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第一部
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一方、王宮にも教会から打診が来ていた。
国王夫妻は隣国と会談に行っており、代理として王子であるギェリブが応じていた。
学園の令嬢と茶会をしていた際に呼び出されたことに憤慨しており、来訪した伝令兵は出会った途端、不敬罪に捕えられないよう、慎重に伝令の内容を伝える。
「そんなことは一騎士団にでも任せておけば良かろう。何も私自らが出向く必要など一切ない。そう伝えよ。」
王子の言葉に伝令兵は言い淀む。
「し…しかし各地方の教会からも打診が来ておりまして。どうか王子殿下に出陣して頂くわけにはいかないでしょうか。」
「伝令兵如き、私の命令に従わぬと申すのか?そもそも私にその必要性が見出せないと言っている。聞こえていないのか?」
「………。」
王子の対応に伝令兵は只々押し黙る他なかった。
王族の手前、反論できる筈もなく、不敬罪を問われるかもしれないという中、じっと床を見る。
「なんだ。何か言いたいことがあるならば言ってみろ。——どうした?」
「いいえ、結構です。ただ教会から言伝をもらっております。王国との関係を考えさせて頂く、とのことです。」
伝令兵は指示されていた最後の言伝を告げる。
王子の機嫌がこれ以上悪化しないよう、切に願いながら紡いだ。
「ふん。もう行け。次から騎士団が必要ならば騎士団に直接言うのだぞ?」
「はっ!」
伝令兵は王子が室外に出ていくのを待ち、扉が閉まると同時に、役目を押し付けた上官を恨んだ。
王宮を辞した伝令兵は気の重いまま、教会へ報告に足を向けるのだった。
国王夫妻は隣国と会談に行っており、代理として王子であるギェリブが応じていた。
学園の令嬢と茶会をしていた際に呼び出されたことに憤慨しており、来訪した伝令兵は出会った途端、不敬罪に捕えられないよう、慎重に伝令の内容を伝える。
「そんなことは一騎士団にでも任せておけば良かろう。何も私自らが出向く必要など一切ない。そう伝えよ。」
王子の言葉に伝令兵は言い淀む。
「し…しかし各地方の教会からも打診が来ておりまして。どうか王子殿下に出陣して頂くわけにはいかないでしょうか。」
「伝令兵如き、私の命令に従わぬと申すのか?そもそも私にその必要性が見出せないと言っている。聞こえていないのか?」
「………。」
王子の対応に伝令兵は只々押し黙る他なかった。
王族の手前、反論できる筈もなく、不敬罪を問われるかもしれないという中、じっと床を見る。
「なんだ。何か言いたいことがあるならば言ってみろ。——どうした?」
「いいえ、結構です。ただ教会から言伝をもらっております。王国との関係を考えさせて頂く、とのことです。」
伝令兵は指示されていた最後の言伝を告げる。
王子の機嫌がこれ以上悪化しないよう、切に願いながら紡いだ。
「ふん。もう行け。次から騎士団が必要ならば騎士団に直接言うのだぞ?」
「はっ!」
伝令兵は王子が室外に出ていくのを待ち、扉が閉まると同時に、役目を押し付けた上官を恨んだ。
王宮を辞した伝令兵は気の重いまま、教会へ報告に足を向けるのだった。
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