1,903 / 3,215
トッカータとフーガ ニ短調(BWV565)
しおりを挟む
「紅六花ビル」での、いつもの楽しい宴会の翌朝。
俺は5時に起きて、ハマーで「紫苑六花公園」へ行った。
約束はしていないし、話もしなかったが、竹流がいるに違いなかった。
ハマーを手前の駐車場に入れ、歩いた。
タケの店で借りた箒とギターを持っている。
「神様!」
「お前! やっぱりいたかぁ!」
「はい!」
俺は笑って、一緒に公園を掃いた。
すぐに掃き終わり、二人でギターを弾いた。
「神様、次のCDが楽しみです!」
「おう、まあ、じゃあ良かったよ」
「何がですか?」
「お前が楽しみだって言うんなら、まあ、俺も頑張った甲斐があるな」
「そんな! 亜紀姉さんだって物凄く楽しみにしてるじゃないですか」
「ああ、あいつなー」
二人で笑った。
「亜紀ちゃんな、録音スタジオまで付いて来たんだよ」
「そうなんですか!」
「全然必要じゃねぇっていうか、却って邪魔なんだよ」
「それは可哀想ですよ」
「おー。俺がさ、夜も遅くなったから、お前は帰れって言ったのな」
「え!」
「そうしたらマジ泣きしやがってよ! 周りの人間から俺が悪いって怒られるしさー」
「アハハハハハハ!」
竹流から、橘弥生のCDを送ったことの礼を言われた。
「凄く感動しました!」
「そうだよな。俺もあんなに「魂」を込めた演奏は他に幾らも知らないよ」
竹流には橘弥生の全CDと、有名なギタリストのCDなどを送った。
「神様は、橘弥生さんに言われるとCDを断れないと聞きました」
「亜紀ちゃんかー」
「アハハハハハハ!」
「まあ、そうなんだけどなぁ」
「どうしてなんですか?」
「そりゃ、門土の母親だしな」
「そうですか」
竹流にも俺と門土の話はしている。
他の子どもたちからも聞いているだろう。
「門土さんのためにですか?」
「まあ、それも大きいんだけどな。それとは別に、やっぱり俺の大好きな門土の憧れだったということかな」
「はい」
「それとな」
俺は竹流に、あの日の話をした。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
門土の家に、いつものように遊びに行っていた。
中学3年の夏休みだったと思う。
「トラ、今日も来ていたのね」
「お邪魔してます!」
突然音楽室に現われた橘弥生に驚いた。
門土は笑って「お帰り」と言った。
橘弥生はそのまま中へ入り、紅茶を頼んでそのまま座った。
「トラ、弾きなさい」
「は、はい!」
俺は紅茶が来るまでの間、調弦を確認した。
橘弥生の前で弾くのだから、細心の注意を怠らない。
紅茶が届き、俺は演奏を始めた。
バッハの「幻想曲とフーガ ト短調」だった。
『大フーガ』として名高いオルガンの名曲だ。
俺が大好きな曲だったので、ギターにアレンジしてあった。
全曲を弾き終わると、徐に橘弥生が立ち上がって、壁一面に設えられた譜面の棚に歩いて行き、1冊の譜面を出した。
俺と門土は何事かと見ていた。
橘弥生は何も言わずにピアノに近づいたので、門土が席を空けた。
そのまま鍵盤を幾つか叩き、音を確認する。
スタインウェイの《STEINWAY & SONS C-227》だ。
コンサートホールでも通用する、力強い音量の上、澄み切った高温と重厚な低音を響かせる銘品だった。
無言で譜面を開いて弾き始めた。
『大フーガ』だった。
俺と門土はその演奏に聴き入った。
「じゃあね。トラ、今日は泊って行くの?」
「え、いいんですか!」
「いいわよ。食事は?」
「えーと、まだですけど、俺の分はいりませんからー」
「何言ってるの!」
橘弥生が部屋から出て行った。
ちゃんと自分が飲んだ紅茶のカップを持って行った。
厳しいが、威張った人間ではない。
「おい、トラ。凄いな!」
「ああ、スゴイ演奏だったぜぇ!」
「違うよ! 母さんがお前の引いた曲をピアノでやったことだよ!」
「え?」
「あれ、トラの編曲そのままだっただろう! あれって、お前の編曲に興味を持ったからだぞ!」
「そ、そんなことねぇ!」
「だって!」
「門土のために聴かせたかったんだろうよ」
「うーん」
夕食は鯛のポワレと鳥肉のシチューだった。
ライスが皿に盛られている。
あまりの美味さに唸りながら食べる俺を、橘弥生が笑って見ていた。
「トラ、一杯食べなさい」
「え! あとは水を飲みますから大丈夫ですよ?」
「あなた! 私の食事が食べられないの!」
「ヒェ! すみません!」
お手伝いさんが笑って俺の空いた皿を持って行って、大盛にしてくれた。
「トラ、バッハのオルガン曲は他にも出来るの?」
「練習してるのは『トッカータとフーガ ニ短調』と『フーガ ト短調』ですけどー」
「そう、後で聴かせて?」
「えぇ!」
「なによ!」
「わかりましたー」
橘弥生が俺に頼みやがった。
俺は門土にどうすんだって顔を向けたが、門土は嬉しそうに笑っているばかりだった。
食事の後で橘弥生の前で2曲を弾いた。
「トラ、ありがとう」
橘弥生が俺の頭を両手で挟んで微笑んでいた。
あの命よりも大切にしている橘弥生の手でだ。
感動よりも先に驚いた。
食後にしばらく門土と楽しく演奏していると、橘弥生が入って来た。
「そろそろあなたたちは出て行きなさい。私が使うから」
「「はい!」」
この部屋は橘弥生が使うために用意されたものだ。
当然のことで、俺たちはすぐに片付けて出て行った。
門土の部屋で楽しく話した。
ふと、会話が途切れた時に、橘弥生の演奏が聞こえた。
音楽室は防音処理をしていたが、現代のように完璧なものではない。
特に門土の部屋は近いのと、あの《STEINWAY & SONS C-227》を本気で弾いていることで、幽かに音が聴こえて来た。
「トラ! 『トッカータとフーガ』だぞ!」
「あ、ああ」
庭で鳴いている虫の音の方が大きい。
しかし、確かにバッハの『トッカータとフーガ』が聴こえて来た。
門土が言った。
「前にさ、母さんが言ってたんだ」
「何を?」
「トラのギターをよく聴いておくようにって」
「へぇー」
「自分が先に出会いたかったってさ」
「へぇー」
「なんだよ、嬉しくないのか?」
「うーん、あの人、おっかないから」
「え?」
「貢さんもそうだけどさ。橘さんはずっとおっかないや」
「アハハハハハハ!」
本当は嬉しかった。
でも、そう言えば門土が傷つくかもしれないと思った。
「母さんがさ、演奏を聞いてお礼を言うなんて、滅多にないんだよ」
「へぇー」
「さっきは驚いたな」
「そっか」
俺たちは寝ることにし、橘弥生の演奏は朝方の3時頃まで続いていた。
俺は眠れずに、ずっとその幽かな演奏を聴いていた。
門土もきっとそうだったと思う。
その後、橘弥生はそれまでのベートーヴェンとモーツァルトを中心とした演奏に、バッハの楽曲を加えて行った。
もちろん、俺の影響などと考えたことは一度もない。
バッハの清澄で深遠な音楽が、そうなるべくして橘弥生の演奏に加わっただけだ。
でも、あの日門土が話してくれたことは忘れたことはない。
あの世界最高のピアニストの一人が、俺の音楽を認めてくれた。
貢さんと共に。
俺にはそれが嬉しい。
俺がずっとギターを弾いて来たのは、貢さんと、あの日の橘弥生のお陰だ。
こんな俺のことを認めてくれたお二人のお陰だ。
だから俺は橘弥生に逆らえない。
尊敬と共に、最大の感謝を捧げる人。
門土が愛した母親。
俺の中で、橘弥生は最高に高い場所にいる。
俺は5時に起きて、ハマーで「紫苑六花公園」へ行った。
約束はしていないし、話もしなかったが、竹流がいるに違いなかった。
ハマーを手前の駐車場に入れ、歩いた。
タケの店で借りた箒とギターを持っている。
「神様!」
「お前! やっぱりいたかぁ!」
「はい!」
俺は笑って、一緒に公園を掃いた。
すぐに掃き終わり、二人でギターを弾いた。
「神様、次のCDが楽しみです!」
「おう、まあ、じゃあ良かったよ」
「何がですか?」
「お前が楽しみだって言うんなら、まあ、俺も頑張った甲斐があるな」
「そんな! 亜紀姉さんだって物凄く楽しみにしてるじゃないですか」
「ああ、あいつなー」
二人で笑った。
「亜紀ちゃんな、録音スタジオまで付いて来たんだよ」
「そうなんですか!」
「全然必要じゃねぇっていうか、却って邪魔なんだよ」
「それは可哀想ですよ」
「おー。俺がさ、夜も遅くなったから、お前は帰れって言ったのな」
