ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

.

文字の大きさ
598 / 1,124
獣人国編~御前試合の代表決め~

健闘を祈る

しおりを挟む
「うおぅ…
国交樹立式典は良いとして、新種族な上、それがお伽噺の存在とは…(ゴフゥ)」

「凄ぇ、人魚なんてホントに居たんだな…
創作物だとばかり思ってたぜ…(ゴファン)」

「綺麗な人だにゃぁ…(ベレーザ)」
「う、うん…(ヴァモス)」

「実は色々あって少し前からあちらの国とは仲良くさせて貰っててね。
そこから今回の国交の流れになったんだ。
と言っても僕は王都と獣人国側に引き合わせただけに過ぎないんだけどね。」


リヴァイア自らが行う紹介が未だ行われる中、上空を見上げてポカンとしている4人に一応海洋種との経緯を説明する。

が、情報量が多過ぎたのか、その後も「はぁ…」とか「へぇ…」位の薄い反応しか戻ってこなかった。


″『…そう言えば、獣人国では″腕っぷしの強さ″をかなり重視しているとの事ですが、獣人国国王ローグ・ラグナー殿如何でしょう、2週間後の式典で友好の証としてそう言った催し物を行ってみては?』″

″『おぉ!それは良いですな!
丁度我が国ではトーナメント戦の様な物を行っておりまして、近々我が国最強が決まる所でありますしな。』″

「「「「「「「「おおおぉおおっ!?(一同)」」」」」」」」

「「「へ…?(ゴフゥ、ゴファン、ヴァモス)」」」


突然の発表に沸き立つ国民、呆然とする3人。

ノアの隣に居たゴフゥは、ワナワナとした指でリヴァイアの方を指差した後


「…え?ノ、ノア殿、今のは…?(ゴフゥ)」

「お二方とヴァモスが戦い、勝った方が僕と戦った後、この国の代表として式典で海洋種の代表と戦うのですよ。」

「「「え!?えええっ!?(ゴフゥ、ゴファン、ヴァモス)」」」


3人が上げた驚きの声は、沸き立つ歓声に掻き消されたのであった。





″『…と、少し話し込んでしまいましたね。
お話ししたい事はまだまだ御座いますが、ローグ・ラグナー殿の喉が潰れてしまうので、本日はこの辺にしておきましょう。』″

″『あ″、あ″ぁ、そうじて貰えると助か″る…
あ″ぁぞうだ、本日から幾人がの海洋種の者がお供と一緒に″ごの街を訪れる″。
なので皆の者、失礼の無い様にな″…』″

「「「「「「「はーい。(一同)」」」」」」」

″『それでは皆様2週間後にまたお会いしましょう。』″

フッ…スゥウウ…


リヴァイアが再び恭しく頭を下げた直後、映像が途切れて霧が霧散し、晴れ晴れとした空が広がるのであった。


″『でば皆の者、じばじのご静聴ありがたく、ごほっ!ごほごほっ!』″

「お大事にー。」
「「お大事に。」」
「せめてラッパ使おうぜ。」
「新年の挨拶の時も喉潰してたしな。」
「お大事にね。」


咳き込む声を最後に国王ローグの呼び掛けも終了。街の各所からは労りの声が上がりつつも、妙な熱気が上がり始めていた。


バンッ!

「さーて!新種族との国交記念だ!特別メニュー販売中だよ!」
「目出度い日だ!今日から式典まで限定で、お代2割引きだ!」


屋台通りの各所からは、これを商機と見て客確保に向けて続々と限定・新メニューや料金の割引きが行われ出し


「おーいそこの冒険者さんよ!2週間後のダンジョン解放に合わせて武器の新調をしてみてはどうだい?」
「序でに防具も一緒にどうかな?」
「万全の態勢でダンジョン攻略に臨む準備期間だ!よーく考えておくんだね!」


文面には出てなかったが、リヴァイアは2週間後の式典直後高難度ダンジョンを解放すると発言していた。
どうやら獣人国にポータルを設置し、そこから突入出来る様にするらしい。

獣人国近郊にある滅びの森同様、1ステージでありながら中心に進めば進む程難度が上がっていく仕様の様だ。

これとは別で、王都近郊にある鉱山からも後日行われる式典直後から階層型ダンジョンが解放されるらしく、こちらは新人冒険者からでも参加出来る様細かく難度が設定されているとの事。

これを聞いた冒険者は色めき立ち、2週間後のダンジョン解放に向けて準備を開始した。
これに食い付かない者は居ないだろう。

武器防具職人達は直ぐ様通りを歩く冒険者達に声を掛けて新調・強化を促した。

冒険者の中で特に躍起になっている者達が居た。それは″女性陣″である。


「ねぇっ!ねぇっ!さっき映り込んだ人魚さんのスケイルアーマー見た?凄く綺麗だったよね!」

「ホントホント!一瞬だったけどドレスみたいだった!
やーん、私もあんな装備欲しーい!」

「いや、あんな派手な装備着けてたら敵からまる分かり…「「黙らっしゃいっ!」」…はい…」


と言った感じで、先程リヴァイアが投影した映像に一瞬映り込んだ人魚が身に付けていた薄紅色のスケイルアーマーを見た女性冒険者達は、その煌びやかさに直ぐに目を奪われた。

普段の冒険者家業で使用したいと考えるものから、お洒落の1つとして検討する者など様々である。

片や男性陣は装備に関してそこまで乗り気では無かったが、先程国王のローグが言っていた様に、後に幾人かの海洋種が街に訪れて来た際にその考えを改める事となるのだが、それは数話先のお話し。

そんなこんなあって妙な熱気に包まれる獣人国であった。





そして、自分達が出場しているトーナメント戦がまさか国の代表を決める戦いの場であった事をついさっき知らされたヴァモスと超犀野人2(スーパ○サイヤジン2)の3人はと言うと


ガシッ!

「それじゃあヴァモス君、準決勝楽しみにしているぞ。(ゴフゥ)」

「お互い、悔いの残らない戦いにしよう。(ゴファン)」

「は、はい!勿論勝つ気で行きます!(ヴァモス)」

「その意気にゃ!(ベレーザ)」

(ホント、強くなったなぁヴァモスは。
国の代表になるかも知れないのに物怖じ一切しないで…)


先程の報せを受けても一切動じていない様子のヴァモスに、何処と無く熱くなる気持ちが沸くノアであったが


(正直超犀野人2(スーパーサ○ヤジン2)の2人には僅かながら勝機を見出だせる。
けど、例え決勝に行けたとしても相手はノア様…
勝てる見込みは一切無い!国の代表とか一切考えなくて良いのは逆にありがたい…(ヴァモス))

(ヴァモス君には悪いが、決勝には割と余裕で進めるだろうがノア殿は訳が違う。
気配からして何もかもが違う…国の代表とか考える余裕は全く無ぇな…(ゴフゥ))

(本人目の前にして思ったが、【鬼神】の噂通り隙が一切無くて勝てる気がしねぇ…
やれるだけの事はやろう…(ゴファン))


そう、ノアを前にして全員国の代表になれる訳が無いと思っている為、3人共冷静でいられるだけであった。

ちなみに超犀野人2(○ーパーサイヤジン2)とヴァモスの準決勝戦は、夜開始される事となった。
しおりを挟む
感想 1,255

あなたにおすすめの小説

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜

日々埋没。
ファンタジー
​「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」  ​かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。  その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。  ​レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。 ​ 地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。 ​「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」  ​新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。  一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。  ​やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。  レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

妹が聖女の再来と呼ばれているようです

田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。 「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」  どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。 それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。 戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。 更新は不定期です。

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる

遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」 「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」 S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。 村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。 しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。 とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。

レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない

あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜

サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」 孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。 淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。 だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。 1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。 スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。 それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。 それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。 増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。 一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。 冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。 これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

処理中です...