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獣人国編~国交式典・解放・擬似的大氾濫~
先ずは自分が楽しむ事
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~ラーマの館~
″『であるからして…ゴホッ!本日の』″
そわ…そわそわそわ…
「すー…はー…」
「ふぅ、ふぅ…」
「はー…はー…」
獣人国国王ローグ・ラグナーの大声が響く中、現在ラーマの館にて待機する踊り子達の間に緊張が走っていた。
先程ローグ・ラグナーの式典開始の宣言が木霊して来たと言う事は、海洋種の長であるリヴァイアが来訪した直後に100人に及ぶ踊り子達の踊りが開始されるのだ。
既に踊り子達は煌びやかな本番用の衣装に着替え、宣言終了後に街の各所に散開する事となっている。
練習の時とは違い、本日は膨大な数の観光客や国民、冒険者等がこの国を訪れているし、自国と他国の王族が見てる前なので緊張しない方がおかしいだろう。
「お、おお落ち着いてベレーザ。(ヴァモス)」
「ヴァモスこそ落ち着きななよ…(ベレーザ)」
基本的にメインで前に出るのはベレーザ含めた踊り子達。
ヴァモスや男性獣人の給仕等は裏方に回るのだが、ヴァモスは踊り子達の間を『氷衣纏雷状態』で駆け抜けて静電気を除去する割と重要なポジションを担う為、ヴァモスもかなり緊張していた。
「うーん…いつも通りから隠れて練習してたのが仇になったかしら…
しかもこんな式典とかで踊った事ある子なんて居ないから皆ガチガチね…(ラーマ)」
ラーマの館主人のビルゴリラーマも心配そうに踊り子達を見詰めていた。
と、そこに
ポンッ。
『大分アガってるね、ベレーザ、ヴァモス。』
「あ、ノノア様!(ヴァモス)」
「ほにゃあっ!?(ベレーザ)」
そんな雰囲気を悟ってかは分からないが、ノアがやって来た。
「どどど、どうしましょう!緊張が止まらなくて!ノア様!1発ぶって下さい!(ヴァモス)」
「お願いにゃ!強烈な殺気でこの震えを止めて欲しいにゃ!(ベレーザ)」
『出来るか。』
不安に押し潰されそうな2人に無茶な要求を求められるが、そんな荒療治を行える訳が無い。
(『うーん、こりゃ大変だ。
まぁぶっつけ本番なのは仕方無いからこの状況に慣れろ、なんて言えないしな。
ねぇ鬼神、″アレ″使ってみようと思うんだけど…?』)
(『良いんじゃないか?
基本的に戦闘用の物だが、彼等にとってこれもある意味″戦い″だ。
それなりに効果あると思うぜ。』)
(『それじゃ…【鬼哭崇崇】発動。』)
心の中で少し思案したノアは、獲得後初めて使用する固有スキルを発動。
「あらノア様丁度良い所に…
もし宜しければこの子達に何かお声を掛けて頂けませんか?
何かと大舞台に出る事が(出される事が)多いと思いますので、緊張を解す術などお持ちではないでしょうか…?(ビルゴリラーマ)」
『緊張を解す…うーん…』テクテク…
大体いつも冷静沈着なノアであれば何か緊張を解す術を持っているのでは、と期待を籠めた視線を送るビルゴリラーマに、ノアは待機している踊り子達の前に向かい
『えー、緊張を解す魔法の言葉は…無い!』
『『『『『『どよーん…』』』』』』
『はい落ち込まない落ち込まない。』
期待していたのだが、バッサリと切り捨てられてしまった事で、更に落ち込む踊り子達。
『取り敢えず皆さん″笑顔″を作って下さい。』
「「「「「「「え?」」」」」」」
ぐにっ。
『この際無理矢理口角を上げてでも″笑顔″を作って下さいこうやって。
で、その後ビルゴリラーマさんの方を向いて下さい。』
自身の口の端を指で押し上げるノア。
それに倣って踊り子達も(作り)笑顔になってビルゴリラーマの方を見る。
『『『『『ニゴッ…』』』』』
「あはは…(苦笑いのビルゴリラーマ)」
案の定、全員顔がひきつっていた様で、そんな顔を向けられたビルゴリラーマは苦笑いを浮かべるしかなかった。
『はいではその顔のまま隣の仲間達に向き直ってみて下さい。』
「「「「「「「え?」」」」」」」
『『『『『『『くるっ。』』』』』』』
再びノアから指示が飛んだので、全員隣若しくは近くの踊り子達に向き直る。
と
「「「「「「「ぶっ!」」」」」」」
「「「「「「「あははははは!」」」」」」」
「にゃははははっ!何にゃヴァモスその顔っ!(ベレーザ)」
「ベ、ベレーザだって…くくっ…それ笑顔?
