ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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獣人国編~国交式典・解放・擬似的大氾濫~

試合開始

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エルダークラーケン<人化>形態…体長、体重、攻撃力、防御力、その他ステータスが1/100まで制限された状態。 

と言っても体長50メルを超す巨体から繰り出される攻撃は凄まじく、強力な魔法攻撃を物ともしない。

攻撃は己の四肢と6本もある伸縮性のある触手を用いての物理攻撃が主である。



オォオ…ズズンッ!!

〔『ふははははははっ!この時を待っていたぞ【鬼神】!
外界で数々の武勲を立てたと聞いておる。
海洋最強種筆頭としてはその様な者と戦えるとは実に誉れ高い!』〕

ビリッ!ビリビリッ!

(凄いデカい声だ…)
(『口を開く毎に衝撃波が飛んでくるってどんだけだよ…』)


円形天空闘技場に降り立ったエルダークラーケンは、開口一番隠す事の無い高揚感を衝撃波混じりの言葉に乗せて発していた。


″『さて、獣人国・海洋種双方の代表がこの場に揃った所で、早速″事前に決めてい″たルールの説明に入りたいと思います。(リヴァイア)』″


未だエルダークラーケン登場の衝撃から抜け出しきれていない観衆(闘技場に居る王家一族、『ネプトゥリオ』も含む)を余所に、リヴァイアが試合のルール説明を開始。


~御前試合ルール~

・時間無制限、どちらかが敗けを認めるまで行う。又、リヴァイアから蘇生行為を3回受けた段階でも勝敗が決する。
・試合はノアとエルダークラーケンの1対1で行い、エルダークラーケンは己の肉体のみ、ノアは武装フル活用で良いとの事。
但し、契約獣のグリードは介入しないものとする。
・闘技場の周囲に展開されているモニターは、防御障壁としても機能しているので、範囲攻撃も使用化となっている。


″『え?契約獣と一緒に参戦しないの?(ヤン)』″

〔『あぁ、あの方が本気になったら勝負にならなくなるしな。』〕ズンッ!ズンッ!

″『え…?(ヤン)』″


グリード参戦不可の理由を端的に語ったエルダークラーケンは、ノアから距離を取る為にその場から離れていった。


″『それでは皆様(王家一族)、そろそろ試合を開始致しますので闘技場の直上へと向かわせて頂きます。(リヴァイア)』″

『『『『『フワッ!』』』』』


ノアとエルダークラーケンは距離を取り、リヴァイアと王家一族は実況である『ネプトゥリオ』が居る闘技場直上へと向かうのだった。





~闘技場下の通り~


ざわざわ…

「…なぁゴファン…(ゴフゥ)」

「何だいゴフゥ…?(ゴファン)」

「万が一、万が一だぞ?
俺達がノア君に勝っていたら″アレ″と戦う事になっていたのは俺達だったんだよな…?(ゴフゥ)」

「…そういう事だな…
ノア君には失礼だが、敗けて良かったよな…(ゴファン)」

「あぁ…(ゴフゥ)」





~大通り~


「さぁさぁ賭けの始まりだよ!
『海洋最強種のエルダークラーケン』か、『フリアダビアの英雄【鬼神】のノア』かっ!」

「エルダークラーケンに焼肉定食5人前。」
「エルダークラーケンにドラゴンステーキ!」
「【鬼神】には申し訳無いが、エルダークラーケンに酒3樽で。」

「おいおい!全員がエルダークラーケンに賭けちゃ、賭けにならねぇだろ!」


※獣人国では金品での賭けは禁止されています。


「それじゃ俺は賭けを成立させてみようか。(???)」

「お、気っ風が良いねぇ!
で?どちらに賭けるんだいおたくは。」

「そりゃ…(???)」





~防壁上~


ざわざわ…がやがや…

「…え?何あれ…エルダークラーケンって言ってたわよね…(ポーラ)」
「えーっと、私達が王都に居た時…御前試合の時には既に会ってたみたいだよ…(クロラ)」

「ノ、ノア君って交遊関係広いっちゃね…(ミダレ)」

「いやいやいや…あんなのに勝てっこないわよ…直ぐに止めさせた方が良いんじゃ…(美幸)」
「うん…僕もそう思うよ…
人間がゴジ○と戦って勝負になる訳無いじゃん…(悠)」

「その″ごじ○″が何か知らんが、あの坊ならただでは敗けはせんじゃろ。(バド)」

「んだぁなぁ、フリアダビアでの暴れっぷりを鑑みれば、手傷位は負わせるじゃろ。(ルド)」

「寧ろ坊の本気が見れると思って年甲斐も無くワクワクしておるぞ。(ロイ)」

「分かる…何かやってくれそうな気はする。
漠然とだけどね…(エスメラルダ)」


現在一般開放されている防壁の上では観衆が押し寄せ、試合開始を今か今かと待ちわびている様子。




ズォオオッ!

『『『『ザワッ!』』』』


試合開始を待つ闘技場から強烈な殺気が発せられた。
発生源と思しき少年からは同時に赤黒いオーラが立ち昇っていた。





~闘技場~


ズズズズズズズズズ…

『『『『ミシミシミシッ!ズアッ!』』』』

『『シャキィンッ!』』
『『ズラァッ!』』


オーラを立ち昇らせたノアは、肩甲骨の辺りから赤黒い4本の腕を生やす。
そのまま腰に差していた荒鬼神ノ化身4本を抜き放ち、ダラリと腕を下げた状態で佇む。

ノアの赤黒い双眸は、100メル以上離れていても間近に感じさせる巨体のエルダークラーケンへと向けられていた。


〔『ふふふふ…我が息子の時程の鋭さは無いが、良い殺気だ…
本来の姿であれば到底届く事の無いその4本の刃が、この状態の我に届き得ると思うと武者震いが止まらんわ…。』〕

『まぁあくまで試あ〔『緩めるでない。』〕っ!』


″あくまで試合なのだから殺すつもりは無い″と言おうとしたノアの殺気が緩んだのを感じ取ったエルダークラーケンは、直ぐに割って入りノアを叱る。


〔『その様な心持ちでは瞬きの間に勝敗が決してしまうぞ?』〕


との発言に


(『…だそうだが、何で初っぱなから″力を制御した状態″で挑まないんだ?
主に懐いてる獣っ子達(ベレーザ、ヴァモス)を安心させる為、って訳じゃないだろ?』)


エルダークラーケンからの言葉を受け、ノアの中に居る鬼神が語り掛ける。
ある意味切り札とも言える″力の制御″状態で挑めば良いのだが、通常の強化状態で挑むつもりのノア。


(勿論今まで戦ってきた相手の中で1番ヤバい相手だ。初っぱなから最強状態で挑むのが、望ましい。
だから″乗せられるバフを総動員″させて挑もうと思うんだ。)

(『…良いのか?』)

(最強状態になれば体の状態も幾分か回復(『あー、違う違うそういう意味じゃない。』)

(え?)

(『お前さん、マジで彼女らに愛想尽かされるぞ?』)

(う…)





″『さぁ、王家一族は安全な闘技場直上に退避が完了、両者開始位置に着かれましたので御前試合を開始致します!(ヤン)』″

「「「「「「「「「「「「「「「おおおおおおおおおおっ!」」」」」」」」」」」」」」」


ヤンからの報せの後、闘技場直上に退避しているローグが徐に手を上げ


″『始めぇっ!!』″


壮絶な戦いの火蓋が切って落とされたのであった。



割れた窓の片付けしてたら遅くなりました。
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