「え!」
「そうしたらマジ泣きしやがってよ! 周りの人間から俺が悪いって怒られるしさー」
「アハハハハハハ!」
竹流から、橘弥生のCDを送ったことの礼を言われた。
「凄く感動しました!」
「そうだよな。俺もあんなに「魂」を込めた演奏は他に幾らも知らないよ」
竹流には橘弥生の全CDと、有名なギタリストのCDなどを送った。
「神様は、橘弥生さんに言われるとCDを断れないと聞きました」
「亜紀ちゃんかー」
「アハハハハハハ!」
「まあ、そうなんだけどなぁ」
「どうしてなんですか?」
「そりゃ、門土の母親だしな」
「そうですか」
竹流にも俺と門土の話はしている。
他の子どもたちからも聞いているだろう。
「門土さんのためにですか?」
「まあ、それも大きいんだけどな。それとは別に、やっぱり俺の大好きな門土の憧れだったということかな」
「はい」
「それとな」
俺は竹流に、あの日の話をした。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
門土の家に、いつものように遊びに行っていた。
中学3年の夏休みだったと思う。
「トラ、今日も来ていたのね」
「お邪魔してます!」
突然音楽室に現われた橘弥生に驚いた。
門土は笑って「お帰り」と言った。
橘弥生はそのまま中へ入り、紅茶を頼んでそのまま座った。
「トラ、弾きなさい」
「は、はい!」
俺は紅茶が来るまでの間、調弦を確認した。
橘弥生の前で弾くのだから、細心の注意を怠らない。
紅茶が届き、俺は演奏を始めた。
バッハの「幻想曲とフーガ ト短調」だった。
『大フーガ』として名高いオルガンの名曲だ。
俺が大好きな曲だったので、ギターにアレンジしてあった。
全曲を弾き終わると、徐に橘弥生が立ち上がって、壁一面に設えられた譜面の棚に歩いて行き、1冊の譜面を出した。
俺と門土は何事かと見ていた。
橘弥生は何も言わずにピアノに近づいたので、門土が席を空けた。
そのまま鍵盤を幾つか叩き、音を確認する。
スタインウェイの《STEINWAY & SONS C-227》だ。
コンサートホールでも通用する、力強い音量の上、澄み切った高温と重厚な低音を響かせる銘品だった。
無言で譜面を開いて弾き始めた。
『大フーガ』だった。
俺と門土はその演奏に聴き入った。
「じゃあね。トラ、今日は泊って行くの?」
「え、いいんですか!」
「いいわよ。食事は?」
「えーと、まだですけど、俺の分はいりませんからー」
「何言ってるの!」
橘弥生が部屋から出て行った。
ちゃんと自分が飲んだ紅茶のカップを持って行った。
厳しいが、威張った人間ではない。
「おい、トラ。凄いな!」
「ああ、スゴイ演奏だったぜぇ!」
「違うよ! 母さんがお前の引いた曲をピアノでやったことだよ!」
「え?」
「あれ、トラの編曲そのままだっただろう! あれって、お前の編曲に興味を持ったからだぞ!」
「そ、そんなことねぇ!」
「だって!」
「門土のために聴かせたかったんだろうよ」
「うーん」
夕食は鯛のポワレと鳥肉のシチューだった。
ライスが皿に盛られている。
あまりの美味さに唸りながら食べる俺を、橘弥生が笑って見ていた。
「トラ、一杯食べなさい」
「え! あとは水を飲みますから大丈夫ですよ?」
「あなた! 私の食事が食べられないの!」
「ヒェ! すみません!」
お手伝いさんが笑って俺の空いた皿を持って行って、大盛にしてくれた。
「トラ、バッハのオルガン曲は他にも出来るの?」
「練習してるのは『トッカータとフーガ ニ短調』と『フーガ ト短調』ですけどー」
「そう、後で聴かせて?」
「えぇ!」
「なによ!」
「わかりましたー」
橘弥生が俺に頼みやがった。
俺は門土にどうすんだって顔を向けたが、門土は嬉しそうに笑っているばかりだった。
食事の後で橘弥生の前で2曲を弾いた。
「トラ、ありがとう」
橘弥生が俺の頭を両手で挟んで微笑んでいた。
あの命よりも大切にしている橘弥生の手でだ。
感動よりも先に驚いた。
食後にしばらく門土と楽しく演奏していると、橘弥生が入って来た。
「そろそろあなたたちは出て行きなさい。私が使うから」
「「はい!」」
この部屋は橘弥生が使うために用意されたものだ。
当然のことで、俺たちはすぐに片付けて出て行った。
門土の部屋で楽しく話した。
ふと、会話が途切れた時に、橘弥生の演奏が聞こえた。
音楽室は防音処理をしていたが、現代のように完璧なものではない。
特に門土の部屋は近いのと、あの《STEINWAY & SONS C-227》を本気で弾いていることで、幽かに音が聴こえて来た。
「トラ! 『トッカータとフーガ』だぞ!」
「あ、ああ」
庭で鳴いている虫の音の方が大きい。
しかし、確かにバッハの『トッカータとフーガ』が聴こえて来た。
門土が言った。
「前にさ、母さんが言ってたんだ」
「何を?」
「トラのギターをよく聴いておくようにって」
「へぇー」
「自分が先に出会いたかったってさ」
「へぇー」
「なんだよ、嬉しくないのか?」
「うーん、あの人、おっかないから」
「え?」
「貢さんもそうだけどさ。橘さんはずっとおっかないや」
「アハハハハハハ!」
本当は嬉しかった。
でも、そう言えば門土が傷つくかもしれないと思った。
「母さんがさ、演奏を聞いてお礼を言うなんて、滅多にないんだよ」
「へぇー」
「さっきは驚いたな」
「そっか」
俺たちは寝ることにし、橘弥生の演奏は朝方の3時頃まで続いていた。
俺は眠れずに、ずっとその幽かな演奏を聴いていた。
門土もきっとそうだったと思う。
その後、橘弥生はそれまでのベートーヴェンとモーツァルトを中心とした演奏に、バッハの楽曲を加えて行った。
もちろん、俺の影響などと考えたことは一度もない。
バッハの清澄で深遠な音楽が、そうなるべくして橘弥生の演奏に加わっただけだ。
でも、あの日門土が話してくれたことは忘れたことはない。
あの世界最高のピアニストの一人が、俺の音楽を認めてくれた。
貢さんと共に。
俺にはそれが嬉しい。
俺がずっとギターを弾いて来たのは、貢さんと、あの日の橘弥生のお陰だ。
こんな俺のことを認めてくれたお二人のお陰だ。
だから俺は橘弥生に逆らえない。
尊敬と共に、最大の感謝を捧げる人。
門土が愛した母親。
俺の中で、橘弥生は最高に高い場所にいる。
1
あなたにおすすめの小説
付喪神狩
やまだごんた
キャラ文芸
古い道具には年月と共に人の情念が蓄積され、それが意思を持ったものが付喪神と呼ばれる。
容姿端麗だが口も性格も女癖も悪い大和御門は日本で唯一の付喪神狩として、付喪神を祓う能力者。
自分に取り憑いた大口真神を引き連れ、同居中の相方・棚橋亨と繰り広げる現代異能バトル
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
あやかし家族 〜五人の兄と愛され末妹〜
南 鈴紀
キャラ文芸
妖狩りにより両親を奪われ、囚われの身となった半妖の少女・鈴音は浄化の狐火を利用するだけの道具のように扱われていた。呪いにより成長は止まり、容姿も思考も幼いまま、感情が消え失せてもなおただ生かされるままに生きていた。
しかし妖保護部隊本部第一部隊との出会いにより、鈴音の止まっていた時間が動き出す。
掴みどころはないが頼れる氏神・雅仁、兄には厳しいが弟妹には優しい狼の妖・千里、人間嫌いだが人当たりの良い振りが得意な人間・遥杜、可愛いもの好きで元気いっぱいの猫又・鴇羽、大人しいが思いやりに溢れる猫又・瑠璃。
五人の兄と過ごす時間の中で、無いものだらけだった鈴音にもやがて大切なものが増えていく。
妖×家族の心温まる和風ファンタジー。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
裏切りの代償
中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。
尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。
取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。
自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる