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取り敢えず南へ編
再会・再会
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~『ウォルタメ』入口~
「ここが『ウォルタメ』じゃな。(バド)」
「その様じゃ。畑特有の匂いがしちょるしな。(ルド)」
「さて、坊はこの村に居るとええんじゃが…(ロイ)」
ドワーフ3人組が『ウォルタメ』に到着した。
商人から聞いた″【勇者】軍″の件をノアに伝えるべく、早速この村にノアが逗留しているかどうか探る様だ。
「おぃーっす、誰ぞ居ら
「お、おい皆!″死にたがり″のザラットが例の少年と戦ってるんだが、防戦一方だから見に来いよ!」
「「「あのザラットさんが!?」」」
「あの少年タダ者じゃないぜ!」
入村直後、近くにいた村人達が他の村人を誘って村の奥の方へと向かっていった。
何かあって周りが見えていなかったのだろう、村人達はドワーフ3人組にも気付いていなかった。
のっそのっそ…
「あぁ、坊はここに居るわ。(バド)」
「じゃな。
また何かに巻き込まれとる様じゃな。(ルド)」
「平常運転じゃ。(ロイ)」
今までの傾向からしてノア達が逗留していると確信したドワーフ3人組は、のそのそと村の中へと入っていったのだった。
ズザザッ!『ヒュンッ!』
『ヒュヒュヒュン!』ズザッ!『ヒュンッ!』
(よ、よし…
目が速さに馴れてきた…これなら…
『ズドドドドッ!』
「がぁあああっ!(ザラット)」
「速度に馴れてきましたね?
ならもう少し速度を上げても大丈夫そうですね。」
ビュンッ!
″<無刀幻視>″を発動したノアから繰り出される連撃を回避し続け、段々と速度に馴れてきたザラットだったが、更に速度が乗った連撃を左手首から肘までの間に5回叩き込まれ、思わず膝を着き、叫び声を上げてしまった。
だが左腕は何事も無い様に無傷であるが、ザラットの額には脂汗が浮かび、実際に斬られたかの様に苦悶の表情をしていた。
<無刀幻視>… "ある程度"の戦闘力があれば、手に剣を持っていないのに剣があるかの様に見え、斬られていないのに斬られたかの様に相手を錯覚させるスキル。
熟練度によって差異があり最大まで鍛えれば相手の戦意を喪失させる事や、格下のモンスターを撃退させる事すら可能。
このスキルの有無・熟練度がその者の力量をそのまま指し示す指標にもなり得る。
ヒュン!『スカッ!』ヒュン!『スカッ!』
「見ての通りこの剣は″幻影″みたいなモノです。感触も無ければダメージも無い。
が…こちらの技術、気迫、殺気、その他諸々を組み合わせる事で、さも本当に斬られているかの様に錯覚させているに過ぎない…」
自身が出現させた刀身を振り、腕を2、3度通過させるノア。
当たり前だがノアの腕が斬れる事は無い。
「だからザラットさん、心行くまで″死の恐怖″を味わって下さい。」
ヒュンッ!
(っ、消え…違…上っ!(ザラット))
ザッ!『ヒュドッ!(頭上からの兜割り)』
(蹴『ドガッ!』「ぎっ!」
姿が掻き消える程の速度で移動したノアはザラットの頭上から強襲。
寸での所で避けるも、ノアのしゃがみ蹴りが襲い、ザラットの直感力が働く寸前に命中。
ゴロゴロゴロッ!
