552 / 1,124
獣人国編~【勇者】アーク・ダンジョン『時の迷宮』~
蝶の正体
しおりを挟む
…ッシノッシノッシ…
「あ、戻ってきた。(エスメラルダ)」
「ホントだ…って、何故に肩車?(ユカリ)」
「さぁ…でも安定感凄そう…(ハクア)」
クリストフがノアを肩車して村に戻ってきた。
傘の部分に肘を付いて考え事をしている様子。
「ノア殿、着きましたぞ。」
「あ、うんありがとう。」
「ノア君お帰りなさい。
どうだった?木にモンスターが″生ってた″でしょう?(エスメラルダ)」
「あ、はい。それの事なんですが「おぅい坊、商人が来よったど。(バド)」
「え?もう?」
先程村の最奥で見た事を報告しようとしたが、村の入口に商人が到着したらしい。
実はさっきハウンドにお願いした事の1つがこの商人である。
村の住人によると、モンスターが押し寄せてから商人が訪れていないらしく、食料が尽き掛けていたとの事。
なのでノアはハウンドに、先程ノアが仕留めた『超沈鮟皇』を預け、獣人国で引き取って貰い、算出された額に相当する物資を届けて欲しいとお願いしたのであった。
ただ村にモンスターが訪れている以上、しっかりと護衛の付いた商人で無いと危険な為、ノアが指名した商人と言うのが
「すいませんジョーさん、指名してまで来て貰って。」
「いや、構わないよ。
戦場での商いもよくあるし、護衛として2人が居るからね。」
「「ノア様、こんにちは。(ルーシー姉妹)」」
「こんにちは。
取り敢えず村の中にどうぞ。」
村の入口で立ち話するのもあれなので、一先ず村の中へ促すノア。
「「「「「お、おおお…」」」」」
村の住人達は、商人の到着に色めき立っている様子である。
「さて皆さん。
こちらの冒険者から既にお代の方は頂いております。
物資の方は十分に用意しておりますので何でもお申し付け下さい。」
と言うジョーの言葉を皮切りに、住人達はジョーの元に殺到するのであった。
するとノアの下に村長が歩み寄り
「お心遣いに感謝致します。…ですが宜しかったのですか?
『超沈鮟皇』と言えば高級食材。しかも丸々1頭となればかなりの額となりましょう。
それを私達の為に…」
「困った時はお互い様ですよ。
それでも気になるようでしたら、背伸びしたい年頃なので、見栄を張った。
とでも思って下さい。」
「見栄を張るにはかなりの高額な気もしますが、感謝します。」
「ねぇクロラ、ノア君っていつもあんな感じ?(ハクア)」
「うん、あんな感じだよ。(クロラ)」
「太っ腹過ぎない?
さっき一撃で仕留めた『超沈鮟皇』よ?
とんでもない額になるわよ…うーん、80ポイント。(ユカリ)」
「…さて、一先ず落ち着いた所で報告を始めますか。ちょっと皆さんこちらへ来て貰って良いですか?」
住人達がジョーの下へ行っている間、全員を呼んで報告を始めるノア。
「えー先ず始めに、エスメラルダさん達から先程報告された″モンスターの生る木″は確認してきました。
確かに見た目にはモンスターが木に生ってる様に見えました。」
「ちょっと待って、″見た目には″ってどういう事?(エスメラルダ)」
「そのままの意味です。
その後に調査して見た所、木々の奥に巨大な蝶が居て、そいつが卵を木に産み付けていました。」
「「「「「ち、蝶!?」」」」」
と、一同驚きの声を上げる中、ドワーフのバドが首を傾げていた。
「蝶?ワシはてっきり一連の騒動の原因は″番人″にあると思っとったが…なんじゃ当てが外れた様じゃな。(バド)」
「まぁ僕も途中から番人の生き残りがやらかしてるんじゃないかな、と思ってたんですが形状が明らかに違うので恐らく別物でしょう。」
「どちらにしろ、村にとっては厄介この上無いから討伐せにゃならんがの。(バド)」
「「んだぁなぁ。(ルド、ロイ)」」
「…それでこれからどう動くの、少年?(ポーラ)」
「おっと、そうだった。ちょっと待ってて下さい。」タタタ…
と、何か思い出した様子のノアは、ジョーの下へと向かい、何かを受け取っていた。
タタタ…
「すいませんお待たせしました。
一先ず規模が規模なだけに僕らだけでは心許ないので、獣人国の方もこちらに呼ぶ事にしましょう。」
「そうじゃな、その方がええじゃろな。(バド)」
「っつー事はそれは″要請弾″じゃな。(ロイ)」
「そうです。」
ノアの手には獣人国の騎士達を派遣する為の要請弾が握られていた。
~村の最奥~
ア″ア″ア″『ズズズ…』ア″『ブヂュル…』ア″ア″『グボッ…』ア″…
大木に纏わり付いて不気味に呻き、ただ黙々と卵を産み続ける巨大な蝶。
未だ卵菅の中には30以上の卵が詰まっている。
この生物に関して、ノアやドワーフ、エスメラルダ達ですら『森の番人』とは全く関わりの無いモンスターであると思っているが、実はこの蝶、元を正せば『森の番人レント・レアナ』の子供の成れの果てである。
時は『森の番人レント・レアナ』最終局面。
ノアが途中で意識を失ってしまった所まで遡る。
意識を失ったノアをヴァンディットに預け、その場に『森の番人レント・レアナ』の子供アンドリーナ、死にかけのレント、人間形態のグリード、鬼神が対峙していた。
実を言うと決着は意外と早くに決まり、ノアがその場から居なくなった事で手加減不要になった為、グリードがアンドリーナへ向けてかなり強目のブレスを吐いた。
するとレントは一瞬で消し飛び、アンドリーナの上半身は爆散した。
代わりに″核″が露出したので鬼神が力任せに引き千切った。
直後マドリックがその場に現れ、植物系モンスターにとっては劇薬とも言える『根絶椰子の実』製の原液を″核″に掛けた事で『森の番人レント・レアナ』の子供アンドリーナは即座に活動を停止した。
ここまでの話を聞く限り、特に問題無く事が済んだ様に思われるが、問題はこの箇所″アンドリーナの上半身は爆散した。″の部分である。
レントは消し飛び、アンドリーナは爆散。
この違いは何かと言うと、人間に限らず大抵子供の体内水分量は大人に比べて多く、グリードのブレスによって瞬時に体内全ての水分が沸騰し、水蒸気爆発を起こした。
しかも、瞬間的にレントがアンドリーナを庇ったのも災いし、本来なら灰となって消し飛ぶハズのアンドリーナは爆散で済んだのである。
だが爆散したとは言え、ほぼ全ての破片はその後の高熱に当てられ、灰と化したが、僅かに燻った破片がブレスによって発生した突風に煽られ、吹き飛ばされたのである。
そして紙切れ一枚にも満たない大きさの破片が宙を漂い、この村の最奥である旧牧場の農園や畑で使用する堆肥の貯蔵場所に落下、九死に一生を得るのであった。
ここで時間を掛けて回復を図り、静かに過ごしていれば何れ元のアンドリーナへと戻るハズだった。
だがアンドリーナはまだ子供で、そういった考えを持っていなかった。
堆肥の栄養を吸い尽くしたアンドリーナはまるで肥満児の様な外見へと変化するも、次なる糧を探す。
単純に大地に根を張れば良い気もするが、アンドリーナの居る堆肥の貯蔵場所は頻繁に荷台が通っていた為とても硬く、岩盤の様であった。
このままでは何れ餓死するのでは、と危機感を募らせたアンドリーナは、手当たり次第にその辺に居たモノを口にする事にした。
それが虫である。
その辺に幾らでも居て、放っておけば幾らでも湧いてくる。その時のアンドリーナにとっては打って付けの存在だった。
そしてアンドリーナは手当たり次第に周囲に数多存在する虫を食らい貪っていく内にある能力を手に入れる。
それは<変身(メタモルフォーゼ)>であった。
ちょっと長いのでここまでで。
「あ、戻ってきた。(エスメラルダ)」
「ホントだ…って、何故に肩車?(ユカリ)」
「さぁ…でも安定感凄そう…(ハクア)」
クリストフがノアを肩車して村に戻ってきた。
傘の部分に肘を付いて考え事をしている様子。
「ノア殿、着きましたぞ。」
「あ、うんありがとう。」
「ノア君お帰りなさい。
どうだった?木にモンスターが″生ってた″でしょう?(エスメラルダ)」
「あ、はい。それの事なんですが「おぅい坊、商人が来よったど。(バド)」
「え?もう?」
先程村の最奥で見た事を報告しようとしたが、村の入口に商人が到着したらしい。
実はさっきハウンドにお願いした事の1つがこの商人である。
村の住人によると、モンスターが押し寄せてから商人が訪れていないらしく、食料が尽き掛けていたとの事。
なのでノアはハウンドに、先程ノアが仕留めた『超沈鮟皇』を預け、獣人国で引き取って貰い、算出された額に相当する物資を届けて欲しいとお願いしたのであった。
ただ村にモンスターが訪れている以上、しっかりと護衛の付いた商人で無いと危険な為、ノアが指名した商人と言うのが
「すいませんジョーさん、指名してまで来て貰って。」
「いや、構わないよ。
戦場での商いもよくあるし、護衛として2人が居るからね。」
「「ノア様、こんにちは。(ルーシー姉妹)」」
「こんにちは。
取り敢えず村の中にどうぞ。」
村の入口で立ち話するのもあれなので、一先ず村の中へ促すノア。
「「「「「お、おおお…」」」」」
村の住人達は、商人の到着に色めき立っている様子である。
「さて皆さん。
こちらの冒険者から既にお代の方は頂いております。
物資の方は十分に用意しておりますので何でもお申し付け下さい。」
と言うジョーの言葉を皮切りに、住人達はジョーの元に殺到するのであった。
するとノアの下に村長が歩み寄り
「お心遣いに感謝致します。…ですが宜しかったのですか?
『超沈鮟皇』と言えば高級食材。しかも丸々1頭となればかなりの額となりましょう。
それを私達の為に…」
「困った時はお互い様ですよ。
それでも気になるようでしたら、背伸びしたい年頃なので、見栄を張った。
とでも思って下さい。」
「見栄を張るにはかなりの高額な気もしますが、感謝します。」
「ねぇクロラ、ノア君っていつもあんな感じ?(ハクア)」
「うん、あんな感じだよ。(クロラ)」
「太っ腹過ぎない?
さっき一撃で仕留めた『超沈鮟皇』よ?
とんでもない額になるわよ…うーん、80ポイント。(ユカリ)」
「…さて、一先ず落ち着いた所で報告を始めますか。ちょっと皆さんこちらへ来て貰って良いですか?」
住人達がジョーの下へ行っている間、全員を呼んで報告を始めるノア。
「えー先ず始めに、エスメラルダさん達から先程報告された″モンスターの生る木″は確認してきました。
確かに見た目にはモンスターが木に生ってる様に見えました。」
「ちょっと待って、″見た目には″ってどういう事?(エスメラルダ)」
「そのままの意味です。
その後に調査して見た所、木々の奥に巨大な蝶が居て、そいつが卵を木に産み付けていました。」
「「「「「ち、蝶!?」」」」」
と、一同驚きの声を上げる中、ドワーフのバドが首を傾げていた。
「蝶?ワシはてっきり一連の騒動の原因は″番人″にあると思っとったが…なんじゃ当てが外れた様じゃな。(バド)」
「まぁ僕も途中から番人の生き残りがやらかしてるんじゃないかな、と思ってたんですが形状が明らかに違うので恐らく別物でしょう。」
「どちらにしろ、村にとっては厄介この上無いから討伐せにゃならんがの。(バド)」
「「んだぁなぁ。(ルド、ロイ)」」
「…それでこれからどう動くの、少年?(ポーラ)」
「おっと、そうだった。ちょっと待ってて下さい。」タタタ…
と、何か思い出した様子のノアは、ジョーの下へと向かい、何かを受け取っていた。
タタタ…
「すいませんお待たせしました。
一先ず規模が規模なだけに僕らだけでは心許ないので、獣人国の方もこちらに呼ぶ事にしましょう。」
「そうじゃな、その方がええじゃろな。(バド)」
「っつー事はそれは″要請弾″じゃな。(ロイ)」
「そうです。」
ノアの手には獣人国の騎士達を派遣する為の要請弾が握られていた。
~村の最奥~
ア″ア″ア″『ズズズ…』ア″『ブヂュル…』ア″ア″『グボッ…』ア″…
大木に纏わり付いて不気味に呻き、ただ黙々と卵を産み続ける巨大な蝶。
未だ卵菅の中には30以上の卵が詰まっている。
この生物に関して、ノアやドワーフ、エスメラルダ達ですら『森の番人』とは全く関わりの無いモンスターであると思っているが、実はこの蝶、元を正せば『森の番人レント・レアナ』の子供の成れの果てである。
時は『森の番人レント・レアナ』最終局面。
ノアが途中で意識を失ってしまった所まで遡る。
意識を失ったノアをヴァンディットに預け、その場に『森の番人レント・レアナ』の子供アンドリーナ、死にかけのレント、人間形態のグリード、鬼神が対峙していた。
実を言うと決着は意外と早くに決まり、ノアがその場から居なくなった事で手加減不要になった為、グリードがアンドリーナへ向けてかなり強目のブレスを吐いた。
するとレントは一瞬で消し飛び、アンドリーナの上半身は爆散した。
代わりに″核″が露出したので鬼神が力任せに引き千切った。
直後マドリックがその場に現れ、植物系モンスターにとっては劇薬とも言える『根絶椰子の実』製の原液を″核″に掛けた事で『森の番人レント・レアナ』の子供アンドリーナは即座に活動を停止した。
ここまでの話を聞く限り、特に問題無く事が済んだ様に思われるが、問題はこの箇所″アンドリーナの上半身は爆散した。″の部分である。
レントは消し飛び、アンドリーナは爆散。
この違いは何かと言うと、人間に限らず大抵子供の体内水分量は大人に比べて多く、グリードのブレスによって瞬時に体内全ての水分が沸騰し、水蒸気爆発を起こした。
しかも、瞬間的にレントがアンドリーナを庇ったのも災いし、本来なら灰となって消し飛ぶハズのアンドリーナは爆散で済んだのである。
だが爆散したとは言え、ほぼ全ての破片はその後の高熱に当てられ、灰と化したが、僅かに燻った破片がブレスによって発生した突風に煽られ、吹き飛ばされたのである。
そして紙切れ一枚にも満たない大きさの破片が宙を漂い、この村の最奥である旧牧場の農園や畑で使用する堆肥の貯蔵場所に落下、九死に一生を得るのであった。
ここで時間を掛けて回復を図り、静かに過ごしていれば何れ元のアンドリーナへと戻るハズだった。
だがアンドリーナはまだ子供で、そういった考えを持っていなかった。
堆肥の栄養を吸い尽くしたアンドリーナはまるで肥満児の様な外見へと変化するも、次なる糧を探す。
単純に大地に根を張れば良い気もするが、アンドリーナの居る堆肥の貯蔵場所は頻繁に荷台が通っていた為とても硬く、岩盤の様であった。
このままでは何れ餓死するのでは、と危機感を募らせたアンドリーナは、手当たり次第にその辺に居たモノを口にする事にした。
それが虫である。
その辺に幾らでも居て、放っておけば幾らでも湧いてくる。その時のアンドリーナにとっては打って付けの存在だった。
そしてアンドリーナは手当たり次第に周囲に数多存在する虫を食らい貪っていく内にある能力を手に入れる。
それは<変身(メタモルフォーゼ)>であった。
ちょっと長いのでここまでで。
80
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
妹が聖女の再来と呼ばれているようです
田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。
「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」
どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。
それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。
戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。
更新は不定期です。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる