天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜 

八風ゆず

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第一章 艦隊結成編

第十六話 陸海会議

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─無名島沖─

武蔵の残存兵を回収した戦艦2隻の大和武蔵及び空母2、巡洋艦2、駆逐艦3、潜水艦1隻で編成した艦隊にて、鳥が飛んでいった方向にて航路をとり、進行していた。
山本五十六と大和の艦長代理の成斗を含めた各艦の艦長は大和司令部公室にて集まっていた。

琴葉は目をキラキラさせながら雪那の方向をじっと見つめていた。

(うっ……視線が眩しい……)

この空気を変えようと、成斗が話し始める。

「あ、改めまして、大和副艦長荒川成斗と申します。えー、只今は艦長は不在……っというより、攫われまして、現在その連れ去られた方向にて航路をとっています」

すると、一人一人立ち上がり敬礼する。

「四万十艦長藤澤幸人です。よろしくお願いいたします。まさか大和に乗れるなんて、夢にも思っていませんでしたよ」

「吾妻艦長西山茂と申します。連合艦隊の象徴、栄光なる大和への乗艦許可をお許しくださり、ありがとうございます」

「第七駆逐隊所属、駆逐艦島風艦長中山なかやま いちです。よろしくお願いします。大和に乗れるなんて……不思議な感覚です」

「同じく第七駆逐隊所属、駆逐艦北風艦長黒橋くろばし りょうです。乗艦許可、ありがとうございます」

「同じく第七駆逐隊所属、駆逐艦吹雪艦長坂井さかい 裕也ゆうやです。大和副艦長に会えるなんて、夢みたいです」

「潜水艦401艦長鷹山たかやま いつきです。やはり大和は潜水艦のなかでも巨艦の401より遥かに大きいですね……当たり前ですが、見たことなかったもので」

「そして、改めて、大鳳艦長高橋琴葉です!雪那先輩に会えるなんて……もう死んでもいいです……」

それぞれの簡素な自己紹介が終わり、作戦会議が本格的に始まった。
しかしまずは、自身らの状況を整理しなければならなく、自分たちがいなくなった世界の後の話や、この世界に来た経緯などの話をしていた途中であった。
ノック音がなり、部屋に響く。

「失礼します。荒川副長、大鳳副長から無線にて、艦長に伝えて欲しい事があると」

「なんだ。読み上げてくれ」

「申し上げます。現在、大鳳航空機格納庫にて、陸軍の者達が外に出たいと申しており、さもなくば戦車の主砲にて格納庫を砲撃すると脅迫されているとの事です」

「え!?うっそー……」

「琴葉艦長、一度戻った方が良いのでは?」
成斗が提案する。

「そ、そうですね……失礼します。すいません」

そういい、琴葉は扉を開いた。
すると……。

「おい!勝手に乗艦するとはなんたる無礼だ!!まてぇ!!!陸の猿どもめぇ!!!!」

「うるせえ!!さっさと艦長に会わせやがれ!」

「そうだそうだ!!」

「海軍がなんだ!歴代最高峰の成績!?陸軍にはそんなモノ通用せん!!!!」

「戦艦なんぞの無用の長物より、精神である!!!!大和魂あるのみ!!!」

戦車の搭乗、ある一人を除いた全員が、大和乗組員に取れられながらも引きずりながら此方に歩いてきていた。

「ひぃ!!!ば、化け物~~~!!」

そう叫び琴葉は思いっきり公室の扉をしめた。
皆その光景を不思議そうに見る。

「ど、どうされましたか。琴葉艦長」

幸人が琴葉に心配そうに話しかける。

「そ、外に陸軍がぁ……」

その時、扉を思い切り蹴られ「おい!開けろぉ!」っという叫び声が聞こえる。

二発目の蹴り。

そして、琴葉の貧弱で小さな体ではすぐに扉越しの衝撃でも吹き飛ばされてしまう。

「ひぃやぁい!」

扉は思い切り開かれ、屈強な男たちがそこにはいた。

「おい艦長様よぉ……俺たち陸軍までこのいざこざに巻き込まなくてもいいんじゃあねぇか?あ"ぁ"?!」

「海軍の問題に何故我々も巻き込まれなければならんのだ!」

「根性なし共の船なんぞ、長期間いれん!はやく日本に戻れ!」

「おい!無許可で乗艦するなど、なんたる無礼だ!」
成斗が叫ぶが、陸軍は無視し文句を言い放ち続ける。

その時、山本五十六が立ち上がる。

「おい、陸軍の者達よ。今、そのことについて少々話し合いをしていた所なのだが……しかし、無許可でこの「大和」に乗るなど、軍人としての礼儀がなってないのではないのか?今すぐ大和から降りてもらおうか!」
山本五十六がそう、怒りの感情をこめ叫ぶ。

「んだと!?俺たちはただ、作戦目的のため移動してたんだ!輸送艦が修理で大体使えないから、仕方なく海軍の空母に乗ったんだぞ!だがしかしなんだ!?俺たちまで問題に引き込まないでもらえるか!?これは海軍の責任だ!軍法会議ものだぞ!」

そういいながら歩み寄り、山本五十六の胸ぐらをつかむ。

「そーだそーだ!!」
「やっちまえ副隊長!」
などの、威勢のいい士気が上がって有頂天になっている周りの陸軍もそう言う。

「陸海軍での抗争も軍法会議物だが、今のここは別の世界だ。本土にもどって裁くことはできない」

「別の世界だと?たわけが。年老いすぎて頭までおかしくなったのか?あ、海軍は元からおかしいか」

陸軍の者達が大声で嗤う。

「まて陸軍共!我々も少々混乱したが、思い返してみれば異世界という根拠は、我々が一度沈んだことだ。貴様らも見たろう?海水が流れ込む様子を!」
茂がそう言う。

副隊長と呼ばれている筋骨隆々な巨大な男は、恐怖の記憶を取り戻す。そして、胸ぐらを放す。

「くっ……!い、いや、あれは夢だ!絶対に……!!」

「だったら何故、行方不明だった戦艦大和、武蔵、そして信濃と会えている?それに何故本土と通信が繋がらない。どれもこれも、異世界という、自分たちがいた世界とは違う別世界ということにすれば、辻褄が合う。まぁ、無茶苦茶な発想にはなるがな」

陸軍海軍共々、沈黙していたその時だった。

「おい!お前等、何を勝手な行動を!!」

陸軍特殊戦車隊隊長、五式中戦車チリ特別名称「獅子神シシガミ」車長「丸山 陽炎まるやま かげろう」であった。
陽炎は部下を思い切り殴る。
部下全員は床に倒れ込む。
柔道でもやっていたのだろうか。
慣れた手つきであった。

「す、すいません。うちのもん部下が海軍の皆様に迷惑かけました。ほんまに、申し訳ございませんッ!」

陽炎はそう言いながら、土下座し、頭を床に擦り付けた。

「た、隊長!海軍に土下座なんて、陸軍が舐められますよ!?」

「バカ野郎!今時そんなこといってる奴が他に何処にいる!!今は陸海空、全て協力せねば生きてけれん!古臭い陸軍の伝統なんぞいらん!捨てろ!これは隊長命令である!」

戦車隊の隊員たちは、陽炎の威厳に押され冷や汗をかく。

「……まぁ。この者の潔さに、私は許してやってもいい。私の意見になにかあるものが入れば、今すぐ名乗り出よ」

山本五十六が立ち上がりそう言う。
しかし、誰も立ち上がらなかった。

「あ、ありがとうございます!オラァ!オメェ等も謝りやがれ!」

「「「「「す、すいませんでした!!!」」」」」
全員頭を下げる。

「ま、まぁ、ほっておいた私の責任でもありますし、此方こそすいません……」

琴葉も頭を下げる。
成斗がその状況を確認した後、頷き話し始める。

「よし、それでは会議を再開しよう。陸軍の者達も、参加してもらおうか。50年後の陸軍はどのようなものか、そして、ここに来るまでの経緯を知りたいのでね」

こうして、大和にて陸海の会議が行われた。
後に、大和に無許可で乗艦した陸軍た達は、議会や会議などで裁くことが出来ないため、1日食料配布無しの罰が与えられた。
これでも、まだ優しいほうである。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

翔は目を覚ます。
膝枕から起き上がり、頭を抱える。

「アレが……正規の世界線……」

「貴方様?大丈夫ですか?」

コユキが俺の顔の様子を伺う。
俺は、頬に温かい一筋の涙が溢れた。
俺はそれを拭う。

「あ、あぁ。大丈夫……すまない。今日はもう、寝させてくれないか?」

「あ、はい!此方にどうぞ!」

俺はコユキに案内されるようについていく。
襖の向こう側から月の光が俺達を照らす。

「此方にございます。さぁ、一緒に寝ましょう!」

俺は何も言わず、布団の中に入った。
なにか言う気力もなかったのだ。
だがしかし……。

ここからは必ず出なければいけない!
どうする?

逃げ出す事だけは考えれていた。
そして……。

(どうやったらあの人を惚れさせれるの!?別に無理矢理でも良いのだけれど……でもソレだと私が思ってる結婚じゃないじゃない!!)

(一体、どうすればいいのー!!!!)
一体、どうすればいい………!!!!

心の中で声が被る、案外合う2人であった。

※今回はあまり面白くなくてすいません。次回からはちゃんと艦船出します。それと、作者的には2人は愛し合って欲しいのですが、どうなるのでしょうか。物語を書くのは自分ですが、物語を歩んでいくのは彼等キャクターなので、”世界線”を選んで物語を決めて行きたいと思います!!※
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