上が国王の警備に当たらないとならない為、俺が領主代理として領地の警護にあたらねばならずルナイスの元へ向かうことは叶わなかった。
会議から二日後
俺のもとにルナイスからの魔法送書が届いた。
『にぃ様 お元気でしょうか?僕は無事元気に過ごしておりますのでご安心ください。早速本題なのですが…僕はこれを機にちょっとした革命を起こしてやろうと考えています。そのことでにぃ様やとーさまにご迷惑がかかると思いますが無事五体満足で成し遂げてやる所存ですのでご容赦ください。僕はにぃ様達が僕を信じてくれると信じています。』
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