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王都編
ごめんなさい!
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"すいません最近色々あり過ぎて連絡出来ま…忘れてました!ごめんなさい!"
ノアから突然送られて来た文面を見てクスっと笑うクロラ。
そんなクロラの背後から肩越しにロゼが手紙を覗き込んでくる。
「クロラっちー!もしかして旦那様から連絡来たの?」
「だ、旦那じゃないってロゼちゃん…
うん。文面からしてとても慌てて送ってきたみたい。」
「別れてから3週間も音信不通とは…どうするクロラ、処す?処す?」
「落ち着けポーラ。
ジョーさんから聞いたろ?この3週間の間ノア君に起こった出来事を。
戦争を2回挟んでる様な物だぞ?」
「安心してジェイル、軽い冗談よ。」
「軽い冗談で処すなよ…」
そんなポーラとジェイルのやり取りを尻目に、クロラはしゃがみ込んでノアに返事を送っている様だ。
「ねねクロラっち、何て返してるのー?」
「と、取り敢えず近況はジョーさんから聞いてたよー、って事ともうすぐ王都に着くよーとかだよ。」
本来であればノアとクロラの手紙のやり取りを茶化すつもりでいたロゼとポーラ。
だがノアから一切連絡が無い上に時折会っていた商人のジョーから『滅茶苦茶忙しくしてる』と伝えられていた為、邪魔してはいけないと思ったクロラからも手紙を送る事をしなかった。
結果ロゼとポーラの両名はクロラ茶化しに飢えていた。
「えー、味気無ーい、『早く会いたーい』とか『愛してるー』とか無いのー?」
「かなりの戦果を上げた様だから、恐らく王都では高確率で少年の元に何処ぞの小娘が迫って来ているハズよ?
何かもうちょっとこう、無いの?」
要するに『もっとグイグイ行け』と2人から迫られたクロラだが、口元を手で押さえモジモジとしつつ
「そ、そう言うのは本人に面と向かって言いたい…かな…」
と言った後に顔を伏してしまった。
「たは~!これこれ、この感じ!最近の私達に足りなかったのはこれだったんだよー!」
「ジェイル、私は熱くて渋い茶を所望する、持って参れ。」
「その辺にドクダミ生えてるから煎じて飲んでくれ。」
ジェイルは再びクロラ茶化しが復活したな、と心の中で手を合わせつつ、視界の端に薄らと見える王城を見詰めていた。
返事を返し終えたクロラは徐に立ち上がり、再び王都へ向けて歩き出す。
少し歩いていると、鬱蒼と木が繁る薄暗い林に差し掛かった。
昼間だというのに夕暮れ時の山中の様な暗さがある。
が、オードゥスのダンジョンで<夜目>のスキルを鍛えた4人にとっては何て事無い道であった。
「いやー、それにしても予定より3日も早く王都に着けそうで本当に良かったよねー。」
「ああ、アルバラストの街を迂回しなくて済んだのがでかかったな。」
「お兄ちゃん達も言ってたんだ、『王都に来るんだったらアルバラストは迂回していけ、野盗がうじゃうじゃいるから』って。」
「そのうじゃうじゃいる野盗を、少年は殆ど1人で殲滅したんだってね。
街にいた商人達が皆口々に言ってたわ。」
「何か近々街に銅像が立つ様だぞ?
『野盗500人とヒュドラの脅威から街を救った少年の像』とか何とかで。」
「ノア君…多分知ったら悶絶すると思うから、黙っておこう。」
「「「そうだね。」」」
恐らく完成した像の前で膝から崩れ落ちるのが容易に想像出来る為、本人に伏せておく事にする一同。
だが、当の本人が知る事になるのは割と直ぐの事だったりする。
「クロラっちのおにーさん2人って王都に居るんだっけ?」
「そ。上のお兄ちゃんが【料理人】ギルド、その次のお兄ちゃんが【彫金加工】ギルドに在籍してるよ。」
「ほぅ、指輪と料理を作ってくれるお兄さんとは…後はクロラの一言さえあれば事が進みますなぁ…」
「…何の話をしているのかな?ポーラちゃん?」
再びポーラによる茶化しが開始されようとした時だった。
「ん?後方から大人数で接近してくる反応があるな。」
「ほんとーだ、<聞き耳>の反応からして2~30人じゃ利かないよ?」
「皆、善は急げよ。
急いで木に登ってやり過ごしましょう。」
そう言うと4人は<木登り上手>と<縦横無尽>を発動してスルスルと近くの木に登ると、全員が<気配遮断>を発動して息を潜める。
少しすると、黒いフードを被った集団が眼下を次々と通り過ぎて行く。
ざっと人数を数えてみると50人程確認、全員が王都に向かって行った。
ザッ!スタッ!スタッ!トッ!
「何だったんだろ、今の集団…」
「うーん…<聞き耳>でも声が多過ぎて何て言ってるかイマイチ分からなかったけど<…きえふ>とか<…夜には>とかしか聞こえなかったよ…」
集団に対して各々憶測を立てていると
『そこを動くな!』
「「「「!?」」」」
バッ!ザザッ!ザッ!
4人全員の<気配感知>とロゼの<聞き耳>に一切反応が無かったにも関わらず、黒いフードを目深に被った人物が背後に立っていた。
誰も反応出来なかった事から相手は明らかに自分達よりも上位の者であるのは確実。
それでも各々武器を取り出して、直ぐ様戦闘態勢に入る。
「あはは、ごめんごめん。私よ、私。」
先程の声音とは打って変わって、女性の物となった声で皆に呼び掛けつつ、目深に被っていたフードを頭から外す謎の人物。
4人はその間もその人物の動きに注視している。
「オードゥスの時以来ね、カサグリアよ。」
フードを外すと、褐色肌に白髪のダークエルフが顔を出す。
顔と名前を聞いて、真っ先にクロラが反応した。
「カ、カサグリアさん、どうしてここに?」
「ふふ、王命を受けて仕事の真っ最中よ。
今さっきここを通った集団を尾行してたの。」
「「「お、王命!?」」」
「うん、詳しい事は後日分かると思うけど、それまでは私とここで会った事や見た事は誰にも話さないでね?」
「は、はい…でもそれなら何で私達の前に姿を?」
「あなた達は大丈夫だと思うけど、あいつらに尾行て行かない様に釘を刺しに、ね。
大丈夫、あいつらは一目散に王都を目指してるだけだし、時が来るまで暴れたりしないハズだから安心して王都に向かって頂戴。」
話の内容を聞く限りだと安心出来なさそうではあるが、ジョーの仲間であるカサグリアが言うなら大丈夫なのであろう。
「それじゃ、また王都で会いましょう。」
ヒュバッ!
そう言うとカサグリアは凄まじい速度で先程の集団を追い駆けて行った。
「なーんだろう…これから王都で何か起こるのかな…」
「それかあれよ。
もう既に何か起こっていると考えた方が良いわ。」
「でも何だかんだノア君が解決しそう…」
「「「確かに。」」」
「ともかく先へ進もう。
夕方頃に野営して朝早く出立すれば明日の昼には王都に着くかも知れない。」
「「「了解!」」」
兎にも角にも王都までの道程が決まった為、一行は薄暗い林の中を駆けて行った。
ノアから突然送られて来た文面を見てクスっと笑うクロラ。
そんなクロラの背後から肩越しにロゼが手紙を覗き込んでくる。
「クロラっちー!もしかして旦那様から連絡来たの?」
「だ、旦那じゃないってロゼちゃん…
うん。文面からしてとても慌てて送ってきたみたい。」
「別れてから3週間も音信不通とは…どうするクロラ、処す?処す?」
「落ち着けポーラ。
ジョーさんから聞いたろ?この3週間の間ノア君に起こった出来事を。
戦争を2回挟んでる様な物だぞ?」
「安心してジェイル、軽い冗談よ。」
「軽い冗談で処すなよ…」
そんなポーラとジェイルのやり取りを尻目に、クロラはしゃがみ込んでノアに返事を送っている様だ。
「ねねクロラっち、何て返してるのー?」
「と、取り敢えず近況はジョーさんから聞いてたよー、って事ともうすぐ王都に着くよーとかだよ。」
本来であればノアとクロラの手紙のやり取りを茶化すつもりでいたロゼとポーラ。
だがノアから一切連絡が無い上に時折会っていた商人のジョーから『滅茶苦茶忙しくしてる』と伝えられていた為、邪魔してはいけないと思ったクロラからも手紙を送る事をしなかった。
結果ロゼとポーラの両名はクロラ茶化しに飢えていた。
「えー、味気無ーい、『早く会いたーい』とか『愛してるー』とか無いのー?」
「かなりの戦果を上げた様だから、恐らく王都では高確率で少年の元に何処ぞの小娘が迫って来ているハズよ?
何かもうちょっとこう、無いの?」
要するに『もっとグイグイ行け』と2人から迫られたクロラだが、口元を手で押さえモジモジとしつつ
「そ、そう言うのは本人に面と向かって言いたい…かな…」
と言った後に顔を伏してしまった。
「たは~!これこれ、この感じ!最近の私達に足りなかったのはこれだったんだよー!」
「ジェイル、私は熱くて渋い茶を所望する、持って参れ。」
「その辺にドクダミ生えてるから煎じて飲んでくれ。」
ジェイルは再びクロラ茶化しが復活したな、と心の中で手を合わせつつ、視界の端に薄らと見える王城を見詰めていた。
返事を返し終えたクロラは徐に立ち上がり、再び王都へ向けて歩き出す。
少し歩いていると、鬱蒼と木が繁る薄暗い林に差し掛かった。
昼間だというのに夕暮れ時の山中の様な暗さがある。
が、オードゥスのダンジョンで<夜目>のスキルを鍛えた4人にとっては何て事無い道であった。
「いやー、それにしても予定より3日も早く王都に着けそうで本当に良かったよねー。」
「ああ、アルバラストの街を迂回しなくて済んだのがでかかったな。」
「お兄ちゃん達も言ってたんだ、『王都に来るんだったらアルバラストは迂回していけ、野盗がうじゃうじゃいるから』って。」
「そのうじゃうじゃいる野盗を、少年は殆ど1人で殲滅したんだってね。
街にいた商人達が皆口々に言ってたわ。」
「何か近々街に銅像が立つ様だぞ?
『野盗500人とヒュドラの脅威から街を救った少年の像』とか何とかで。」
「ノア君…多分知ったら悶絶すると思うから、黙っておこう。」
「「「そうだね。」」」
恐らく完成した像の前で膝から崩れ落ちるのが容易に想像出来る為、本人に伏せておく事にする一同。
だが、当の本人が知る事になるのは割と直ぐの事だったりする。
「クロラっちのおにーさん2人って王都に居るんだっけ?」
「そ。上のお兄ちゃんが【料理人】ギルド、その次のお兄ちゃんが【彫金加工】ギルドに在籍してるよ。」
「ほぅ、指輪と料理を作ってくれるお兄さんとは…後はクロラの一言さえあれば事が進みますなぁ…」
「…何の話をしているのかな?ポーラちゃん?」
再びポーラによる茶化しが開始されようとした時だった。
「ん?後方から大人数で接近してくる反応があるな。」
「ほんとーだ、<聞き耳>の反応からして2~30人じゃ利かないよ?」
「皆、善は急げよ。
急いで木に登ってやり過ごしましょう。」
そう言うと4人は<木登り上手>と<縦横無尽>を発動してスルスルと近くの木に登ると、全員が<気配遮断>を発動して息を潜める。
少しすると、黒いフードを被った集団が眼下を次々と通り過ぎて行く。
ざっと人数を数えてみると50人程確認、全員が王都に向かって行った。
ザッ!スタッ!スタッ!トッ!
「何だったんだろ、今の集団…」
「うーん…<聞き耳>でも声が多過ぎて何て言ってるかイマイチ分からなかったけど<…きえふ>とか<…夜には>とかしか聞こえなかったよ…」
集団に対して各々憶測を立てていると
『そこを動くな!』
「「「「!?」」」」
バッ!ザザッ!ザッ!
4人全員の<気配感知>とロゼの<聞き耳>に一切反応が無かったにも関わらず、黒いフードを目深に被った人物が背後に立っていた。
誰も反応出来なかった事から相手は明らかに自分達よりも上位の者であるのは確実。
それでも各々武器を取り出して、直ぐ様戦闘態勢に入る。
「あはは、ごめんごめん。私よ、私。」
先程の声音とは打って変わって、女性の物となった声で皆に呼び掛けつつ、目深に被っていたフードを頭から外す謎の人物。
4人はその間もその人物の動きに注視している。
「オードゥスの時以来ね、カサグリアよ。」
フードを外すと、褐色肌に白髪のダークエルフが顔を出す。
顔と名前を聞いて、真っ先にクロラが反応した。
「カ、カサグリアさん、どうしてここに?」
「ふふ、王命を受けて仕事の真っ最中よ。
今さっきここを通った集団を尾行してたの。」
「「「お、王命!?」」」
「うん、詳しい事は後日分かると思うけど、それまでは私とここで会った事や見た事は誰にも話さないでね?」
「は、はい…でもそれなら何で私達の前に姿を?」
「あなた達は大丈夫だと思うけど、あいつらに尾行て行かない様に釘を刺しに、ね。
大丈夫、あいつらは一目散に王都を目指してるだけだし、時が来るまで暴れたりしないハズだから安心して王都に向かって頂戴。」
話の内容を聞く限りだと安心出来なさそうではあるが、ジョーの仲間であるカサグリアが言うなら大丈夫なのであろう。
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ヒュバッ!
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「なーんだろう…これから王都で何か起こるのかな…」
「それかあれよ。
もう既に何か起こっていると考えた方が良いわ。」
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