ズザザッ!(ザラットの背後に回り込む)
ヒュンッ!(出現させた剣を逆手持ちにする)
(この位置…首「うぉおお!」
バンッ!ヒュボボボッ!(地面を叩いて飛び上がりつつ回転斬り3連撃を放つ)
ヒュオ…ガギッ!(3連撃をスレスレで回避しつつザラットの首を掴む)
「ぅがう『ギュゥウ…』ぐげげ…」
凄まじい力で締め上げられ、ザラットの顔がドンドンと青ざめていく。
直感と言うかほぼ反射的に首からノアの手を引き剥がそうとするも、その手はびくともしない。
(死…し、死ぃ…「っぁ″あ″あ″っ!」
ドヒュッ!(ロングソードをノアの顔面に垂直に叩き込む)
ギィインッ!(そのロングソードを歯で受け止める音)
「っ!?」
ゾリッ!(出現させた剣をザラットの首に叩き込む音)
決死の覚悟でノアに剣を突き立てたが、それすらも迎撃され、反対にザラットは首を撥ね飛ばされてしまった。(※実際は斬れてません)
ギリリリ…
「……っ……っ…」
首を締め上げられた事による酸欠と、<無刀幻視>によって首を撥ねられたザラットは、一気に″死の恐怖″に襲われた。
今までこの村周辺やって来て勝負を挑み、得た事の無かった急激な″死の恐怖″が。
視界が明滅し、全身が脱力、鉛の様に重くなっていく。
すると
″……た…″
(…あ、この感覚は…)
″あ…た…また……な事…″
″…と…ん…ぁ……″
(あぁ…この声は…俺…がもう一度聞きたかっ…た声…だ…)
ザラットは、″視えないモノが見える″初期段階、″走馬灯″が見え出していた。
そこにはザラットの記憶の中に存在する″ある2人の人物が笑みを浮かべて″ザラットと対面していた。
直後
ドガァンッ!(首を締め上げたまま地面に叩き付けられた音)
衝撃が逃げない様に首を押さえたまま背中から地面に叩き付けるノア。
砂埃が舞う程の衝撃がザラットを襲い、彼はそのまま意識を手放したのであった。
「ちょ、ザラット!大丈夫かい!?ザラット!ザラット!?(アレイ)」
「ザラットさん!?」
「ザラット!」
「ザラットさん!?」
「ノア様!やり過ぎでは!?(ヴァンデイット)」
「回復措置を取りましょうぞ。(クリストフ)」
「安心して、気を失っているだけだ。
自然に目を覚ますのを待とう。」
地面に叩き付けられ、ぐったりとしたザラットの下に、宿場のおばちゃんアレイと村人達が。
ノアにはヴァンデイットとクリストフが駆け寄ってきた。
「それに…どうやら″目的″は達成出来たみたいですしね。」
気を失っているザラットを見てみると、目からは涙を流し、口元には笑みが浮かんでいた。
「っ…(ザラット)」ガバッ!
「「ザラットさん!」」
「ザラットォ!」
「目を覚ましたかいザラット。(アレイ)」
「大体1分位気絶してましたね。
どうです?″走馬灯″はちゃんと見えましたか?」
「……。(ザラット)」スッ…
意識を取り戻したザラットに安堵の表情を見せる村人達とアレイ。
ノアに問われたザラットは無言で立ち上がり
「…っ…ありがとうノア殿…
久し振りに″家族″の元気な姿と声が聞けた…(ザラット)」
「やはり″家族″を″見たかった″のですね。
″死の恐怖″を覚える、という事は″死の世界に近付く″事です。
″自身を死の世界に近付ける″事で、″死の世界の人達″が″見える″様になります。
あなたの″家族″が周りに居れば見える様になりますが、今まで″視えなかったモノ″も纏めて″見えて″しまいます。
だからあまりオススメしたくなかったんです。」
「だが、君は実行してくれたではないか…(ザラット)」
「戦闘中少しでも″死にたくない″と言えばそこで手を止めるつもりでした。
でもあなたは″生″に向かわずに攻撃を仕掛け″死″に向かおうとしました。
それ程までの熱量があったので、僕は応えたまでです。」
「…そうか…俺の要望に応えてくれて感謝する…(ザラット)」
未だ目尻に涙を浮かべてはいるが、自然な笑みを浮かべるザラットは、ノアの言葉を受けてどこか腑に落ちた表情をしていた。
その後ザラットはノアと固い握手を交わし、何度も礼をしていた。
「そう言えば名前しか聞いていなかったが、君は一体何者なのだ?
歳で言えば新人冒険者にしか見えないが…(ザラット)」
「ははは…ちょっと前までは確かに新人冒険者でしたよ。
つい最近中級に上がりましたが…
では改めて…僕は冒険者のノア。世間的には【きじ「「「おーぅい!坊!また何かやっとるのぅ!」」」
「…あ、追い付かれてたか。」
ノアがザラットに対して改めての自己紹介をしようとした所、村の方からドワーフ3人組の大声が聞こえてきたのだった。
「ここが『ウォルタメ』じゃな。(バド)」
「その様じゃ。畑特有の匂いがしちょるしな。(ルド)」
「さて、坊はこの村に居るとええんじゃが…(ロイ)」
ドワーフ3人組が『ウォルタメ』に到着した。
商人から聞いた″【勇者】軍″の件をノアに伝えるべく、早速この村にノアが逗留しているかどうか探る様だ。
「おぃーっす、誰ぞ居ら
「お、おい皆!″死にたがり″のザラットが例の少年と戦ってるんだが、防戦一方だから見に来いよ!」
「「「あのザラットさんが!?」」」
「あの少年タダ者じゃないぜ!」
入村直後、近くにいた村人達が他の村人を誘って村の奥の方へと向かっていった。
何かあって周りが見えていなかったのだろう、村人達はドワーフ3人組にも気付いていなかった。
のっそのっそ…
「あぁ、坊はここに居るわ。(バド)」
「じゃな。
また何かに巻き込まれとる様じゃな。(ルド)」
「平常運転じゃ。(ロイ)」
今までの傾向からしてノア達が逗留していると確信したドワーフ3人組は、のそのそと村の中へと入っていったのだった。
ズザザッ!『ヒュンッ!』
『ヒュヒュヒュン!』ズザッ!『ヒュンッ!』
(よ、よし…
目が速さに馴れてきた…これなら…
『ズドドドドッ!』
「がぁあああっ!(ザラット)」
「速度に馴れてきましたね?
ならもう少し速度を上げても大丈夫そうですね。」
ビュンッ!
″<無刀幻視>″を発動したノアから繰り出される連撃を回避し続け、段々と速度に馴れてきたザラットだったが、更に速度が乗った連撃を左手首から肘までの間に5回叩き込まれ、思わず膝を着き、叫び声を上げてしまった。
だが左腕は何事も無い様に無傷であるが、ザラットの額には脂汗が浮かび、実際に斬られたかの様に苦悶の表情をしていた。
<無刀幻視>… "ある程度"の戦闘力があれば、手に剣を持っていないのに剣があるかの様に見え、斬られていないのに斬られたかの様に相手を錯覚させるスキル。
熟練度によって差異があり最大まで鍛えれば相手の戦意を喪失させる事や、格下のモンスターを撃退させる事すら可能。
このスキルの有無・熟練度がその者の力量をそのまま指し示す指標にもなり得る。
ヒュン!『スカッ!』ヒュン!『スカッ!』
「見ての通りこの剣は″幻影″みたいなモノです。感触も無ければダメージも無い。
が…こちらの技術、気迫、殺気、その他諸々を組み合わせる事で、さも本当に斬られているかの様に錯覚させているに過ぎない…」
自身が出現させた刀身を振り、腕を2、3度通過させるノア。
当たり前だがノアの腕が斬れる事は無い。
「だからザラットさん、心行くまで″死の恐怖″を味わって下さい。」
ヒュンッ!
(っ、消え…違…上っ!(ザラット))
ザッ!『ヒュドッ!(頭上からの兜割り)』
(蹴『ドガッ!』「ぎっ!」
姿が掻き消える程の速度で移動したノアはザラットの頭上から強襲。
寸での所で避けるも、ノアのしゃがみ蹴りが襲い、ザラットの直感力が働く寸前に命中。
ゴロゴロゴロッ!
ズザザッ!(ザラットの背後に回り込む)
ヒュンッ!(出現させた剣を逆手持ちにする)
(この位置…首「うぉおお!」
バンッ!ヒュボボボッ!(地面を叩いて飛び上がりつつ回転斬り3連撃を放つ)
ヒュオ…ガギッ!(3連撃をスレスレで回避しつつザラットの首を掴む)
「ぅがう『ギュゥウ…』ぐげげ…」
凄まじい力で締め上げられ、ザラットの顔がドンドンと青ざめていく。
直感と言うかほぼ反射的に首からノアの手を引き剥がそうとするも、その手はびくともしない。
(死…し、死ぃ…「っぁ″あ″あ″っ!」
ドヒュッ!(ロングソードをノアの顔面に垂直に叩き込む)
ギィインッ!(そのロングソードを歯で受け止める音)
「っ!?」
ゾリッ!(出現させた剣をザラットの首に叩き込む音)
決死の覚悟でノアに剣を突き立てたが、それすらも迎撃され、反対にザラットは首を撥ね飛ばされてしまった。(※実際は斬れてません)
ギリリリ…
「……っ……っ…」
首を締め上げられた事による酸欠と、<無刀幻視>によって首を撥ねられたザラットは、一気に″死の恐怖″に襲われた。
今までこの村周辺やって来て勝負を挑み、得た事の無かった急激な″死の恐怖″が。
視界が明滅し、全身が脱力、鉛の様に重くなっていく。
すると
″……た…″
(…あ、この感覚は…)
″あ…た…また……な事…″
″…と…ん…ぁ……″
(あぁ…この声は…俺…がもう一度聞きたかっ…た声…だ…)
ザラットは、″視えないモノが見える″初期段階、″走馬灯″が見え出していた。
そこにはザラットの記憶の中に存在する″ある2人の人物が笑みを浮かべて″ザラットと対面していた。
直後
ドガァンッ!(首を締め上げたまま地面に叩き付けられた音)
衝撃が逃げない様に首を押さえたまま背中から地面に叩き付けるノア。
砂埃が舞う程の衝撃がザラットを襲い、彼はそのまま意識を手放したのであった。
「ちょ、ザラット!大丈夫かい!?ザラット!ザラット!?(アレイ)」
「ザラットさん!?」
「ザラット!」
「ザラットさん!?」
「ノア様!やり過ぎでは!?(ヴァンデイット)」
「回復措置を取りましょうぞ。(クリストフ)」
「安心して、気を失っているだけだ。
自然に目を覚ますのを待とう。」
地面に叩き付けられ、ぐったりとしたザラットの下に、宿場のおばちゃんアレイと村人達が。
ノアにはヴァンデイットとクリストフが駆け寄ってきた。
「それに…どうやら″目的″は達成出来たみたいですしね。」
気を失っているザラットを見てみると、目からは涙を流し、口元には笑みが浮かんでいた。
「っ…(ザラット)」ガバッ!
「「ザラットさん!」」
「ザラットォ!」
「目を覚ましたかいザラット。(アレイ)」
「大体1分位気絶してましたね。
どうです?″走馬灯″はちゃんと見えましたか?」
「……。(ザラット)」スッ…
意識を取り戻したザラットに安堵の表情を見せる村人達とアレイ。
ノアに問われたザラットは無言で立ち上がり
「…っ…ありがとうノア殿…
久し振りに″家族″の元気な姿と声が聞けた…(ザラット)」
「やはり″家族″を″見たかった″のですね。
″死の恐怖″を覚える、という事は″死の世界に近付く″事です。
″自身を死の世界に近付ける″事で、″死の世界の人達″が″見える″様になります。
あなたの″家族″が周りに居れば見える様になりますが、今まで″視えなかったモノ″も纏めて″見えて″しまいます。
だからあまりオススメしたくなかったんです。」
「だが、君は実行してくれたではないか…(ザラット)」
「戦闘中少しでも″死にたくない″と言えばそこで手を止めるつもりでした。
でもあなたは″生″に向かわずに攻撃を仕掛け″死″に向かおうとしました。
それ程までの熱量があったので、僕は応えたまでです。」
「…そうか…俺の要望に応えてくれて感謝する…(ザラット)」
未だ目尻に涙を浮かべてはいるが、自然な笑みを浮かべるザラットは、ノアの言葉を受けてどこか腑に落ちた表情をしていた。
その後ザラットはノアと固い握手を交わし、何度も礼をしていた。
「そう言えば名前しか聞いていなかったが、君は一体何者なのだ?
歳で言えば新人冒険者にしか見えないが…(ザラット)」
「ははは…ちょっと前までは確かに新人冒険者でしたよ。
つい最近中級に上がりましたが…
では改めて…僕は冒険者のノア。世間的には【きじ「「「おーぅい!坊!また何かやっとるのぅ!」」」
「…あ、追い付かれてたか。」
ノアがザラットに対して改めての自己紹介をしようとした所、村の方からドワーフ3人組の大声が聞こえてきたのだった。
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