2,966 / 3,215
道間家 緊急防衛戦 XⅠ
しおりを挟む
自分の迂闊さが悔やまれる。
まさか「業」にこうまでしてやられるとは。
あやつが「ゲート」で空間を繋げる能力を持っていることは知っていたが、まさか異界に繋げることも出来るとは考えていなかった。
だが、奴の妖魔を置いているのは異界だ。
そことあの次元へ「ゲート」を繋いで妖魔を送り込んでいたのだ。
だから反対に、あの次元を異界に繋げて送り出すことも可能だと、どうして私は考えなかったのか。
完全に私の迂闊さだった。
「天狼様たちは無事だろうか」
妖魔は全て滅ぼしたはずだ。
だが、まだ人間の反応があった。
100ほどか。
そのうちの50は《デモノイド》だろう。
妖魔とは時間差で「ゲート」を潜っていたようなので、私の攻撃は届いていない。
私の最期の攻撃で、道間家の護衛獣たちも動けないでいるだろう。
天狼様ではまだお力を発揮できない。
無理をして技を撃てば、天狼様も御無事ではいられない。
そのことは天狼様もお分かりのはずだが。
すぐにでも戻りたいが、ここがどこなのかも分からない。
紫色を帯びた曇天に、岩が剥きだした荒野のような世界。
あの世界に似ているのは、「業」の認識がまだあの世界の範疇にあるためだろう。
あやつはまだ「人間」に近いのだ。
そうでなければ、このような景色の世界ではないはずだ。
だが、ここからあの世界に戻るのは難しいだろう。
次元の壁を破りながら、無限に世界を渡っていくしかない。
私の力でも、どれほどの時間を要するか。
それに、中には私でもてこずる強い者がいる世界もある。
地平線の彼方から、何かが来た。
私がそれに気付くと、向こうも私に気付き、一瞬で目の前に来た。
2キロメートルに及ぶ巨大な壁のような姿だ。
壁は太い枝のようなもので編まれている。
私はその者を知っていた。
「ハイファか」
「……」
以前に相まみえた下級神だった。
「「業」がお前を殺すように我に頼んで来た」
「嘘を言うな、ククノウよ。お前は「業」に傅くしかないのだろう。「業」の力に怯え、唯々諾々と命に従うだけの小者よ」
「なんだと!」
「違うとでもいうのか」
ククノウが全身を怒りで震わせた。
周囲の岩が崩れ、大地が鳴動する。
「お前こそ、かつて我らを恐れ、独り逃げ出したではないか!」
「そうではない。私はお前たちから人間を守るために身を潜めたのだ」
「お前こそ嘘を言うな! アザゼルが倒れた時、真っ先に逃げ出したのがお前だろう! だから我らはすぐにお前たちを斃した。アザゼルとお前がいなければ何のこともなかったからな」
「……」
「どうした、また逃げるのか?」
ククノウを一瞬で消した。
「アザゼル……」
懐かしい名を思い出した。
あれがまた同じ世界に降臨したことは分かっていた。
だが私も、彼も互いに会おうとはしなかった。
神獣の王によって再び我らの縁は繋がったのだが、互いを求めることも憎み合うことも無かった。
アザゼルの気配を知った時、私の魂は震えた。
だが、私自らアザゼルから離れたのだ。
あの時の戦いは、あそこで終わるわけには行かなかったのだ。
遥かな未来に私は希望を見出し、その者が現れるまで待つしか無かった。
人間の中に現われる奇跡の血筋。
私は僅かな光を紡ぐために、長い時を見守るしか無かった。
《スピカ=麗しの星が現われなば、シリウスが顕現す》
その未来を見た私は、アザゼルが斃された瞬間に、あの世界に飛んだ。
そして膨大な枝分かれを操りながら、その顕現を待ち望んだ。
すべては人類を憎む神々を亡ぼすために。
アザゼルと誓ったことを為すために。
そしてシリウスは生まれた。
私とても予想しなかった、神獣の王の血を引きながら。
私は最大の歓喜に身を震わせる中で、そういうことだったのかと理解した。
まだ「業」も神々も気付いていない。
私にも分かっていなかった。
シリウスは神獣の王と共に神々を亡ぼすのだ。
そしてこれも私が予見していなかったことだが、「業」は今や下級の神々を超えた力を有することになった。
この時に、シリウスが生まれることとなったのは、上級神の采配だろう。
だから私にも見えていなかったのだ。
まだ、シリウス=天狼様には私の加護が必要だ。
それがこのようなこととなってしまった。
私があの時、アザゼルを見捨てたことの報いか。
これから世界を渡るにしても、到底間に合わぬ。
もう私に出来ることは何も無い。
さて、それではせめて、どこかの次元で巡り合うククノウのような下級神でも狩ってゆくか。
少しでも神獣の王と天狼様のご負担を減らしておこうか。
その時、目の前の空間が歪んだ。
何者かが次元を超えて来たのだ。
「やっと見つけた」
すぐに誰が来たのかを悟った。
「アザゼル……」
「探したぞ」
「お前、本当に探したというのか! どこの世界にいるとも知れぬこの私を!」
「そうだ。神獣の王の命だったからな」
「一体幾つの世界を渡った……」
「忘れた。阿僧祇(あそうぎ)は超えたか」
「それほどまでに……」
アザゼルといえども、無数にある次元世界を渡って私を探すのは、相当な困難があっただろう。
しかしアザゼルはそのことについて何も言わない。
「久しいな、ハイファ」
「アザゼル、私は……」
「言わずとも良い。人間を救うためにお前が動いたことは分かっている」
「しかし、我はお前を見捨てた」
「良い。我らの戦いは遙かな時を経て勝利を収めるためのものだったのだ。あの時はお前だけがそれを分かっていた」
「だが、お前は! あの仲間たちは!」
「良いのだ。我は滅ぼされ、また生まれ変わった。それが必要なことだったのだ。お前の決意と共にな。我は以前よりも強く甦り、お前もまた途轍もない者を生み出した」
「アザゼル……」
「ゆくぞ」
アザゼルが私に手を伸ばした。
私はそれを握り締めた。
ああ、また我らは共に戦えるのか。
私は最大の歓喜を感じた。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
俺がいた三日目。
庭でまだいる蓑原たちと鍛錬していると、ハイファが現われた。
「神獣の王、只今戻りました」
「おう」
ハイファは俺の前にひざまずいていた。
顔は深く伏せていて、表情は見えない。
「不甲斐なく敵の罠にはまってしまい、申し訳ありません」
「しょうがねぇよ。まさかあんな方法とは誰も想像もしねぇからな」
「もう二度とあのような無様は。石神様のお陰で、道間家は護られました」
「俺じゃねぇよ、全員で必死だった。大体がお前のお陰で助かったようなものだしな」
「……」
ハイファは顔を伏せたままだった。
しかし仄かに全身が震えている。
何を考えているか分からない奴だったが、今は本当に恥じ入っているらしいことが俺には分かった。
「ところでよ、宇羅は麗星のことをまるで覚えていないようだったそうだが」
「はい、わたくしがそのように。あれはもう道間家の者ではございいませぬ故」
「お前のことも忘れていたそうだな」
「当然でございます」
「全てお前がやったのか」
「はい。麗星だけは何としても護らねばならなかったのです」
「そうか」
俺は聞かなかったが、麗星以外の全てが死ぬことも必要だったのではないだろうか。
宇羅が「業」を連れて道間家の血を根絶やしにしようとした時、ハイファは何もしなかったのだ。
ハイファは人間ではない思考をする。
もう一つ、ハイファに尋ねた。
「アザゼルに会ったか?」
「はい、阿僧祇の世界を渡って私を探して下さいました。お陰でやっと戻ることが出来ました、あの者がいなければ、あと数百年はかかったことでしょう。それも全て石神様のお陰でございます」
「そうか。懐かしかったか?」
「……」
ハイファは答えなかった。
否定では無く沈黙だ。
俺にはそれで十分だった。
「では今後も頼むぞ」
「はい、必ずや」
ハイファは消えた。
恐らく、ハイファはアザゼルの仲間だったに違いない。
アザゼルと雰囲気が似ているのだ。
それだけのことだったが、あの雰囲気を持つ者は少ない。
何があってアザゼルと袂を分かったかは知らない。
今の関係も俺にはよく分からない。
それぞれに強く思う所があったのだ。
とにかく、道間家は護られた。
今後はハイファがいれば大丈夫だろう。
俺は麗星たちと昼食を摂り、家に戻ろうとした。
天狼が立ち上がり、俺の手を握った。
「父上、次こそは私が護ります」
天狼を抱き上げた、
「お前はまだ身体を作る時期だ。焦る必要はない。だがお前は俺の息子だ。お前が自分の命など考えずに何かを為す人間なのも分かる。だがな、絶対に忘れるな。俺の周りには同じ思考をする人間が大勢いる。いいな、忘れるなよ?」
「はい! 父上、はい!」
天狼が泣いた。
まだ幼い子どもだが、天狼は既に人間として大事なことを分かっていた。
奈々も俺の腰に抱き着いて来た。
天狼を右手で抱え、奈々も左手で抱き上げた。
「奈々、お前もな。お前たちを本当に愛している。そのことも忘れるな。麗星も俺も、お前たちを愛している」
「「はい!」」
「夜羽を頼むぞ。まあ、そのことは全然心配してねぇけどな」
「はい、必ず!」
「大事にします!」
「おう!」
俺は笑って迎えに来た「タイガーファング」へ乗り込んだ。
スクリーンに小さくなる道間家が映り、離れた場所の「道間城」も見えた。
俺も絶対にここを護る。
そう誓った。
まさか「業」にこうまでしてやられるとは。
あやつが「ゲート」で空間を繋げる能力を持っていることは知っていたが、まさか異界に繋げることも出来るとは考えていなかった。
だが、奴の妖魔を置いているのは異界だ。
そことあの次元へ「ゲート」を繋いで妖魔を送り込んでいたのだ。
だから反対に、あの次元を異界に繋げて送り出すことも可能だと、どうして私は考えなかったのか。
完全に私の迂闊さだった。
「天狼様たちは無事だろうか」
妖魔は全て滅ぼしたはずだ。
だが、まだ人間の反応があった。
100ほどか。
そのうちの50は《デモノイド》だろう。
妖魔とは時間差で「ゲート」を潜っていたようなので、私の攻撃は届いていない。
私の最期の攻撃で、道間家の護衛獣たちも動けないでいるだろう。
天狼様ではまだお力を発揮できない。
無理をして技を撃てば、天狼様も御無事ではいられない。
そのことは天狼様もお分かりのはずだが。
すぐにでも戻りたいが、ここがどこなのかも分からない。
紫色を帯びた曇天に、岩が剥きだした荒野のような世界。
あの世界に似ているのは、「業」の認識がまだあの世界の範疇にあるためだろう。
あやつはまだ「人間」に近いのだ。
そうでなければ、このような景色の世界ではないはずだ。
だが、ここからあの世界に戻るのは難しいだろう。
次元の壁を破りながら、無限に世界を渡っていくしかない。
私の力でも、どれほどの時間を要するか。
それに、中には私でもてこずる強い者がいる世界もある。
地平線の彼方から、何かが来た。
私がそれに気付くと、向こうも私に気付き、一瞬で目の前に来た。
2キロメートルに及ぶ巨大な壁のような姿だ。
壁は太い枝のようなもので編まれている。
私はその者を知っていた。
「ハイファか」
「……」
以前に相まみえた下級神だった。
「「業」がお前を殺すように我に頼んで来た」
「嘘を言うな、ククノウよ。お前は「業」に傅くしかないのだろう。「業」の力に怯え、唯々諾々と命に従うだけの小者よ」
「なんだと!」
「違うとでもいうのか」
ククノウが全身を怒りで震わせた。
周囲の岩が崩れ、大地が鳴動する。
「お前こそ、かつて我らを恐れ、独り逃げ出したではないか!」
「そうではない。私はお前たちから人間を守るために身を潜めたのだ」
「お前こそ嘘を言うな! アザゼルが倒れた時、真っ先に逃げ出したのがお前だろう! だから我らはすぐにお前たちを斃した。アザゼルとお前がいなければ何のこともなかったからな」
「……」
「どうした、また逃げるのか?」
ククノウを一瞬で消した。
「アザゼル……」
懐かしい名を思い出した。
あれがまた同じ世界に降臨したことは分かっていた。
だが私も、彼も互いに会おうとはしなかった。
神獣の王によって再び我らの縁は繋がったのだが、互いを求めることも憎み合うことも無かった。
アザゼルの気配を知った時、私の魂は震えた。
だが、私自らアザゼルから離れたのだ。
あの時の戦いは、あそこで終わるわけには行かなかったのだ。
遥かな未来に私は希望を見出し、その者が現れるまで待つしか無かった。
人間の中に現われる奇跡の血筋。
私は僅かな光を紡ぐために、長い時を見守るしか無かった。
《スピカ=麗しの星が現われなば、シリウスが顕現す》
その未来を見た私は、アザゼルが斃された瞬間に、あの世界に飛んだ。
そして膨大な枝分かれを操りながら、その顕現を待ち望んだ。
すべては人類を憎む神々を亡ぼすために。
アザゼルと誓ったことを為すために。
そしてシリウスは生まれた。
私とても予想しなかった、神獣の王の血を引きながら。
私は最大の歓喜に身を震わせる中で、そういうことだったのかと理解した。
まだ「業」も神々も気付いていない。
私にも分かっていなかった。
シリウスは神獣の王と共に神々を亡ぼすのだ。
そしてこれも私が予見していなかったことだが、「業」は今や下級の神々を超えた力を有することになった。
この時に、シリウスが生まれることとなったのは、上級神の采配だろう。
だから私にも見えていなかったのだ。
まだ、シリウス=天狼様には私の加護が必要だ。
それがこのようなこととなってしまった。
私があの時、アザゼルを見捨てたことの報いか。
これから世界を渡るにしても、到底間に合わぬ。
もう私に出来ることは何も無い。
さて、それではせめて、どこかの次元で巡り合うククノウのような下級神でも狩ってゆくか。
少しでも神獣の王と天狼様のご負担を減らしておこうか。
その時、目の前の空間が歪んだ。
何者かが次元を超えて来たのだ。
「やっと見つけた」
すぐに誰が来たのかを悟った。
「アザゼル……」
「探したぞ」
「お前、本当に探したというのか! どこの世界にいるとも知れぬこの私を!」
「そうだ。神獣の王の命だったからな」
「一体幾つの世界を渡った……」
「忘れた。阿僧祇(あそうぎ)は超えたか」
「それほどまでに……」
アザゼルといえども、無数にある次元世界を渡って私を探すのは、相当な困難があっただろう。
しかしアザゼルはそのことについて何も言わない。
「久しいな、ハイファ」
「アザゼル、私は……」
「言わずとも良い。人間を救うためにお前が動いたことは分かっている」
「しかし、我はお前を見捨てた」
「良い。我らの戦いは遙かな時を経て勝利を収めるためのものだったのだ。あの時はお前だけがそれを分かっていた」
「だが、お前は! あの仲間たちは!」
「良いのだ。我は滅ぼされ、また生まれ変わった。それが必要なことだったのだ。お前の決意と共にな。我は以前よりも強く甦り、お前もまた途轍もない者を生み出した」
「アザゼル……」
「ゆくぞ」
アザゼルが私に手を伸ばした。
私はそれを握り締めた。
ああ、また我らは共に戦えるのか。
私は最大の歓喜を感じた。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
俺がいた三日目。
庭でまだいる蓑原たちと鍛錬していると、ハイファが現われた。
「神獣の王、只今戻りました」
「おう」
ハイファは俺の前にひざまずいていた。
顔は深く伏せていて、表情は見えない。
「不甲斐なく敵の罠にはまってしまい、申し訳ありません」
「しょうがねぇよ。まさかあんな方法とは誰も想像もしねぇからな」
「もう二度とあのような無様は。石神様のお陰で、道間家は護られました」
「俺じゃねぇよ、全員で必死だった。大体がお前のお陰で助かったようなものだしな」
「……」
ハイファは顔を伏せたままだった。
しかし仄かに全身が震えている。
何を考えているか分からない奴だったが、今は本当に恥じ入っているらしいことが俺には分かった。
「ところでよ、宇羅は麗星のことをまるで覚えていないようだったそうだが」
「はい、わたくしがそのように。あれはもう道間家の者ではございいませぬ故」
「お前のことも忘れていたそうだな」
「当然でございます」
「全てお前がやったのか」
「はい。麗星だけは何としても護らねばならなかったのです」
「そうか」
俺は聞かなかったが、麗星以外の全てが死ぬことも必要だったのではないだろうか。
宇羅が「業」を連れて道間家の血を根絶やしにしようとした時、ハイファは何もしなかったのだ。
ハイファは人間ではない思考をする。
もう一つ、ハイファに尋ねた。
「アザゼルに会ったか?」
「はい、阿僧祇の世界を渡って私を探して下さいました。お陰でやっと戻ることが出来ました、あの者がいなければ、あと数百年はかかったことでしょう。それも全て石神様のお陰でございます」
「そうか。懐かしかったか?」
「……」
ハイファは答えなかった。
否定では無く沈黙だ。
俺にはそれで十分だった。
「では今後も頼むぞ」
「はい、必ずや」
ハイファは消えた。
恐らく、ハイファはアザゼルの仲間だったに違いない。
アザゼルと雰囲気が似ているのだ。
それだけのことだったが、あの雰囲気を持つ者は少ない。
何があってアザゼルと袂を分かったかは知らない。
今の関係も俺にはよく分からない。
それぞれに強く思う所があったのだ。
