572 / 1,124
獣人国編~中級冒険者試験~
気配を殺す
しおりを挟む
「……握手?」
「そ、握手。友好の現れよ。(リーパー)」
「ふむ…」
手を差し出されたノアは顎に手を当てて少しの間考え込む。
「ま、いっか。」キュッ…
と、一言呟き差し出された手を握ると
バシュゥッ!モワァッ…
リーパーの手首から紫色のモヤが噴出し、一瞬の内に全身を包まれる。
「何かしら仕掛けてくるだろうと予想してたみたいだけど、これは予想「イービルバイパーの毒特有の甘い芳香、差し出した手は義手。
中に刃物か棒状の物を仕込んでますね?」
「っ…(毒が効いてない…?断続的な激痛が走るハズ…というか義手を外せない…!?)」
ミシミシミシミシ…ビキンッ!ビキッ!
噴出された毒のモヤを物ともせず、ノアはリーパーの義手を中に仕込んだ刃物ごと握り潰している為、リーパーは逃げ出す事が出来ずにいた。
「今の行動は開戦の合図と捉えて良いんですよね?」
紫のモヤから覗いたノアの表情は普段通りだが、所々が紫色に変色していた。
だがそれも直ぐ様元の肌色に戻っていく。
と、ここでリーパーの近くで待機していた夫のジャックが一瞬の内に間合いを詰めて来る。
ザッ!
「ブッ!」
ビチャッ!「ぬっ!? 『ジュッ…』ぐぉっ!?」
ジャックが動き出したと同時にノアが口内に含んでいた″ある物″をジャックの顔面に吐き出す。
それは紫に変色した塊であった。
「チッ!(リーパー)」シュバッ!
ボギンッ!ギュルッ!ズンッ!ズズンッ!
「かふっ!?(リーパー)」
逃げ出せないと判断したリーパーは、空いてる手に仕込んでいたナイフを振り、ノアに斬り掛かるも、<刃断ち>を発動してリーパーの義手と中に仕込んでいた刃物ごと破壊するノア。
リーパーの斬り掛かりを回転しつつ回避すると、脇の下、脇腹に肘鉄を合計3発打ち込み、呼吸困難に追い込む。
ヒュドッ!「がっ!?(ジャック)」
ボッ!ドゴッ!「ぶっ!(ジャック)」
その流れでノアは、吐き出された塊に怯んだジャックの目に軽く手刀を打ち込んで一時的に視力を潰しつつ、先程破壊したリーパーの義手を<投擲術>を発動してジャックの腹部にぶつけ、更に怯ませたのであった。
その後
シャキン!ジャキッ!
「【暗殺】相手に何の準備も無しに挑む訳無いでしょう?
取り敢えず勝ちましたがまだやりますか?」
怯んで体勢を崩した2人に、ノアは荒鬼神ノ化身を抜き、2人の喉元に突き付けた。
この間、僅か10秒の出来事であった。
「げほっ…
あはっ、【鬼神】のノア…君はやはり最高だわ!(リーパー)」
「あぁ、最高だ!
今の一連の流れなんて理想的だな!(ジャック)」
「…何でボコられて喜んでるんです…?」
リーパーは脇腹を、ジャックはノアに紫に変色した塊を当てられ、少し爛れた顔を押さえているが、2人共嬉々とした表情であった。
ちなみに先程ノアがジャックに吐き出した紫に変色した塊というのは、顎に手をやった際に口に含んでいた毒消しである。
毒のモヤが体内に吸収される前に毒消しに吸着した物を吐きつけたのであった。
「【暗殺】と言う適正は、多種多様なスキルや技術を身に付ければ必要があるけど、全てを出し切れずにその生涯を終えると言われているわ。(リーパー)」
「【暗殺】とは言え、基本的には闇討ち、奇襲等の小狡い手を用いたモノが殆ど。
計画も練りに練るモノだから最小限の動きで最大限の結果を出す。
今の様に真正面から、しかも事前計画も一切無しの状態から殺り合う事は普通では有り得ないのだよ。(ジャック)」
「今この場は、私達の全てを出し切れる唯一無二の場とも言えるのよ!
こんな機会はそう簡単に得られるモノじゃ無い!嬉しくって痛みなんか感じない位よ!(リーパー)」
「そ、そうですか…」チラッ…
嬉々として話す2人の反応に、ノアは『暗殺対象』と書かれた札を下げ、近くの椅子に座る職員のミゼラに目線を送る。
するとそれに気付いたミゼラがノアの意図を察して返答する。
「今お聞きした様に、【暗殺】のジャックとリーパー夫妻はこの街で3本の指に入る程の戦闘狂です。
熱中するあまり、腕や足の骨1本折れた位じゃ止まらないので見ているこっちはヒヤヒヤモノですよ。
良いですか2人共!あくまで試験ですからね!やり過ぎない様にして下さいね!(ミゼラ)」
「「分かってるって!(ジャック、リーパー)」」
『『ジャキッ!』』
ジャックは両の手にナイフを2本ずつ、リーパーは新たな義手を装着して再びノアへ向けて走り出した。
「…いたぶる趣味は無いんだけど…仕方無いか…」
相手が戦闘狂、しかも多少のダメージ位では怯まないと知ったノアは、やれやれといった様子で構え出した。
(…姿も気配も無い…
今の今まで誰も居なかったかの様な静けさだ…)
構えたノアだったが、意気揚々と駆け出した2人の姿が忽然と消え去った。
この場に居るのはノアと、少し離れた場所に座る職員のミゼラだけであった。
スパッ!ツゥ…
「……。」
ノアの頬に僅かな斬り傷が出来、そこから血が垂れる。
だがノアは動かない。
ドッ!ブシュッ!
