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旅立ち~オードゥス出立まで
固有スキル【鎧袖一贖】
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ノアが武器を持たないまま巣に急速接近して行くのを女鏖蜂と鎧蜂察知し、迎撃態勢に入った。
それを確認したノアは固有スキル【鎧袖一贖】を発動。
たちまちノアの体から赤黒い陽炎が立ち昇る。
陽炎が尾を引きながらも駆けていくノアは先程と同じく巣の下で飛び上がり剣を足場に女鏖蜂に接近する。
「ダメだ!ノア君それではまた迎撃されるだけだ!」
ライルが叫んだ通りまた鎧蜂が割って入りノアに向かうが
「さっきは良くもやってくれたなぁ!」
ゴガガガゴガゴゴ!
猛然と鎧蜂を殴り始めるノア。
「ノア君止めろ!そんな事したら手が二度と使えなくなるぞ!」
ゴガァ!
一際強く殴った後勢いよく女鏖蜂にぶつかった鎧蜂を見ると殴られた箇所が凹み、ひしゃげ、所々から体液が噴き出し瀕死の状態であった。
「な!?何が…」
ライルには何が起こったのか理解出来ていないが尚もノアの攻撃は続く。
巣の上に立ったノアに向かい突進を仕掛ける鎧蜂をノアは真正面から受け止める。
針の発射口をノアに向け発射態勢に入るが頭を押し込み巣に叩き付け、鎧蜂の頭目掛け拳を振り下ろす。
「オラァッ!」
ゴチュッ!ビキビキビキ!
鎧蜂の頭を貫通し、勢いそのままに巣に拳が突き刺さり周囲にヒビが入る。
残り2匹の鎧蜂は少し離れた所からノアに向け鋼鉄の針を次々飛ばす。
ギリギリで回避し続けるノアに痺れを切らしたのか1匹の鎧蜂がノアを捕らえに掛かるがすんでの所で回避し胸目掛け貫手を放ち体を貫く。
それでもしぶとくこちらに発射口を向け攻撃を仕掛けようとしてくるので頭を掴み、もぎ取る。
もう1匹からの掃射を貫いた死骸で防ぎつつ鎧蜂の隙を見て<集中><投擲術><渾身>を発動し死骸を投げ付ける。
猛烈な速度で当たった鎧蜂と死骸は弾け散り、これで4匹の鎧蜂は片付いた。
安堵したのも束の間、ノアは背後から猛烈に嫌な予感を感じる。
振り向くという選択も考えず直ぐ様しゃがむと頭上を凄まじい速度で物体が通過する。
女鏖蜂が卵管をノアに突き付け背後から撃ち殺そうとしていた様だ。
射出される卵の速度は先程地面に撃った速度の比ではなく、少し離れた大木に着弾した部分は大きく抉られている。
しゃがんだノアを追う様に卵管を動かし、巣の表面が抉れていくのを厭わず尚も撃ち続ける。
ただ巨体故に小回りが利かないが為ノアは回避しつつ接近、卵管に腕を回し<渾身>を発動、卵管と幾つかの器官ごと身体から引き抜く。
女鏖蜂は怒り、強烈な力で腹部を跳ね上げノアを宙に浮かす。
大顎を大きく開け、凄まじい速度で噛みつきを仕掛けてくる。
また大顎を鳴らされても面倒なので大顎に両手を掛け<渾身>を発動。女鏖蜂は顎を閉じ様とするが徐々に抉じ開けられていく。
「お、らぁああああっ!」
ベキッ! ブチィッ!
大顎の片側が大きく抉れ、千切れ落ちる。
千切れた顎から体液が止めどなく吹き出し暴れ狂う。
その隙に乗じて頭と胸の接続部に体を滑り込ませ頭の付け根と首根っこに手を掛け、引き剥がしに掛かる。
女鏖蜂も何とか頭を下げ、耐えるが徐々に首の筋からミチミチと音が立ち始める。
これが最後だと言わんばかりに声を上げ力を振り絞る。
「おぉおおおおおおあああっ!!」
ゴキン! ブチィッ!
一瞬の音と衝撃と共に女鏖蜂から力が抜け、だらりと身体が傾いたかと思うとその巨体は大きな音を立て崩れ落ちる。
ノアもその巨体と共に落下するが何とか着地に成功する。
女鏖蜂の方を見て完全に絶命しているのを確認するとノアの体から立ち昇っていた赤黒い陽炎はふっと消えた。
急な虚脱感に気を失いそうになるが膝を付いた体勢で何とか踏ん張る。意識が朦朧とするがライルの気配が近付く。
「ノ…ノア君大丈夫か!?」
「ええ…大丈夫ですよ…ちょーっと反動が来てるだけなので。
さぁ、ちゃっちゃと回収して戻りましょう…」
「ば…!良い、良い!俺がやっとくからノア君は休んでなって!」
「あとライルさん、口調直してもらって良いですか?違和感が凄いので…」
「…ノア君、休んでにゃね?」
「…はい。」
それから暫くはライルの回収風景を眺めたりアルミラが無事着けたか等の取り留めも無いことを考えていた。
ライルが女鏖蜂と鎧蜂以外の回収が済んだ頃に1階の入口から複数人の足音と喧騒が聞こえ始める。
ライルがゆらりと立ち上がるのをノアが「大丈夫」と言い制する。
集団の先頭にいるのはエメラルダ、アルミラ、アルキラーの3人、続いて面識がある職員が追随していた。各々いつもの職員用の服装ではなく本気の装備みたいだ。
職員全員が目の前の光景に絶句している。無理も無いだろう。
職員からしてみたらこのダンジョンにいるハズの無いモンスター(アルミラ談)が出たのだ。
調査、報告云々でこれから忙しくなる事だろう。
エメラルダは固まってる職員に呼び掛け指示を出す。
暫く休んだ事で体調が戻ったノアはゆっくりと立ち上がり巣に向かう。
出来るかどうか分からないが回収してみる事にした。結果的に収まりはしたが、あまりにも大きいからだろうか5枠分が埋まる。
巣が消えたことで中層2階への穴が露になったが今日は流石に下りるつもりはない。
需要があるのかどうか分からないがついでに女鏖蜂も回収する。
回収直後エメラルダ、アルミラ、アルキラーから声が掛かる。
「ノア様、今回収されたのが女鏖蜂ですか?」
「らしいですね。アルミラさんのが詳しいと思いますが。」
「確かにあれは女鏖蜂で間違いないわ。
ただこんなダンジョンで現れる様なモンスターじゃないけどね…そこら辺はアルキラーのが詳しいんじゃないかしら。」
「確かに女鏖蜂はここよりも魔素が濃い高難度の森林ダンジョン『森羅』の上層エリアボスモンスターだ。
短期間で質の悪い苦万蜂や護衛の鎧蜂を大量に産み出し、酷い時は『大量発生』一歩手前の事態を引き起こす厄介なモンスターだ。
討伐するには最低でも中級冒険者8人程のパーティで挑むのを推奨されるモンスターを1人とはまぁ…」
「何はともあれ無事で安心しました。
ただ申し訳ありませんノア様、これから調査等でここは少しの間慌ただしくなります。入口の所で待機して頂いても良いですか?」
「ええ、分かりました。自分も今はあまり動きたくないので。」
エメラルダに促されノアはライルに肩を借りつつ入口へ向かう。
それを確認したノアは固有スキル【鎧袖一贖】を発動。
たちまちノアの体から赤黒い陽炎が立ち昇る。
陽炎が尾を引きながらも駆けていくノアは先程と同じく巣の下で飛び上がり剣を足場に女鏖蜂に接近する。
「ダメだ!ノア君それではまた迎撃されるだけだ!」
ライルが叫んだ通りまた鎧蜂が割って入りノアに向かうが
「さっきは良くもやってくれたなぁ!」
ゴガガガゴガゴゴ!
猛然と鎧蜂を殴り始めるノア。
「ノア君止めろ!そんな事したら手が二度と使えなくなるぞ!」
ゴガァ!
一際強く殴った後勢いよく女鏖蜂にぶつかった鎧蜂を見ると殴られた箇所が凹み、ひしゃげ、所々から体液が噴き出し瀕死の状態であった。
「な!?何が…」
ライルには何が起こったのか理解出来ていないが尚もノアの攻撃は続く。
巣の上に立ったノアに向かい突進を仕掛ける鎧蜂をノアは真正面から受け止める。
針の発射口をノアに向け発射態勢に入るが頭を押し込み巣に叩き付け、鎧蜂の頭目掛け拳を振り下ろす。
「オラァッ!」
ゴチュッ!ビキビキビキ!
鎧蜂の頭を貫通し、勢いそのままに巣に拳が突き刺さり周囲にヒビが入る。
残り2匹の鎧蜂は少し離れた所からノアに向け鋼鉄の針を次々飛ばす。
ギリギリで回避し続けるノアに痺れを切らしたのか1匹の鎧蜂がノアを捕らえに掛かるがすんでの所で回避し胸目掛け貫手を放ち体を貫く。
それでもしぶとくこちらに発射口を向け攻撃を仕掛けようとしてくるので頭を掴み、もぎ取る。
もう1匹からの掃射を貫いた死骸で防ぎつつ鎧蜂の隙を見て<集中><投擲術><渾身>を発動し死骸を投げ付ける。
猛烈な速度で当たった鎧蜂と死骸は弾け散り、これで4匹の鎧蜂は片付いた。
安堵したのも束の間、ノアは背後から猛烈に嫌な予感を感じる。
振り向くという選択も考えず直ぐ様しゃがむと頭上を凄まじい速度で物体が通過する。
女鏖蜂が卵管をノアに突き付け背後から撃ち殺そうとしていた様だ。
射出される卵の速度は先程地面に撃った速度の比ではなく、少し離れた大木に着弾した部分は大きく抉られている。
しゃがんだノアを追う様に卵管を動かし、巣の表面が抉れていくのを厭わず尚も撃ち続ける。
ただ巨体故に小回りが利かないが為ノアは回避しつつ接近、卵管に腕を回し<渾身>を発動、卵管と幾つかの器官ごと身体から引き抜く。
女鏖蜂は怒り、強烈な力で腹部を跳ね上げノアを宙に浮かす。
大顎を大きく開け、凄まじい速度で噛みつきを仕掛けてくる。
また大顎を鳴らされても面倒なので大顎に両手を掛け<渾身>を発動。女鏖蜂は顎を閉じ様とするが徐々に抉じ開けられていく。
「お、らぁああああっ!」
ベキッ! ブチィッ!
大顎の片側が大きく抉れ、千切れ落ちる。
千切れた顎から体液が止めどなく吹き出し暴れ狂う。
その隙に乗じて頭と胸の接続部に体を滑り込ませ頭の付け根と首根っこに手を掛け、引き剥がしに掛かる。
女鏖蜂も何とか頭を下げ、耐えるが徐々に首の筋からミチミチと音が立ち始める。
これが最後だと言わんばかりに声を上げ力を振り絞る。
「おぉおおおおおおあああっ!!」
ゴキン! ブチィッ!
一瞬の音と衝撃と共に女鏖蜂から力が抜け、だらりと身体が傾いたかと思うとその巨体は大きな音を立て崩れ落ちる。
ノアもその巨体と共に落下するが何とか着地に成功する。
女鏖蜂の方を見て完全に絶命しているのを確認するとノアの体から立ち昇っていた赤黒い陽炎はふっと消えた。
急な虚脱感に気を失いそうになるが膝を付いた体勢で何とか踏ん張る。意識が朦朧とするがライルの気配が近付く。
「ノ…ノア君大丈夫か!?」
「ええ…大丈夫ですよ…ちょーっと反動が来てるだけなので。
さぁ、ちゃっちゃと回収して戻りましょう…」
「ば…!良い、良い!俺がやっとくからノア君は休んでなって!」
「あとライルさん、口調直してもらって良いですか?違和感が凄いので…」
「…ノア君、休んでにゃね?」
「…はい。」
それから暫くはライルの回収風景を眺めたりアルミラが無事着けたか等の取り留めも無いことを考えていた。
ライルが女鏖蜂と鎧蜂以外の回収が済んだ頃に1階の入口から複数人の足音と喧騒が聞こえ始める。
ライルがゆらりと立ち上がるのをノアが「大丈夫」と言い制する。
集団の先頭にいるのはエメラルダ、アルミラ、アルキラーの3人、続いて面識がある職員が追随していた。各々いつもの職員用の服装ではなく本気の装備みたいだ。
職員全員が目の前の光景に絶句している。無理も無いだろう。
職員からしてみたらこのダンジョンにいるハズの無いモンスター(アルミラ談)が出たのだ。
調査、報告云々でこれから忙しくなる事だろう。
エメラルダは固まってる職員に呼び掛け指示を出す。
暫く休んだ事で体調が戻ったノアはゆっくりと立ち上がり巣に向かう。
出来るかどうか分からないが回収してみる事にした。結果的に収まりはしたが、あまりにも大きいからだろうか5枠分が埋まる。
巣が消えたことで中層2階への穴が露になったが今日は流石に下りるつもりはない。
需要があるのかどうか分からないがついでに女鏖蜂も回収する。
回収直後エメラルダ、アルミラ、アルキラーから声が掛かる。
「ノア様、今回収されたのが女鏖蜂ですか?」
「らしいですね。アルミラさんのが詳しいと思いますが。」
「確かにあれは女鏖蜂で間違いないわ。
ただこんなダンジョンで現れる様なモンスターじゃないけどね…そこら辺はアルキラーのが詳しいんじゃないかしら。」
「確かに女鏖蜂はここよりも魔素が濃い高難度の森林ダンジョン『森羅』の上層エリアボスモンスターだ。
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討伐するには最低でも中級冒険者8人程のパーティで挑むのを推奨されるモンスターを1人とはまぁ…」
「何はともあれ無事で安心しました。
ただ申し訳ありませんノア様、これから調査等でここは少しの間慌ただしくなります。入口の所で待機して頂いても良いですか?」
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