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第一部
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※『ーー後発隊ーー』の続きより※
それから彼らは道中で様々な試練を乗り越えていった。
あるときは、川に掛けられていた橋が雨曝しで朽ちてしまい、手分けして渡れる道を探しまわった。
あるときは、後方を歩いていた者が倒れ、急遽補給組が街へ連れて行かせた。
あるときは、食糧荒らしに集まった野獣が徒党を組んだ集団から襲撃を受け、少なくない怪我を負う。
判断を迫られる環境で男は頭を悩ませながら、仲間へ指示を飛ばす。
時には神官や聖騎士へ相談を投げかけることも起きた。
当初の予定から逸脱し、自給自足に近い食糧問題に解決の目処は立たない。
それでも後発隊の面々は笑顔を絶やさず、和気藹々と助け合っていた。
そんなある日、先発隊を率いる枢機卿から連絡が届けられる。
「如何されましたか。」
休憩中に佇んでいたところを副官に声をかけられる。
「あぁ。先発隊がウィリスタ辺境伯が治める領の領境に到着されたようだ。」
「早いですね。もう着いてしまわれたのか。」
副官は驚いたように目を瞠るが、同様に男も内心では驚きを感じていた。
「あちらには聖獣様も居られる。その影響かもしれないな。我々は先発隊との合流を目指すとしよう。」
「そうですね。まだ行程の半分くらいですからね。」
そう愚痴りながらも、副官はやる気に満ちた様子で荷車の点検へ向かう。
街道を通り、街へ近付けば森へと入り、再び街道に戻ると繰り返し行動していけば、次第に慣れてきた面々はそれが当たり前のように過ごした。
食糧の多くは森に自生する植物などを用いて、その日の料理担当が工夫を凝らす。
其処に以前のような、何処か不安な雰囲気は無くなり、活気に満ちていた。
森では幸先良く植物や果実が見つかり、神官や聖騎士から聖獣の祝福とも聞かされるほど、順調に歩めている。
ウィリスタ辺境伯領に辿り着くと、先発隊の手で立派な天幕が張られた休憩所に、彼らは安堵した。
天幕の前で枢機卿から歓迎された。
副官に後を任せ、枢機卿の前に赴いた。
「ロス枢機卿。遅れて申し訳ありません。」
「構いません。こうして無事に到着出来ましたことですし。天幕を多めに用意させていただいたので、出発までの幾日か休憩していただければ。」
枢機卿にそう告げられ、これまでの行程に挫けなくて良かったと自分を励ます。
聖女様はどうやら休んでおられるとの事だが、合流できたことに感激している傍ら、精神的にボロボロでもある。
枢機卿から邂逅の機会をと言われたが、やんわり断って後発隊の前で指示を出す副官へ会いに行く。
こうして、後発隊は先発隊と無事合流できたのだった。
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※お知らせ※
次回更新日程:2025年3月25日 17:00・予定
それから彼らは道中で様々な試練を乗り越えていった。
あるときは、川に掛けられていた橋が雨曝しで朽ちてしまい、手分けして渡れる道を探しまわった。
あるときは、後方を歩いていた者が倒れ、急遽補給組が街へ連れて行かせた。
あるときは、食糧荒らしに集まった野獣が徒党を組んだ集団から襲撃を受け、少なくない怪我を負う。
判断を迫られる環境で男は頭を悩ませながら、仲間へ指示を飛ばす。
時には神官や聖騎士へ相談を投げかけることも起きた。
当初の予定から逸脱し、自給自足に近い食糧問題に解決の目処は立たない。
それでも後発隊の面々は笑顔を絶やさず、和気藹々と助け合っていた。
そんなある日、先発隊を率いる枢機卿から連絡が届けられる。
「如何されましたか。」
休憩中に佇んでいたところを副官に声をかけられる。
「あぁ。先発隊がウィリスタ辺境伯が治める領の領境に到着されたようだ。」
「早いですね。もう着いてしまわれたのか。」
副官は驚いたように目を瞠るが、同様に男も内心では驚きを感じていた。
「あちらには聖獣様も居られる。その影響かもしれないな。我々は先発隊との合流を目指すとしよう。」
「そうですね。まだ行程の半分くらいですからね。」
そう愚痴りながらも、副官はやる気に満ちた様子で荷車の点検へ向かう。
街道を通り、街へ近付けば森へと入り、再び街道に戻ると繰り返し行動していけば、次第に慣れてきた面々はそれが当たり前のように過ごした。
食糧の多くは森に自生する植物などを用いて、その日の料理担当が工夫を凝らす。
其処に以前のような、何処か不安な雰囲気は無くなり、活気に満ちていた。
森では幸先良く植物や果実が見つかり、神官や聖騎士から聖獣の祝福とも聞かされるほど、順調に歩めている。
ウィリスタ辺境伯領に辿り着くと、先発隊の手で立派な天幕が張られた休憩所に、彼らは安堵した。
天幕の前で枢機卿から歓迎された。
副官に後を任せ、枢機卿の前に赴いた。
「ロス枢機卿。遅れて申し訳ありません。」
「構いません。こうして無事に到着出来ましたことですし。天幕を多めに用意させていただいたので、出発までの幾日か休憩していただければ。」
枢機卿にそう告げられ、これまでの行程に挫けなくて良かったと自分を励ます。
聖女様はどうやら休んでおられるとの事だが、合流できたことに感激している傍ら、精神的にボロボロでもある。
枢機卿から邂逅の機会をと言われたが、やんわり断って後発隊の前で指示を出す副官へ会いに行く。
こうして、後発隊は先発隊と無事合流できたのだった。
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次回更新日程:2025年3月25日 17:00・予定
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