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獣人国編~森の番人~
待機
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「ギュラドスカル様、何故私達はここで待機なのですか!?」
「私達同じパーティじゃないですか!?」
「ギュラドスカル様!私達も共に戦います!」
『ハーレム』の女性従者である【魔法使い】3人が抗議の声を上げている。
どうやら3人は街に残れと言っているらしい。
「駄目だ!お前達には補助魔法や回復魔法、防御魔法位しか使えんし、能力は新人冒険者、良く言えば中級冒険者程度しか無い。
死地と思われる場所に連れていく事は出来ん。
ここで待っててくれ。」
「「「そ、そうですが…」」」
アルバラストの時もそうであったが、従者の女性【魔法使い】3人は戦闘には参加せず、身体強化や補助魔法を掛ける補佐的ポジションであった。
周囲に上級冒険者が居るとは言え、相手は得体の知れないモンスターである。
こう言ってはアレだが、足手まといはゴメンである。
すると
《それなら私がこの子達を守っててあげるわ。それなら良いでしょ?》
澄んだ女性の声がノアの足元から聞こえて来る。
声の正体を知っているギュラドスカルと従者の女性【魔法使い】3人は、僅かに表情が明るくなり、正体を知らない冒険者達は困惑、ラインハードに至ってはびっくりして飛び上がっていた。
何はともあれ討伐隊が結成され、直ぐ様『滅びの森』に向かう事になった。
「あ、あのギュラドスカルさん、少しお話ししたい事が…」
「ん?」
ギュラドスカルがハナに呼ばれ、道中何やら話し込んでいた。
流石に話の内容までは聞かなかったが、ギュラドスカルの表情が何やら険しい物に変わっていった。
「「ノア様…その子は一体どなたですか…?」」
「うん?この子ですか?僕の隠し子ですよ?」
「「「えぇえっ!?」」」
ノアの隣をトコトコ歩く少女が気になったラーベ、ラベルタは、ふと関係性を聞いてきた。
今から死地に向かう為か、その場の空気が割と重かった。
ノアとしては軽い冗談を言ったつもりであったが、普段あまり冗談を言わないノアからサラッと言われ、何故かラインハードまで驚いて声を上げていた。
「ラインハードさんまで驚かなくても…
勿論冗談ですよ、今度僕との旅に同行するラインハードさんです。」
「「ど、同行者ですか…びっくりした…」」
何故か2人は心無しか安堵している様子。
何でだろう。
「ラインハードさん、戦闘が開始された時は危ないのでギュラドスカルの従者さんと共にグリードの所に居て下さいね。」
「あの、グリードとは何の事ですか?
もしかしてさっきの声と関係がおありですか?」
「あ、そうか、知ってなくて当たり前か。
グリード、出てきて貰え…いや、この話は後にしましょう。
どうやらアレが"森の番人レント・レアナ夫妻"とか言うモンスターですか…」
ノアがラインハードとの会話を中断して『滅びの森』方面を見ると、静まり返った場所に2人の影を確認。
向こうは直立不動の為、こちらに気付いているのかがイマイチ分からない。
大抵のモンスターが発するであろう殺気等も漂わせていない為、黙視しなければ本当にただの"木"同然である。
「皆さんはここに居て下さい。
まず始めに僕の方で穏便に退いて貰えないかどうか聞いてみます。」
そう言ってノアが2人の元へ向かおうとすると
「待ってくれノア君。どうやら彼処にいる2人は俺達『灰塵』に用があるらしい。
悪いが俺も同行させて貰うぞ。」
「…分かりました。
ですが危険を感じたら直ぐにその場から離れて下さい。」
「あぁ分かった。」
あ『灰塵』に用とは?と思うノアだが、それで事が穏便に済むならそれに越した事は無い。
一抹の不安を感じつつもノアとギュラドスカルは『滅びの森』の前で佇む2人の元へ向かう。
ザッ、ザッ、ザッ、ザッ…
暫し歩き、お互いの距離が10メルまで縮まった時であった。
〔こんにちは。〕
〔こんにちは。〕
「こんにちは。」
「っ!?…こ、こんにちは。」
突然レント・レアナ両名に挨拶をされ、戸惑うギュラドスカル。
〔そこのでかぶつのとなりにいるきみが"かいじん"かな。〕
〔だとうれしいわ。〕
「あ、いえ、『灰塵』と言うのは僕の事では無く…」
「『灰塵』は俺のクランだ。
何やら用があるらしいが、どう言った用件だ?」
ずいっと進み出たギュラドスカルがレント・レアナ2人の前に立ち塞がる。
中々に威圧感があるのだが、2人は黙ったままギュラドスカルの足元から頭の天辺まで眺め
〔なんだ、きたいしてそんした。〕
〔ほんと、きたいはずれ。〕
「なん「待った。今のはどういう意味ですか?」
抑揚の無い声で言われた為、尚更腹立たしい発言であったので、ギュラドスカルが食って掛かろうとしたのを制し、発言の意図を聞き出す事にした。
〔そのままのいみ。こいつたいしたことない。〕
〔つかえない。〕
「"つかえない"って事は、何かに利用するつもりだったのですか?」
〔そう。よりよいもりをつくるため、"なえだま"にするつもりだった。〕
〔もともとここへきたのはそれがもくてき。〕
「"なえだま"って田畑に植える苗の事ですよね。
何故『灰塵』なんです、森に居るモンスターじゃ駄目なんですか?」
〔いままではもんすたーをつかってた。
でもみなにげてしまう。
まったく、"うみのおや"にたいするれいぎというものはないものか。〕
〔きのうもあきらめてほかのちへいこうとしたら、ひとりのにんげんがみずからやってきた。〕
(ん?今片方何て言った…?)
〔つごうがよかったよね。〕
〔ね。〕
「ま、まさかアンタ達がイビルの団章を持ってたのって…」
気になる発言があったが、それ以上に気掛かりな発言があった為、ギュラドスカルは気付かないまま話を進める。
ギュラドスカルは、先程ハナから渡された団章を2人に見せる。
〔いびるがだれだかしらないが、そのにんげんが"それ"をもってたよ。〕
〔そのにんげんが"おれはかいじんのめんばーだ"っていってたから、わたしたちここでまってたの。〕
〔"めんばーならなかまがいるはず"。
もんすたーとちがってみずからやってくるやつらがいるならそちらを"なえだま"にしたほうがこっちとしてはつごうがいい。〕
〔でもそこのでかぶつは"えいよう"があまりない。
むしろ"きみ"と、こうほうの"にんげん3にん"と、"ちいさいの"がいいまりょくをもってる。〕
「なっ!?」ババッ!
どうやらギュラドスカルは眼中に無く、ノアとギュラドスカルの従者である女性【魔法使い】の3人とラインハードに目を付けた様だ。
「待て!彼女達には指一本…」
〔〔じゃま。〕〕
ボッ!
ドボッ!「おごっ!?」ドザザッ!
突如地面から超高速で木の根が飛び出し、立ち塞がるギュラドスカルに延びる。
直後ギュラドスカルの腹部に強い衝撃を受け、後方に吹き飛ばされた。
〔いいねきみ。よくみえたね。〕
〔ぜひとも"なえだま"にしたいわ。〕
ぐぐぐ…
「お褒めに預かり光栄だね…悪いけどそう易々と苗玉になるつもりは無い!徹底的に抗わせて貰うぞ!」
〔げんき。げんき。〕
〔すこしよわらせてから"しょり"しましょ。〕
ギュラドスカルの前に躍り出たノアは、荒鬼神を盾にし、反応が遅れたギュラドスカルの腹部を蹴り飛ばした。
地面から飛び出した木の根は1本だけだが、ノアの腕力を持ってしても押し返す事が出来なかった。
ボッ!「!?」
ゴッ!ギィイインッ!「ぐぅっ!?」
2本目の木の根が飛び出し荒鬼神に衝突。
そのまま高速で吹き飛ばされたノアは、地上10メルの高さまで克ち上げられるのであった。
「私達同じパーティじゃないですか!?」
「ギュラドスカル様!私達も共に戦います!」
『ハーレム』の女性従者である【魔法使い】3人が抗議の声を上げている。
どうやら3人は街に残れと言っているらしい。
「駄目だ!お前達には補助魔法や回復魔法、防御魔法位しか使えんし、能力は新人冒険者、良く言えば中級冒険者程度しか無い。
死地と思われる場所に連れていく事は出来ん。
ここで待っててくれ。」
「「「そ、そうですが…」」」
アルバラストの時もそうであったが、従者の女性【魔法使い】3人は戦闘には参加せず、身体強化や補助魔法を掛ける補佐的ポジションであった。
周囲に上級冒険者が居るとは言え、相手は得体の知れないモンスターである。
こう言ってはアレだが、足手まといはゴメンである。
すると
《それなら私がこの子達を守っててあげるわ。それなら良いでしょ?》
澄んだ女性の声がノアの足元から聞こえて来る。
声の正体を知っているギュラドスカルと従者の女性【魔法使い】3人は、僅かに表情が明るくなり、正体を知らない冒険者達は困惑、ラインハードに至ってはびっくりして飛び上がっていた。
何はともあれ討伐隊が結成され、直ぐ様『滅びの森』に向かう事になった。
「あ、あのギュラドスカルさん、少しお話ししたい事が…」
「ん?」
ギュラドスカルがハナに呼ばれ、道中何やら話し込んでいた。
流石に話の内容までは聞かなかったが、ギュラドスカルの表情が何やら険しい物に変わっていった。
「「ノア様…その子は一体どなたですか…?」」
「うん?この子ですか?僕の隠し子ですよ?」
「「「えぇえっ!?」」」
ノアの隣をトコトコ歩く少女が気になったラーベ、ラベルタは、ふと関係性を聞いてきた。
今から死地に向かう為か、その場の空気が割と重かった。
ノアとしては軽い冗談を言ったつもりであったが、普段あまり冗談を言わないノアからサラッと言われ、何故かラインハードまで驚いて声を上げていた。
「ラインハードさんまで驚かなくても…
勿論冗談ですよ、今度僕との旅に同行するラインハードさんです。」
「「ど、同行者ですか…びっくりした…」」
何故か2人は心無しか安堵している様子。
何でだろう。
「ラインハードさん、戦闘が開始された時は危ないのでギュラドスカルの従者さんと共にグリードの所に居て下さいね。」
「あの、グリードとは何の事ですか?
もしかしてさっきの声と関係がおありですか?」
「あ、そうか、知ってなくて当たり前か。
グリード、出てきて貰え…いや、この話は後にしましょう。
どうやらアレが"森の番人レント・レアナ夫妻"とか言うモンスターですか…」
ノアがラインハードとの会話を中断して『滅びの森』方面を見ると、静まり返った場所に2人の影を確認。
向こうは直立不動の為、こちらに気付いているのかがイマイチ分からない。
大抵のモンスターが発するであろう殺気等も漂わせていない為、黙視しなければ本当にただの"木"同然である。
「皆さんはここに居て下さい。
まず始めに僕の方で穏便に退いて貰えないかどうか聞いてみます。」
そう言ってノアが2人の元へ向かおうとすると
「待ってくれノア君。どうやら彼処にいる2人は俺達『灰塵』に用があるらしい。
悪いが俺も同行させて貰うぞ。」
「…分かりました。
ですが危険を感じたら直ぐにその場から離れて下さい。」
「あぁ分かった。」
あ『灰塵』に用とは?と思うノアだが、それで事が穏便に済むならそれに越した事は無い。
一抹の不安を感じつつもノアとギュラドスカルは『滅びの森』の前で佇む2人の元へ向かう。
ザッ、ザッ、ザッ、ザッ…
暫し歩き、お互いの距離が10メルまで縮まった時であった。
〔こんにちは。〕
〔こんにちは。〕
「こんにちは。」
「っ!?…こ、こんにちは。」
突然レント・レアナ両名に挨拶をされ、戸惑うギュラドスカル。
〔そこのでかぶつのとなりにいるきみが"かいじん"かな。〕
〔だとうれしいわ。〕
「あ、いえ、『灰塵』と言うのは僕の事では無く…」
「『灰塵』は俺のクランだ。
何やら用があるらしいが、どう言った用件だ?」
ずいっと進み出たギュラドスカルがレント・レアナ2人の前に立ち塞がる。
中々に威圧感があるのだが、2人は黙ったままギュラドスカルの足元から頭の天辺まで眺め
〔なんだ、きたいしてそんした。〕
〔ほんと、きたいはずれ。〕
「なん「待った。今のはどういう意味ですか?」
抑揚の無い声で言われた為、尚更腹立たしい発言であったので、ギュラドスカルが食って掛かろうとしたのを制し、発言の意図を聞き出す事にした。
〔そのままのいみ。こいつたいしたことない。〕
〔つかえない。〕
「"つかえない"って事は、何かに利用するつもりだったのですか?」
〔そう。よりよいもりをつくるため、"なえだま"にするつもりだった。〕
〔もともとここへきたのはそれがもくてき。〕
「"なえだま"って田畑に植える苗の事ですよね。
何故『灰塵』なんです、森に居るモンスターじゃ駄目なんですか?」
〔いままではもんすたーをつかってた。
でもみなにげてしまう。
まったく、"うみのおや"にたいするれいぎというものはないものか。〕
〔きのうもあきらめてほかのちへいこうとしたら、ひとりのにんげんがみずからやってきた。〕
(ん?今片方何て言った…?)
〔つごうがよかったよね。〕
〔ね。〕
「ま、まさかアンタ達がイビルの団章を持ってたのって…」
気になる発言があったが、それ以上に気掛かりな発言があった為、ギュラドスカルは気付かないまま話を進める。
ギュラドスカルは、先程ハナから渡された団章を2人に見せる。
〔いびるがだれだかしらないが、そのにんげんが"それ"をもってたよ。〕
〔そのにんげんが"おれはかいじんのめんばーだ"っていってたから、わたしたちここでまってたの。〕
〔"めんばーならなかまがいるはず"。
もんすたーとちがってみずからやってくるやつらがいるならそちらを"なえだま"にしたほうがこっちとしてはつごうがいい。〕
〔でもそこのでかぶつは"えいよう"があまりない。
むしろ"きみ"と、こうほうの"にんげん3にん"と、"ちいさいの"がいいまりょくをもってる。〕
「なっ!?」ババッ!
どうやらギュラドスカルは眼中に無く、ノアとギュラドスカルの従者である女性【魔法使い】の3人とラインハードに目を付けた様だ。
「待て!彼女達には指一本…」
〔〔じゃま。〕〕
ボッ!
ドボッ!「おごっ!?」ドザザッ!
突如地面から超高速で木の根が飛び出し、立ち塞がるギュラドスカルに延びる。
直後ギュラドスカルの腹部に強い衝撃を受け、後方に吹き飛ばされた。
〔いいねきみ。よくみえたね。〕
〔ぜひとも"なえだま"にしたいわ。〕
ぐぐぐ…
「お褒めに預かり光栄だね…悪いけどそう易々と苗玉になるつもりは無い!徹底的に抗わせて貰うぞ!」
〔げんき。げんき。〕
〔すこしよわらせてから"しょり"しましょ。〕
ギュラドスカルの前に躍り出たノアは、荒鬼神を盾にし、反応が遅れたギュラドスカルの腹部を蹴り飛ばした。
地面から飛び出した木の根は1本だけだが、ノアの腕力を持ってしても押し返す事が出来なかった。
ボッ!「!?」
ゴッ!ギィイインッ!「ぐぅっ!?」
2本目の木の根が飛び出し荒鬼神に衝突。
そのまま高速で吹き飛ばされたノアは、地上10メルの高さまで克ち上げられるのであった。
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