ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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獣人国編~【勇者】アーク・ダンジョン『時の迷宮』~

出発

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~翌朝、獣人国『滅びの森』近郊~


「…えーっと、このまま『滅びの森』を南下していって一番最初の村が依頼を出してきた村ですね。」

「ここからだとどれ位掛かるの?(クロラ)」

「大体3時間位みたいですよ。」

「あら、案外近いのね。(ポーラ)」

「近さ故に襲われちゃったみたいだけどね…
ちなみにその村にモンスターがどれ位居座っているか不明ですので、危険度(低)のモンスター単体であればクロラさん達で、集団であればハクアさんとユカリさんも参加して援護にまわって下さい。
危険度(中)からは僕らで対処します。」


スロア領領主デミの厚意で邸宅で寝泊まりした一行は、子供獣人達がまだ寝静まっている早朝スロア領を発った。

依頼にある村は『滅びの森』を左側に捉えた状態で南下していった先に見えてくると言う。
『滅びの森』に近い為か、防壁や柵等で囲ってはいるが、今回その辺の防御措置の類を突破して侵入してきたらしい。

その際に出来た防壁の大穴が目印となっているので直ぐに分かると言う。


ちなみに今回請けた依頼の参加者は、以下の通りである。


~参加者一覧~


【ソロ】ノア

【剣士】ジェイル
【弓】クロラ
【双剣士】ロゼ
【魔法使い】ポーラ

【テイム】ハクア
【呪術】ユカリ

【薬学弓士(ネイチャー)】エスメラルダ
【技士】バド・ルド・ロイ

【つかえるキノコ】クリストフ←New



ノシノシノシノシ…

「いやーノア殿、良かったのですか?
私などが同行しても。(クリストフ)」

「君は支援魔法(?)に秀でてるからね、役に立つと思ったんだ。
寧ろ君こそ良かったの?今子供達のお世話で大変じゃない?」

「いえいえ、その辺の事は全て私の分体の者達が行っております故、手隙で御座いました。」


スロア領に住み着く事になった『つかえるキノコ』のクリストフ。
見た目は二足歩行のエリンギだが、こんな見た目でも一応冒険者登録をしている立派な冒険者である。

朝方切り株に腰掛け、朝露を堪能していた所を声掛けしたら、本人は結構乗り気で着いてきたのである。(一応デミにも了承は貰っている。)


「最近ではデミ殿の執事であるローザ嬢教育の下、給仕としても働いているのですよ。」

「へー、クリストフが給仕か。どう?ちゃんとやれてる?」

「えぇ、勿論。
お客人が来られた場合は『スッ…』こうしてお飲み物を。」


そう言うとクリストフは懐から水筒の様なモノを取り出してノアに差し出す。


「お、紅茶か何か「すまし汁に御座います。」


水筒の中に入っていたのは、香ばしい香りを漂わせたキノコ入りの汁物であった。


ズズズ…「あ、凄く美味しい…」

「でしょう。私特製の汁に御座います故。」

「…もしかしなくとも、コレ…君″の″…?」

「お、ノア殿見て下され、朝日が上って来ましたぞ。」

「話変えないでくれよ!コレ″君″!?凄く気になるじゃん!」


そんなノアとクリストフのやり取りを後方で見ていたハクア、ユカリは


「うーん…ドワーフとエルフと知り合いだった時も驚いたけど…エリンギ(?)とも知り合いって、ノア君の交遊関係どうなってるの…?(ハクア)」

「ドワーフは滅多に見掛けないし、言葉遣いが少し乱暴だから近寄り難い…
エルフはあまり森から出ないから極端に目撃例が無いのよね…(ユカリ)」


と、そんな感想を述べる2人に


「あの坊と出会ったのはフリアダビアでの奪還作戦の時じゃよ。(バド)」

「あ、バドさん。
そう言えば昨日もそんな事を…
ノア君も参加してたんですか?(ハクア)」

「【魔王】の手下を討伐寸前まで追いやったのがあの坊じゃよ。
ワシらは後半手も足も出せんかったが、あやつだけじゃ、最後まで戦っとったのは。(ロイ)」

「え!?ちょっと待って下さい!
という事は『黒い二刀の少年』ってノア君の事なんですか!?(ハクア)」

「敵に対して背を向ける事が無くて顔を見た人があまり居ないから『黒い二刀』って言われてる、って噂の!?(ユカリ)」

「そういや、そんな呼ばれ方しとったかの。(ルド)」

「私も族長経由で話を聞いたわ。
鬼気迫る戦いっ振りだった、ってね。(エスメラルダ)」

「「……」」


ドワーフとエルフからの話にあんぐりと口を開ける2人。
巷で流れてる通り名の人物がクロラの恋人だったのだ、それは驚くのは仕方の無い事だろう。




ダッ、ダタッ!ダガッ!

「…あ、ドルフとガルフお帰り。」

ガルッ!ワフッ!


少しして近くの草むらから体長3メルはあろう大きさで、白い毛並みの犬2頭が飛び出してきた。
普通の犬と違う点として、【テイム】の証である首飾りを身に付けている事だ。

つまりこの2頭はハクアが【テイム】した従魔である。


「ドルフ、ガルフ、今回同行する人達だよ。
よーく見て顔を覚えておきなさい。」

ガルルッ!ワフッ!

トテテ…


従魔である白い毛並みの犬2頭は、ハクアから指示を受けると周辺を彷徨きながら1人1人の顔を覚えていってる様だ。

そして最後に


ガルッ!スリリ…
ワフッ!スリスリ…

「おぉ…人懐っこい犬達ですね~。
両足にモフモフ、フカフカが押し寄せて…ふふふ。」


何故かノアにだけドルフとガルフの2頭は甘える様に擦り寄ってきた。
そんな光景を、ポカンとした表情のハクアが眺めていた。


「な、何でぇ…?君達がそんな甘えた感じになるまでに3ヶ月位掛かったのに…(ハクア)」

ガウッ!ゴロン。
ワウッ!ゴロン。

「おー、どうしたの?突然転がってお腹を見せてきて。
あれ?犬がお腹を向けるのって何か意味ありませんでしたっけ?」

「んなぁっ!?ふ、服従のポーズ!?
私に漸くお腹見せてくれたの3ヶ月前だったのに…!(ハクア)」


自身の相棒2頭が一瞬で懐柔してしまった事に本適正である【テイム】のハクアはその場に膝から崩れ落ちてしまった。

そんな光景を、ドワーフ3人は冷静に見て考察していた。


「本能的に坊には逆らってはいけないと思ったんじゃろうな。(バド)」
「頭の本人は全く自覚しとらん様じゃがな。(ルド)」
「そういや獣人の子供達も坊に妙に懐いとったし、強者故の安心感やらで甘えたくなったのかもな。(ロイ)」

「そうなの?クロラ。(ポーラ)」
「そこで何で私に振るのかな、ポーラちゃん?(クロラ)」


何はともあれそんな感じにワイワイと話ながら道を行く一行は、先程のノアの説明通り3時間程歩いた後に、依頼を出した村に到着するのであった。



短いですがこの辺で
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