もう我慢しなくて良いですか? 【連載中】

青緑 ネトロア

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第一部

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歓迎会も無事に終えた翌日、後発隊から代表者の責任者と、枢機卿との間で話し合いが設けられた。

一行の中では最も聖女が立場的に上位とされるが、表面上は枢機卿が率いているため、先発隊の代表者は必然的に枢機卿となる。

後発隊の責任者は平民に扮しているが、本来の身分は教会の人員である。

つまり、この天幕で行われる会議では身内の話ということになる。

当初は全面的に教会が率いているという背景を考えていたが、向かう道程を踏まえて平民を装うことへ変えていた。

結果的に見れば道中、教会批判の強い土地柄、先発隊は街などに受け入れられなかった。

その情報を事前に受け取っていた後発隊は大きな街を迂回するよう道程を組み、偶に少人数で街へ物資を買い集めるなど工夫を凝らして進んできた。

神官を連れていない後発隊は悪路や自然に対応していたため、先発隊よりも到着に時間が掛かってしまった。

会議という背景も忘れ、枢機卿へ愚痴を溢す流れとなっていく。

長い体験談を聞きつつ、情報の整理を済ませていた枢機卿は時々問いかけることで、欠けているピースが埋められていく。

そうして会談を終えた二人は天幕を出て、それぞれの役割を全うする。

先発隊の責任者は仲間へ今後の方針を伝えに歩いていく。

その後ろ姿を少し眺めた枢機卿は、中央にある天幕へと向かった。
メリシャと聖獣に報告するためである。

『では、もうしばらくは留まるのだな?』

聞き終えるまで押し黙っていた聖獣のネリはそう呟いた。

「はい。後発隊も今暫くは動けない者がおりましょう。十分に休息を与えるべきだと判断いたしました。」

ネリはその返答に満足したようで、クルルッと喉を鳴らして再び眠りに就く。

ルーは特に気にした様子もなく、ただ聞く側に徹している。

そんな仲睦まじい雰囲気を醸し出しているが、砦側で騒動が起きているとは誰も予想出来ていなかった。


ーー砦にて同時刻ーー

「大変です。手紙によると、領都が魔物の群れに押し負け、開門してしまったそうです。」

鳩の足から手紙を外した兵士が文面を読みながら、報告していた。

「なんだとっ!?」

「現在は非戦闘員を領主館へ避難させつつ、後退しているとのこと。」

「他の部隊はどうしている?」

「既に向かっているそうですが、辺境伯様も戦場に出ている状況で、何も把握できていないとのことです。」

緊急の鳩便が届けられた領境砦では領都の惨状を聞き、混乱状態にあった。

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※お知らせ※
次回更新日程:2025年2月3日 17:00・予定

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