ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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天空大陸~終わりの始まり

腕の治療は済んだ

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~ノア君3分トリートメント~


1.材料

・『ボカボカカカオ』:1粒(体温の上昇)
・『マヒマヒマンゴーの果肉』:1個分(痛覚の鈍化)
・『新皮の種』:1粒(治療対象者の組織に反応して皮膚を生成)
・『こってりビーンズ』:たっぷり(失った皮膚の素となる)
・『抗いの実』:たっぷり(所謂抗生物質の代わり)
・『■■の■■』:1本(通常30ヶ月掛かる皮膚の再生を3分程にまで短縮。新陳代謝の異常促進)
・等々その他20種類の希少な木の実配合。


2.事前準備

治療対象者を富栄養状態にしておく事。

(※最低30ヶ月は掛かる大火傷治療を3分で済ますので、富栄養状態にしておかないと『■■の■■』の異常促進に耐えられず、ノアが衰弱死してしまう為。)





《それじゃあ今から治療を始めるわよ?
この『■■の■■』を傷口に押し当てたら治療が開始されるわ。
良い?吐きそうな程食べたのにお腹が空いたら急いで『バブバブの実』を食べるのよ?(木蓮)》

「う、うん…ウップ…」

(『″暦″の影響でどんな種族の言語も翻訳可能なのに木蓮の持ってる物の名前がピー音なのが怖ぇな…』)


木蓮が20種類以上の木の実を配合して造ったペーストをノアの右腕に擦り込む事5分弱。
ここから治療が本格的に開始される事になる。

木蓮が摘まんでいる『■■の■■』と言う真っ黒な塊からは、何とも言えない禍々しいオーラが感じられた。


《それで餓龍王グリード様は、私の合図と共に成長を続ける『■■の■■』の成長体を食べちゃって下さい。
成長し続けると少年が死んじゃうので。(木蓮)》

《良いよ。》

「死っ!?死って何っ!?」

ポトッ。


『■■の■■』を腕に落とされる寸前で衝撃的な事を言われ慌てるノア。
そんな大事な事は最初に言って欲しいものである。


『『『ギュバッ!』』』(『■■の■■』異常促進開始)

『『『ギュァアアアアッ!』』』(『■■の■■』から根が延び腕を覆う&ペーストの中で皮膚が爆発的に再生)

「おわわわわわわわわわっ!?」

《大丈夫ですか?》

「すっごい勢いで皮膚が再生してるのが分かるし、それに比例して力が持っていかれるのが分かる…!
…やば…立ってられない…」

《座っても良いから取り敢えず意識は保ってて!
意識を手放しちゃったら『■■の■■』に脳まで支配されちゃうから!(木蓮)》

「ねぇさっきから恐ろしい事を次々に聞かされてる気がするんですけど!?」


意識を保てだの、『■■の■■』に支配されるだの、次から次に恐ろしい発言が飛び出すので気が気じゃない。

地面に胡座をかいたノアは意識を手放すまいと必死に意識を保つ。


『『『『ウゾゾゾゾゾゾゾ…』』』』(腕の皮膚高速再生)

「ふっ、ぅぅううう…っ!」

《木蓮さん、合図はまだですか?》

《『■■の■■』の成長体が出現してないからまだよ。
発芽した瞬間、苗を2秒以内に除去しないと恐ろしい事になるから気を付けて。
2秒よ?ちょっとビックリするかもだけど除去を最優先にね!(木蓮)》

「結構厳密だなぁ!
ねぇ2秒超えるとどうなるの!?ねぇ教えて!?」

『『グムム…』』(『■■の■■』膨張)


意識を保ち、発芽後2秒以内に除去しないと大変な事になっちゃう『■■の■■』は未だ膨張を続け、ノアの皮膚を再生し続ける。

そして遂に


『『『ポンッ♪』』』(発芽)

《今よ!(木蓮)》


満を持して『■■の■■』が発芽し、木蓮から除去の合図が出る。
すると発芽した芽の辺りから


〔■■■■■■■ッ!
モ■■、チニクガ、■■■■ガホシイ!■■■■ッ!■■■ヲ乗っ取ッて脳ヲ


『バクンッ!』(グリードによる捕食)


「……。」
《……。(木蓮)》

《……》ムグムグ…


「…え?今の何…?」

《おめでとう、腕は完治したわ。
さ、水辺で腕を洗い流して来

「ちょぉいっ!何で説明してくんないのっ!?」


発芽した『■■の■■』から何か蛇の様な物が聞こえた気がしたが、木蓮は何も言わずスルーする。




《うーん…活きが良い。
口の中で暴れる感覚が…あ。》

『『『ガバァッ!』』』(グリードの口強制オープン)


〔■■■ッ■■■■■!!
■■■■■■■■■■■■■■■■■■!〕ニョロニョロ!

「ひぃいいっ!?グリードの口から何か飛び出してきたぁっ!?」

〔■■■■■■■■■■■■■■■ッ!
■■■ト■■■■■ッテ■■■■■■■ヲ!■■■■■■■■■■■■■■■ヲォオオオッ!〕ウネウネ…


『『『ズルルルルルルッ!』』』(グリード吸う)


〔■■■■■■■■■■■■ッ!
■■■■■■■■■■■■イッ!■■■■■■■■■■■■ベタ

『『『ギュポンッ!』』』

「……。」


ビチビチッ!ビチビ…チュルン♪


《…とても美味でしたわ主様。》

《おつかれさま、これで治療は本当に終わりよ。(木蓮)》

「説明!」


※結局説明して貰えませんでした。



『■■の■■』…太古の昔に■■■■■■が■■して■■■■された■■■。
異常な■■■で■■■■■■されるのだが、完全に除去しないと■■■■■。
花言葉:『死んでも離さない』。



~『調和の樹』の根元、湖の水辺~


パシャパシャ…(腕洗浄) 

「おおお…」ニギニギ…

《綺麗サッパリ、元通りですね。》


腕に揉み込まれたペーストを水辺で洗い流すと、綺麗に再生されたトゥルトゥルな肌の右腕が露になった。

ついさっきまで本当に皮膚が無かったのが嘘の様な変貌に、ポカンと口を開けて驚いていた。


ザッザッ…

《超時短での治療になったけど、『■■の■■』の異常促進によって神経とか汗腺はちゃんと繋がってるハズだから、直ぐにでも日常生活に戻れるわ。(木蓮)》

「凄いですね。
アレ(『■■の■■』)ってどんな効果だったんですか?」

《んーふー。(木蓮)》

「やっぱ教えてくれないんですね…」


頭上に腕を掲げて佇むノアに近付いてきた木蓮は治療後の説明をしてくれたが、やっぱり『■■の■■』については教えてくれなかった。


《他にもやりようはあったんだけど、君の生命力を使用しない方法を取らせて貰ったわ。(木蓮)》

「…木蓮さんって、どの位まで僕の状態が分かるんですか?
具体的に…寿命とか…」

《君には元々、ちゃんとした年月の寿命があった。大体85~95年位、人族の寿命からしても結構長い部類ね。
それが何かのキッカケで生命力がゴッソリ抜け落ちて1/10以下。(木蓮)》

「そう…ですね。
昔病気が完治した後に残りの寿命を聞いた時で20才そこらでしたね。」

《でも君が聞きたいのは″現状の寿命″の事でしょう?(木蓮)》

「…はい。
木蓮さんなら知ってるんじゃないかと思って…」

《そうねぇ…
それを私に聞くって事は、自覚出来る兆候が出て来てるんじゃない?
例えば…咳に血が混じったりとか…(木蓮)》

「…はい…」
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