ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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獣人国編~御前試合の代表決め~

追加の3人の中に1人ヤベー奴居るぞ。

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~北門・防壁上~ 

『対象は依然、西門防壁上で【強奪剣士】と【転移】戦闘継続中。
【暗器弓】が接近中、3・4・5班は下から現場に向かえ。
相手は【鬼神】だ、焦らず行け。(【計測】傭兵)』 ジジ…

『『『了解。(傭兵一同)』』』ジジジ…

『くそっ、コイツ全く逃げる素振りを全く見せねぇ!
寧ろ向かってきやがる!(【転移】アラン)』ジジ…

『落ち着けアラン。数で押し、継続的に攻め立てりゃいつかはスタミナ切れを起こす。
それまでの辛抱だ。(【計測】傭兵)』 ジジ…

『了『ブツッ!』

『チッ!アランがやられた!
3・4班急げ!(【計測】傭兵)』ジジジ…

『『分かってる!っつーか他の班はまだか!?』』ジジジ…

ザザザ…『8班南門到着。現地に向かう。(【暗殺】傭兵)』

ザザ…『9・10班西門現着。2、3分待ってくれ。(【男色家】傭兵)』

『あぁ頼む。バレずに、だが急げ。(【計測】傭兵)』ジジジ…

『『『了解。(傭兵一同)』』』ジジ…


北門直上の防壁に座り込む【計測】の傭兵スレイの周囲には幾つもの魔法陣が展開されていた。

【計測】の傭兵スレイの能力は、対象の体の向きや動作、癖等から三手先の行動が瞬時に脳内に表示されると言うモノ。

そこで得た情報をこの魔法陣を介して他の傭兵達と連絡を取り、【鬼神】包囲網を形成。

するハズだった。





~西門・防壁上~

「っ!だっ!っらぁ!(【強奪剣士】ダン)」ブンッ!ヒュッ!

「……。」ス、ススス…


乱戦をご所望であった【強奪剣士】のダンだが、本人も頻繁に使う転移を用いて命を取りに来た【転移】のアランが早々に撃破され、孤立無援となっていた。


(くそっ!乱戦に持ち込んでコイツから″スキルを強奪″してやろうと思ったのに一切仕掛けてこねぇ!(【強奪剣士】ダン))



【強奪剣士】…打ち合った相手から一時的にスキルを強奪し、自信の方で使用する事が出来る適正。
狡猾な性格の【剣士】から派生しやすい。



「ほ、ほらほらどうした…?
逃げてるだけでは俺の猛攻から逃れられ「それもそうですね『チキッ。』どうやらこれ以上何も無さそうですし。」


挑発めいたダンの発言に敢えて乗っかる事にしたノアは、荒鬼神ノ化身の鯉口を切った。


「ははっ!漸く乗り気に『シュピッ!』『ゴッ!』ほひょっ?(【強奪剣士】ダン)」


<抜刀術>を発動した最速の剣を振り抜くと、間抜けな声と共ダンの体は大きく吹き飛ばされ、防壁上から街の外まで弾き出された。


フッ…

(あれ?<抜刀術>が使用できなくなった。)

(『え?何で?』)


グシャッ。

(あ、使える様になった。)

(『何だったんだ、一体…』)


こうして【強奪剣士】の傭兵ダンは、特に驚異となり得ないまま戦線から離脱した。





~北門・防壁上~

『くそっ!ダンまでやられた!
おい″命(ミコト)″!まだ着かねぇのか!(【計測】傭兵)』ジジ…

『今、着。(【暗器弓】命(ミコト))』

『っし!そんならさっさと殺っちまえ!
お前が求めてる大金が目の前だぞ!(【計測】傭兵)』ジジ…

『了。(【暗器弓】ミコト)』

(よし!得体の知れなさ随一の命(ミコト)が行ったならもう勝ち確だぜ!(【計測】傭兵))


【計測】の傭兵は勝利を確信し、自然と口角が吊り上がっていた。





~西門付近・防壁上~

「それでは兵士さん、外でノびてるであろう傭兵の回収お願いします。」

「はい、了解しました。(兵士)」


先程外に弾き飛ばした【強奪剣士】ダンの回収をお願いするノア。

そんなノアの下に


『『『『ヒュオッ!』』』』

スッ…『『『『トカカカッ!』』』』

「ノア殿!?(兵士)」

「構わず行って下さい、新手の様です。」

「っ…分かりました。(兵士)」


ノアの足を狙って短い矢が数本飛来。
難なく避けた後防壁の上に1人の細身の男性が降り立った。


トッ…

「【転移】、【強奪】、居ぬ。俺、のみ。
【鬼神】、標的、確認。(【暗器弓】命)」

「全く、次から次へと…」

「俺、命(ミコト)。
金、必要、【鬼神】、命、貰い、受ける。(【暗器弓】)」

ガションッ!バシュッ!

「っ!?」


開戦の言葉とも取れる発言の後、命(ミコト)が徐に腕を上げると、肘の辺りがパカリと開き、投網が発射された。


スラッ…ザッ!ゾッ!

ヒュバッ!ヒュォッ!プシュシュッ!


腰から荒鬼神ノ化身を抜き、✕を描く様に飛来した網を切断。
その間に背後に回ってきていた命(ミコト)が斬り掛かるもコレを回避。

だが命(ミコト)は逃すまいと、腕の側面から矢の様な物を発射。


パパシッ!パシッ!

ヒュパパッ!

ジャコッ!チンッ!チュィンッ!


ミコトの腕から発射された矢の様な物を掴み取ると、即座に<投擲術>を発動して投げ返す。

するとミコトは腕を振り下ろすと、中に仕込まれていた刀身が露になり迎撃。

だが


ガッ!「!?(【暗器弓】命)」ガギッ!


迎撃後の僅かな隙を見逃さなかったノアが急速接近し、足を絡めて首絞めに掛かった。

が、咄嗟に足と首の間に腕を差し入れていたミコトはギリギリの所で難を逃れたがノアが足に力を込め絞めに掛かる。


「…ぎっ!(【暗器弓】命)」ギュルルッ!

ザッ!「!?」スパッ!

ズダダッ!

「…!」ブシュッ…


ミコトは首とノアの足との僅かな隙間を有効に使い、その場で回転して足の拘束から自身の体を捻り出す様に脱出。

その際、ノアの太股に腕の刀身が触れ、出血した。


ガションッ!ビスッ!ビスビスッ!

「くっ…『ガッ!』おわっ…」


義手と思しき腕に矢の様な物を装填したミコトは再びノアに向け発射。

下がろうとしたノアだが、背後は防壁の端となっていたので足が取られバランスを崩す。

そのままノアは後ろ向きに倒れ、街の方に落ちていく。


「好機!(【暗器弓】命)」ダッ!


絶好の機会とばかりに落下するノアを追う命。

だが


ガシッ!「ぬっ!?(【暗器弓】命)」

「ばーか。」グイッ!


防壁の端から眼下を見たミコトは、防壁に張り付くノアと目が合った。
そのまま装束の襟を掴まれたミコトは、ノアと共に落下。いや、″駆け落ちていく。″


ガガッ!ゴッ!ガガッ!

ゴッ!ガガッ!


ノアもミコトも<壁走り>を使用しながら拳撃を放ちつつ駆け落ちていく。




トッ!

スタッ!

『『ジャキッ!』』


人気の無い建物の踊り場に2人同時に降り立つと、ノアは逆手持ちで荒鬼神ノ化身を抜き、ミコトは刀身仕込みの義手をお互いの首元に突き付けた。

差異があるとすれば、ノアが突き付けた刀身はピタリとミコトの首に張り付き、ミコトの突き付けた刀身とノアの首との間にはノアの手が添えられていた。


「流石、【鬼神】。
ここまでの、苦戦、無い。(【暗器弓】命)」

「こっちも驚きましたよ。さっきの3人より明らかに強い。
故に解せない、あなた程の腕ならこんな依頼受けなくても稼げるでしょうに。」


お互い必殺の間合いだと言うのに、開口一番発したのはお互いを讃える言葉であった。


「…金、必要…
妹、病気…割の良い、仕事、【鬼神】、殺害。(【暗器弓】ミコト)」

「…何か訳ありみたいですね…
こんな時に何ですが、話「へっへっへ!わざわざ人気の無い所に来てくれて助かったぜ!」…ん?」


込み入った話の様なので、少し訳を聞こうとしたが、また新たな傭兵達がノアの下に集まってきた。


「へっへっへ、金の成る木だぜ、俺に殺されろ。(【闇精霊使い】ダグ)」

「やーん、10億よ、10億が居るわぁ。(【宝石使い】ジュゼ)」

「おほっ、よく見たら俺好みの良い男の子じゃん!(【男色家】ゲイリーパイルバンカー)」
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