「……。」
今度は肩の防具の隙間を縫う様に指の第2関節分の刃物が突き刺さり、鮮血が噴き出す。
だがそれでもノアは動かなかった。
サッサササッ。
(…ねぇどうしたの?急に動かなくなっちゃったけど…?(リーパー))
ササッ。サッサッ。
(…分からん、探りを入れてる様だが俺達は今″気配を殺している。″
幾ら彼でも俺達を探り当てられんだろう。
だがこの状況を彼がどう打破するか見物ではあるがな…(ジャック))
と、お互い息を止め、手話で会話をするジャック、リーパー夫妻。
これは【暗殺】が持つ固有スキル【黒子(クロコ)】と言うスキルである。
【黒子】…【暗殺】の固有スキル。
息を止めている間、自身の姿、気配、体臭から体温まで全てを遮断するものである。
サササッ。
(卑怯にも程があるかもしれんが、彼に対抗出来る唯一の方法とも言える。
もう2、3撃入れたら解除し、時折挟んで彼を翻弄しよう。(ジャック))
サッ。
(了解。(リーパー))
と、伝えた後ジャックはゆっくりとノアへ近付き、ナイフを首目掛けて振り下ろした。
ガッ!ミキッ!ボキッ!ガコッ!ガゴッ!
「おぶぇっ!?(ジャック)」
シュゥウ…
「なっ!?(リーパー)」
不可視のナイフを掴み取ったノアは、続けざまに手首と腕をへし折り、ジャックの顎に掌底を2発打ち込んだ。
その一連の攻撃でジャックは戦闘不能に陥った。
あまりの衝撃に息をしてしまい、ジャックと共にリーパーも姿を現してしまった。
「初めの2発で致命傷与えとけば良かったのに…
たかだか姿と気配と体臭と体温消した位で油断したらダメでしょ。」
「そ、握手。友好の現れよ。(リーパー)」
「ふむ…」
手を差し出されたノアは顎に手を当てて少しの間考え込む。
「ま、いっか。」キュッ…
と、一言呟き差し出された手を握ると
バシュゥッ!モワァッ…
リーパーの手首から紫色のモヤが噴出し、一瞬の内に全身を包まれる。
「何かしら仕掛けてくるだろうと予想してたみたいだけど、これは予想「イービルバイパーの毒特有の甘い芳香、差し出した手は義手。
中に刃物か棒状の物を仕込んでますね?」
「っ…(毒が効いてない…?断続的な激痛が走るハズ…というか義手を外せない…!?)」
ミシミシミシミシ…ビキンッ!ビキッ!
噴出された毒のモヤを物ともせず、ノアはリーパーの義手を中に仕込んだ刃物ごと握り潰している為、リーパーは逃げ出す事が出来ずにいた。
「今の行動は開戦の合図と捉えて良いんですよね?」
紫のモヤから覗いたノアの表情は普段通りだが、所々が紫色に変色していた。
だがそれも直ぐ様元の肌色に戻っていく。
と、ここでリーパーの近くで待機していた夫のジャックが一瞬の内に間合いを詰めて来る。
ザッ!
「ブッ!」
ビチャッ!「ぬっ!? 『ジュッ…』ぐぉっ!?」
ジャックが動き出したと同時にノアが口内に含んでいた″ある物″をジャックの顔面に吐き出す。
それは紫に変色した塊であった。
「チッ!(リーパー)」シュバッ!
ボギンッ!ギュルッ!ズンッ!ズズンッ!
「かふっ!?(リーパー)」
逃げ出せないと判断したリーパーは、空いてる手に仕込んでいたナイフを振り、ノアに斬り掛かるも、<刃断ち>を発動してリーパーの義手と中に仕込んでいた刃物ごと破壊するノア。
リーパーの斬り掛かりを回転しつつ回避すると、脇の下、脇腹に肘鉄を合計3発打ち込み、呼吸困難に追い込む。
ヒュドッ!「がっ!?(ジャック)」
ボッ!ドゴッ!「ぶっ!(ジャック)」
その流れでノアは、吐き出された塊に怯んだジャックの目に軽く手刀を打ち込んで一時的に視力を潰しつつ、先程破壊したリーパーの義手を<投擲術>を発動してジャックの腹部にぶつけ、更に怯ませたのであった。
その後
シャキン!ジャキッ!
「【暗殺】相手に何の準備も無しに挑む訳無いでしょう?
取り敢えず勝ちましたがまだやりますか?」
怯んで体勢を崩した2人に、ノアは荒鬼神ノ化身を抜き、2人の喉元に突き付けた。
この間、僅か10秒の出来事であった。
「げほっ…
あはっ、【鬼神】のノア…君はやはり最高だわ!(リーパー)」
「あぁ、最高だ!
今の一連の流れなんて理想的だな!(ジャック)」
「…何でボコられて喜んでるんです…?」
リーパーは脇腹を、ジャックはノアに紫に変色した塊を当てられ、少し爛れた顔を押さえているが、2人共嬉々とした表情であった。
ちなみに先程ノアがジャックに吐き出した紫に変色した塊というのは、顎に手をやった際に口に含んでいた毒消しである。
毒のモヤが体内に吸収される前に毒消しに吸着した物を吐きつけたのであった。
「【暗殺】と言う適正は、多種多様なスキルや技術を身に付ければ必要があるけど、全てを出し切れずにその生涯を終えると言われているわ。(リーパー)」
「【暗殺】とは言え、基本的には闇討ち、奇襲等の小狡い手を用いたモノが殆ど。
計画も練りに練るモノだから最小限の動きで最大限の結果を出す。
今の様に真正面から、しかも事前計画も一切無しの状態から殺り合う事は普通では有り得ないのだよ。(ジャック)」
「今この場は、私達の全てを出し切れる唯一無二の場とも言えるのよ!
こんな機会はそう簡単に得られるモノじゃ無い!嬉しくって痛みなんか感じない位よ!(リーパー)」
「そ、そうですか…」チラッ…
嬉々として話す2人の反応に、ノアは『暗殺対象』と書かれた札を下げ、近くの椅子に座る職員のミゼラに目線を送る。
するとそれに気付いたミゼラがノアの意図を察して返答する。
「今お聞きした様に、【暗殺】のジャックとリーパー夫妻はこの街で3本の指に入る程の戦闘狂です。
熱中するあまり、腕や足の骨1本折れた位じゃ止まらないので見ているこっちはヒヤヒヤモノですよ。
良いですか2人共!あくまで試験ですからね!やり過ぎない様にして下さいね!(ミゼラ)」
「「分かってるって!(ジャック、リーパー)」」
『『ジャキッ!』』
ジャックは両の手にナイフを2本ずつ、リーパーは新たな義手を装着して再びノアへ向けて走り出した。
「…いたぶる趣味は無いんだけど…仕方無いか…」
相手が戦闘狂、しかも多少のダメージ位では怯まないと知ったノアは、やれやれといった様子で構え出した。
(…姿も気配も無い…
今の今まで誰も居なかったかの様な静けさだ…)
構えたノアだったが、意気揚々と駆け出した2人の姿が忽然と消え去った。
この場に居るのはノアと、少し離れた場所に座る職員のミゼラだけであった。
スパッ!ツゥ…
「……。」
ノアの頬に僅かな斬り傷が出来、そこから血が垂れる。
だがノアは動かない。
ドッ!ブシュッ!
「……。」
今度は肩の防具の隙間を縫う様に指の第2関節分の刃物が突き刺さり、鮮血が噴き出す。
だがそれでもノアは動かなかった。
サッサササッ。
(…ねぇどうしたの?急に動かなくなっちゃったけど…?(リーパー))
ササッ。サッサッ。
(…分からん、探りを入れてる様だが俺達は今″気配を殺している。″
幾ら彼でも俺達を探り当てられんだろう。
だがこの状況を彼がどう打破するか見物ではあるがな…(ジャック))
と、お互い息を止め、手話で会話をするジャック、リーパー夫妻。
これは【暗殺】が持つ固有スキル【黒子(クロコ)】と言うスキルである。
【黒子】…【暗殺】の固有スキル。
息を止めている間、自身の姿、気配、体臭から体温まで全てを遮断するものである。
サササッ。
(卑怯にも程があるかもしれんが、彼に対抗出来る唯一の方法とも言える。
もう2、3撃入れたら解除し、時折挟んで彼を翻弄しよう。(ジャック))
サッ。
(了解。(リーパー))
と、伝えた後ジャックはゆっくりとノアへ近付き、ナイフを首目掛けて振り下ろした。
ガッ!ミキッ!ボキッ!ガコッ!ガゴッ!
「おぶぇっ!?(ジャック)」
シュゥウ…
「なっ!?(リーパー)」
不可視のナイフを掴み取ったノアは、続けざまに手首と腕をへし折り、ジャックの顎に掌底を2発打ち込んだ。
その一連の攻撃でジャックは戦闘不能に陥った。
あまりの衝撃に息をしてしまい、ジャックと共にリーパーも姿を現してしまった。
「初めの2発で致命傷与えとけば良かったのに…
たかだか姿と気配と体臭と体温消した位で油断したらダメでしょ。」
90
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
妹が聖女の再来と呼ばれているようです
田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。
「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」
どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。
それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。
戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。
更新は不定期です。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる