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第一部
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砦へ書簡を送ってから訪問者が訪れることもなく、再び聖騎士による食糧調達が行われる事となった。
適度に魔物の間引きを行い、仮の拠点を充実させていく。
ルーが地上を歩き回り、ネリが上空を飛びまわり、周囲の警戒にあたる。
その間、メリシャは枢機卿に倣って、結界の維持に関わる。
莫大な魔力を注ぐことで強度が増していくが、持久力を鍛えるため励んでいた。
聖騎士が帰還すれば治療にあたり、夜は全員で食事を囲む。
毎夜、楽しげなメリシャを温かく見守るのは枢機卿に留まらず、各々が時々視線を向けている。
和やかな時間は過ぎていった。
ある日、遠くから降りたつ一羽の鳥の脚に手紙が結ばれていた。
手紙を外された鳥はネリのもとへ向かっていった。
手紙を読んだ枢機卿によると、補給物資を運んでいた後続が近付いているという報せだった。
領境に到着した際、砦側に勘付かれないよう用心して報告書を送っていた。
事前に街での待遇を知り得たことが大きく、後発隊は街を一切寄らずに村を転々としながら向かっていた。
荷車など所々に教会を示す刻印が刻まれているため、メリシャ一行よりも分かりやすい風貌であったからだ。
本来なら補給物資を中核に、その日の食糧を分配する予定だったが、立て続けに取り組んだ野営での経験により、現在では自給自足で成り立っている。
手紙に食糧事情を案じる文に、枢機卿は最近の出来事を思い出して天を仰いだ。
新たな手紙を持たせた鳥が飛び立つと、枢機卿は小さく囁いた。
「後発隊が近付いている。何時に到着するかは不明だが、受け入れ準備をしよう。」
その言葉を聞き、聖騎士は歓喜を、神官は安堵する。
今は領境に足止めされているが、元々の予定では後発隊を待たず辺境伯領へ入る旅程と一行は聞かされていたからだ。
その日から着実に生活拠点を拡充し、その規模を広げていく。
それは砦でも確認されたようで、距離の離れた枢機卿たちの耳にも聞こえていたが、来訪者が来るまで放置することにした。
拠点はメリシャと聖獣が棲まう天幕を中心と決め、迎える後続の人数分の天幕を用意していく。
後発隊が着き、入領する日も近い。
--------------------
※お知らせ※
次回更新日程:2024年12月15日 17:00・予定
適度に魔物の間引きを行い、仮の拠点を充実させていく。
ルーが地上を歩き回り、ネリが上空を飛びまわり、周囲の警戒にあたる。
その間、メリシャは枢機卿に倣って、結界の維持に関わる。
莫大な魔力を注ぐことで強度が増していくが、持久力を鍛えるため励んでいた。
聖騎士が帰還すれば治療にあたり、夜は全員で食事を囲む。
毎夜、楽しげなメリシャを温かく見守るのは枢機卿に留まらず、各々が時々視線を向けている。
和やかな時間は過ぎていった。
ある日、遠くから降りたつ一羽の鳥の脚に手紙が結ばれていた。
手紙を外された鳥はネリのもとへ向かっていった。
手紙を読んだ枢機卿によると、補給物資を運んでいた後続が近付いているという報せだった。
領境に到着した際、砦側に勘付かれないよう用心して報告書を送っていた。
事前に街での待遇を知り得たことが大きく、後発隊は街を一切寄らずに村を転々としながら向かっていた。
荷車など所々に教会を示す刻印が刻まれているため、メリシャ一行よりも分かりやすい風貌であったからだ。
本来なら補給物資を中核に、その日の食糧を分配する予定だったが、立て続けに取り組んだ野営での経験により、現在では自給自足で成り立っている。
手紙に食糧事情を案じる文に、枢機卿は最近の出来事を思い出して天を仰いだ。
新たな手紙を持たせた鳥が飛び立つと、枢機卿は小さく囁いた。
「後発隊が近付いている。何時に到着するかは不明だが、受け入れ準備をしよう。」
その言葉を聞き、聖騎士は歓喜を、神官は安堵する。
今は領境に足止めされているが、元々の予定では後発隊を待たず辺境伯領へ入る旅程と一行は聞かされていたからだ。
その日から着実に生活拠点を拡充し、その規模を広げていく。
それは砦でも確認されたようで、距離の離れた枢機卿たちの耳にも聞こえていたが、来訪者が来るまで放置することにした。
拠点はメリシャと聖獣が棲まう天幕を中心と決め、迎える後続の人数分の天幕を用意していく。
後発隊が着き、入領する日も近い。
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