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再びアルバラスト編
6時間後、王城にて
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~6時間後、王城にて~
ガチャ。
「エルニストラ王、お久し振りに御座いますな。」
「ヴァリエンテ・ルルイエ伯爵殿、久し振りですな。」
王室の扉が開かれると、2人の女性従者を連れた身長180セメル以上のガッシリとした体躯の老齢の男性が声を掛けつつ頭を下げる。
エルニストラ王もそれに合わせて軽く会釈をする。
「「ふ、ふふふ…」」
「あっはっはっは!堅苦しい真似は止せ、ルル。
昔みたく砕けた調子で話してくれよ、むず痒くて敵わん。」
「くくく、初っぱなから王に軽口など叩けんだろうが。
エルは相変わらずだな。」
「「ル、ルルイエ様、これは…」」
連れて来た女性従者2人は、王と主人が和気あいあいと会話をしている事に驚いていると
「あぁ、俺とコイツ…エルニストラとは昔パーティを組んでたんだ。
まさか王になると思わなかったがな。」
「戦闘狂のお前が美人な奥さん貰って伯爵とはなぁ…くくく…」
「うるせぇ、お前は王なんだからバンバン世継ぎ作れ。
見た目は現役なんだからよ。」
「うるへー、余計なお世話だ、見た目以外も現役だわ。」
その後5分程昔話等に華を咲かせ続けた後、ヴァリエンテ・ルルイエが王城に訪れた理由に入る事に。
「それでルル、西のあの土地、お前から見てどう思う?」
「自然豊かで水も豊富。
資源なんかも相当確保出来るだろうが、魔素が濃い。
半年もしない内に『溢れる』でしょうな。」
「…そうか…済まなかったな、兵を送れず…」
「何言ってんだ、フリアダビアでそれ所じゃなかっただろう?
今はウチの屈強な兵が間引きしてるから何とかなってる。
フリアダビアの問題がどうにかなったんだし、今後はどうにかなるんだろ?」
「いや、実は最近未発見のダンジョンが見付かってな。
中々の規模で派兵の見通しが立てられんのだ…」
「それはまた…うむむ、あんな僻地に冒険者を呼ぶ訳にもいかんし、かと言って野放しにしてたら何れ『溢れる』し…」
「取り敢えず何か良い案が無いか考えておこう。」
「頼む。
それよりも、この間はここに来れなくて済まなかったな。」
「うん?何の話だ?」
「何ってエル…お前この間国盗りされ掛かったろ?」
「あぁ…最後の敵以外は概ねこちらの予定通りに事が進んでいったから何とかなったぞ。
それにお前さんはその時西の土地に出張ってたからどちらにしろ無理だったろ。」
「言ってくれれば文字通り飛んで行ったものを…」
「いや、あの時ルルが来ても大した戦力には…」
「アホ抜かせ!何処ぞの"野盗200人殺し"の少年とまでは行かないが、野盗100人位なら無手で戦える位には衰えとらんぞ!」
「その"野盗200人殺し"の少年によって救われた。」
「え?マジで?」
「あぁ、マジマジ。もうここを離れて獣人国へ向かったがな。」
「うむむ、一目見てみたかったものだな…」
「一昨日ここを立ったから今頃アルバラストに居るんじゃないか?」
と、2人が話していると
「そのアルバラストから文が届いてますよ。」
「「うおっ!?」」
そこにはフードを目深に被った諜報部の者が立っていた。
「お前なぁ、急に話し掛けるなよ。」
「申し訳ありません。
和気あいあいと話されていた様で、声を掛ける隙が見当たりませんでした…」
「…まぁ良い、今は来客中だから後に「今話題に挙がっていた"野盗200人殺し"の少年に討伐依頼が発令された、との事です。」
「はぁっ!?何だそりゃ!その文を寄越せ!」
パシッ!
諜報部の者から乱暴に文を奪い取ると、そこに書かれた文面に注視するエルニストラ王。
「どうやら"野盗200人殺し"の少年が何かやらかした様「ヴァリエンテ・ルルイエ様、貴方様にも文が届いております。」
「へ?私にも?」
「ええ、同様にアルバラストからです。」
諜報部の者から文を受け取ったルルイエはゆっくりと文面を改める。
「は、はぁあああっ!?」
「うおっ!?大声出すなよルル、そっちはそっちで何があったんだ?」
エルニストラ王にそう言われたルルイエは、ゆっくりと顔を向けると
「その討伐依頼を出したのは…私の息子…らしい…」
「何で?」
「…くっそしょうも無い理由だったわ…」
そして場面は移ってノアの元にも
ヒュオッ ズズンッ!スタッ!
「ん?ベルドラッドさんとライリさん。
どうしてここに?」
突如巨鳥がノア達一行の頭上を通過したかと思うと、隊員のベルドラッドとライリが道の先に降り立った。
「「……。」」
「…そうですか、そう言う事ですか…」
「「え?」」
何やら神妙な面持ちの2人。
その場の雰囲気を何と無く察したノアは、懐に入れていた符を地面に投げ付ける。
が、その行動に2人は困惑している様だ。
「…以前身を以て分かって貰ったつもりたが、あなた達もそういう行動を取るとは…
ライリさん、あなたもそちら側の人間なんですね…」
「「え?ちょっと待ってどういう事…」」
『今度は戦う気すら起きない程、徹底的に痛め付けてやるからさっさと結界の中に入りやがれこの野郎がぁっ!』
ズォアアアッ!
前科持ちのベルドラッドが現れた事で、本日23組目の挑戦者だと思ったノアが、最初から殺気全開で2人に怒鳴り付けた。
「「待て待て待て!ノア君何か思い違いをしている!取り敢えず話を聞いてくれ!!」」
その後、クロラの制止でどうにか落ち着いたノアは、2人と話をする事に。
「なーんだ、てっきり2人も挑戦者としてやって来たのかと思いましたよ。」
「と、取り敢えず誤解が解けて良かった良かった…
…でだなノア君悪いんだが、首から手を離してくれないか…?」
「うぇぇん…ノア君の実力何度も見たんですから戦う気になりませんよぉ…
完全に私ベルドラッドさんに巻き込まれただけじゃないですかぁ…」
先程までシャレにならない殺気を浴びていたライリは、半べそ気味になっていた。
現在この場にはノアとクロラ、ヴァモスとベレーザの4人が居る。
他の皆は例の如く先に進み、アルバラストまで後3時間と言う所まで近付いていた。
※ちなみに太刀を担いだ鎧姿の男性と『筋肉達磨』の3人は、朝食を摂った後に別れました。
「それで2人は何でここに?」
「そう、それなんだが…『ぺらっ』コレを見てくれ。」
ベルドラッドが懐から紙を1枚取り出す。
ノアを含めた4人がその紙に書かれた事柄を読み上げる。
「「「「…"野盗200人殺し"の討伐依頼ぃっ!?」」」」
「ちょっと待って!何ですかこの依ら…まさか朝のアイツ…」
「…そのまさかだ…
アルバラストのギルド長もまさか定員が埋まると思わず、ノア君とコレの依頼主とのタイマンになると想定していたみたいだが、何故か"野盗200人殺し"否定派なる輩が大挙して居たみたいで、貼り出したら即定員が埋まったそうだ。」
この手の話を嫌うノアの事だから慌てふためき、どうやったらこの事態を回避出来るだろうか、と頭を抱える姿を想像していたベルドラッドとライリ。
だが2人の予想とは違う反応をノアは見せる事になる。
「…ふ、ふふふ…これは丁度良い…」
「「え?」」
「朝からずっとチマチマチマチマと来られてて休む暇もクロラさんと話す暇も無い…
纏まって来られた方が逆に助かるぜ…」
そう、ノアはカルルが来て以降ずっと戦いっぱなしである。
僅か数メルの距離に居ると言うのに今日行ったクロラとの会話は「はい、朝ご飯」「ありがとー」だけである。
一組一組は大した事が無くとも、それが22組もやって来ればかなりのストレスである。
「ただ、朝注意したのが気に食わなかったのか面倒な方法で仕返して来やがってぇ…
叩きのめしてくれるわ!」
「ノア君、そのセリフ魔王みたいだよ…」
「ベルドラッドさん、ライリさん教えてくれてありがとうございます。
今からアルバラストに向かうので叩きのめして来ます!」
「あ、待ってくれ、後王からの文があるのだ。
少し耳を傾けて貰えるか?」
「エルニストラ王から?」
今にも駆け出しそうなノアを呼び止めたベルドラッドは、王から預かった文を読み上げる。
「えー…"【鬼神】殿、今ベルドラッドからの報告を受けて怒り心頭だと思う。
今私の目の前にはカルルの父親のルルイエが頭を抱えて対応に追われている。
今回のこの馬鹿げた依頼は息子カルルの完全な暴走による物だ。
ルルイエには全く非が無い、何故彼を擁護しているかと言うと、ルルイエには西の大地で最重要の任務を任せている故、今彼を失墜に追い込む様な事は非常にマズイのだ。
ルルイエからは『息子は煮るなり焼くなりどうとでもして貰って構わない。ただ、半年の間で良いので事をあまり大きく荒立て無いで欲しい。その後は私も罰を受ける所存だ。』との事だ。
後でルルイエも君の元へ向かい、その後改めて謝罪をすると言っている。
私からは諜報部の者を送る故、何かあれば申し付けてくれ"と言う事だ。」
「…なる程、それであなたが居る訳ですね。」
「「「「「え?…うわっ!?」」」」」
「やぁノア君数日ぶり。」
驚く一同の背後にはフードを目深に被った諜報部の者が立っていた。
「大変な事になったねぇ。」
「ふっふっふ、寧ろやる気に満ち溢れてますよ…
王と奴の父親から正式に叩きのめしても良いと許可を受けたんですからねぇ、徹底的にやってやりますよ。」
(((((((あ、コレ滅茶苦茶頭に来てるな…)))))))
ガシッ。
「へ?きゃあっ!?」
後ろに立っていたクロラを抱き抱えるノア。
「…と言う訳でこれから急いでアルバラストまで走って向かいますのでこれにて失礼します。
ヴァモス、ベレーザ、あと諜報部の方、割と本気で走りますけど大丈夫ですか?」
「「はい、大丈夫です。」にゃ。」
「ふふ、諜報部を嘗めないで貰えるかな?」
『『『『ズドンッ!』』』』
ベルドラッドとライリに一言伝えたノアは、皆に確認を取った後に全員ほぼ同時にその場から駆け出していった。
ガチャ。
「エルニストラ王、お久し振りに御座いますな。」
「ヴァリエンテ・ルルイエ伯爵殿、久し振りですな。」
王室の扉が開かれると、2人の女性従者を連れた身長180セメル以上のガッシリとした体躯の老齢の男性が声を掛けつつ頭を下げる。
エルニストラ王もそれに合わせて軽く会釈をする。
「「ふ、ふふふ…」」
「あっはっはっは!堅苦しい真似は止せ、ルル。
昔みたく砕けた調子で話してくれよ、むず痒くて敵わん。」
「くくく、初っぱなから王に軽口など叩けんだろうが。
エルは相変わらずだな。」
「「ル、ルルイエ様、これは…」」
連れて来た女性従者2人は、王と主人が和気あいあいと会話をしている事に驚いていると
「あぁ、俺とコイツ…エルニストラとは昔パーティを組んでたんだ。
まさか王になると思わなかったがな。」
「戦闘狂のお前が美人な奥さん貰って伯爵とはなぁ…くくく…」
「うるせぇ、お前は王なんだからバンバン世継ぎ作れ。
見た目は現役なんだからよ。」
「うるへー、余計なお世話だ、見た目以外も現役だわ。」
その後5分程昔話等に華を咲かせ続けた後、ヴァリエンテ・ルルイエが王城に訪れた理由に入る事に。
「それでルル、西のあの土地、お前から見てどう思う?」
「自然豊かで水も豊富。
資源なんかも相当確保出来るだろうが、魔素が濃い。
半年もしない内に『溢れる』でしょうな。」
「…そうか…済まなかったな、兵を送れず…」
「何言ってんだ、フリアダビアでそれ所じゃなかっただろう?