すんごく顔ひきつってたじゃないか…くくくっ…(ヴァモス)」
お互いがお互いの顔を見るなり一斉に踊り子達や、裏方の給仕達から笑い声が上がる。
必死こいて作り笑顔をしている姿が全員のツボに嵌まったらしい。
『うん、大分自然な笑顔になりましたね。
ではそのまま再びビルゴリラーマさんの方を向きましょう。』
『『『『『『『くるっ。』』』』』』』
「ふふ、普段通りの良い笑顔ね。(ビルゴリラーマ)」
苦笑いを浮かべていた先程までのビルゴリラーマは何処へやら。
踊り子達の笑顔を見るなり、安堵の表情で微笑んでいた。
『失敗するかも。人の目が恐い。重圧が凄い。
色々と不安要素はあるかも知れません。
それがモロに表情に出ていました。
通りに居る人達を笑顔にする以前に先ずは自分が笑顔に、そして楽しむ事を心掛けましょう!
この国の人達はおおらかでノリが良い、多少のフォローもしてくれるさ!
練習を思い出せ、1人で抱え込むな、周りには頼れる仲間や裏方の給仕さん達もたくさん居る。
全員で1つのチームだ、全員で成功に導こう!』
「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」
1人1人の表情を目で追いながら言い聞かせるノア。作り笑顔や、ひきつった表情の踊り子達は居らず、発する声も明るいものとなっていた。
″『それでは皆の者よ、式典を大いに楽しんで』″
「あ、そろそろ散開する頃合いよ!(ビルゴリラーマ)」
ローグ・ラグナーの宣言が締めに掛かった様で、踊り子達が街の各所に散開する時間が迫る。
スッ…
「「「「「「「「「!」」」」」」」」」
徐にノアは両手を上げる。
『さっき緊張を解す魔法の言葉は無いと言ったけど、緊張を解す魔法のおまじないなら僕は持っている。
街の各所に散っていく時に僕の手にハイタッチして行くと良い。
きっと皆の力になってくれるだろう。』
″『以上を以て式典開催の宣言とする!』″
『まぁ本音を言えば、この後御前試合があるから、皆にエールを贈って貰いたいって意味合いもあるけどね。』
「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」
照れ笑いを浮かべながらノアがそう締め括った直後
『『『『『『『ワァアアアアアアアアアアアアアアアアッ!』』』』』』』
「さぁ皆!散開の合図よ!各々所定の位置へと向かっていきなさい!」
「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」
地響きとも言える程の大歓声が国中から挙がり、踊り子達の体を叩く。
先程の状態であれば更に萎縮していただろう。
ダダダダダダダダダッ!
パパンパパパンパンッ!パパパパパパッ!
シュバババババババババババッ!
だが大歓声に臆する事無く駆け出した踊り子達は、ノアの上げた手を次々にタッチしていきその勢いのまま街の各所へと跳躍していく。
あっという間にヴァモス含めた裏方20人程度となった時に
『ヴァモス、ベレーザの事宜しくな。』
「え…?っ、勿論だ!(ヴァモス)」
『ふふ、その意気だ!行ってこい!』
パチンッ!ヒュバッ!
ノアとタッチしたヴァモスは、他の裏方達と颯爽と飛び出していく。
その場にはノアとビルゴリラーマの2人だけとなったのであった。
「申し訳ありませんノア様、無理を言ってしまって…(ビルゴリラーマ)」
『いえいえ、それよりもお願い事があるのですが良いでしょうか?』
「はい?何でしょうか…?(ビルゴリラーマ)」
『今日このラーマの館でお疲れ様会を開きたいのです。
予約人数は100人位…給仕さん方やビルゴリラーマさん達を合わせれば120人位でしょうか。
費用等は全部僕持ちで。
もしかしたら御前試合でグロッキーになってるかもしれませんが、そうなってたら先に始めてて下さい。』
「…それって…
ふふ、畏まりましたわ。」
″『であるからして…ゴホッ!本日の』″
そわ…そわそわそわ…
「すー…はー…」
「ふぅ、ふぅ…」
「はー…はー…」
獣人国国王ローグ・ラグナーの大声が響く中、現在ラーマの館にて待機する踊り子達の間に緊張が走っていた。
先程ローグ・ラグナーの式典開始の宣言が木霊して来たと言う事は、海洋種の長であるリヴァイアが来訪した直後に100人に及ぶ踊り子達の踊りが開始されるのだ。
既に踊り子達は煌びやかな本番用の衣装に着替え、宣言終了後に街の各所に散開する事となっている。
練習の時とは違い、本日は膨大な数の観光客や国民、冒険者等がこの国を訪れているし、自国と他国の王族が見てる前なので緊張しない方がおかしいだろう。
「お、おお落ち着いてベレーザ。(ヴァモス)」
「ヴァモスこそ落ち着きななよ…(ベレーザ)」
基本的にメインで前に出るのはベレーザ含めた踊り子達。
ヴァモスや男性獣人の給仕等は裏方に回るのだが、ヴァモスは踊り子達の間を『氷衣纏雷状態』で駆け抜けて静電気を除去する割と重要なポジションを担う為、ヴァモスもかなり緊張していた。
「うーん…いつも通りから隠れて練習してたのが仇になったかしら…
しかもこんな式典とかで踊った事ある子なんて居ないから皆ガチガチね…(ラーマ)」
ラーマの館主人のビルゴリラーマも心配そうに踊り子達を見詰めていた。
と、そこに
ポンッ。
『大分アガってるね、ベレーザ、ヴァモス。』
「あ、ノノア様!(ヴァモス)」
「ほにゃあっ!?(ベレーザ)」
そんな雰囲気を悟ってかは分からないが、ノアがやって来た。
「どどど、どうしましょう!緊張が止まらなくて!ノア様!1発ぶって下さい!(ヴァモス)」
「お願いにゃ!強烈な殺気でこの震えを止めて欲しいにゃ!(ベレーザ)」
『出来るか。』
不安に押し潰されそうな2人に無茶な要求を求められるが、そんな荒療治を行える訳が無い。
(『うーん、こりゃ大変だ。
まぁぶっつけ本番なのは仕方無いからこの状況に慣れろ、なんて言えないしな。
ねぇ鬼神、″アレ″使ってみようと思うんだけど…?』)
(『良いんじゃないか?
基本的に戦闘用の物だが、彼等にとってこれもある意味″戦い″だ。
それなりに効果あると思うぜ。』)
(『それじゃ…【鬼哭崇崇】発動。』)
心の中で少し思案したノアは、獲得後初めて使用する固有スキルを発動。
「あらノア様丁度良い所に…
もし宜しければこの子達に何かお声を掛けて頂けませんか?
何かと大舞台に出る事が(出される事が)多いと思いますので、緊張を解す術などお持ちではないでしょうか…?(ビルゴリラーマ)」
『緊張を解す…うーん…』テクテク…
大体いつも冷静沈着なノアであれば何か緊張を解す術を持っているのでは、と期待を籠めた視線を送るビルゴリラーマに、ノアは待機している踊り子達の前に向かい
『えー、緊張を解す魔法の言葉は…無い!』
『『『『『『どよーん…』』』』』』
『はい落ち込まない落ち込まない。』
期待していたのだが、バッサリと切り捨てられてしまった事で、更に落ち込む踊り子達。
『取り敢えず皆さん″笑顔″を作って下さい。』
「「「「「「「え?」」」」」」」
ぐにっ。
『この際無理矢理口角を上げてでも″笑顔″を作って下さいこうやって。
で、その後ビルゴリラーマさんの方を向いて下さい。』
自身の口の端を指で押し上げるノア。
それに倣って踊り子達も(作り)笑顔になってビルゴリラーマの方を見る。
『『『『『ニゴッ…』』』』』
「あはは…(苦笑いのビルゴリラーマ)」
案の定、全員顔がひきつっていた様で、そんな顔を向けられたビルゴリラーマは苦笑いを浮かべるしかなかった。
『はいではその顔のまま隣の仲間達に向き直ってみて下さい。』
「「「「「「「え?」」」」」」」
『『『『『『『くるっ。』』』』』』』
再びノアから指示が飛んだので、全員隣若しくは近くの踊り子達に向き直る。
と
「「「「「「「ぶっ!」」」」」」」
「「「「「「「あははははは!」」」」」」」
「にゃははははっ!何にゃヴァモスその顔っ!(ベレーザ)」
「ベ、ベレーザだって…くくっ…それ笑顔?
すんごく顔ひきつってたじゃないか…くくくっ…(ヴァモス)」
お互いがお互いの顔を見るなり一斉に踊り子達や、裏方の給仕達から笑い声が上がる。
必死こいて作り笑顔をしている姿が全員のツボに嵌まったらしい。
『うん、大分自然な笑顔になりましたね。
ではそのまま再びビルゴリラーマさんの方を向きましょう。』
『『『『『『『くるっ。』』』』』』』
「ふふ、普段通りの良い笑顔ね。(ビルゴリラーマ)」
苦笑いを浮かべていた先程までのビルゴリラーマは何処へやら。
踊り子達の笑顔を見るなり、安堵の表情で微笑んでいた。
『失敗するかも。人の目が恐い。重圧が凄い。
色々と不安要素はあるかも知れません。
それがモロに表情に出ていました。
通りに居る人達を笑顔にする以前に先ずは自分が笑顔に、そして楽しむ事を心掛けましょう!
この国の人達はおおらかでノリが良い、多少のフォローもしてくれるさ!
練習を思い出せ、1人で抱え込むな、周りには頼れる仲間や裏方の給仕さん達もたくさん居る。
全員で1つのチームだ、全員で成功に導こう!』
「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」
1人1人の表情を目で追いながら言い聞かせるノア。作り笑顔や、ひきつった表情の踊り子達は居らず、発する声も明るいものとなっていた。
″『それでは皆の者よ、式典を大いに楽しんで』″
「あ、そろそろ散開する頃合いよ!(ビルゴリラーマ)」
ローグ・ラグナーの宣言が締めに掛かった様で、踊り子達が街の各所に散開する時間が迫る。
スッ…
「「「「「「「「「!」」」」」」」」」
徐にノアは両手を上げる。
『さっき緊張を解す魔法の言葉は無いと言ったけど、緊張を解す魔法のおまじないなら僕は持っている。
街の各所に散っていく時に僕の手にハイタッチして行くと良い。
きっと皆の力になってくれるだろう。』
″『以上を以て式典開催の宣言とする!』″
『まぁ本音を言えば、この後御前試合があるから、皆にエールを贈って貰いたいって意味合いもあるけどね。』
「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」
照れ笑いを浮かべながらノアがそう締め括った直後
『『『『『『『ワァアアアアアアアアアアアアアアアアッ!』』』』』』』
「さぁ皆!散開の合図よ!各々所定の位置へと向かっていきなさい!」
「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」
地響きとも言える程の大歓声が国中から挙がり、踊り子達の体を叩く。
先程の状態であれば更に萎縮していただろう。
ダダダダダダダダダッ!
パパンパパパンパンッ!パパパパパパッ!
シュバババババババババババッ!
だが大歓声に臆する事無く駆け出した踊り子達は、ノアの上げた手を次々にタッチしていきその勢いのまま街の各所へと跳躍していく。
あっという間にヴァモス含めた裏方20人程度となった時に
『ヴァモス、ベレーザの事宜しくな。』
「え…?っ、勿論だ!(ヴァモス)」
『ふふ、その意気だ!行ってこい!』
パチンッ!ヒュバッ!
ノアとタッチしたヴァモスは、他の裏方達と颯爽と飛び出していく。
その場にはノアとビルゴリラーマの2人だけとなったのであった。
「申し訳ありませんノア様、無理を言ってしまって…(ビルゴリラーマ)」
『いえいえ、それよりもお願い事があるのですが良いでしょうか?』
「はい?何でしょうか…?(ビルゴリラーマ)」
『今日このラーマの館でお疲れ様会を開きたいのです。
予約人数は100人位…給仕さん方やビルゴリラーマさん達を合わせれば120人位でしょうか。
費用等は全部僕持ちで。
もしかしたら御前試合でグロッキーになってるかもしれませんが、そうなってたら先に始めてて下さい。』
「…それって…
ふふ、畏まりましたわ。」
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