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38 新生活(シルヴィア視点)
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幸せ過ぎて怖くなる。
わたしがこんなことを言える日が来るなんて、ほんの半年前までは夢にも思わなかった。
コータロー……
あなたがわたしの前に現れたあの日から、わたしの人生はガラッと変わったの。
それまでは、正直生きているのがつらかった。誰からも好かれず、誰からも認められず、ただ無為に毎日を過ごすだけだった。白と黒だけの味気ない世界がすべてだった。
でもコータローが「綺麗だ」って言ってくれたあの時から、世界に光が満ちて、色づいたの。
これ以上の幸せはないって毎日思うんだけど、次の日にはもっと幸せになってるの。
もうあなたのいない人生なんて考えられない。もしあなたがいなくなったら、わたしは懐剣の誓いを果たすから、そのつもりで長生きしてね。
心配しなくていいよ。わたしは縛るつもりはないから。ちゃんと帰って来てくれさえすれば、多少のことには目をつむる。
わたしの見たところ、ルミさん、カズサさんは確実に、もしかしたらイリスもコータローに好意を抱いてる。皆素敵な人だから、コータローが目移りしちゃってもしょうがないもんね。
「こら」
いきなり髪をぐしゃぐしゃにされた。
「きゃあっ!?」
「おまえ、今俺に対してすげえ失礼なこと考えてたろ」
「し、失礼なことは考えてないよ」
「いーや、おまえがそういう煮たか沸いたかわかんねえような顔してる時は、後ろ向き過ぎて常識をひっくり返したようなこと考えてんだ」
「う……」
「ほれみろ。どうせロクでもねえこと考えてたんだろ。おまえはもう少し自分に自信を持て。おまえよりいい女なんていねえんだから」
「何言ってるの!?」
このメンバーの中でそんなこと、思っただけでバチがあたる。
でも、皆に気を悪くした様子はなかった。
「あー、はいはい」
「まったく…この男は、よくもまあ臆面もなく……」
「イリスさん、激辛料理ある? この激甘な空気を中和しないと、窒息しそう……」
「この空気を中和するのは大変そうですが、頑張ってみます」
…イリスだけは味方してくれると思ったのに……
「そうは言っても、可愛いものを可愛くないとは言えんだろ」
まだ言うの!?
止めようと思ったのに、今度はルミさんが乗ってきた。
「そのおのろけのせいなのかしら。シルヴィアが会う度に綺麗になっていくのよね」
思わずコータローとイリスと顔を見合わせた。
「それって……」
「どうやら本当にそういうことみたいだな」
「どうしたの?」
事情を知らないカズサさんは、きょとんとしている。
「シルヴィアがブサイクに見えるのは呪いのせいらしいんだ」
「呪い?」
「俺には最初から美人に見えてたんだよ。でも、周りがあまりにもブサイクブサイク言うもんで、俺も半分意地になって綺麗、可愛いって言い続けたんだ。そしたら、それを毎日聞いてた侍女さんたちもシルヴィアが美人に見えるようになったんだ」
「なるほど。ノロノロ対決というわけか」
なぜかドヤ顔でユキノさんがそんなことを言いだした。
「何だ、それ?」
「呪いとノロケの戦いなんでしょ。だからノロノロ対決」
「しょうもない戦いみたいに聞こえるな」
「絶対に負けられない戦いだけどね」
その時、ルミさんとカズサさんが目配せをしたのに気づいたけど、すぐに話題が移ってしまったので、そのままになってしまった。
わたしがこんなことを言える日が来るなんて、ほんの半年前までは夢にも思わなかった。
コータロー……
あなたがわたしの前に現れたあの日から、わたしの人生はガラッと変わったの。
それまでは、正直生きているのがつらかった。誰からも好かれず、誰からも認められず、ただ無為に毎日を過ごすだけだった。白と黒だけの味気ない世界がすべてだった。
でもコータローが「綺麗だ」って言ってくれたあの時から、世界に光が満ちて、色づいたの。
これ以上の幸せはないって毎日思うんだけど、次の日にはもっと幸せになってるの。
もうあなたのいない人生なんて考えられない。もしあなたがいなくなったら、わたしは懐剣の誓いを果たすから、そのつもりで長生きしてね。
心配しなくていいよ。わたしは縛るつもりはないから。ちゃんと帰って来てくれさえすれば、多少のことには目をつむる。
わたしの見たところ、ルミさん、カズサさんは確実に、もしかしたらイリスもコータローに好意を抱いてる。皆素敵な人だから、コータローが目移りしちゃってもしょうがないもんね。
「こら」
いきなり髪をぐしゃぐしゃにされた。
「きゃあっ!?」
「おまえ、今俺に対してすげえ失礼なこと考えてたろ」
「し、失礼なことは考えてないよ」
「いーや、おまえがそういう煮たか沸いたかわかんねえような顔してる時は、後ろ向き過ぎて常識をひっくり返したようなこと考えてんだ」
「う……」
「ほれみろ。どうせロクでもねえこと考えてたんだろ。おまえはもう少し自分に自信を持て。おまえよりいい女なんていねえんだから」
「何言ってるの!?」
このメンバーの中でそんなこと、思っただけでバチがあたる。
でも、皆に気を悪くした様子はなかった。
「あー、はいはい」
「まったく…この男は、よくもまあ臆面もなく……」
「イリスさん、激辛料理ある? この激甘な空気を中和しないと、窒息しそう……」
「この空気を中和するのは大変そうですが、頑張ってみます」
…イリスだけは味方してくれると思ったのに……
「そうは言っても、可愛いものを可愛くないとは言えんだろ」
まだ言うの!?
止めようと思ったのに、今度はルミさんが乗ってきた。
「そのおのろけのせいなのかしら。シルヴィアが会う度に綺麗になっていくのよね」
思わずコータローとイリスと顔を見合わせた。
「それって……」
「どうやら本当にそういうことみたいだな」
「どうしたの?」
事情を知らないカズサさんは、きょとんとしている。
「シルヴィアがブサイクに見えるのは呪いのせいらしいんだ」
「呪い?」
「俺には最初から美人に見えてたんだよ。でも、周りがあまりにもブサイクブサイク言うもんで、俺も半分意地になって綺麗、可愛いって言い続けたんだ。そしたら、それを毎日聞いてた侍女さんたちもシルヴィアが美人に見えるようになったんだ」
「なるほど。ノロノロ対決というわけか」
なぜかドヤ顔でユキノさんがそんなことを言いだした。
「何だ、それ?」
「呪いとノロケの戦いなんでしょ。だからノロノロ対決」
「しょうもない戦いみたいに聞こえるな」
「絶対に負けられない戦いだけどね」
その時、ルミさんとカズサさんが目配せをしたのに気づいたけど、すぐに話題が移ってしまったので、そのままになってしまった。
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