882 / 3,215
五度目の別荘 Ⅴ
しおりを挟む
俺は屋上に戻った。
みんな、まだ騒いでいる。
「あ、おかえりなさーい!」
亜紀ちゃんが言った。
「お前ら、適当に切り上げろよな」
ロボが六花の隣で慰めている。
六花はまだ泣いていた。
俺はロボを抱き上げ、隣に座った。
「お前、大丈夫かよ」
「はい」
「そんなに驚いたか」
「感動しました。石神先生の子どもが生まれるだなんて」
「そうか。ありがとうな」
俺は肩を叩いて、響子の隣に戻った。
「なんだ、みんなまだミロかよ」
みんなが、今日はこれでいいと言った。
俺は半分冗談のつもりで用意したのだが。
「さっきな、院長夫妻にも話すと言ったんだが」
みんなが俺に注目する。
「ちょっと余計な話になるんだけど、あのお二人には子どもがいない。知ってるな?」
みんなが頷く。
「だから、俺から話すけど、みんなはあまりその話題を出さないで欲しい」
俺は話した。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「石神、そろそろ結婚しろ」
蓼科文学が院長になる前の、第一外科部長だった頃から、度々俺は言われていた。
「はぁ」
「はぁじゃねぇ! お前は給料だって良くなったんだし、もう結婚しても何の問題もないだろう?」
「でも、そういう気になれなくて」
「何を言ってるんだよ。男は結婚して一人前だろう」
「そういうものですか」
「そうじゃないのか?」
「俺は別に、半人前でも」
「お前なぁ」
いつもそんな遣り取りだった。
よく家にも呼ばれ、静子さんに美味しいものを食べさせてもらい、またそんな話が出る。
俺は結婚するつもりは無かったが、別に話自体は嫌ではなかった。
なんでそういう話を俺にするのか、その優しい心が分かっていたからだ。
ある日、また家に呼んでもらい、食事の後で酒を振る舞われた。
静子さんは先に休まれ、院長と俺だけになった。
また同じ話をされた。
「まあ、そう言ってもな。俺も半人前なんだけどな」
蓼科文学がそう言った。
「俺たちは、ついに子どもが出来なかった」
「そんなこと! 部長たちは俺が見たこともないようないいご夫婦ですよ!」
「そうか。ああ、実は一度女房が身ごもったことがあるんだ」
「そうなんですか!」
「でもな、途中で流産してしまった」
その当時のことを話された。
静子さんは突然の下腹部の痛みにうずくまった。
あまりの激痛に、動くことも出来なかった。
そのまま破水し、静子さんは気絶した。
蓼科文学は、その時長時間手術の最中で、家には随分と遅くなってから帰った。
静子さんの状態を見て、慌てて救急車を呼んだ。
自ら執刀し、子宮破裂での流産であることが分かった。
静子さんは助かったが、胎児はもちろん死んでいた。
そして、もう妊娠はできないことを二人は知った。
「女房は、俺に何度も謝って来た。離婚の話も出た。俺は必死で止めたよ。俺にはあいつしかいないからな」
「そうだったんですね」
「もう子どもが生めない私でもいいんですかってな。「もちろんだ」と俺は言ったよ。そうだろう、石神?」
「はい」
「俺は見合いで女房と結婚した。俺の一目惚れだ。俺はお前と違ってこんな面だ。女房は嫌だったろうけどな」
「そうですね」
「お前! 違うって言え!」
「だって、自分でも言ってるじゃないですかぁ!」
俺たちは睨み合った。
「俺はずっと惚れたままだ。俺には過ぎた女だ」
「そうですね」
また怖い顔で睨まれた。
「なあ、石神」
「はい」
「お前、養子にならないか?」
「誰の?」
「俺たちのだよ! 女房もお前のことは気に入ってる」
「じょ、冗談じゃねぇ!」
大きな声で叫んだ。
静子さんが起きて来た。
俺たちは肩を組んで笑い、なんでもないと言った。
「ちょっと、部長! とんでもないこと言わんで下さいよ!」
「お前! そんなに嫌がることはないだろう!」
俺たちは小声で怒鳴り合った。
「まあいい。でも俺たちはお前のことを気に入っている。それは忘れないでくれ」
「それは有難いですけどねぇ。うわ、さっきまでいい気分だったのに、悪酔いしそうですよ」
「お前ぇ!」
俺は酒を改めて注いだ。
「養子なら、幾らでも探せるでしょう」
「まあな」
「部長のお顔はともかく、静子さんはお綺麗だし優しいし。お金も十分にあるし」
俺は頭をはたかれた。
「まあな。でも俺たちは別に子どもが欲しいわけじゃないんだ」
「なんですって?」
「お前だからだよ。お前は優しいしいい奴なのに、どうも家族を持ちたがらない」
「はぁ」
「そのくせ、寂しそうな顔をしてやがる」
「何言ってんですか」
「女房とお前のことをよく話すんだ。女房はお前が可哀そうだってよ」
「じゃあ部長ももうちょっと優しくして下さいよ」
頭をはたかれた。
「俺が厳しいのも愛情だぁ!」
まあ、分かっている。
「お前はチンピラだからな」
「そうですね」
「結婚したって、相手は苦労するだろうよ」
「おっしゃる通りで」
「でも、楽しいだろうな」
「はぁ?」
蓼科文学は笑っていた。
「俺もお前が来てくれてから、毎日が楽しいよ。お前はよくとんでもないことをするけどな」
「そうですかねぇ」
「お前! 先週ベトナム大使の前で俺に大恥かかせたろう!」
「そんなの! 俺がマイクテストをしましょうって言ったのに、「いいよ」って言ったからじゃないですかぁ!」
「お前が全部確認したと思ったんだよ!」
「俺はいろんなことやらされて、余裕が無かったんですよ! 大使の送迎しながら、舞台のチェックなんて無理ですって!」
「俺は声がでねぇんで大恥だったんだぁ!」
「だからって舞台に俺を呼んで殴る蹴るはないでしょう!」
襖の向こうでクスクス笑う声が聞こえた。
「楽しそうですが、そろそろお休みになっては?」
静子さんが笑いながら入って来た。
掴み掛かっている蓼科文学とそれを解こうとしている俺を見て、静子さんがまた大笑いした。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「まあ、今も子どもが出来なかったことを悩んでるとは思わないけどな。でも、慎重に話したいんだ」
「分かりましたけど。でも院長先生は喜ばれるんじゃないでしょうか?」
亜紀ちゃんが言った。
「そうだといいな。でもな、人間の傷は絶対に軽く考えてはいかん。特に大事な方々だからな」
亜紀ちゃんがニコニコした。
俺は適度に切り上げろと言い、六花には響子を寝かせるように言った。
鷹を連れ出し、外へ出た。
「石神先生、気を遣って下さるのは分かるんですが」
「もちろん気を遣うよ。当たり前じゃないか。お前は俺の大事な人間なんだからな」
「石神先生」
「お前は誰にも言うつもりもないだろうからな」
「……」
「言ってはいけないとお前は思ってる」
「……」
「お前は本当にバカなことをした」
「はい」
「俺も誰にも言えないからな。お前くらいだ」
「……」
「鷹、お前には俺の子を産んで欲しかった」
「石神先生!」
「ばかやろう。俺なんかのために、お前は!」
「石神先生! 私も石神先生の!」
鷹は泣いた。
俺は抱き締めてやることしか出来なかった。
「石神先生、申し訳ありません」
「鷹、お前が本当に大事なんだ」
「はい」
「本当だぞ」
「はい」
哀しき「ホーク・レディ」は泣いた。
本当に優しい人間は泣くしかない。
俺は抱き締めてやることしか出来ない。
みんな、まだ騒いでいる。
「あ、おかえりなさーい!」
亜紀ちゃんが言った。
「お前ら、適当に切り上げろよな」
ロボが六花の隣で慰めている。
六花はまだ泣いていた。
俺はロボを抱き上げ、隣に座った。
「お前、大丈夫かよ」
「はい」
「そんなに驚いたか」
「感動しました。石神先生の子どもが生まれるだなんて」
「そうか。ありがとうな」
俺は肩を叩いて、響子の隣に戻った。
「なんだ、みんなまだミロかよ」
みんなが、今日はこれでいいと言った。
俺は半分冗談のつもりで用意したのだが。
「さっきな、院長夫妻にも話すと言ったんだが」
みんなが俺に注目する。
「ちょっと余計な話になるんだけど、あのお二人には子どもがいない。知ってるな?」
みんなが頷く。
「だから、俺から話すけど、みんなはあまりその話題を出さないで欲しい」
俺は話した。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「石神、そろそろ結婚しろ」
蓼科文学が院長になる前の、第一外科部長だった頃から、度々俺は言われていた。
「はぁ」
「はぁじゃねぇ! お前は給料だって良くなったんだし、もう結婚しても何の問題もないだろう?」
「でも、そういう気になれなくて」
「何を言ってるんだよ。男は結婚して一人前だろう」
「そういうものですか」
「そうじゃないのか?」
「俺は別に、半人前でも」
「お前なぁ」
いつもそんな遣り取りだった。
よく家にも呼ばれ、静子さんに美味しいものを食べさせてもらい、またそんな話が出る。
俺は結婚するつもりは無かったが、別に話自体は嫌ではなかった。
なんでそういう話を俺にするのか、その優しい心が分かっていたからだ。
ある日、また家に呼んでもらい、食事の後で酒を振る舞われた。
静子さんは先に休まれ、院長と俺だけになった。
また同じ話をされた。
「まあ、そう言ってもな。俺も半人前なんだけどな」
蓼科文学がそう言った。
「俺たちは、ついに子どもが出来なかった」
「そんなこと! 部長たちは俺が見たこともないようないいご夫婦ですよ!」
「そうか。ああ、実は一度女房が身ごもったことがあるんだ」
「そうなんですか!」
「でもな、途中で流産してしまった」
その当時のことを話された。
静子さんは突然の下腹部の痛みにうずくまった。
あまりの激痛に、動くことも出来なかった。
そのまま破水し、静子さんは気絶した。
蓼科文学は、その時長時間手術の最中で、家には随分と遅くなってから帰った。
静子さんの状態を見て、慌てて救急車を呼んだ。
自ら執刀し、子宮破裂での流産であることが分かった。
静子さんは助かったが、胎児はもちろん死んでいた。
そして、もう妊娠はできないことを二人は知った。
「女房は、俺に何度も謝って来た。離婚の話も出た。俺は必死で止めたよ。俺にはあいつしかいないからな」
「そうだったんですね」
「もう子どもが生めない私でもいいんですかってな。「もちろんだ」と俺は言ったよ。そうだろう、石神?」
「はい」
「俺は見合いで女房と結婚した。俺の一目惚れだ。俺はお前と違ってこんな面だ。女房は嫌だったろうけどな」
「そうですね」
「お前! 違うって言え!」
「だって、自分でも言ってるじゃないですかぁ!」
俺たちは睨み合った。
「俺はずっと惚れたままだ。俺には過ぎた女だ」
「そうですね」
また怖い顔で睨まれた。
「なあ、石神」
「はい」
「お前、養子にならないか?」
「誰の?」
「俺たちのだよ! 女房もお前のことは気に入ってる」
「じょ、冗談じゃねぇ!」
大きな声で叫んだ。
静子さんが起きて来た。
俺たちは肩を組んで笑い、なんでもないと言った。
「ちょっと、部長! とんでもないこと言わんで下さいよ!」
「お前! そんなに嫌がることはないだろう!」
俺たちは小声で怒鳴り合った。
「まあいい。でも俺たちはお前のことを気に入っている。それは忘れないでくれ」
「それは有難いですけどねぇ。うわ、さっきまでいい気分だったのに、悪酔いしそうですよ」
「お前ぇ!」
俺は酒を改めて注いだ。
「養子なら、幾らでも探せるでしょう」
「まあな」
「部長のお顔はともかく、静子さんはお綺麗だし優しいし。お金も十分にあるし」
俺は頭をはたかれた。
「まあな。でも俺たちは別に子どもが欲しいわけじゃないんだ」
「なんですって?」
「お前だからだよ。お前は優しいしいい奴なのに、どうも家族を持ちたがらない」
「はぁ」
「そのくせ、寂しそうな顔をしてやがる」
「何言ってんですか」
「女房とお前のことをよく話すんだ。女房はお前が可哀そうだってよ」
「じゃあ部長ももうちょっと優しくして下さいよ」
頭をはたかれた。
「俺が厳しいのも愛情だぁ!」
まあ、分かっている。
「お前はチンピラだからな」
「そうですね」
「結婚したって、相手は苦労するだろうよ」
「おっしゃる通りで」
「でも、楽しいだろうな」
「はぁ?」
蓼科文学は笑っていた。
「俺もお前が来てくれてから、毎日が楽しいよ。お前はよくとんでもないことをするけどな」
「そうですかねぇ」
「お前! 先週ベトナム大使の前で俺に大恥かかせたろう!」
「そんなの! 俺がマイクテストをしましょうって言ったのに、「いいよ」って言ったからじゃないですかぁ!」
「お前が全部確認したと思ったんだよ!」
「俺はいろんなことやらされて、余裕が無かったんですよ! 大使の送迎しながら、舞台のチェックなんて無理ですって!」
「俺は声がでねぇんで大恥だったんだぁ!」
「だからって舞台に俺を呼んで殴る蹴るはないでしょう!」
襖の向こうでクスクス笑う声が聞こえた。
「楽しそうですが、そろそろお休みになっては?」
静子さんが笑いながら入って来た。
掴み掛かっている蓼科文学とそれを解こうとしている俺を見て、静子さんがまた大笑いした。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「まあ、今も子どもが出来なかったことを悩んでるとは思わないけどな。でも、慎重に話したいんだ」
「分かりましたけど。でも院長先生は喜ばれるんじゃないでしょうか?」
亜紀ちゃんが言った。
「そうだといいな。でもな、人間の傷は絶対に軽く考えてはいかん。特に大事な方々だからな」
亜紀ちゃんがニコニコした。
俺は適度に切り上げろと言い、六花には響子を寝かせるように言った。
鷹を連れ出し、外へ出た。
「石神先生、気を遣って下さるのは分かるんですが」
「もちろん気を遣うよ。当たり前じゃないか。お前は俺の大事な人間なんだからな」
「石神先生」
「お前は誰にも言うつもりもないだろうからな」
「……」
「言ってはいけないとお前は思ってる」
「……」
「お前は本当にバカなことをした」
「はい」
「俺も誰にも言えないからな。お前くらいだ」
「……」
「鷹、お前には俺の子を産んで欲しかった」
「石神先生!」
「ばかやろう。俺なんかのために、お前は!」
「石神先生! 私も石神先生の!」
鷹は泣いた。
俺は抱き締めてやることしか出来なかった。
「石神先生、申し訳ありません」
「鷹、お前が本当に大事なんだ」
「はい」
「本当だぞ」
「はい」
哀しき「ホーク・レディ」は泣いた。
本当に優しい人間は泣くしかない。
俺は抱き締めてやることしか出来ない。
2
あなたにおすすめの小説
付喪神狩
やまだごんた
キャラ文芸
古い道具には年月と共に人の情念が蓄積され、それが意思を持ったものが付喪神と呼ばれる。
容姿端麗だが口も性格も女癖も悪い大和御門は日本で唯一の付喪神狩として、付喪神を祓う能力者。
自分に取り憑いた大口真神を引き連れ、同居中の相方・棚橋亨と繰り広げる現代異能バトル
裏切りの代償
中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。
尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。
取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。
自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
あまりさんののっぴきならない事情
菱沼あゆ
キャラ文芸
強引に見合い結婚させられそうになって家出し、憧れのカフェでバイトを始めた、あまり。
充実した日々を送っていた彼女の前に、驚くような美形の客、犬塚海里《いぬづか かいり》が現れた。
「何故、こんなところに居る? 南条あまり」
「……嫌な人と結婚させられそうになって、家を出たからです」
「それ、俺だろ」
そーですね……。
カフェ店員となったお嬢様、あまりと常連客となった元見合い相手、海里の日常。
あやかし家族 〜五人の兄と愛され末妹〜
南 鈴紀
キャラ文芸
妖狩りにより両親を奪われ、囚われの身となった半妖の少女・鈴音は浄化の狐火を利用するだけの道具のように扱われていた。呪いにより成長は止まり、容姿も思考も幼いまま、感情が消え失せてもなおただ生かされるままに生きていた。
しかし妖保護部隊本部第一部隊との出会いにより、鈴音の止まっていた時間が動き出す。
掴みどころはないが頼れる氏神・雅仁、兄には厳しいが弟妹には優しい狼の妖・千里、人間嫌いだが人当たりの良い振りが得意な人間・遥杜、可愛いもの好きで元気いっぱいの猫又・鴇羽、大人しいが思いやりに溢れる猫又・瑠璃。
五人の兄と過ごす時間の中で、無いものだらけだった鈴音にもやがて大切なものが増えていく。
妖×家族の心温まる和風ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる