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ヴァリエンテ領・大規模氾濫掃討戦編~万死一生~
総力戦3
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『『『『『ゴロゴロゴロゴロ…』』』』』(雷鳴)
『『ズゥウンッ…』』(【一神同体】解除)
「…さて、お次は何だ?
見た所雷でも撃ってきそうな感じだけど…」
(『かもな。
奴は体内に取り込んだ魔石を駆使して、天災レベルの大魔法を放ってきやがる。
今更雷の1発や2発ぶっ放しても驚きゃ』)
『『『『『バヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂッ!』』』』』(雲の中で発生した雷が円環上に展開)
『『『『キィイイイイイン…』』』』(円環上の雷間に魔石の様なオブジェクトが形成)
『『『『ギィイイイイイン…!』』』』(各々のオブジェクトが強烈に発光)
「……。」
(『…雷所じゃなさそうだな…』)
分厚い雲の内部に居る『竜征趙』は、体内の魔石を用いて雷を増幅。
更に雲内部に多数存在していた雷属性の精霊に干渉し、円環上に多数配置、更なる出力の増幅を実現させていた。
ちなみに、円環上に配置されたオブジェクトは雷属性の精霊の集合体『サンダ・ライト』を更に凝縮させた集合体で、以前『アルゴダ』を訪れた際に遭遇したものとは全く比較にならない個体である。
放たれた雷撃の残滓でも浴びてしまえば、生身の人間は一瞬の内に炭化してしまうだろう。
~一応『サンダ・ライト』の説明~
『サンダ・ライト』…雷属性の精霊の集合体。
雷属性の鉱石が採れる地域や、雷多発地帯には上位存在が居たりする。
アルゴダの場合、毛刈り待ちの各種羊達が多く居る為、大量に発生した静電気に引き寄せられて度々出現する。
静電気を供給する羊達に攻撃する事は無いが、『サンダ・ライト』が複数体存在すると集合して合体する事があり、周囲に影響を及ぼしてしまう為駆除したり、羊達の毛を定期的に刈る等の措置を取らねばならない。
『『『『『バヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂッ!』』』』』(雷のチャージと出力の増幅を繰り返す)
「【鬼鎧殻】発動!
俺達は今街の直上に居る!
″アレ″を避けてしまえば街に甚大な被害が出る!
敢えて食らい、荒鬼神ノ化身で以て吸収するぞ!」
『『ガションッ!』』(【鬼鎧殻】展開)
(『了解!』)
依然チャージを続け、出力を増大させ続ける中、ノアは【鬼鎧殻】を展開。
更に赤黒いオーラを放出し、使えない右腕の代わりに赤黒い腕を生成し、荒鬼神ノ化身4本を眼前に構える。
その直後
『『『『『『『ズバッ!』』』』』』』(真っ白い巨柱が高速で落下)
(『目ぇ瞑れ!
また数日目が見えなくなるぞ!』)
「やってるやってるっ!」
増幅された強烈な雷撃が放たれ、視界全てが白に埋め尽くされる。
以前【勇者】軍との戦闘で、至近距離で雷を食らったノアは一時的に視界不良に陥った。
その経験が活きたのか、ノアは雷撃が放たれた瞬間には目を瞑っていた。
ズッ!『『『『ギュィイイイイイイイイイイイイイイイイイイインッ!』』』』(雷撃直撃&魔素分解・吸収)
「ぬぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐっ!!!」
直後雷撃が直撃し、荒鬼神ノ化身で以て吸収に掛かる。
【鬼鎧殻】を装着した状態でもノアを襲う衝撃は凄まじいモノであり、構えを維持するので精一杯であった。
~分厚い雲の内部~
…グルル…(『竜征趙』の鳴き声)
(『هدف القضاء』:رجل)
↓
(『هدف القضاء″ ذو الأولوية القصوى″』:رجل)
グルルッ…
『『『コォオオオオオッ!』』』(体内の魔石を起動)
分厚い雲内部を優雅に舞っていた『竜征趙』は、眼下で放った雷撃のその後を確認し、次の一手を打ち始めていた。
これは、自身が放った雷撃が眼下の生物によって無効化されている事を感じ取った為である。
『竜征趙』は、恐ろしいまでに知能が高く、『流星蝶』の頃はノアの事を″何か″としか見ていなかったが、今は『رجل』と区分し、『 ″هدفالقضاء″ ذو الأولوية القصوى』として認識されていた。
簡単に言ってしまえばノアの事を明確に″敵″として認識しているのである。
″敵″は自身を死の淵1歩手前まで追いやり、再び自身を滅する為に迫ってきている。
ならば排除するのが当然であろう。
自身には今力がある。
繭や召喚陣を維持していた莫大な量の魔石を我が身に宿し、陣自体を翅に描き自由に出現を 可能とし、滅多な事では死なない不死身の身体を得、天災にも似た属性魔法も放てる無限なる力を得た。
だがそれでも″奴″は恐ろしい。
雲霞の如く産み出した虫をものともせず、単騎で繭に侵入し、我が身を灰の一歩手前まで焼いた″奴″だけは絶対に排除しなければならない。
それ故手を抜く訳にはいかないのだ。
『『『『オオオオオォォン…』』』』(雷撃終了)
「はぁ、はぁ、はぁ…」
『『ガションッ!』』(【鬼鎧殻】解除)
(『…何つう魔力量だ…
今の一撃でゲージが満タンになったぞ…』)
「と、取り敢えず今の攻撃は凌いだ…
こっからまた接近して奴にもう一回『龍神邪火』を食らわせ、今度こそ完全に灰にしてやる。」
巨大な雷撃を何とか凌いだノアは、最終的に『竜征趙』に『龍神邪火』を食らわせ、完全に焼き殺す事を画策していた。
だがノアはこの時知らなかった。
1度目の『龍神邪火』発動によって『竜征趙』には″炎属性無効″の耐性を獲得している事を。
〝ピコンッ!〟(<気配感知>)
(『奴の反応だ!
ここから1時の方角、距離にして300メルと少しだ!』)
「よし!場所が分かればこっちの
『『『コォオオオオオッ!』』』(急激な気温低下)
…え?」
<気配感知>の感知範囲のギリギリ外、距離にして約300メルの所に『竜征趙』の反応を感知したノアは早速荒鬼神ノ化身をぶん投げて転移を画策。
だがここで更なる異変が発生。
急激に周囲の気温が低下したかと思えば、空に厚く掛かっていた雲が徐々に晴れていく。
それは『竜征趙』の姿が肉眼でもハッキリ分かる程の鮮明さであった。
「…もう蝶の面影は何処にも無いな…」
(『もうまんま竜の見た目だな…
見てみろ、悠然と空を舞ってるぜ。』)
分厚い雲が晴れ、全体像が露になった『竜征趙』の姿は、先程よりも更に身体が巨大化し、翼長は100メルを超え、竜の様に長大な尻尾を宙に靡かせ、涼しい顔でノアの事を見下していた。
その姿に『流星蝶』だった頃の面影は一切無い。
そして更に
『『『パキパキパキパキパキパキ…』』』(空中に巨大な氷塊が形成)
「…もう何でもありだな…」
(『悠長な事言ってられないぞ!
さっきの攻撃は雷撃だったから吸収出来たが、あれはただの″氷の塊″!
あれは剣の能力で吸収する事は出来ないぞ!』)
「あ…」
分厚い雲の消失と急激な周囲の気温低下はこれが原因であった。
『竜征趙』は、自身の周囲にある分厚く立ち込める雲を全て氷塊へと変化させ、自重と物理で以て叩き潰す算段の様だ。
こうして説明している間にも時間経過で徐々に氷塊の大きさは変化していき、既に奥に居る『竜征趙』の姿は見えなくなっていた。
「じゃあさっさとぶん殴って破壊を…」
(『あの大きさじゃヒビを入れんのが精々だ!
何よりここは空中で足場が無ぇから踏ん張りも効かないから尚更だ!』)
「じゃあどうす…
あっ!丁度良い、1度降りるぞ『鬼神』!
手がある!」
(『は!?何を言って…え?ちょ、待』)
バシュンッ!(下に向かって転移)
未だ成長中の氷塊を前に早急な破壊を模索したノアだが、現在ノアが居るのは空中で、転移を繰り返して何とか高度を維持していた。
例えその勢いのまま氷塊に到達出来たとしても、踏ん張りが効かずにヒビを入れる程度だと予想され、その案は却下した。
では何か他に手は無いか、と思案したノアは、眼下に居る″人物″に目が留まり、直ぐに行動に移した。
ノアは大急ぎで真下に向かって転移を開始したのであった。
~街・防壁上~
「怪我人の手当てを最優先!
邪魔になるモンスターの死骸は防壁下に落とせ!
無事な迎撃設備はいつでも撃てる様に準備を!壊れた物はバラして撤去!邪魔になるだけだ!(カルル)」
「「「「おぅ!」」」」
「ふぅ、ふぅ…何とか守りきったな…(冒険者1)」
「あの数を凌いだのは自分で自分を褒めてやりたいぜ…(戦闘職1)」
「おぅ神父さん!マナポーション要るか?(有志1)」
「あぁ、頂こう…
もう魔力がカツカツだ…(シンプソン)」
「ねぇ皆、何か【鬼神】君、物凄い勢いで降りてきてない…?(冒険者2)」
「…本当だ、何かあったのか…?(兵士1)」
街の防壁上では、既に第12波・13波のモンスターは駆逐され、束の間の休息、次なる迎撃の準備が進められていた。
そんな中、遥か上空で行われていた激戦を眺めていた者達が、急速に降下してくるノアの存在に気付く。
「ノアちゃんどうしたのかしら、敵に背を向けて…(アミスティア)」
「遁走している訳では無い様だ、目は死んでないからな…
何かを思い付いて降りてきてる、って感じだな…ん?(レドリック)」
防壁上には、冒険者や戦闘職等に混じり最前線で暴れていたアミスティアや、闇の神の恩恵を駆使して防衛していたレドリックも、恩恵を解除して待機していた。
2人もノアが大急ぎで降下してきている事を不思議がっていたが、ここでレドリックの耳に上空から声が聞こえて来ていた。
<…!……!>
(ん…?何か叫んでるな…?
もうちょっと感度を上げるか…(レドリック))
<<…ん!……さんに…く…を…に…て!>>
(…ん~…?(レドリック))
<<<…父さん!母さんに僕を″打ち返す″様に伝えて!>>>
「…アミ、ご指名みたいだぞ。(レドリック)」
「え?(アミスティア)」
~上空~
ゴォオオオオオオオオオッ!(降下中)
「動いた!
気付いてくれたみたいだ、流石父さん!」
(『アホ過ぎる…この戦法は流石にアホ過ぎる…』)
「限られた手札で奮闘しているだけだから!
しょうがないの!」
(『エルとアールに連れてって貰ったら良いんじゃね?』)
「………………時間が…無い…から!」
(『…了解。』)
バシュンッ!(転移)
謎の間があったが、ノアは意を決した様に眼下のアミスティアを目指す。
感知系スキルカンストのレドリックなら、誰よりもいち早く気付いてくれると信じていたノアは、アミスティアの移動先へと転移するのだった。
~防壁下~
『『スタッ。』』
「流石に防壁上では出来ないからね、開けた場所で行いましょ。(アミスティア)」
「あぁ…だが、何で俺らに頼るんだろうな。
エルちゃんとアールちゃんに連れてって貰った方が良いだろうに。(レドリック)」
「ノアちゃんなりに考えた結果よ、あの子の考えを尊重しましょうよ。(アミスティア)」
言われてるぞノア。
ゴォオオオオオオオオオッ…(ノア降下中)
スラッ…(抜剣)
「それじゃあ行ってくるわ。
途中で減速しそうだったらレドも加勢してあげて。(アミスティア)」
「あいよ。(レドリック)」
頭上を見上げれば、凄まじい勢いで降下してくるノアを視認出来、要望通り″打ち返す″準備を開始した。
徐に剣を抜いたアミスティアは、地面に刀身を向け
「『一刀の太刀』!(アミスティア)」
『『『ボゴンッ!』』』(地面から巨大な刃先出現)
【殲滅剣士】専用技である『一刀の太刀』を発動したアミスティアは、器用に巨大な刀身の刃先に乗り、上空へ向けて飛翔。
『『『ブゥウンッ!』』』(『断罪の剣(アポカリプス)』発動)
飛翔したアミスティアは手に魔力を集中させ、巨大な剣『断罪の剣(アポカリプス)』を出現。
肩に担いだ状態でノアを迎え撃つ。
ゴォオオオオオオオオオッ!
ぐるんっ。(前宙)
『『ガションッ!』』(両足に【鬼鎧殻】を装着)
『『カンッ!』』(『断罪の剣』の刃に着地)
「イィイイイヤァアアアアアアアッ!!(アミスティア)」
『『『バガァアアアンッ!』』』(ノア発射)
大きく『断罪の剣』を振り被るアミスティア。
頭から降下していたノアは、前宙して身を翻しつつ振り抜かれる『断罪の剣』に合わせて着地。
咆哮染みた声を上げ、力の限り『断罪の剣』を振り抜くと、凄まじい勢いでノアは『竜征趙』に向かって飛翔していった。
~上空~
『『『パキパキパキ…』』』(氷塊最大成長)
グォオオオオオッ!
『『『ゴォ…ン…』』』(氷塊発射)
遥か上空では、『竜征趙』により成長させていた氷塊が咆哮と共に落下を開始。
その大きさは街を半分も飲み込む程巨大なモノで、この高さから直撃すれば一堪りも無い。
その氷塊に向かって高速で突き進むノア。
「『鬼神』!任せたぞ!」
(『任せろ。』)
(【一神同体】発動!)
『『ズゥウンッ…』』(【一神同体】解除)
「…さて、お次は何だ?
見た所雷でも撃ってきそうな感じだけど…」
(『かもな。
奴は体内に取り込んだ魔石を駆使して、天災レベルの大魔法を放ってきやがる。
今更雷の1発や2発ぶっ放しても驚きゃ』)
『『『『『バヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂッ!』』』』』(雲の中で発生した雷が円環上に展開)
『『『『キィイイイイイン…』』』』(円環上の雷間に魔石の様なオブジェクトが形成)
『『『『ギィイイイイイン…!』』』』(各々のオブジェクトが強烈に発光)
「……。」
(『…雷所じゃなさそうだな…』)
分厚い雲の内部に居る『竜征趙』は、体内の魔石を用いて雷を増幅。
更に雲内部に多数存在していた雷属性の精霊に干渉し、円環上に多数配置、更なる出力の増幅を実現させていた。
ちなみに、円環上に配置されたオブジェクトは雷属性の精霊の集合体『サンダ・ライト』を更に凝縮させた集合体で、以前『アルゴダ』を訪れた際に遭遇したものとは全く比較にならない個体である。
放たれた雷撃の残滓でも浴びてしまえば、生身の人間は一瞬の内に炭化してしまうだろう。
~一応『サンダ・ライト』の説明~
『サンダ・ライト』…雷属性の精霊の集合体。
雷属性の鉱石が採れる地域や、雷多発地帯には上位存在が居たりする。
アルゴダの場合、毛刈り待ちの各種羊達が多く居る為、大量に発生した静電気に引き寄せられて度々出現する。
静電気を供給する羊達に攻撃する事は無いが、『サンダ・ライト』が複数体存在すると集合して合体する事があり、周囲に影響を及ぼしてしまう為駆除したり、羊達の毛を定期的に刈る等の措置を取らねばならない。
『『『『『バヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂッ!』』』』』(雷のチャージと出力の増幅を繰り返す)
「【鬼鎧殻】発動!
俺達は今街の直上に居る!
″アレ″を避けてしまえば街に甚大な被害が出る!
敢えて食らい、荒鬼神ノ化身で以て吸収するぞ!」
『『ガションッ!』』(【鬼鎧殻】展開)
(『了解!』)
依然チャージを続け、出力を増大させ続ける中、ノアは【鬼鎧殻】を展開。
更に赤黒いオーラを放出し、使えない右腕の代わりに赤黒い腕を生成し、荒鬼神ノ化身4本を眼前に構える。
その直後
『『『『『『『ズバッ!』』』』』』』(真っ白い巨柱が高速で落下)
(『目ぇ瞑れ!
また数日目が見えなくなるぞ!』)
「やってるやってるっ!」
増幅された強烈な雷撃が放たれ、視界全てが白に埋め尽くされる。
以前【勇者】軍との戦闘で、至近距離で雷を食らったノアは一時的に視界不良に陥った。
その経験が活きたのか、ノアは雷撃が放たれた瞬間には目を瞑っていた。
ズッ!『『『『ギュィイイイイイイイイイイイイイイイイイイインッ!』』』』(雷撃直撃&魔素分解・吸収)
「ぬぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐっ!!!」
直後雷撃が直撃し、荒鬼神ノ化身で以て吸収に掛かる。
【鬼鎧殻】を装着した状態でもノアを襲う衝撃は凄まじいモノであり、構えを維持するので精一杯であった。
~分厚い雲の内部~
…グルル…(『竜征趙』の鳴き声)
(『هدف القضاء』:رجل)
↓
(『هدف القضاء″ ذو الأولوية القصوى″』:رجل)
グルルッ…
『『『コォオオオオオッ!』』』(体内の魔石を起動)
分厚い雲内部を優雅に舞っていた『竜征趙』は、眼下で放った雷撃のその後を確認し、次の一手を打ち始めていた。
これは、自身が放った雷撃が眼下の生物によって無効化されている事を感じ取った為である。
『竜征趙』は、恐ろしいまでに知能が高く、『流星蝶』の頃はノアの事を″何か″としか見ていなかったが、今は『رجل』と区分し、『 ″هدفالقضاء″ ذو الأولوية القصوى』として認識されていた。
簡単に言ってしまえばノアの事を明確に″敵″として認識しているのである。
″敵″は自身を死の淵1歩手前まで追いやり、再び自身を滅する為に迫ってきている。
ならば排除するのが当然であろう。
自身には今力がある。
繭や召喚陣を維持していた莫大な量の魔石を我が身に宿し、陣自体を翅に描き自由に出現を 可能とし、滅多な事では死なない不死身の身体を得、天災にも似た属性魔法も放てる無限なる力を得た。
だがそれでも″奴″は恐ろしい。
雲霞の如く産み出した虫をものともせず、単騎で繭に侵入し、我が身を灰の一歩手前まで焼いた″奴″だけは絶対に排除しなければならない。
それ故手を抜く訳にはいかないのだ。
『『『『オオオオオォォン…』』』』(雷撃終了)
「はぁ、はぁ、はぁ…」
『『ガションッ!』』(【鬼鎧殻】解除)
(『…何つう魔力量だ…
今の一撃でゲージが満タンになったぞ…』)
「と、取り敢えず今の攻撃は凌いだ…
こっからまた接近して奴にもう一回『龍神邪火』を食らわせ、今度こそ完全に灰にしてやる。」
巨大な雷撃を何とか凌いだノアは、最終的に『竜征趙』に『龍神邪火』を食らわせ、完全に焼き殺す事を画策していた。
だがノアはこの時知らなかった。
1度目の『龍神邪火』発動によって『竜征趙』には″炎属性無効″の耐性を獲得している事を。
〝ピコンッ!〟(<気配感知>)
(『奴の反応だ!
ここから1時の方角、距離にして300メルと少しだ!』)
「よし!場所が分かればこっちの
『『『コォオオオオオッ!』』』(急激な気温低下)
…え?」
<気配感知>の感知範囲のギリギリ外、距離にして約300メルの所に『竜征趙』の反応を感知したノアは早速荒鬼神ノ化身をぶん投げて転移を画策。
だがここで更なる異変が発生。
急激に周囲の気温が低下したかと思えば、空に厚く掛かっていた雲が徐々に晴れていく。
それは『竜征趙』の姿が肉眼でもハッキリ分かる程の鮮明さであった。
「…もう蝶の面影は何処にも無いな…」
(『もうまんま竜の見た目だな…
見てみろ、悠然と空を舞ってるぜ。』)
分厚い雲が晴れ、全体像が露になった『竜征趙』の姿は、先程よりも更に身体が巨大化し、翼長は100メルを超え、竜の様に長大な尻尾を宙に靡かせ、涼しい顔でノアの事を見下していた。
その姿に『流星蝶』だった頃の面影は一切無い。
そして更に
『『『パキパキパキパキパキパキ…』』』(空中に巨大な氷塊が形成)
「…もう何でもありだな…」
(『悠長な事言ってられないぞ!
さっきの攻撃は雷撃だったから吸収出来たが、あれはただの″氷の塊″!
あれは剣の能力で吸収する事は出来ないぞ!』)
「あ…」
分厚い雲の消失と急激な周囲の気温低下はこれが原因であった。
『竜征趙』は、自身の周囲にある分厚く立ち込める雲を全て氷塊へと変化させ、自重と物理で以て叩き潰す算段の様だ。
こうして説明している間にも時間経過で徐々に氷塊の大きさは変化していき、既に奥に居る『竜征趙』の姿は見えなくなっていた。
「じゃあさっさとぶん殴って破壊を…」
(『あの大きさじゃヒビを入れんのが精々だ!
何よりここは空中で足場が無ぇから踏ん張りも効かないから尚更だ!』)
「じゃあどうす…
あっ!丁度良い、1度降りるぞ『鬼神』!
手がある!」
(『は!?何を言って…え?ちょ、待』)
バシュンッ!(下に向かって転移)
未だ成長中の氷塊を前に早急な破壊を模索したノアだが、現在ノアが居るのは空中で、転移を繰り返して何とか高度を維持していた。
例えその勢いのまま氷塊に到達出来たとしても、踏ん張りが効かずにヒビを入れる程度だと予想され、その案は却下した。
では何か他に手は無いか、と思案したノアは、眼下に居る″人物″に目が留まり、直ぐに行動に移した。
ノアは大急ぎで真下に向かって転移を開始したのであった。
~街・防壁上~
「怪我人の手当てを最優先!
邪魔になるモンスターの死骸は防壁下に落とせ!
無事な迎撃設備はいつでも撃てる様に準備を!壊れた物はバラして撤去!邪魔になるだけだ!(カルル)」
「「「「おぅ!」」」」
「ふぅ、ふぅ…何とか守りきったな…(冒険者1)」
「あの数を凌いだのは自分で自分を褒めてやりたいぜ…(戦闘職1)」
「おぅ神父さん!マナポーション要るか?(有志1)」
「あぁ、頂こう…
もう魔力がカツカツだ…(シンプソン)」
「ねぇ皆、何か【鬼神】君、物凄い勢いで降りてきてない…?(冒険者2)」
「…本当だ、何かあったのか…?(兵士1)」
街の防壁上では、既に第12波・13波のモンスターは駆逐され、束の間の休息、次なる迎撃の準備が進められていた。
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「遁走している訳では無い様だ、目は死んでないからな…
何かを思い付いて降りてきてる、って感じだな…ん?(レドリック)」
防壁上には、冒険者や戦闘職等に混じり最前線で暴れていたアミスティアや、闇の神の恩恵を駆使して防衛していたレドリックも、恩恵を解除して待機していた。
2人もノアが大急ぎで降下してきている事を不思議がっていたが、ここでレドリックの耳に上空から声が聞こえて来ていた。
<…!……!>
(ん…?何か叫んでるな…?
もうちょっと感度を上げるか…(レドリック))
<<…ん!……さんに…く…を…に…て!>>
(…ん~…?(レドリック))
<<<…父さん!母さんに僕を″打ち返す″様に伝えて!>>>
「…アミ、ご指名みたいだぞ。(レドリック)」
「え?(アミスティア)」
~上空~
ゴォオオオオオオオオオッ!(降下中)
「動いた!
気付いてくれたみたいだ、流石父さん!」
(『アホ過ぎる…この戦法は流石にアホ過ぎる…』)
「限られた手札で奮闘しているだけだから!
しょうがないの!」
(『エルとアールに連れてって貰ったら良いんじゃね?』)
「………………時間が…無い…から!」
(『…了解。』)
バシュンッ!(転移)
謎の間があったが、ノアは意を決した様に眼下のアミスティアを目指す。
感知系スキルカンストのレドリックなら、誰よりもいち早く気付いてくれると信じていたノアは、アミスティアの移動先へと転移するのだった。
~防壁下~
『『スタッ。』』
「流石に防壁上では出来ないからね、開けた場所で行いましょ。(アミスティア)」
「あぁ…だが、何で俺らに頼るんだろうな。
エルちゃんとアールちゃんに連れてって貰った方が良いだろうに。(レドリック)」
「ノアちゃんなりに考えた結果よ、あの子の考えを尊重しましょうよ。(アミスティア)」
言われてるぞノア。
ゴォオオオオオオオオオッ…(ノア降下中)
スラッ…(抜剣)
「それじゃあ行ってくるわ。
途中で減速しそうだったらレドも加勢してあげて。(アミスティア)」
「あいよ。(レドリック)」
頭上を見上げれば、凄まじい勢いで降下してくるノアを視認出来、要望通り″打ち返す″準備を開始した。
徐に剣を抜いたアミスティアは、地面に刀身を向け
「『一刀の太刀』!(アミスティア)」
『『『ボゴンッ!』』』(地面から巨大な刃先出現)
【殲滅剣士】専用技である『一刀の太刀』を発動したアミスティアは、器用に巨大な刀身の刃先に乗り、上空へ向けて飛翔。
『『『ブゥウンッ!』』』(『断罪の剣(アポカリプス)』発動)
飛翔したアミスティアは手に魔力を集中させ、巨大な剣『断罪の剣(アポカリプス)』を出現。
肩に担いだ状態でノアを迎え撃つ。
ゴォオオオオオオオオオッ!
ぐるんっ。(前宙)
『『ガションッ!』』(両足に【鬼鎧殻】を装着)
『『カンッ!』』(『断罪の剣』の刃に着地)
「イィイイイヤァアアアアアアアッ!!(アミスティア)」
『『『バガァアアアンッ!』』』(ノア発射)
大きく『断罪の剣』を振り被るアミスティア。
頭から降下していたノアは、前宙して身を翻しつつ振り抜かれる『断罪の剣』に合わせて着地。
咆哮染みた声を上げ、力の限り『断罪の剣』を振り抜くと、凄まじい勢いでノアは『竜征趙』に向かって飛翔していった。
~上空~
『『『パキパキパキ…』』』(氷塊最大成長)
グォオオオオオッ!
『『『ゴォ…ン…』』』(氷塊発射)
遥か上空では、『竜征趙』により成長させていた氷塊が咆哮と共に落下を開始。
その大きさは街を半分も飲み込む程巨大なモノで、この高さから直撃すれば一堪りも無い。
その氷塊に向かって高速で突き進むノア。
「『鬼神』!任せたぞ!」
(『任せろ。』)
(【一神同体】発動!)
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「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
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ボンクラ王子の側近を任されました
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地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
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無能と追放された俺、死にかけて覚醒した古代秘術を極めて最強になる
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