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54 ラブラブライン
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実際に治癒魔法を使うとなると、ある程度強い敵と戦う必要がある。適当な相手を探すうちにオークの群れを発見した。
「やるか」
頷きあってスタンバイする。
いつものように口火を切るのは俺だが、わざと無駄な動きを多くして、時間をかける。カズサさんたちの援護も最小限にとどめ、自らを消耗させる。
そして、一発目の治癒魔法。
合図を送ると、シルヴィアが緊張した顔で頷くのが見えた。
「ヒール!」
高らかな宣言と同時に、身体全体に活力が溢れた。
「おお、すげえ」
はっきり実感できる効果に、気分まで高揚しかけたその瞬間ーー
目の前に迫ったオークまでがハッスルし始めた。
「うおっ!?」
五割増しくらいの勢いで降り下ろされた棍棒を、ギリッギリでかわす。態勢が崩れたので、そのまま身を投げ出し、前回り受身の要領で次の動作につなげる。
「あっぶねぇー」
マジで冷や汗かいた。
「ごめんなさい!」
シルヴィアが真っ青な顔をしている。
「大丈夫だ。気にすんな」
とは言え、ヤバかった。
失敗することは当然想定していたが、魔物までまとめてヒールしちまうってのは、さすがに想像しなかった。
大事にはならなかったので笑い話で終わりそうだが、俺は、十体以上のオークまでまとめて癒やしちまうシルヴィアの魔法の出力にビビっていた。
あいつ、天才か?
まあ、そこは後でいい。とりあえず、異様にハッスルしているオークどもをどうにかしよう。
「普通に倒しちまうか?」
「同じこと繰り返すのも何だしな……」
「大丈夫。次は上手く行くよ」
なぜかユキノさんが自信満々に言った。
「その根拠は?」
「二人の間にラブラブラインを繋げばいいのよ」
「はあ?」
「ラブラブライン?」
頭悪そうなネーミングだな、おい。
「さっき治癒魔法使った時は照準が甘かったのよ。だからコータローの周りまで癒しちゃったの。今度はコータローにラインを繋ぐイメージでやれば、きっと上手くいくわ」
もっともらしい話だけど、言ってるのがユキノさんってだけで信用度が下がる。
それでも今は色々試す時なので、ユキノさん言うところのラブラブラインを試すことにする。
先ほどと同じように時間をかけて攻略を進め、消耗したところで回復を受ける。
今度はピンポイントで俺のところだけにきた。
大成功。
まだまだ精進は必要だが、これでシルヴィアを戦力として考えられる目処がたった。
…ユキノさんのアドバイスが的確だったという点だけは釈然としないのだが……
「やるか」
頷きあってスタンバイする。
いつものように口火を切るのは俺だが、わざと無駄な動きを多くして、時間をかける。カズサさんたちの援護も最小限にとどめ、自らを消耗させる。
そして、一発目の治癒魔法。
合図を送ると、シルヴィアが緊張した顔で頷くのが見えた。
「ヒール!」
高らかな宣言と同時に、身体全体に活力が溢れた。
「おお、すげえ」
はっきり実感できる効果に、気分まで高揚しかけたその瞬間ーー
目の前に迫ったオークまでがハッスルし始めた。
「うおっ!?」
五割増しくらいの勢いで降り下ろされた棍棒を、ギリッギリでかわす。態勢が崩れたので、そのまま身を投げ出し、前回り受身の要領で次の動作につなげる。
「あっぶねぇー」
マジで冷や汗かいた。
「ごめんなさい!」
シルヴィアが真っ青な顔をしている。
「大丈夫だ。気にすんな」
とは言え、ヤバかった。
失敗することは当然想定していたが、魔物までまとめてヒールしちまうってのは、さすがに想像しなかった。
大事にはならなかったので笑い話で終わりそうだが、俺は、十体以上のオークまでまとめて癒やしちまうシルヴィアの魔法の出力にビビっていた。
あいつ、天才か?
まあ、そこは後でいい。とりあえず、異様にハッスルしているオークどもをどうにかしよう。
「普通に倒しちまうか?」
「同じこと繰り返すのも何だしな……」
「大丈夫。次は上手く行くよ」
なぜかユキノさんが自信満々に言った。
「その根拠は?」
「二人の間にラブラブラインを繋げばいいのよ」
「はあ?」
「ラブラブライン?」
頭悪そうなネーミングだな、おい。
「さっき治癒魔法使った時は照準が甘かったのよ。だからコータローの周りまで癒しちゃったの。今度はコータローにラインを繋ぐイメージでやれば、きっと上手くいくわ」
もっともらしい話だけど、言ってるのがユキノさんってだけで信用度が下がる。
それでも今は色々試す時なので、ユキノさん言うところのラブラブラインを試すことにする。
先ほどと同じように時間をかけて攻略を進め、消耗したところで回復を受ける。
今度はピンポイントで俺のところだけにきた。
大成功。
まだまだ精進は必要だが、これでシルヴィアを戦力として考えられる目処がたった。
…ユキノさんのアドバイスが的確だったという点だけは釈然としないのだが……
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