今はウチの屈強な兵が間引きしてるから何とかなってる。
フリアダビアの問題がどうにかなったんだし、今後はどうにかなるんだろ?」
「いや、実は最近未発見のダンジョンが見付かってな。
中々の規模で派兵の見通しが立てられんのだ…」
「それはまた…うむむ、あんな僻地に冒険者を呼ぶ訳にもいかんし、かと言って野放しにしてたら何れ『溢れる』し…」
「取り敢えず何か良い案が無いか考えておこう。」
「頼む。
それよりも、この間はここに来れなくて済まなかったな。」
「うん?何の話だ?」
「何ってエル…お前この間国盗りされ掛かったろ?」
「あぁ…最後の敵以外は概ねこちらの予定通りに事が進んでいったから何とかなったぞ。
それにお前さんはその時西の土地に出張ってたからどちらにしろ無理だったろ。」
「言ってくれれば文字通り飛んで行ったものを…」
「いや、あの時ルルが来ても大した戦力には…」
「アホ抜かせ!何処ぞの"野盗200人殺し"の少年とまでは行かないが、野盗100人位なら無手で戦える位には衰えとらんぞ!」
「その"野盗200人殺し"の少年によって救われた。」
「え?マジで?」
「あぁ、マジマジ。もうここを離れて獣人国へ向かったがな。」
「うむむ、一目見てみたかったものだな…」
「一昨日ここを立ったから今頃アルバラストに居るんじゃないか?」
と、2人が話していると
「そのアルバラストから文が届いてますよ。」
「「うおっ!?」」
そこにはフードを目深に被った諜報部の者が立っていた。
「お前なぁ、急に話し掛けるなよ。」
「申し訳ありません。
和気あいあいと話されていた様で、声を掛ける隙が見当たりませんでした…」
「…まぁ良い、今は来客中だから後に「今話題に挙がっていた"野盗200人殺し"の少年に討伐依頼が発令された、との事です。」
「はぁっ!?何だそりゃ!その文を寄越せ!」
パシッ!
諜報部の者から乱暴に文を奪い取ると、そこに書かれた文面に注視するエルニストラ王。
「どうやら"野盗200人殺し"の少年が何かやらかした様「ヴァリエンテ・ルルイエ様、貴方様にも文が届いております。」
「へ?私にも?」
「ええ、同様にアルバラストからです。」
諜報部の者から文を受け取ったルルイエはゆっくりと文面を改める。
「は、はぁあああっ!?」
「うおっ!?大声出すなよルル、そっちはそっちで何があったんだ?」
エルニストラ王にそう言われたルルイエは、ゆっくりと顔を向けると
「その討伐依頼を出したのは…私の息子…らしい…」
「何で?」
「…くっそしょうも無い理由だったわ…」
そして場面は移ってノアの元にも
ヒュオッ ズズンッ!スタッ!
「ん?ベルドラッドさんとライリさん。
どうしてここに?」
突如巨鳥がノア達一行の頭上を通過したかと思うと、隊員のベルドラッドとライリが道の先に降り立った。
「「……。」」
「…そうですか、そう言う事ですか…」
「「え?」」
何やら神妙な面持ちの2人。
その場の雰囲気を何と無く察したノアは、懐に入れていた符を地面に投げ付ける。
が、その行動に2人は困惑している様だ。
「…以前身を以て分かって貰ったつもりたが、あなた達もそういう行動を取るとは…
ライリさん、あなたもそちら側の人間なんですね…」
「「え?ちょっと待ってどういう事…」」
『今度は戦う気すら起きない程、徹底的に痛め付けてやるからさっさと結界の中に入りやがれこの野郎がぁっ!』
ズォアアアッ!
前科持ちのベルドラッドが現れた事で、本日23組目の挑戦者だと思ったノアが、最初から殺気全開で2人に怒鳴り付けた。
「「待て待て待て!ノア君何か思い違いをしている!取り敢えず話を聞いてくれ!!」」
その後、クロラの制止でどうにか落ち着いたノアは、2人と話をする事に。
「なーんだ、てっきり2人も挑戦者としてやって来たのかと思いましたよ。」
「と、取り敢えず誤解が解けて良かった良かった…
…でだなノア君悪いんだが、首から手を離してくれないか…?」
「うぇぇん…ノア君の実力何度も見たんですから戦う気になりませんよぉ…
完全に私ベルドラッドさんに巻き込まれただけじゃないですかぁ…」
先程までシャレにならない殺気を浴びていたライリは、半べそ気味になっていた。
現在この場にはノアとクロラ、ヴァモスとベレーザの4人が居る。
他の皆は例の如く先に進み、アルバラストまで後3時間と言う所まで近付いていた。
※ちなみに太刀を担いだ鎧姿の男性と『筋肉達磨』の3人は、朝食を摂った後に別れました。
「それで2人は何でここに?」
「そう、それなんだが…『ぺらっ』コレを見てくれ。」
ベルドラッドが懐から紙を1枚取り出す。
ノアを含めた4人がその紙に書かれた事柄を読み上げる。
「「「「…"野盗200人殺し"の討伐依頼ぃっ!?」」」」
「ちょっと待って!何ですかこの依ら…まさか朝のアイツ…」
「…そのまさかだ…
アルバラストのギルド長もまさか定員が埋まると思わず、ノア君とコレの依頼主とのタイマンになると想定していたみたいだが、何故か"野盗200人殺し"否定派なる輩が大挙して居たみたいで、貼り出したら即定員が埋まったそうだ。」
この手の話を嫌うノアの事だから慌てふためき、どうやったらこの事態を回避出来るだろうか、と頭を抱える姿を想像していたベルドラッドとライリ。
だが2人の予想とは違う反応をノアは見せる事になる。
「…ふ、ふふふ…これは丁度良い…」
「「え?」」
「朝からずっとチマチマチマチマと来られてて休む暇もクロラさんと話す暇も無い…
纏まって来られた方が逆に助かるぜ…」
そう、ノアはカルルが来て以降ずっと戦いっぱなしである。
僅か数メルの距離に居ると言うのに今日行ったクロラとの会話は「はい、朝ご飯」「ありがとー」だけである。
一組一組は大した事が無くとも、それが22組もやって来ればかなりのストレスである。
「ただ、朝注意したのが気に食わなかったのか面倒な方法で仕返して来やがってぇ…
叩きのめしてくれるわ!」
「ノア君、そのセリフ魔王みたいだよ…」
「ベルドラッドさん、ライリさん教えてくれてありがとうございます。
今からアルバラストに向かうので叩きのめして来ます!」
「あ、待ってくれ、後王からの文があるのだ。
少し耳を傾けて貰えるか?」
「エルニストラ王から?」
今にも駆け出しそうなノアを呼び止めたベルドラッドは、王から預かった文を読み上げる。
「えー…"【鬼神】殿、今ベルドラッドからの報告を受けて怒り心頭だと思う。
今私の目の前にはカルルの父親のルルイエが頭を抱えて対応に追われている。
今回のこの馬鹿げた依頼は息子カルルの完全な暴走による物だ。
ルルイエには全く非が無い、何故彼を擁護しているかと言うと、ルルイエには西の大地で最重要の任務を任せている故、今彼を失墜に追い込む様な事は非常にマズイのだ。
ルルイエからは『息子は煮るなり焼くなりどうとでもして貰って構わない。ただ、半年の間で良いので事をあまり大きく荒立て無いで欲しい。その後は私も罰を受ける所存だ。』との事だ。
後でルルイエも君の元へ向かい、その後改めて謝罪をすると言っている。
私からは諜報部の者を送る故、何かあれば申し付けてくれ"と言う事だ。」
「…なる程、それであなたが居る訳ですね。」
「「「「「え?…うわっ!?」」」」」
「やぁノア君数日ぶり。」
驚く一同の背後にはフードを目深に被った諜報部の者が立っていた。
「大変な事になったねぇ。」
「ふっふっふ、寧ろやる気に満ち溢れてますよ…
王と奴の父親から正式に叩きのめしても良いと許可を受けたんですからねぇ、徹底的にやってやりますよ。」
(((((((あ、コレ滅茶苦茶頭に来てるな…)))))))
ガシッ。
「へ?きゃあっ!?」
後ろに立っていたクロラを抱き抱えるノア。
「…と言う訳でこれから急いでアルバラストまで走って向かいますのでこれにて失礼します。
ヴァモス、ベレーザ、あと諜報部の方、割と本気で走りますけど大丈夫ですか?」
「「はい、大丈夫です。」にゃ。」
「ふふ、諜報部を嘗めないで貰えるかな?」
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万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
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