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獣人国編~中級冒険者試験~
最後の障害…にすらならない。
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チュン、チュンチュン…
むしゃむしゃ…
「はぁぁ…やっぱりノア君の作ってくれたごはんおいひぃ…(ミダレ)」
「ふふふ、お世辞言ったって何も出ないよ?(ふ、堕ちたな。)」
(『おいこら。』)
早朝、ぐっすり眠ったミダレを引き連れて森の中を進む。(ヴァンディットとラインハードは影の中へ戻り、ミダレ用の装飾品や薬品の最終調整に。)
ミダレは前日に食べたノアの(飯の)味が忘れられず、残っていた肉をパンに挟んで歩きながら食べていた。
朝早く行動しているのは、ゴワスの課した追加条件である″森の中を最低1日滞在″をあと少しで満たすので、″みにくいアヒルの子″を発見し、さっさと街に戻る為であった。
ちなみに進行方向は森林エリアの入り口。
つまり街の方角であった。
「でもどうするんノア君。
″みにくいアヒルの子″何て何処に居るんかなぁ?
熊や猪、ちぃさなウサギは見掛けたけどアヒルなんて1羽も居らんかっちゃよ?(ミダレ)」
「大丈夫、大丈夫。」
ミダレはキョロキョロと周りを見渡すが、皆目見当がつかないと言った様子である。
が、それとは対照的にノアは近くの地面を見詰め、安心する様に宥めていた。
<ねぇどうするお兄ちゃん…>
<もう面倒臭いから突っ切って行こうぜ。>
<いやいや…あの感じからして絶対掠め取るつもりだよ…>
(何だ?この会話…)
(『あれだろ?鬼人兄妹と【神官】のパーティだろ。』)
(あぁ、なる程。
どうやらこの先で立ち止まってるみたいだけど、何か…あぁ、そう言う事か。)
鬼人兄妹と【神官】のパーティの反応が合ったのだが動きが無い。
妙だと思いつつ歩を進めると理由が分かった。
「ミダレさん、ちょっとここで待ってて。
どうやら別パーティ2組がこの先に居るんだけど、ちょっと面倒事みたいだから確認してくる。
周辺には動物は居ないけど一応注意しててね。」
「う、うん、分かった。(ミダレ)」
ミダレの了解を得てノアは先へ急いだ。
「や、お三方。
どうやら困ってる様ですね。(小声)」
「おわっ!?あ、あんたか…(小声のオウガ)」
「おはようございますノアさん。(小声のガーウ)」
「おはようノア君。
僕達は運良く″みにくいアヒルの子″を見付けられて試験を終わらせようと思ってたんだけど…
…まぁ君なら既に気付いてるだろう。″アレ″をどうしようか困っててね…(小声のセルト)」
「…今試験中のハズだけど、″入口前で待ち伏せ″なんかして良いのかねぇ…」
セルトの腕の中には、薄らとではあるが、輪郭が見えるアヒルの子が居た。
全くと言って良い程鳴かないので、言われなければ居る事すら分からない程である。
そんな中、ノアは呆れた様子で森林エリアの入口付近を見やる。
そこには4人組パーティ『四星の守り人』が座り込み、明らかに待ち伏せしている様子であった。
ザッ…
ノアが呆れた様子で呟くと、その後ろからもう1人一行に歩み寄ってくる者が来た。
「おはようございますゴワスさん。
ちょっと聞きたいのですけど、アレって良いんですか?」
「む…やはり気付いていたでごわすか…
毎年少なからず居るでごわすが、勿論アレは駄目でごわす。
が、彼らが行動に起こさない限りはこちらも介入出来ん。現場を押さえなければ知らばっくれられてしまうでごわすしな。」
「なる程。
確かに証拠が無いと何とでも言えますしね。
…けどそれだけだと彼らの為にもならないでしょうからこの件僕に任せて頂いても良いですか?」
「あぁ、良いでごわすよ。
もし何かあれば多少は融通を利かすでごわすよ?」
「じゃあ入口の所まで行ったら職員用の潜り戸から出て行っても良いですか?」
「あぁ、良いでごわすよ。
…ははぁん、彼らに気付かせないまま出ていくでごわすな?」
「「「え?そんな事出来るの!?(小声の一同)」」」
ニヤリ(ノア)。
ぐるるる~っ…
「あー…腹減った…」
「うるせぇな、何度目だよそれ。
もう聞き飽きたぜ。」
「うっせぇな!昨日から何も食ってねぇんだ黙ってろ!
もう直どっちかのパーティが来るだろ!
特にあのボッチのガキ!奴なら″何とかのアヒル″っつー奴捕まえてるだろうから適当な事言って頂いてさっさと出るぞ!」
「そんな上手く行くかよ…」
「なーに、二つ名持ちっつー事は世間で多少顔が知れてるって事だろ?
変な噂流されたく無かったら、的な事言や直ぐに大人しくなるだろ。」
「ま、最悪私が籠絡させてあげるわ。
あの位の子供は歳上のお姉さんの前じゃ大人しくなるものよ。」
「「「へっへ、違いねぇ!」」」
出口近くの門の前から動こうとせず、悪知恵だけ働かせて下卑た笑いを上げる『四星の守り人』一同。
そこに
クン…クンクン!
「お、おい!何か良い匂いしねぇか!?」
「スン…あ!確かに何か香ばしい匂いだ!」
「近いわね!あの茂みの奥じゃないかしら!」
ダダダッ!
「っ!焚き火だぜ!」
「誰かが飯食った後みてぇだ!」
「待って!焦げ掛かってるけどまだ少し残ってるわよ!」
「占めた!誰も居ねぇみてぇだし貰っちまぇ!」
『『『『ガシッ!ヌルッ…』』』』
誰かの飯場跡だろうか、ご丁寧に少量の肉にテリヤキソースが塗られた串焼きが4本焚き火近くに置かれていた。
その肉は既に7割程焦げていたが、4人にとっては関係無い。
無警戒の4人は、ほぼ同時に″ぬめり気のある物体″が塗られた串を手にしていた。
「昨日は視線誘導の方法を教えたけど、さっきアイツらにやったのは行動誘導だ。
使い分けとしては、既に相手に気付かれている場合は視線誘導。
相手が気付いていない場合は行動誘導の方がやり易い。
別にアイツら程準備を要する事は無い。
音を立てる、気配を気取らせる、感じ取れる位の変化を付けるだけで良い。
今回匂いで釣ったのは、アイツらが腹を空かせてたのと、ミダレさんの誘惑香に気付かれない様にする為さ。」
「それよりアンタ…
じゃなかった、き、君はあの串に何を塗ってたんだ?(オウガ)」
「何か甘い匂いのする物だったけど…?(ガーウ)」
「内緒。
まぁ流石にいくらアイツらでも無警戒でアレに触る事は無」
『『へぁあ″あ″あ″あ″ぁあ″っ!!』』
『はぁあっ!ん″はぁあ″あ″あ″っ!!』
『もげるっ!も″げる″ぅう″っ!!』
「…取り敢えず完了報告と捕まえた″みにくいアヒルの子″を預けに行きましょうか。」
「「「「…うん。(一同)」」」」
むしゃむしゃ…
「はぁぁ…やっぱりノア君の作ってくれたごはんおいひぃ…(ミダレ)」
「ふふふ、お世辞言ったって何も出ないよ?(ふ、堕ちたな。)」
(『おいこら。』)
早朝、ぐっすり眠ったミダレを引き連れて森の中を進む。(ヴァンディットとラインハードは影の中へ戻り、ミダレ用の装飾品や薬品の最終調整に。)
ミダレは前日に食べたノアの(飯の)味が忘れられず、残っていた肉をパンに挟んで歩きながら食べていた。
朝早く行動しているのは、ゴワスの課した追加条件である″森の中を最低1日滞在″をあと少しで満たすので、″みにくいアヒルの子″を発見し、さっさと街に戻る為であった。
ちなみに進行方向は森林エリアの入り口。
つまり街の方角であった。
「でもどうするんノア君。
″みにくいアヒルの子″何て何処に居るんかなぁ?
熊や猪、ちぃさなウサギは見掛けたけどアヒルなんて1羽も居らんかっちゃよ?(ミダレ)」
「大丈夫、大丈夫。」
ミダレはキョロキョロと周りを見渡すが、皆目見当がつかないと言った様子である。
が、それとは対照的にノアは近くの地面を見詰め、安心する様に宥めていた。
<ねぇどうするお兄ちゃん…>
<もう面倒臭いから突っ切って行こうぜ。>
<いやいや…あの感じからして絶対掠め取るつもりだよ…>
(何だ?この会話…)
(『あれだろ?鬼人兄妹と【神官】のパーティだろ。』)
(あぁ、なる程。
どうやらこの先で立ち止まってるみたいだけど、何か…あぁ、そう言う事か。)
鬼人兄妹と【神官】のパーティの反応が合ったのだが動きが無い。
妙だと思いつつ歩を進めると理由が分かった。
「ミダレさん、ちょっとここで待ってて。
どうやら別パーティ2組がこの先に居るんだけど、ちょっと面倒事みたいだから確認してくる。
周辺には動物は居ないけど一応注意しててね。」
「う、うん、分かった。(ミダレ)」
ミダレの了解を得てノアは先へ急いだ。
「や、お三方。
どうやら困ってる様ですね。(小声)」
「おわっ!?あ、あんたか…(小声のオウガ)」
「おはようございますノアさん。(小声のガーウ)」
「おはようノア君。
僕達は運良く″みにくいアヒルの子″を見付けられて試験を終わらせようと思ってたんだけど…
…まぁ君なら既に気付いてるだろう。″アレ″をどうしようか困っててね…(小声のセルト)」
「…今試験中のハズだけど、″入口前で待ち伏せ″なんかして良いのかねぇ…」
セルトの腕の中には、薄らとではあるが、輪郭が見えるアヒルの子が居た。
全くと言って良い程鳴かないので、言われなければ居る事すら分からない程である。
そんな中、ノアは呆れた様子で森林エリアの入口付近を見やる。
そこには4人組パーティ『四星の守り人』が座り込み、明らかに待ち伏せしている様子であった。
ザッ…
ノアが呆れた様子で呟くと、その後ろからもう1人一行に歩み寄ってくる者が来た。
「おはようございますゴワスさん。
ちょっと聞きたいのですけど、アレって良いんですか?」
「む…やはり気付いていたでごわすか…
毎年少なからず居るでごわすが、勿論アレは駄目でごわす。
が、彼らが行動に起こさない限りはこちらも介入出来ん。現場を押さえなければ知らばっくれられてしまうでごわすしな。」
「なる程。
確かに証拠が無いと何とでも言えますしね。
…けどそれだけだと彼らの為にもならないでしょうからこの件僕に任せて頂いても良いですか?」
「あぁ、良いでごわすよ。
もし何かあれば多少は融通を利かすでごわすよ?」
「じゃあ入口の所まで行ったら職員用の潜り戸から出て行っても良いですか?」
「あぁ、良いでごわすよ。
…ははぁん、彼らに気付かせないまま出ていくでごわすな?」
「「「え?そんな事出来るの!?(小声の一同)」」」
ニヤリ(ノア)。
ぐるるる~っ…
「あー…腹減った…」
「うるせぇな、何度目だよそれ。
もう聞き飽きたぜ。」
「うっせぇな!昨日から何も食ってねぇんだ黙ってろ!
もう直どっちかのパーティが来るだろ!
特にあのボッチのガキ!奴なら″何とかのアヒル″っつー奴捕まえてるだろうから適当な事言って頂いてさっさと出るぞ!」
「そんな上手く行くかよ…」
「なーに、二つ名持ちっつー事は世間で多少顔が知れてるって事だろ?
変な噂流されたく無かったら、的な事言や直ぐに大人しくなるだろ。」
「ま、最悪私が籠絡させてあげるわ。
あの位の子供は歳上のお姉さんの前じゃ大人しくなるものよ。」
「「「へっへ、違いねぇ!」」」
出口近くの門の前から動こうとせず、悪知恵だけ働かせて下卑た笑いを上げる『四星の守り人』一同。
そこに
クン…クンクン!
「お、おい!何か良い匂いしねぇか!?」
「スン…あ!確かに何か香ばしい匂いだ!」
「近いわね!あの茂みの奥じゃないかしら!」
ダダダッ!
「っ!焚き火だぜ!」
「誰かが飯食った後みてぇだ!」
「待って!焦げ掛かってるけどまだ少し残ってるわよ!」
「占めた!誰も居ねぇみてぇだし貰っちまぇ!」
『『『『ガシッ!ヌルッ…』』』』
誰かの飯場跡だろうか、ご丁寧に少量の肉にテリヤキソースが塗られた串焼きが4本焚き火近くに置かれていた。
その肉は既に7割程焦げていたが、4人にとっては関係無い。
無警戒の4人は、ほぼ同時に″ぬめり気のある物体″が塗られた串を手にしていた。
「昨日は視線誘導の方法を教えたけど、さっきアイツらにやったのは行動誘導だ。
使い分けとしては、既に相手に気付かれている場合は視線誘導。
相手が気付いていない場合は行動誘導の方がやり易い。
別にアイツら程準備を要する事は無い。
音を立てる、気配を気取らせる、感じ取れる位の変化を付けるだけで良い。
今回匂いで釣ったのは、アイツらが腹を空かせてたのと、ミダレさんの誘惑香に気付かれない様にする為さ。」
「それよりアンタ…
じゃなかった、き、君はあの串に何を塗ってたんだ?(オウガ)」
「何か甘い匂いのする物だったけど…?(ガーウ)」
「内緒。
まぁ流石にいくらアイツらでも無警戒でアレに触る事は無」
『『へぁあ″あ″あ″あ″ぁあ″っ!!』』
『はぁあっ!ん″はぁあ″あ″あ″っ!!』
『もげるっ!も″げる″ぅう″っ!!』
「…取り敢えず完了報告と捕まえた″みにくいアヒルの子″を預けに行きましょうか。」
「「「「…うん。(一同)」」」」
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