とにかく、道間家は護られた。
今後はハイファがいれば大丈夫だろう。
俺は麗星たちと昼食を摂り、家に戻ろうとした。
天狼が立ち上がり、俺の手を握った。
「父上、次こそは私が護ります」
天狼を抱き上げた、
「お前はまだ身体を作る時期だ。焦る必要はない。だがお前は俺の息子だ。お前が自分の命など考えずに何かを為す人間なのも分かる。だがな、絶対に忘れるな。俺の周りには同じ思考をする人間が大勢いる。いいな、忘れるなよ?」
「はい! 父上、はい!」
天狼が泣いた。
まだ幼い子どもだが、天狼は既に人間として大事なことを分かっていた。
奈々も俺の腰に抱き着いて来た。
天狼を右手で抱え、奈々も左手で抱き上げた。
「奈々、お前もな。お前たちを本当に愛している。そのことも忘れるな。麗星も俺も、お前たちを愛している」
「「はい!」」
「夜羽を頼むぞ。まあ、そのことは全然心配してねぇけどな」
「はい、必ず!」
「大事にします!」
「おう!」
俺は笑って迎えに来た「タイガーファング」へ乗り込んだ。
スクリーンに小さくなる道間家が映り、離れた場所の「道間城」も見えた。
俺も絶対にここを護る。
そう誓った。
2
あなたにおすすめの小説
付喪神狩
やまだごんた
キャラ文芸
古い道具には年月と共に人の情念が蓄積され、それが意思を持ったものが付喪神と呼ばれる。
容姿端麗だが口も性格も女癖も悪い大和御門は日本で唯一の付喪神狩として、付喪神を祓う能力者。
自分に取り憑いた大口真神を引き連れ、同居中の相方・棚橋亨と繰り広げる現代異能バトル
裏切りの代償
中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。
尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。
取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。
自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。
あやかし家族 〜五人の兄と愛され末妹〜
南 鈴紀
キャラ文芸
妖狩りにより両親を奪われ、囚われの身となった半妖の少女・鈴音は浄化の狐火を利用するだけの道具のように扱われていた。呪いにより成長は止まり、容姿も思考も幼いまま、感情が消え失せてもなおただ生かされるままに生きていた。
しかし妖保護部隊本部第一部隊との出会いにより、鈴音の止まっていた時間が動き出す。
掴みどころはないが頼れる氏神・雅仁、兄には厳しいが弟妹には優しい狼の妖・千里、人間嫌いだが人当たりの良い振りが得意な人間・遥杜、可愛いもの好きで元気いっぱいの猫又・鴇羽、大人しいが思いやりに溢れる猫又・瑠璃。
五人の兄と過ごす時間の中で、無いものだらけだった鈴音にもやがて大切なものが増えていく。
妖×家族の心温まる和風ファンタジー。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
Lucia(ルシア)変容者たち
おまつり
恋愛
人は、ときに自分の中に「もう一人の自分」を抱えて生きている。
それがもし、感情の揺らぎや、誰かとの触れ合いによって、男女の姿を入れ替える存在だったとしたら――。
カフェ『リベラ』を営むリアと、雑誌編集者の蓮。
二人は、特定の感情を抱くと性別が変わる「性別変容者」だった。
誰にも明かせない秘密を抱えながら生きてきた彼らは、互いの存在に出会い、初めて“同類”として心を通わせていく。
愛が深まるほど、境界は曖昧になる。
身体と心の輪郭は揺らぎ、「自分とは何者なのか」という問いが、静かに迫ってくる。
一方、過去に囚われ、自分自身を強く否定し続けてきたウェディングプランナー・景子と、まっすぐすぎるほど不器用な看護学生・ユウ。
彼らもまた、変容者として「変わること」と「失うこと」の狭間で、避けられない選択を迫られていく。
これは、誰の記憶にも残らないかもしれない“もう一人の自分”と共に生きながら、
それでも確かに残る愛を探し続けた人々の、静かなヒューマンドラマ。
※毎日20時に1章ずつ更新していく予定です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる