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【番外編②】甘く溶かして
【番外編】甘く溶かして ⑥
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肌の火照りが醒めた頃に流風が起き上がり、抱き合う前に作ったいちごチョコを持ってきてくれた。藍流がひとつつまんで俺の唇をつんつんとつつく。
「あーんして」
「俺が食べるより、藍流と流風が食べて?」
唇をつついたいちごを受け取り、もう片方の手でもいちごをつまむ。藍流と流風の口元に差し出すと、ふたりはぱくりと口に含んだ。
「指は食べ物じゃないよ」
ふたり揃って俺の指まで食べているから、もう、と笑うと藍流と流風は顔を見合わせて同時に左右対称に首を傾げる。ちゅっと音を立てて指を口から解放するのも同時で、可愛くて微笑ましい。
「奏は食べ物じゃないって」
「知らなかった」
藍流も流風もとぼけた顔をして俺の両頬にキスをする。
「ほら、こんなにおいしい」
「チョコより甘いね」
頬や額、耳、首……あちこちに唇が触れてくすぐったい。
「今度こそ、あーん」
「あ、む……」
藍流が口元に差し出したいちごを食べようとしたら、すいっと取り上げられ、流風がキスをしてくる。唇が離れたらいちごが唇に押し当てられた。
「あーんして、奏」
「意地悪するからしない」
いちごで唇をつつかれ、体温で溶けたチョコが唇につくのがわかる。それを藍流が舐め取る。
「くすぐったい……」
今度こそいちごチョコが口に運ばれ、きゅっといちごを噛むと甘酸っぱい香りが口いっぱいに広がる。その甘酸っぱさがチョコの甘みとちょうどいい組み合わせで口元が緩んでしまう。
「おいしい?」
「俺のも食べて」
次に差し出されたいちごもぱくりとひと口で食べると、ふたりは自分達が食べたときより幸せそうな微笑みを見せた。俺が見たかった笑顔だ、と嬉しくなって、ふたりの唇にもいちごチョコを押し当てる。
「奏がえっちなことしようとしてる」
「もう、藍流が先にしたんでしょ。俺もする」
「奏のえっち」
藍流も流風もチョコのついた唇でくすくす笑う。それを順に舐め取り、軽いキスを繰り返す。
「食べ物で遊んじゃいけないんだよ」
「奏が悪い子」
意地悪を言うので、藍流と流風の口にもうひとつずついちごチョコを押し込む。
「可愛いなあ」
「すっごく可愛い」
にこにこしながらいちごを食べるふたりに抱きついて、三人でベッドに転がった。
「あーんして」
「俺が食べるより、藍流と流風が食べて?」
唇をつついたいちごを受け取り、もう片方の手でもいちごをつまむ。藍流と流風の口元に差し出すと、ふたりはぱくりと口に含んだ。
「指は食べ物じゃないよ」
ふたり揃って俺の指まで食べているから、もう、と笑うと藍流と流風は顔を見合わせて同時に左右対称に首を傾げる。ちゅっと音を立てて指を口から解放するのも同時で、可愛くて微笑ましい。
「奏は食べ物じゃないって」
「知らなかった」
藍流も流風もとぼけた顔をして俺の両頬にキスをする。
「ほら、こんなにおいしい」
「チョコより甘いね」
頬や額、耳、首……あちこちに唇が触れてくすぐったい。
「今度こそ、あーん」
「あ、む……」
藍流が口元に差し出したいちごを食べようとしたら、すいっと取り上げられ、流風がキスをしてくる。唇が離れたらいちごが唇に押し当てられた。
「あーんして、奏」
「意地悪するからしない」
いちごで唇をつつかれ、体温で溶けたチョコが唇につくのがわかる。それを藍流が舐め取る。
「くすぐったい……」
今度こそいちごチョコが口に運ばれ、きゅっといちごを噛むと甘酸っぱい香りが口いっぱいに広がる。その甘酸っぱさがチョコの甘みとちょうどいい組み合わせで口元が緩んでしまう。
「おいしい?」
「俺のも食べて」
次に差し出されたいちごもぱくりとひと口で食べると、ふたりは自分達が食べたときより幸せそうな微笑みを見せた。俺が見たかった笑顔だ、と嬉しくなって、ふたりの唇にもいちごチョコを押し当てる。
「奏がえっちなことしようとしてる」
「もう、藍流が先にしたんでしょ。俺もする」
「奏のえっち」
藍流も流風もチョコのついた唇でくすくす笑う。それを順に舐め取り、軽いキスを繰り返す。
「食べ物で遊んじゃいけないんだよ」
「奏が悪い子」
意地悪を言うので、藍流と流風の口にもうひとつずついちごチョコを押し込む。
「可愛いなあ」
「すっごく可愛い」
にこにこしながらいちごを食べるふたりに抱きついて、三人でベッドに転がった。
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